SCP案 融資

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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはその性質上物理的な封じ込めが不可能であると考えられるため、発生後の対応を重視します。あらゆる死亡事例の発生情報を警察や医療機関等を通して常時監視し、SCP-XXX-JPと思しき事象を確認次第その対象及び関係者に対して記憶処理とカバーストーリーの適用を行ってください。その後対象を永久的な監視下におき、文書XXX-JPに記載されたプロトコルに従って対象の行動を恣意的に誘導してください。SCP-XXX-JPの過程で出現するSCP-XXX-JP-A関連物品はすべて回収してください。

SCP-XXX-JP-AとSCP-XXX-JP-Aが所属すると思われる団体についての調査は続けられます。

説明: SCP-XXX-JPは事故や事件、病気によって死亡した人間を対象として起きると推定されている1現象です。現時点では日本国内のみで発生しており、全死者に対するSCP-XXX-JPの発生確率は[編集済]%です。SCP-XXX-JPの対象(以下、対象)の選定基準は明確には判明していませんが、若年層、特に婚姻済みの人物が対象になるケースが多いとされています2

対象は死亡する直前で自身の意識上に不明な人物(SCP-XXX-JP-Aと呼称)を認識します。そしてSCP-XXX-JP-Aと”会話”を行った後、対象は瞬時に蘇生します。この時対象の身体の損傷や疾病は完全に治癒しています。また対象は死亡してから蘇生するまでのSCP-XXX-JPの記憶をすべて保持しています。これはAクラスの記憶処理で除去することが可能です。

SCP-XXX-JPは臨死状態の人間が奇跡的に回復したとされる計██件の事例について、すべての当事者が内容の共通した”臨死体験”を報告したことで財団の目に留まりました。当事者が報告するSCP-XXX-JP-Aの特徴やその会話内容はすべての事例で一致しています。

以下は対象に対し、SCP-XXX-JPの詳細を明らかにする目的で実施したインタビューの記録です。

対象: 斎藤 ██、29歳会社員。埼玉県██市で交通事故に遭い、意識不明の重体であったが搬送先の病院で突然健康な状態に戻った。本人が臨死体験をしたと告白した。

インタビュアー: エージェント・██

付記: 事故後の経過をきくという体でエージェント・██が担当医になりすまして対象にインタビューをしている。対象には事故後に手術を施したことで容体が回復したと説明してある。このインタビュー後対象には記憶処理を施した。

<録音開始>

(対象が入室する)

インタビュアー: あ、斎藤さん。どうぞ、そこにおかけになってください。

対象: 失礼します。

インタビュアー: お疲れさまでした。今のが最後の検査になります。

対象: どうでしたか?

インタビュアー: 脳も内臓も骨も全く問題ありませんでした。あれだけの事故の後でこれで済んでいるのは奇跡ですよ。

対象: そうですか!ありがとうございます。

インタビュアー: いえいえ。あ、最後に一つだけ。

対象: なんでしょうか?

インタビュアー: 斎藤さんは術後に「臨死体験」をしたとおっしゃってましたよね?もしかしたら幻覚が見えた、あるいは記憶障害の可能性がありますから、記録のためにそれについて詳しく話していただきたいんです。

対象: (暫く沈黙)わかりました。話してみますね。

インタビュアー: 思い出せる範囲で結構ですからね、記憶も曖昧でしょうし。

対象: いえ、記憶自体ははっきりしているんですが、あまりにも印象的な体験だったものですから。えーっと(沈黙) まず僕は交差点で横断歩道を渡ろうとしていました。途中で赤信号を無視した車がぶつかってきて、すごい勢いで吹き飛ばされたんです。

インタビュアー: 続けてください。

対象: はい。地面に投げ出されて、体中の至る所が刺すように痛い。「あ、俺死ぬんだな」って直感的に思いました。意識も遠のいて、いよいよって時にあの夢を見たんです。

インタビュアー: それが臨死体験ということですね。続けて。

対象: 気づいたら僕は真っ白な世界に立っていました。壁もなくて、どこまでも白の空間が続いてる。ただ、僕の目の前に灰色の机と椅子2つが置いてあったんです。夢なのに自分の意思で体を動かせることにも気がついて、僕はその椅子の片方に座ったんです。そしたら男の人が目の前の椅子に座ってた。今までいなかったのに。

インタビュアー: その男の人はどんな人でしたか?

対象: 髪の毛は七三分けでバッチリきめてて、スーツを着てましたね。笑顔が素敵で誠実そのものみたいな、若い方でした。で、ニコニコしながら「私こういうものです」って僕に名刺を渡してきたんです。趙世銀行営業担当の金毛利さん3って書いてありましたね。夢の割にはやけに具体的だなって思ったのを覚えてます(沈黙) あれ?

(対象がデニムのポケットの中を探り、一枚の紙切れを取り出す。)

対象: こ、これですよ!この名刺!夢に出てきたやつだ。

インタビュアー: (沈黙)

(エージェント・██が指示を要請する。物品に異常性がないと判断したため、回収を指示。回収した名刺の記述は対象の証言と一致するものだった。対象に軽微な記憶処理を施したのち、エージェント・██はインタビューを再開した)

インタビュアー: 奇妙な夢ですね。続きをどうぞ。

対象: ええ。でそのあと「まだ生きたいとお考えではないですか?」って聞かれました。(沈黙)僕にはつい先月に結婚した妻がいて、2人で幸せな家庭を築いていく約束をしてるんです。今はまだですが、子供も欲しいんです。本当に人生これからっていうところだった。夢だとはわかっているんですが、僕は必死に、泣きながらもっと生きたいと伝えました。そしたら金毛利さんが「もしよろしければ我々が命を提供いたします」って言って、そこからが大変でした。

インタビュアー: というと?

対象: まず「本人確認をさせていただきます」って金毛利さんが言ったんです。いつの間にか机の上に僕の自動車免許やら戸籍謄本やらがたくさん置いてあった。一つ一つ彼が手に取って確認していきました。すべて見終わったら今度は大量の書類が出てきて、「必要事項を記入してください」って。

インタビュアー: やけに具体的ですね。

対象: でしょう?で、収入証明書、とかだったかな?収入見込み、貯蓄額、借入金額、ローン、加入している保険。いろんな項目をやっとの思いで書き込んで渡しました。で、最後に金毛利さんは取り出した僕の健康診断書とほかの書類をひとまとめにして「お疲れさまでした。これで大丈夫ですよ」と言ってきました。そこで目が覚めて、気づいたら病室のベッドにいたんです。

インタビュアー: なるほど、よくわかりました(書き込む) よし、これでいいでしょう。退室していただいて結構ですよ。

対象: 不思議なことっていうのはあるものですね、先生。

インタビュアー: そうですね。非常に興味深いです。

対象: もしかしたら本当にただの夢なのかもしれません。でも僕にはそうは思えない。あの銀行マンっぽい人はきっと神様で、僕をずっと見てくれていたんだと思います。だいぶ風変わりですけどね。

<録音終了>

SCP-XXX-JPの蘇生イベント以降、対象の周囲にはSCP-XXX-JP-Aやその所属団体に関連すると思われる名刺や文書などの物品が不定期に出現します。これらの物品に異常性はありませんが、出所は明らかになっていません。

SCP-XXX-JPの第2の異常性は、蘇生した対象もしくは対象の配偶者が対象の子供を出産したときに発現します。対象とその子供は不明なプロセスでその場から消失します。消失は瞬間的に起こるため、その発生を観測することには成功していません。現時点では消失の防止が不可能であり、消失した対象がどこかに転移しているか否か、転移しているならどこに転移しているのかも不明です。GPSを用いた追跡の試みは信号の消失という形で全て失敗に終わりました。このため、蘇生した対象がその後子供を出産しないように財団の監視下におくことで対応しています。

補遺: SCP-XXX-JP対象であった██ ██氏が蘇生後、財団の監視を受けて子供を設けないまま生活していたところ、以下のような文書が対象のもとに出現しました。

     ██ ██4様                       D███年██月██日
               督促状

 お客様の全並行宇宙金融管理機構へのご返済については、延滞となっておりますので、早急に子供を授かりますようお願いいたします。
 このままご返済が滞りますとお客様が同意いただいた契約内容にもある通り、当該機構に延滞等の事実が登録されることになりますので、お含みおきください。
 また、このまま延滞が解消されない場合には、お客様との契約に基づき、法的措置によって回収することになります。
 つきましては、D███年██月██日までに延滞を解消していただきますよう催告いたします。
 
                   全並行宇宙金融管理機構第██宇宙支部

         (連絡先) 趙世銀行 業務管理部 

文書の出現後も██ ██氏に子供を授からせないでいたところ、この█か月後に██ ██氏とその配偶者である██ █氏、氏の父親である██ ██氏の3名が突如消失しました。この事案により出産の阻止は有効な対抗策でないことが判明し、文書XXX-JPは改訂されました。

SCP-XXX-JP-Aとその関連団体についての情報、消失した人物の行方は現在調査中です。


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