第4回500文字企画
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500文字企画 4th
「夜」




表彰

最も当てた人

極みかにみそ点心丸参式さん・飯落/さん(共に6個正解)

最も当てられた人

No.5 2MeterScale2MeterScaleさん(8人に正解されました)


こちらは AoichaAoicha さんの作品でした!


みんなの予想
Aoicha 2MeterScale(2) roune10121(3) stengan774 pictogram_man meshiochislash northpole R_IIV

太陽が地平線に触れた。

暫く待つと、辺りはだんだん暗くなり、やがて完全な漆黒に覆われた。多くの者が恐れ、ねぐらに帰り、寝静まる夜。何よりも、狩りをするにはうってつけの時間帯だ。私はそんな夜が大好きだった。

目を閉じて感覚を研ぎ澄ませば、近くでどたどたと、焦ったように地面を踏み抜く音がした。

尻尾を天に向け、顎を地に付け、音の方へとにじり寄っていく。岩陰から頭を出すと、よろよろと歩く獲物の姿が見えた。怪我をしているのだろうか。

昔の私ならこんな傷物を狙うなんてしなかっただろう。プライドに反するとか、味が悪いとか、勝手な理由を並べ立てて。だが今となっては違う。かつての仲間は何処にもいない。1匹だけで健康体を狙うのは危険すぎる。どうせ胃の中に入ってしまえば同じ肉なのだから。

鼓動の音が近づいてくる。

草むらから躍り出る。決着は一瞬でついた。体を押さえつけ、喉笛を掻き切っただけで、弱々しいその鼓動は停止した。

柔らかな腹を引き裂き、顔を突っ込んで肉を頬張った。数日振りのまともな食事は胃袋を歓喜させるのに十分だった。

だが、何かが足りないような気がする。答えを求めて空を仰いでも、月がただ光っているのみだった。


遅刻枠

吹雪の吹き荒れる音のみが小屋に響く。

迫りくる"死"が世闇に融け、2人の精神に削る。

暖炉の火は弱弱しく、その消えそうな灯が2人の心を逆に蝕む。

「おい、起きてるか」

返事はない。

「おい」

肩をゆする。

「起きてるよ」

寝かけていたようだ。既に限界なんだろう。

「必ず救助がくる。先に降りた隆たちが気付いているはずだ」

なんとか励ます。

「このブリザードでか?」

そんなこと言うなよ。と喉まで出かかった。でも言い返せなかった。

ヤツもそれ以上何も言わなかった。お互いそのまま口を開かず、ジっと火を見つめる。

その時だ。遠くから雪上車の駆動音が聞こえた。チラチラと窓に光が差し込む。

「お、おい。きたぞ」

俺は立ちが上がると、ヤツの反応を見ずに駆け出し、ドアを蹴破った。

レンジャー隊の雪上車がそこにいる。

膝まで沈む雪の中を泳ぐように駆け、雪上車のスライドドアに手を掛ける。中の暖房が救いに実感を齎す。

「よし、いくぞ」

隊員が言う。

「待てよ。もう1人いる」

俺が返す。

「ああ、いるな」

俺は後部座席を見た。ヤツは火を見る様に下をジっと見つめている。

吹雪が強くなった。小屋はもう見えない。

「ああ、いってくれ」

ヤツが言った。


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  1. portal:3396310 ( 05 Aug 2021 16:19 )
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