名刺交換のすゝめ
名刺は自己紹介を助ける
名刺には大前提としてプロフィールが記載されています。
ですから、あなたがあまりの口下手で、相手に「こんにちは」の一言しか伝えられなかったとしても、名刺はあなたの自己紹介を概ね代行してくれます。
話のタネをちりばめておくことで、相手が話題のとっかかりを見つけてくれるかもしれませんし、身もふたもないことを言ってしまうと、人となりどころかハンドルネームすら殆どの人は覚えていません(ここはインターネットですから)。
名刺は手土産
名刺は一種の手土産でもあります。
手土産1つあれば、話しかけた後の申し訳なさなどの心理的負担が和らぎます。「心細い」「委縮してしまう」「何を話せば」。そんな引っ込み思案なあなたも「とりあえず名刺を押し付ける/貰う」という目的意識の下に突撃すれば、思いの外乗り越えられるものです。
名刺は識別・記憶のツール
名刺は識別・記憶のツールとしても有用です。
SCP-JPのコミュニティでは面が割れている人間は少数派であり、初見で外見とハンドルネームを結び付けることは困難を極めます。例外は…過去の渉外スタッフでしょうか…。
また、Web上のハンドルネームというものは奇抜だったりあるいは無個性だったりで覚えることが至難の業ですから、会話中やその後(*別の人との会話中の話題や帰還後のレポのときなど)に名前を度忘れした時の助けとなります。
名刺は集めて楽しい
それはさておき、名刺は集めるのも楽しいです。
「こんな沢山の人にあったのだな」と思い出に浸るのも良いですし、思い思いのデザインを凝らしたカードを眺めるのも楽しいものです。サークル参加者にもなると、デザイン・ペイントソフトを扱える人もいるので、無配とはいえ所有欲を満たせるような仕上がりになっていることもしばしば。
そしてだんだん自分の名刺もちょっと凝りたくなってくるのです。
名刺作成のすゝめ
データ作成も印刷もいろいろ
どのような手段でデータをつくるか、印刷するか。この2つは切っても切り離せないものです。
近年は素人でも簡単に扱えるデザインツールも増えていますし、私のようにアイビスペイントなどのペイントソフトを使うという選択肢もあります。家やコンビニではなく印刷所で印刷するという手もあるでしょう。印刷所を頼る場合は、価格だけでなく入稿手段(ファイルの拡張子等)やスケジュールなどを注意してみてください。友人に同人戦士がいれば彼らの知恵に頼るのもお勧め。
いずれにしても、よくよく調べるのが肝要です。
デザインもいろいろ
基本的には自身を表現すべく、好きなデザインを選んでいってこそ名刺です。塗り足しなど自作の際に注意すべきこともいくつかありますが、同人誌専門の印刷屋さんによる注意喚起もあることですし、ここでは紹介しません。
ここはデザイン云々を語る項ではありますが、白背景など簡単なデザインを選ぶことで、そういった問題を回避できることも覚えておくべき事項です。最初から全力を出す必要性はありませんし、簡単な名刺を交換している人も沢山います(何より余力をメインであるイベントや購買の方に回すべき方もいらっしゃるでしょう)。
ただしSCPF特有の注意点として、財団ロゴなどクリエイティブ・コモンズ・ライセンスが適用されるコンテンツを使用する場合は、CCLの「表示」や「継承」などの義務が掛かってきます。詳しくは『ライセンスガイド』をチェックしてほしいですが、名刺作成時特有の注意点についていくつか挙げておきます。
「表示」の点は出典表示で紙面が圧迫される可能性があります。これはQRコードの使用や裏面の活用などで対策が可能です。
「継承」の点は、自身のアイコンなどCCLを適用したくないものと財団ロゴを並べないように気を付けるべきでしょう。フォントについてもCCLと互換性のあるライセンスのフォントを使うのがお勧めです。GoogleフォントではSILオープンフォントライセンス適用下のフォントが公開されています(一部はApacheライセンスなので要注意)。
そもそも何を書く?
情報量とデザイン性は両立しがたい問題ですが、何より見やすいデザインであることが肝要です。著者ページ/代表作/𝕏(旧Twitter)などのURLリンクはQRコードを活用し、アクセス性を挙げておくべきでしょう。
- ハンドルネーム / Wikidotアカウントネーム(必須)
名前はデザインの中でもひときわ目立たせましょう。覚えてもらうために、ふりがなを振るのも良いでしょう。特に私のようなアルファベットネームは読みづらいものです。
名前よりアイコン画像の印象が強いということはままあります。しかし、アイコンを載せると名刺の雰囲気が引っ張られるためなのか、記載していない人もいます。
SCP-JPコミュニティはSNSの普及率が高いため、SNSの方の名前で覚えているという相手もままいます。特に、変な名前やちょっと違う名前を名乗っているひとをよく見かけますから…。
- 著者ページ / サンドボックスポータル / 個人Wiki / 代表作
著者ページ、サンドボックスポータルや個人Wiki。いずれもWikidot上における自分の城です。代表作については、著者ページを持っている人もいない人も、名刺代わりの作品として記述している人がいます。
- その他外部アカウント(GitHub / Qiita / pixiv / Fantia)
自身の作品リストという観点から見れば、コーダーならGitHubを、アートワーカ― / イラストレーター / デザイナーならpixivを掲載することもお勧めです。
- 役職 / 肩書き(○○のひと / 加入年度 / 所属外部サーバー)
サイト管理者やモデレーター、コントリビューターに限らず、シリーズ・カノンの主導者などなど「○○のひと」といえるような肩書きを持っている人もいるのでは。はたまた加入年度や所属する外部Discordサーバーを書いてもいいかも。
話のネタに。「そもそも自分はクリエイターじゃない、SCPのファンです」という場合の自己紹介であればぜひ載せよう。
人事名刺で遊ぼう
名刺が作れるなら、自分の人事キャラクターや自著の登場人物の名刺を作って遊びつつ、宣伝もできるのでは…!?
ということで超現0063では、自分の名刺の裏に印刷して遊びました。
普段はプリチャード学院法学部超常法学科教師として勤務している、秋 官景先生のJAGPATO出向時代をモチーフにした名刺です。想定している経歴上調停裁判所書記官として勤務していた時代に、JAGPATO50周年が収まるかどうかはともかく、お遊びとして50thマークを配しています。ゆるキャラは影の薄い広報部に友人がいるので付き合いで付けている…という設定です。
他のキャラについても著者ページに掲示しているので覗いてみてくださいね。
『織部博士の人事ファイル』by Tark_IOL(2018-)
http://scp-jp.wikidot.com/author:tark-iol/
CC BY-SA 3.0
終わりに
今回のエッセイをきっかけに、SCP-JPコミュニティの交流が活発化することを願って。
そして…とにもかくにも、マナーを守って名刺交換しよう!
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