命の間に救えるものは少ないから、せめて
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2/XXXX-JP LEVEL 2/XXXX-JP

CLASSIFIED

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Item #: SCP-XXXX-JP

Object Class: Euclid


特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPの罹患者の発見を容易とするべく、研究チームおよび活動中のAICは各地の医療施設、整形外科施設、刺青スタジオの監視を行います。財団資産の有効利用の観点から、民間罹患者の全数把握は試みられません。ただし、財団内衛生システムの仕様上、SCP-XXXX-JPに罹患した財団職員は例外なく発見可能です。発見された罹患者の基本的なプロフィールはサイト-556で保管されます。

SCP-XXXX-JPに罹患した民間人は発見され次第、クラスE+の記憶処理剤を備蓄した最寄の財団施設に移送されます。簡易的な検査および実験の後、異常影響の除去を目的とした記憶処理プログラムが個別に与えられます。プログラムが完遂され、SCP-XXXX-JPの影響が除去された場合、対象は最低限の記憶処理を施された上で民間に解放されます。

説明: SCP-XXXX-JPは特定の人物に対して発生し、経時的に変化する異常な刺青です。SCP-XXXX-JPの対象となる人物は基準宇宙全体に分散しており、見かけ上は規則性を持たずに自然発生します。対象選定には、当該人物の心理的プロファイルが一定以上関与していると推察されますが、事前の予測を可能とするような明瞭な基準の定式化には至っていません。

外見上、SCP-XXXX-JPは植物をモチーフとした多種の文様が主体となっています。これに加え、未知の言語を表すと推測される表音文字(字画の複雑性から、象形文字由来と推測される)で記された単語が多数、隙間を埋めるように配置されています。

SCP-XXXX-JPは自発的に身体の一部分(多くの場合、四肢のいずれか)に最初に出現し、それ以降、段階的に拡大していきます。従来技術による除去は現在のところ不可能であると考えられています。外科的に皮膚を取り除いた場合、化学的に分解させた場合のいずれにおいても、SCP-XXXX-JPは元あった位置に直ちに再出現します。

SCP-XXXX-JPを取り除くための既知の最も簡便な手段は、財団式の記憶処理です。異常影響除去のトリガーとなる記憶は不定であり、記憶処理の強度・方式は除去の成功率と本質的に無関係であると考えられています。一方で、全エピソード記憶を対象としたクラスF以上の記憶処理施術はほぼ確実にSCP-XXXX-JPを取り除くことが可能であると仮定されています。

前述の段階的拡大により、最終的にSCP-XXXX-JPは全身を覆うようになります。一度この段階に突入した場合、記憶処理を含むあらゆる手段での除去が不可能となることが推測されています。


補遺RV-8[要レベル4クリアランス]: 事例記録

以下は、SCP-XXXX-JPに罹患したR██████ V███████の関連記録です。氏は1970年から2003年にかけて財団異常動物学部門に在籍していた研究者であり、1972年に初めてSCP-XXXX-JPの罹患を報告しました。当時はSCP-XXXX-JPに関する観察例が乏しかったことから、氏の残した記録はSCP-XXXX-JPの主要性質の解明に大きく寄与しました。

注意すべき点として、記録内で言及される夢内実体は事後報告でのみ存在が確認されており、オネイロイとしての接触事例は存在しません。実例との接触を目的とした実験・研究は認可待ちです。

1972年2月19日未明、V███████研究員はSCP-XXXX-JPの罹患と、未知の夢内存在を干渉を示唆する夢を見たことを報告しました。彼は報告後の1時間以内に66-Y方式標準夢報告を提出し、サイト-412にて身体検査を受けました。当該研究員の右手・右腕全体を覆うSCP-XXXX-JPの存在が確認されましたが、それ以外の身体異常は見られませんでした。

研究員の自室に設置されていた定点カメラの映像から、SCP-XXXX-JPは午前1時から3時30分までの何れかの時点で発生したものと推測されます。

66-Y方式 - 標準夢報告

職員: V███████研究員

推定想起率: 60%

異常事象の発生:

活動的知性の存在可能性:

説明: その場所は自分の寝室と全く同じ間取りだったので、それが夢だと気付くまでに少し時間が掛かりました。まず認識したのは自分の視線が上体を少し起こした状態で固定されていたことです。次に気付いたのは、右腕が空中で不可視の紐で吊り下げられているかのように浮いていたこと、そして右側に見知らぬ人型実体がいたことです。

実体の身長は180センチに届かない程度、少なくとも成人済みかそれに近い年齢を思わせるものでした。トーガを思わせる軽装の上に厚手のフード付きのマントを羽織っていて、体格はおそらくやせ型だろうと推測することしか出来ませんでした。性別は分かりませんでした。声や言葉遣いに性別を感じさせる要素があったかどうかは記憶していません。

実体はまず私に向かって笑いかけ、私の右腕を撫でました。口が動いていたかもしれませんが、何も聞こえませんでした。

その後、実体は鋭利な先端を備えた金属の棒(持ち手側は蜷局を巻いたような形状でした)を前触れなく手に握り、それを私の前腕に当てました。

痛みがありました。明確に、非異常な刺青とは違うものでした。

最初に表面に刺すような感覚があり、それが燃え広がる野火となり、腕全体を覆っていきました。まだ耐えられる痛みでした、しかし体感時間が少しだけ過ぎた後、気付けば、痛みは耐えがたいものになっていました。私は叫ぼうとしました。叫んでいて、聞こえなかったのかもしれません。煙で満たされた部屋で息をするかのような、喉を擦り付ける熱と酸素欠乏の苦しみがあったことを覚えています。しばらく叫んでいると、今度は腕の感覚が無くなりました。乱れた呼吸を取り戻しにしばらく自分の肺を動かしていると、人型はもう一度口を動かしました。

今度はその声が聞こえました。「ごめんなさい」と。実体はもう少し空けて、次のようなことを言いました。「今日は特別な日」だと、「貴方は特別な人だ」と、「これは貴方の心にとっても大事なことだ」と。

私はまず、特別な日とは何なのかと聞き返しました。彼(they)はそれに対して、「覚えているはずだ、忘れたくても忘れられない日になる」と言いました。意識がだんだんと鮮明に(それでも夢じみた非論理性は残っていましたが)なってくると、昨日の自分の身の周りで起きた出来事が思い出せました。

「昨日は私が始めてDクラスを使い潰した日だった」と私は呟きました。実体は肯定の言葉を返しました。そうでした。D-88675は、私が計画した一連の接触実験での、初めての死者でした。

「初めて実験に失敗した日だ」と私は続けました。実体は否定の言葉を返しました。「私達は常に失敗し続けている」「貴方はこれまでも何回も失敗してきた」という内容を言われました。そして、「貴方の成果や失敗ではなく、心の話だ」と。

しかしそうであれば何が言いたいのでしょう。確かに心を抉る出来事でした。翌晩の不確かな夢の中でさえ、その死に様を思い出せるくらいには。あくまで個人的に。ありふれた実験の、ありふれた死者で、ただ私の心が弱かっただけのことを。

実体は静かに微笑んでいました。私の両目の奥を見通しているかのように。

ありふれていると言えば、私もそうです。凡庸な私を、彼は特別だと言いました。「私がこんな目に遭うほど特別な人間とは思えない」と私は言いました。

これに対して彼は「確かに、そうかもしれない」と頷きました。人間的な、この手の超常らしくもない微妙な表情を浮かべていました。「客観的には貴方は一人の財団職員でしかないかもしれない。それでも私にとっては特別だ。そのような感情を抱いている。貴方に惚れ込んでしまった。」

私は実体を問いただそうとしました。しかしそれを言葉にしようと口を開いた瞬間、夢から覚めました。

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