「電磁誘導とは磁束が変動する環境下に存在する導体に電位差が生じる現象である」(ウィキペディア「電磁誘導」の項より)
概要: 磁場に対する電磁石の要領で現実場の変動を抑制する緩衝装置が作れるのでは?
模索中の原理: これまで財団やファンサイトでヒュームや奇跡論を扱った記事を読んでいるうちに、現実場やEVE量子といった用語を目にする機会が何度かありました。量子力学には理解が追いつきませんでしたが、現実場というある種の力場なら自分の知っている電場や磁場の性質になぞらえて理解できるかもしれないと色々と調べたり考えてみたところ、電磁誘導のような現象がヒューム値や現実場の変動でも起こり得るのではないかと思いつきました。
この思いつきをもとに冒頭の電磁誘導に関する記述を現実場に当てはめると「現実性誘導とは現実場の強度が変動する環境下に存在する現実性伝導体にヒューム差が生じる現象である」と言い換えられられて、なんだかもっともらしく聞こえます。既存の現実性伝導体としてはベリリウム銅がこれに相当すると考えています。
また電磁誘導についてのレンツの法則、つまり電磁誘導は発生原因となった磁場変動を妨げる方向に磁場を発生させるという法則が"現実性誘導"にも適用されるとすれば、観測や動力を必要とせずある程度自動的に現実改変を打ち消す機構を作ることもできるのではないかと考えました。大まかな形としてはベリリウム銅製コイルを使ったリターダのようなものを想定しています。
懸念事項: しかしながらこの装置と理論は思いついてから1年以上が経過したアイデアで、当時は何かしら数学的に計算しようとしていた形跡もありますが現在はそれらを再現できそうにありません。ヒュームや奇跡論、スクラントン現実錨についても未だ十分把握できているとは言いがたく、既存のカノンとの衝突を懸念しています。また、理論的な問題を解決あるいはうまくごまかせたとしても"便利なマジックアイテム"になってしまうようでは記事をより面白くすることができません。そのため装置を記事に登場させるにあたっては理論だけではなく、財団世界の団体がこの装置を開発・運用する必要性も提示しなければならないでしょう。
これらの懸念事項を自分一人で解決するのは難しいと判断したため、物理学やヒューム、物語上での現実錨の効果的な使用方法などの知識を持つ方によるアドバイスを希望しています。
装置を使用する意義
現在財団は現実改変実体の収容にカント計数機およびスクラントン現実錨を使用している。しかし中には平時の現実性変動が少ない一方で突発的に現実改変を発生させるものもあり(SCP-2222-JPなど)、そのようなオブジェクトに対して常に万全の態勢で現実錨を稼働させる収容方法は費用対効果が低いのではないか。突発的な現実改変への備えとしてこの装置を補助的に使用することで、平時のスクラントン現実錨稼働コストを抑えられるだろう。
利点:
1.電源を必要とせず自動で動作するため、緊急時の信頼性が高い。
2.突発的な現実性変動発生の際にも即座にデータを提供できる。カント計数器の補助。
3.基底現実の現実性を利用して動作するので並行世界との予期せぬ相互作用のリスクを減らせる。
欠点:
1.動作に現実場の変動が必要なため、継続して現実性の操作が必要な収容手順には向かない。
2.同様の理由で長時間高ヒューム値を維持するような対象の観測には向かない。
3.そもそも現実改変やヒューム、奇跡論への理解が足りていない。既存の現実錨カノンと対立しないか?“反現実性”とでも呼ぶべき謎のポテンシャルが発生しないか?
4.高ヒューム値で安定してしまうと除去が困難。
その他
DJ・カクタスの提言Ⅱに登場したスクラントン-ケンプ共鳴緩衝機という名前はこのアイデアを表すのに適しているように思われる。
主な参考記事
FAQ;~ヒュームって一体全体なんだ?
████████████教授の応用奇跡論の講義の書き起こし
EVE余剰次元仮説(現実子-奇跡統一理論)
ページコンソール
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アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:3663024 (30 Apr 2020 05:57)
予め断っておきますと、ヒュームと物理はちょっとかじった程度、奇跡論は読みはしましたが「ふーん?」程度の知識量です。ご了承下さい……。
第一印象ですが、「現実性誘導というアイデアは面白そう!」「しかし現行の有力設定は"ヒュームlikes熱"なので、ベクトル場のイメージの"現実性誘導"はそちらとの整合性的には逆風になってしまうかも」と思いました。
1.
FAQ;~ヒュームって一体全体なんだ? Part2
こちらの設定を採用すると、「ヒュームとは、温度のような、"現実性の尺度"である」となります。つまり現実性に関する現象は、どちらかというと熱伝導や浸透圧に近いイメージを持たれていると思います。(SRAがポンプに例えられるのも理由の一つかと思います)
このため、ヒュームにおいて「誘導」の現象が生じうるという認識は現状あまり共有されていないように感じます。それは、ヒュームという尺度に対して、それを操作しうる「力」(電磁誘導で言えばローレンツ力など)の概念があまり一般的でなく、伝導以外の変動要因が想定しにくいからだと思います。(この「力」は、奇跡論のアスペクト放射が使えるかも…と考えたりはしたのですが、単にEVE版の放射線のような概念らしく、まだ上手く想定できていません。)
また、ヒュームが質量や熱と同様に"尺度"、すなわちスカラー量のイメージを持たれている点も、現実性誘導という現象を想定するにあたって逆境かもしれません。
(逆に熱機関のような新システムならヒュームでも上手く受け入れられやすいかもしれませんね。)
2.
「現実性伝導体」の例としてベリリウム銅が挙げられていますが、私の知る限りベリリウム銅は初出はSCP-2000であり、特に理由は明示されておらず主要な既存設定は無に近いと思います。そのため、例に上げられる根拠は新造する必要があります。
ここで疑問なのですが、「現実性伝導体」という存在の規定はどういうものでしょう?
現実性は空間そのものが持つ物理量で、その値に応じて物体やエネルギーや物理法則が"存在"するものと考えています。つまり実在する万物には既に現実性が充填されていると考えられるように思うのです。 「現実性拡散現象」や「被現実改変効果」が著しく何かしら異なる物質、という規定はアリなんじゃないかな、なんて考えました。
3.
そもそも論になり申し訳ないですが、新設定を出したい場合、新設定は記事の根幹に据えるか(例: 1280のSRA設定など)、既存設定の組み合わせで同等の状況を表現すると受け入れられやすいです。
もし既存組み合わせで同等のシステムを作るのならば、玉名理論などの改良型カント計数器と、1730に例のある瞬間実行型のSRAを組み合わせることでもイケそうです。
詳細はこちら
http://scp-jp-sandbox3.wikidot.com/draft:3671347-45-2f5e
返信遅くなり申し訳ないです。
色々書き散らしましたが、応援しております!何か不明点や相談があればお声がけください。
助言に感謝します。
1.について ヒュームをベクトル的に扱うのは自分でも漠然と受け入れられにくい感覚がありましたが、引っかかるポイントをわかりやすく説明してもらえてとても助かりました。sanksさんに紹介されるまで玉菜理論の存在を知らなかったこともあり、これを機にもっと色々な方々のヘッドカノンに触れてみようと思います。翻訳されている「ヒュームって一体全体なんだ?」の終盤はどこか含みのある言い方だと思ってあまり信用しないようにしていたのですが、まだ未翻訳の部分がかなりあるようなので余裕のあるときに本家記事も読み進めたいと思います。
2.について ベリリウム銅は局所的な現実のヒューム係数調節機器の内部回路に使われていること、またこの機器には現実修正高価の分散に方向性を持たせる経路が存在することから、ベリリウム銅製の回路が現実性を伝導すると考えました。必要ならば現実性伝導体は新たにでっち上げることも視野に入れています。
3.について
これについてですが、僕はSCP-1280-JPを読んだ際にものすごく衝撃を受け、以来収容にスクラントン現実錨を使うこと自体に抵抗を感じてしまったため、できれば採用したくない気持ちがあります。カント計数器も現実錨で作られた0Hm空間と100Hm空間へのポータルが内包されている以上、これも使用頻度を減らしたいと思っています。熱的なヒュームを扱う限りどこかで釣り合いを取るしかありませんし、1280-JPもこの仕方ない、どうしようもない絶望感が記事の面白さを支えているのだと思いますが……。そういうわけで、今回のアイデアにはどうにかしてスクラントン現実錨が抱える不安要素を軽減したいという思惑もあるため、作品に発展させる場合は新設定を記事の根幹に据えることにしようと思います。
振り返るってみるとどうも自分は熱的なヒューム以外のやり方を模索するため奇跡論をベースに、あるいはGOCの奇跡論と財団のヒューム理論を統合しようと考えていたようです。この方針で進めれば現行のヒューム観とはどうしても衝突する部分が出てきそうですが、これもやはり色々な方の意見を聞いて折り合いをつけたり、あるいは諦めることができればと思います。
改めて、貴重なアドバイスをいただきありがとうございました。