入店お断りリストNo.008 "マドンナリリー"

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入店禁止者概要

経済力

寿司食頻度

危険度

オーラ

闘魂

リアルファイト

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マドンナリリー(爆転ニギリスシブレードウエハースVol.1より)

マドンナリリーは伝統派、或いは過激派の寿司職人。兵庫県芦屋市出身、カイロ・アメリカン大学主席卒、神戸マダム寿司初代大女将、元衆参議員(衆議院8期当選)、第20代・第21代東京都知事、その他肩書多数。

マドンナリリーは寿司職人ならば誰もが知る寿司職人だ。女性板前がほとんど認められていなかった昭和の日本において、女性板前の第一人者として活躍した伝説の寿司職人であり、その実力は折り紙付きだ。

我々もその昔は伝統的寿司を学び、伝統派の寿司職人としてスシブレードを握ってきたことがある訳だが、中にはマドンナリリー本人からその手ほどきを受けた者もいるだろう。かくいう私、御蓮寺も幼少期にマダム寿司に頻繁に出入りしていた。私以外にもマドンナリリーに育てられた寿司職人名簿の分厚さを見るに、教育者としての才もあるようだ。その才からか、人の心を掴むのが上手いらしく、気づけば東京都知事にまでなっている。まさに伝統派のカリスマだ。
 


 
入店禁止経緯

我々闇寿司系列においてマドンナリリーが出禁になっている理由は、マドンナリリーが伝統派の指導者だからではない(むしろそれ自体は望むところだ)。

スシブレードを不正に弾圧するIOCだが、今回のコロナ禍で東京五輪が開催できないとなれば財政的に破綻するのは明らかだ。そんなIOCに対して、マドンナリリーは東京五輪推進しており、ましてやスシブレードを東京五輪の正式種目追加してしまった。

スシブレードがヴェールを飛び出れば弾圧されることは無いなどと甘い考えているのかもしれないが、IOCが加盟する世界オカルト連合が黙っている訳がない。これは全スシブレーダーの敵であるIOCに対する利敵行為であり、マドンナリリーは全スシブレーダーにとっての裏切り者だ。我々はこの女を最早寿司職人としても寿司愛好家としても認めることはないだろう。
 


 
入店禁止者の所持する寿司

DPS

グラフィック

遠距離攻撃

応答速度

必殺技

政治的圧力

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とてもじゃないが撮影できない

マドンナリリーが使うスシブレードは「タコボーグ-マダム寿司神戸店仕様」と呼ばれる特別なタコボーグの進化種だ。ネタに使われている「明石ダコ」はマドンナリリーの産まれた兵庫県の特産物であり、陸を立ち歩き回る剛腕のマダコとして知られる。マドンナリリーと旧知であるとされる漁師により、伝統的タコ壺漁で捕獲されるためタコの身が傷まず、ストレスも与えないので鮮度も保たれる。タコ壺漁は非効率的な漁法であり、現在はタコ壺漁を行う漁師は2名しか居ない。そのためタコ壺で漁獲された上質な明石ダコは市場に出回らず、マダム寿司などの一部店舗にのみ卸されている。まさに拘り抜かれたネタと言えるだろう。

マドンナリリーの繊細かつ熟練した手捌きにより創り出されたシャリは恐ろしい性能であり、人はあのシャリを「シャリのクラスター」と呼び讃えている。マドンナリリーのシャリは異常な再生能力を所持しており、破壊してもすぐさま復活してしまう。戦術寿司マシーン"スタミナ318号"を利用し、破壊を試みたが成功しなかった。ドクター・トラヤーによりシャリの解析が行われたが、兵庫県丹波地方で栽培された"とわひかり"とされる特別品種であること以外判明しなかった。販売元に問い合わせを行い、その正体を調査している最中である。

サビには兵庫県神鍋高原で栽培された最高級ワサビが使用されている。神鍋火山によって湧き出した水は数年13℃程度で安定し、ワサビ栽培に適した環境を創り出す。大地の栄養素を潤沢に取り込んだこのワサビは辛みと甘みを併せ持つ上質なサビになる。

タコボーグ-マダム寿司神戸店仕様の聖霊は巨大な甲冑武者だ。脇に差した刀を抜き、ありとあらゆる物を両断する。フィールドを斬り付けようものならフィールドに亀裂を発生させ、寿司の回転を阻害する。亀裂に乗ってしまったら最後、あとは斬られるだけだ。この甲冑武者だが、ドクター・トラヤーがエルマ隠秘学に基づいた実体鑑定を行った所、正体不明の不可視実体による多重詠唱によって顕現している応用寿司奇跡論的実体であることが判明した。この無色透明の実体が甲冑武者に絡みついており、甲冑武者の耳元で存在を顕現させる呪文を詠唱していることが判っている。その呪文は以下の通りだ。

タコホタテウニ マグロカンパチ

ラーメンプリン カレーパン

ドクター・トラヤーはこの詠唱が都都逸になっていることに強い関心を抱いていたが、特筆すべきはこの聖霊が寿司奇跡論実体であることだ。本来、伝統派の人間が使う聖霊は神格実体としての聖霊だ。スシブレーダーと寿司の絆とやらにより力が強くなる神格聖霊は、絆を信仰に変換することで力を得る。対して我々闇の一派が使う聖霊が奇跡論的実体としての聖霊だ。寿司との絆を持たない我々は神格実体として聖霊を利用することが出来ない訳だが、寿司を奇跡論の触媒として利用することでスシブレーダーの潜在能力を引き出し補ったものが奇跡論聖霊と言える。また、透明実体が詠唱している文言に伝統派の人間なら寿司とは呼ばない寿司が含まれている。大変興味深い。

昔、月刊スシブレードの付録に、タコボーグ-マダム寿司神戸店仕様のレプリカが付いてきたことがあった。レプリカなのに並みの寿司より遥かに強く、地方のスシブレード大会はすべてタコボーグ-マダム寿司神戸店仕様のレプリカが制圧してしまった。その後回らない寿司協会はこのレプリカを大会で使用することを禁止した。
 


 
寿司戦闘力鑑定

タコボーグ-マダム寿司神戸店仕様のシャリは異常な再生能力を持つため、破壊することは困難である。そのため、本体であるネタを破壊しなければクラッシュさせることは出来ないが、明石ダコの身は強靭かつしなやかであるため、これも困難である。聖霊の戦闘力はまさにケタ違いであり、まっとうに戦って勝つのほとんど不可能だ。以下はドクター・トラヤーによるエルマ算術試算の結果。

攻撃試算

バラムツ⇒タコボーグ-マダム寿司神戸店仕様


ヒロスエブレイカー  37.7~40.8% (確定三発)
ディープシースプラッシュ 75.5~86.6%(確定二発)
シャドゥローズウィップ 42.2~50.2%(乱数二発0.3%)

プリン⇒タコボーグ-マダム寿司神戸店仕様


フレアー 0%(反射)
ホーリー 0%(吸収or反射)
デス 0% (無効)
アルテマ 110.7~147.1%(確定一発)

防御試算

タコボーグ-マダム寿司神戸店仕様⇒バラムツ


ワンショットエンド 2137.7~3162.8% (確定一発)
ファイナルコンボ 5875.5~7086.6%(確定一発)
聖剣 -高天原- 10042.2~12050.2%(確定一発)

タコボーグ-マダム寿司神戸店仕様⇒ハンバーグ


ソニックブーム 2452.2~4485.1% (確定一発)
スーパーウルトラハイパーレジェンドブラスターGX 6668.2~8000.6%(確定一発)
体当たり 50501.8~85682.9%(確定一発)

なんとか攻撃に間合いに踏み込んでもほとんど有効打を与えることは出来ない。一部奥義級の技は致命傷になりうるが、攻撃の隙や発動にかかる時間を加味すると非現実的だ。対してタコボーグ-マダム寿司神戸店仕様の攻撃はどれもこれもオーバーキルも甚だしい。どの技もノーモーションゼロフレーム発生保証ガー不の凶悪仕様であり、負けイベントを彷彿とさせる。
 


対策

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どこかの異世界存在する"それ"を奇跡論で呼び出す。それがエルマ聖印奇跡論……らしい。

こんなFF9のベアトリスクみてぇなヤツを真正面から叩くのは今世紀中に人類が木星に移住するぐらい無理無理カタツムリだ。しかし、ドクター・トラヤーは木星どころか異世界からその解決策を示して見せた。

対抗策"爆転ニギリ"は爆発する寿司を運用する戦術だ。マドンナリリーも安達の野郎も、きっと闇だって……、どんな寿司職人だって流石に爆破されたらひとたまりもないはずだ。ジャンケンで勝負を挑んできた相手に対して、グーでもパーでもチョキでもナーでもない最強の一手"爆発"をお見舞いしちまおうっていうヤツだ。へへへ。

爆転ニギリは私が自宅で『鈴木爆発』をプレイしている最中に思い付いた戦術だ。鈴木爆発は前衛的な表現のシュール系ゲームだが、ゲームデザインとしては正統派のパズルゲームであり、多種多様な爆弾を主人公鈴木がバシバシ解体していくという内容のゲームだ。爆弾みかんや爆弾月など、常識に捕らわれない爆弾が次々登場するのだが、私の脳裏に『爆弾寿司』という単語が生まれるのに時間は掛からなかった。

私のアイデアを聞いて"ドクター・トラヤー"はエルマ聖印奇跡論を用いた爆発寿司の開発を始めた。エルマ聖印奇跡論はなんかもう何がなんだかサッパリわからんがとにかくすんげぇアレだ。エルマ外教の本国"アトラル"では研究が進んでおり、爆発する寿司など容易く再現できる(よくわからんが)。仕組みは一切わからないが寿司奇跡論で聖霊を呼びだすのと同じ要領でパイロキネシスよろしく爆炎を呼びだし爆発を起こす……というもののようだ。使っている我々は相手を爆殺できるルール無用の残虐ファイト寿司程度に考えていればいいが、あれが理解できているドクター・トラヤーは何者なのだろうか。

爆転ニギリは対マドンナリリー以外にも割とカジュアルに利用できる。面倒な相手に出くわしたら爆破、即勝利だ。ちょっと騒ぎになるかもわからんが、火元も何もなしに発生した爆発はどうせ事故と処理されるだろう。注意しなければならないの財団やIOCの連中だが、そいつらも爆殺すれば別に良いのでは・・・?

と、言っても。流石に仕組みが意味不明すぎて怖いので私の方で色々調べてみた。エルマ外教に問い合わせ、エルマ聖印奇跡論について色々聞いてみた。内容については下記の補足情報に書き記す。
 


 
補足情報

エルマ外教の本国"アトラル"には、エルマ聖印奇跡論を含める様々な奇跡論の権威とされる博士がいるらしい。その博士は地球出身者であり、日本人だそうだ。

この博士、中々変わった経歴を持っている。その博士の父親は人工アノマリーの権威で財団の大物博士だという。そんな父に影響され、財団に入り、その優れた身体能力から財団の実働機動部隊に配属された訳なんだが、何かをやらかしたかハメられたか知らないが、Dクラス職員とかいう使い捨てのゴミに降格させられちまったらしい。

ゴミになった博士はある鞄の実験に投入された。その鞄はエルマ外教の信者が死んだら入る墓みたいなもんらしく、定期的に近くにある物質ごと異世界にぶっ飛ぶ能力をもっていた。その実験に使われたゴミ博士はユニバース#513ってとこに飛ばされて、惑星間戦争に巻き込まれてしまった。エルマ外教が民間人保護のために支部を作り、ゴミ博士を保護したのはそれから現地時間で10年以上経過してからだった。

アトラルに渡った博士はそこで財団時代の知識を元にエルマ聖印奇跡論の研究に……。と、まぁこんなとこらしい。私はこの話を聞いて、予想が確信へと変わった。やはりドクター・トラヤーは虎屋外郎の息子、虎屋月餅に違いない。恋昏崎新聞社のニュースを熱心に見ていれば、虎屋月餅がDクラス職員に降格したっていう噂に心当たりがあるだろう。虎屋外郎は人工アノマリーの権威だし、時間の流れの早いアトラルに渡ったなら外見が虎屋外郎よりジジイなのも頷ける。ケタハズレの頭脳はアトラル由来のものか、なるほど間違いない。

私はエルマ外教の担当者に食い気味に聞いてしまった。

「それで! その博士の名前は!?」

エルマ外教の担当者は大きな丸眼鏡をクイっと挙げて答える。

「はい。明酒 結敏博士です。面会をご希望ですか?」

……。

……。

誰?
 


 
関連資料

闇寿司ファイルNo.221 "パチュリー・ノーレッヂ(眼鏡)"
エルマ聖印奇跡論を応用すればこんなことも出来てしまうようだ。あんまり大ぴらに使うとPAMWACがダル絡みしてきそうだが、中々……。

内輪揉めか? 財団職員 虎屋外郎とその実子に噂
恋昏崎新聞社のニュース。虎屋外郎の実子"虎屋 月餅"がDクラス職員に降格させられているのではないか? という記事だ。記事の中では虎屋外郎が死亡しているなどという噂も扱われている。

記事の担当者は広末孝行と赤坂寿甘という無名記者。この記事は広末が担当しているにも関わず"広末孝行の斜め斬り"のコーナーが存在しない珍しい記事だ。

都庁ロボは実在する!
怪異研究家 竹内淳一郎の著書。マドンナリリーが都庁ロボで世界を征服しようとしているなどという激熱陰謀論本であり、世間ではネタ扱いされている。

題名不明
明酒 結敏が書いた自伝。エルマ外教の担当者にお願いして取り寄せた。一緒に取り寄せた辞書が先方の不手際で届かず、残念ながら内容はほとんど解読できていない。しかも、マドンナリリー襲撃事件の際、逃走中に時任とかいう財団のボケ野郎に追いつかれて奪われてしまった。

文責: 御蓮寺 恋治


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