ユグドラシル・ピーク "フレイスヴニル"

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翻訳者: バース研究員(エリア-81JH考古学部門所属)

発見地: リシャット構造体地下

付記: モーリタニア・イスラム共和国のリシャット構造体の地下に存在する巨大構造体から発見された文書。紙は羊皮紙に似た特徴を持つが、組成物から未知の植物の繊維が確認されている。また、この紙はタラヨウ(Ilex latifolia)の葉に似た特徴を有しており、表面を鋭利なもので引掻くとその軌道上が黒色に染まる。

上記特徴により、当該文書は存在未確認要注意文明"ユグドラシル・ピーク"によって作成されたと推測されている。ユグドラシル・ピークは、北欧神話における世界樹と同一の名称を持つ超巨木(或いは同一の存在)"ユグドラシル1"の頂上に存在していたとされる超古代文明。ユグドラシルはモーリタニア・イスラム共和国のリシャット構造体の位置に存在していたと考えられており、当該文明は異常植物を利用することで繁栄したとされている。当初は北欧神話の二次創作であると推測されていたが、財団はこれまで入手した資料/調査結果/アーティファクトの存在から、実在した文明であると結論付けている。ユグドラシル・ピークという呼称は財団により定められたものであり、正確な名称は不明である。


◆1枚目

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1段落目:
フレイスヴニル2の樹はユグドラシルの頂上に存在する神樹3の一種。1輪あたり5枚の花弁からなる白色の花を咲かせ、受粉を必要とせずにやや大き目な赤色の果実をつける。花は強烈な悪臭を放ち、長時間嗅ぎ続けると煌族4であっても様々な健康被害を齎す。この悪臭を嫌う畜生は多く、フレイスヴニルの樹に近づく畜生は基本的に存在しない。

2段落目:
果実も独特の悪臭を放っており、強烈な酸味と苦みを有す上、腐肉に近い繊維質を持つため、食用には適さない。前述の花の悪臭もあり、この実を食すのは嗅覚に鈍感な鳥類、とりわけ絶対強者の鷹である。ただし、この果実には遅効性ではあるが致死毒が成分として含まれており、煌族以外の存在が食した場合は必ず死に至る。

3段落目:
フレイスヴニルの樹は特徴的な根を有しており、根の塊が球状の状態で露出している。この根の中心には、かつての煌族王の心核が存在すると言われている。誰よりも賢く、叡智の全てを知識として有していた王は、その叡智を煌族に残すため、回帰の際に神樹への回帰を果たした。そのためか、フレイスヴニルの樹の果実を食すと、その叡智が摂食者に宿るのだ。ただし、この果実を主に貪る鳥類の脳ではその膨大な叡智を受け取ることは難しく、煌族がこの果実を享受することが望まれる。

4段落目:
かつてフレイスヴニルの樹には1匹の黒い蛇が住み着いていた。この蛇は強大な魔力を持つ蛇であり、樹に来訪する鷹はこの蛇を食らうことが出来なかった。ある日、腹を空かせた蛇はフレイスヴニルの樹の根に噛みつき、欠片を食らった。その際、流し込まれた毒により、花と果実が持つ悪臭や酸味と苦みが発生しはじめたという。蛇がユグドラシルの頂上を去った今、この逸話の真偽は不明だ。



◆2枚目

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1段落目:
ある地畜5がいた。その地畜は他の黒い地畜と異なり、白い地畜だった。その珍しさから、煌族の賢人が飼育し、研究を行っていた。この地畜は他の地畜と比べて愚かであり、フレイスヴニルの果実を口にしてしまった。

2段落目:
賢人はこの出来事を軽視していた。その理由は、遺体をフレイスヴニルの樹の根元に埋めれば、根が叡智を吸収し、その知識がまた果実として復活するためだ。この現象はよく検証されており、他の煌族が回帰の際に根へ吸収されることで、その煌族の知識が果実になる事例が確認されたことがある。そのため、一度果実になった知識は二度と果実にならないため、果実を食した煌族や鳥類は、フレイスヴニルの樹の根元に埋葬されるのだ。今回の地畜も、果実の毒で死亡した後にフレイスヴニルの樹の根元に埋めるだけで解決すると賢人は考えたのだ。

3段落目:
更に賢人は別の神樹の力で、この地畜の複製を作っていた。この複製された地畜はメスであり、白い地畜の生殖について研究されている最中だった。研究が止まるのは残念ではあるが、複製された地畜から再度複製をすれば研究は再開されるため、果実を食した地畜の死はそれほど問題ではなかったのだ。前述のものと併せ、賢人はこの出来事に関心を示さなかった。

4段落目6:
しかし、この地畜はいくら待っても死ななかった。そして果実の知識を吸収しきったのか、愚かだった行動に変化が現れ、煌族を見る目が変わった。地畜が煌族の知識を得ることで神樹を力を享受し、煌族と同等の存在になることを賢人は強く恐れた。賢人は地畜を殺そうとしたが、樹に住む黒い蛇が賢人に噛みつき、殺害に失敗してしまう。地畜はその隙に複製された地畜を開放し、ユグドラシルを降りて逃亡してしまった。この時、賢人は最後の力を振り絞り、複製された地畜の腹から、胎児を奪い取ったが、程なくして力尽き、フレイスヴニルの樹に埋葬された。白い地畜と黒い蛇に関する伝承は、果実から得られた物である。

5段落目:
黒い蛇は逃亡した地畜達を追うようにユグドラシルを去っていった。蛇は去り際にフレイスヴニルの果実を複数持ち去っている。蛇は果実の毒を知っていたのか果実を口にしようとはしなかった。であれば、この果実を持ち去ってどうするつもりなのか、白い地畜に合流し更に果実を食わせるつもりか、他の畜生に食わせるつもりなのか、それとも植えて増やすつもりなのか。

6段落目:
彼の蛇、その名を"ニーズヘッグ7"、ユグドラシルの樹々は、その名がユグドラシルに厄災を齎すと嘆いている。



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