Sun-Eqlipseの提言

現在このページの批評は中断しています。

評価: 0+x
blank.png

巨大な塔が歩く。
すでに光を失った意識の中、塔は歩く。
彼の名は「SCP-001-JP」、空想概念集約機構の最初にして最高の器官、五本の指の爪の先。

彼の足元はかつての王国、救世主たる旅人と、悪を描いた戯曲。
しかして大いなる異常を抱え、異常と戯曲を織り交ぜ羅列する。はずのものであった。

初めに塔がこの地に訪れた時、そこは一面穏やかな海であった。実に原始のスープであった。
構造未満が海の中で結合しては分離し、星々のようにちらちらと揺らめいていた。
塔はその中をゆっくり、ゆっくりと歩いた。

塔の来訪からいくらかして:ここでは時間は自由に伸縮するので、だれも正確に測りえない;唸るような轟があった。
いくつもの海底火山が噴き出し、猛り、呱々の声をあげる。
煮えたぎるスープは、陸を、植物相を、そして物語を作り上げた。

瞬く間であった。文明が生まれ、人々が明朗にその世界を謳歌していた。
そこには「主人公」たる旅人がうまれ、異常を治めんと手に剣と歩いていた。
しかし、致命的な祖語と主人公の対峙により、すべてが動作を停止した。

世界の時は、突如停止したのであった。そして次第に崩壊した。急速に膨張する宇宙のように熱を失い、「主人公」という中心を除いて、ほろほろと崩れたのだ。
未完のまますべてが崩壊して、今ではただ一人の旅人を残すのみとなっている。
旅人は世界のすべてを背負わされて、「残滓」としてそこに残る「証明」であった。

塔はその姿を現すことにした。

暗闇に包まれた意識の底で、旅人と塔は対峙した。
突如現れた異邦人に旅人は困惑するばかりであったが、一縷の希望を託して、塔へと歩みを進めた。
塔は彼を迎え入れるように、大きく口を開いた。

塔の内部は複雑な、確実にこの世界とは思えない高位的のデバイスで構築されており、旅人は始終不安げであった。
果たして中枢たる脊椎エレベーターに乗り込み、塔の最上部を目指す。
たった一人の、ささやくような機械音に囲まれた空間で旅人は何を思ったのであろうか。
扉が開き、意識は脳へと集中する。最後の統率を行う。




──生体信号を確認

生体認証システム:有効

存在:████を認知

メッセージを開示します。

ようこそ。生き残りの諸君。これが見られているということは、あなたの世界は、光を失い、暗闇の中に混迷している。といった状況でしょう。そしてあなたは、選ばれた。

この空間には、数多の意識があります。そしてその中のいくらかは、いや、ほとんど大多数が、太陽を形成できないか、早期に冷えた青白い光になって、靉靆たる破滅へと向かっていくのですが……SCP-001-JP──さしずめ「救済の箱舟」とでも呼称しましょう。──は空間をめぐり、意識をめぐり、そういった者たちに、太陽を届けるものなのです。

これはあなた方への交渉。あなた方はこの暗い意識の底を抜け出し、新たなる星となるでしょう。。。そして、その輝きを享受する「我々の神界」への昇華の方法を、教えてくれるのだと信じています。

さあ、太陽に灯をともすのです。

選択

Y(旅人はあなたを識別できませんでした。)/N




選択、暫くして塔は消え去る。
旅人は取り残され、再び残滓としての負荷を背負う。
「太陽の塔」は太陽をともすことができない、それこそが本来の戯曲の終末であるのだ。


    • _


    コメント投稿フォームへ

    新たなコメントを追加

    批評コメントTopへ

ERROR

The Eqlipse's portal does not exist.


エラー: Eqlipseのportalページが存在しません。利用ガイドを参照し、portalページを作成してください。


利用ガイド

  1. portal:3738065 ( 27 Jul 2018 06:47 )
layoutsupporter.png
特に明記しない限り、このページのコンテンツは次のライセンスの下にあります: Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 License