この手帳を読んでいる者へ伝える。この手帳はこの先人類があの海に君臨する”神”を倒してこの世界をXANETから解放する第一歩になるために、”神”についての習性のようなものをまとめたものである。
俺が初めて”神”を発見したのはまだXANETが世界を滅ぼす前の時代に「サイタマ」と呼ばれていた地の端だった。奴の体はデカくてギトギトしてた。年老いた男から聞いた話の通り、他の機械たちとは比べ物になんなかった。あの男はこんなことを言っていた。
「神の体は地盤によって作られた。故に他よりも重く、力強く、大きく、すべてを破壊する。だから海に封印されているのだ。」
初めはこんな言葉信じなかった。俺が見てきた機械たちはどれも人サイズかそれ以下で、一番大きい物でも俺の身長の二倍程度だった。だが”神”は違う、俺は海なんて見えない場所にいたんだ。地平線の彼方にうっすらと見える程度のところ。だけど見えちまった。いや、そこだから見えたのかもしれない。
”神”の話は年老いた男以外から聞いたことがなかった。だけど、みんなその男の話を信じてた。
なぜなら、海を目指したものは一人も帰ってこなかったからだ。
俺は「海を目指した奴は全員のたれ死んだか何かだろ」といったがみんな揃って「それはあり得ない」って言った。俺はそこの人間じゃなかったから分かんなかったが、なにかみんなを確信させる出来事があったんだと思う。
だから俺は海に近づかなかった。そして見て気が付いた。

”神”に近づいてはいけない。
地獄みたいだった。”神”の上げた雄叫びは周りの空気、いや、大地を振動させていた。初めは地震か何かだと思ったけど違った。それくらい大きな雄叫び、厳密には機械が唸る音だった。移動するだけでそれだけデカい音を発する。まるで動く天災だと思った。あの男が”神”と称するのも納得だった。
俺は”神”を観察することにした。こんな揺れている所で筆を進めるのは困難そのものだが、頑張って書いてる。
しばらく観察して分かったことがある。”神”は男の言っていた通り海から出ようとしなかった。男は海に封印されている。と言っていたが、俺はそうは思わなかった。
なぜそう思ったかっていうと、まず俺がなんでここに来たか話さなきゃなんない。俺はもともと遠く離れた生存圏レーベンスラウムから来た。目的はもちろん有機兵器の開発のたに、植物を捜す事だ。もともと「二ホン」だった場所は粗方調べつくした。だから今度は「アメリカ」へ向かう予定だった。
昔は「ヒコウキ」とかで空を飛んで別の大陸へ行ったり、船を使って他の場所に移動できたらしい。今もそうであったらよかったのに、機械たちが海流を大きく変えたせいで「アメリカ」に行くのが相当難しくなった。
うちの研究者たちが計算して割り出した情報によれば、あの”神”がいる海岸から最も安全に「アメリカ」に行けるのだが、そう考えればあとは分かるだろう。
あの”神”は俺らが「アメリカ」へ行けないようにしている最悪の機械ってことだ。
望遠鏡を使って分かったことがある。あいつの表面からクソッタレな機械どもが湧き出ていた。ここでいうクソッタレな機械ってのは「S-7type」って内が言ってるやつだ。もしあんたがこの名前を知らないのなら、目を合わせただけで襲ってくる人よりでかいあの機械のことだ。ここら辺の地域でよく見かけると思ったが、こんなことは想像しなかった。
しばらくして、もう一つ発見があった。”神”の上に都市みたいな物が建ってた。それが何なのかよくわからなかったが、こっちを見ているような気配がしたのは気のせいであってほしい。
どうやら、”神”は同じ場所を巡回しているらしい。多分、元は「トウキョウ」だった海域を。これに気づいてさっきの「アメリカ」に行かせないようにしてる考えに確信が持てた。「アメリカ」への調査は早々にあきらめて、本部に帰ろうか。そう思った。
数十時間ほど観察して、”神”が欠伸をすることが分かった。何かの偶然かもしれないが、大きく口を開けていつもより大きな爆音を轟かせる。俺の体感的に2時間ごとにする。これが何の役に立つかわからないが、一応書いておく。
ふと思ったんだが、誰がここに”神”を置いたんだ?XANETのやつか?それとも他の組織か?少なくともこの大陸から「アメリカ」に行くためにここから出なきゃなんないことを知ってるやつじゃないとこんなことできない。
だが、なぜ俺たちを「アメリカ」へ行かせないようにしているんだ?
あぁ、考えれば簡単か。だって「アメリカ」は今唯一存在する「地球の肺」への安全なルートだから、アメリカ経由以外で「地球の肺」に行こうとしたらあの過酷な海域を超えなきゃならない。まず、あのバカでかい大波と脱出不可能な大渦を避けるなんて不可能だ。
俺は成果を上げるまで本部に帰らないつもりだったが、もうここで引き返す他ないようだ。それにこの情報を共有したいし、
そういえば、うちの研究員が直そうとしていた巨像があったな。あれを使えばどうにか、なりそうにないな。こんな絶望的な報告をする羽目になるなんて、本当に残念でしょうがない。
重要なことが全然かけなくて申し訳ない。だが、これが将来何かの役に立つと信じている。
探植家 ソア・ワンダ
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アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:3661818 (05 Jan 2021 08:13)
『アトラスタ』カノンの初の下書きとして、執筆していただいたことにとても感謝いたします。
Taleを拝読させていただきました。私としてはUVですが、このまま本投稿された場合残るとは保証できないかもしれません……。
というのも物語としては手記の形式で記されているようですが、個人的には最初のTaleとしては『アトラスタ』カノンのハブ設定を読んでいることが前提となる構成になっているように感じました。もし可能であれば、世界観の設定が説明文にならない形でそれとなく伝えられるものになっていると大変良いと思います。
……と、書きつつもしかし、そもそもアトラスタは「カノン」としては現段階では全く成立していないものです。それは何を意味するかというと、「この記事単体で読んだ場合に、どのような世界観をもって作られているのかが読み取れない可能性が大いにある」ということになります。なので、カノン最初の記事の走りとしては手記形式はあまり合わない気が個人的には考えます。
もちろん、ある程度カノンがまとまり、記事もいくつか出てきた段でこれが投稿された場合は変わってくるかも知れません!
挿絵もついていますし、雰囲気も大変好みでした。よりよい形に改稿できたら、また拝読させて下さいませ。
いそやん / 一条创弥