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アイテム番号: SCP-2XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-2XXX-JP-1には通常のシダレザクラと同等の管理方法を用いてください。万が一未知の異常性や自然的・人工的な災害によって人体がSCP-2XXX-JP-1の根元に埋没するような事態が発生した場合、収容室のシャッターを認識災害の影響期間が終了するまで閉鎖し、未知の異常性の発現による場合は一時的、もしくは恒久的なオブジェクトクラスの格上げが申請される場合があります。
SCP-2XXX-JP-1を用いた実験を行う場合、セキュリティクリアランス2以上の職員の許可が必要です。また他のSCiPの異常性に暴露した、或いは異常性を介して終了されたDクラスの死体を用いた実験は不用意なクロステストによって新たな異常性が発現する可能性がある為、条件に関わらず禁止されています。
説明: SCP-2XXX-JP-1は白い花を咲かせる一本のシダレザクラ(Cerasus spachiana f. spachiana)です。この木に関する遺伝子情報等のミクロ的な観点では通常のシダレザクラと変わりはありませんが、通常時では全ての花弁が常に開花した状態になっています。
SCP-2XXX-JP-1はオブジェクトの根本、半径約2.5mの範囲に動物や人間等の死体が全体の70%以上埋没した時、SCP-2XXX-JP-2に変換する異常性を発現します。この時カント計数機による周囲█mのヒューム値は0.9999971Hmを計測しています。
通常SCP-2XXX-JP-2は埋没した死体の大きさに比例して体の一部として出現しますが、埋没した対象が人間であった場合人為的に埋められたかそうでないかに関係なくSCP-2XXX-JP-2は全長約2m、総重量約120kgの完全な死体として出現します。
この異常性による変換は埋没していない部位にも影響を及ぼすため、Dクラスの死体と固定カメラを用いた映像から求めた結果、実体の地面との相対的な距離が一番遠い場所から変換が開始し終了するまでおよそ数時間という迅速なペースで変換が行われていると予測されています。
SCP-2XXX-JP-2は未知の生物の死体です。頭部は赤色の一対の角が生え、眼窩は桜色の瞳孔を持つ眼球が存在しています。また鬣や長い1対の桜色の髭を持つ事から伝承上の龍を模した物であると推測されていますが、本来鱗が存在すると思われる場所は全て白い羽毛に置換されている他、人類と同じく精密に動作する赤い爪の生えた5本指の両手やおおよそ二足歩行に適した関節の形状をしているため、現在はまた違った存在を模倣した物であると考えられています。このSCP-2XXX-JP-2はSCP-2XXX-JP-1に再度埋没させたとしても、SCP-2XXX-JP-1の異常性を発現させることはありません。なお、遺伝子検査では現在まで発見されていない未知の生物のDNAであるという鑑定結果が出ています。
SCP-2XXX-JP-1の根本に埋没した死体が人間である時に限り、死体がSCP-2XXX-JP-2に変化する直前にSCP-2XXX-JP-1の花弁の色相が非常に濃く変色し、オブジェクトを視認した者に対して「この桜の木の下には竜が埋まっている」と認識させる認識災害を引き起こすさらなる異常性を発現します。この色相の変化及び異常性はSCP-2XXX-JP-2への変換が終了して24時間が経過した後に失われ、また発現中でも物理的に視認不可能にするかクラスB認識災害対抗ミーム摂取によって暴露への予防をする事が出来ます。
補遺2XXX-JP-1・発見経緯: 元々SCP-2XXX-JP-1は現在廃村指定を受けている██村に位置する神社の御神木として存在していました。██村はある時点で人口が顕著に減少し、結果的に放棄された村であるため少子高齢化の顕著な例として目立つことはありませんでした。しかし、SNS上に於いて██村に言及するコメント、そして「いつ見に来ても常に満開の桜がある」「その桜の根元に動物や植物を埋めると別の物に変わる」というコメントが書き込まれた事が増加した事から財団の目を引き、捜索隊によって発見されました。このコメント群は現在は削除され、カバーストーリー『ビニール製の偽物』が配布されています。
補遺2XXX-JP-2・研究記録:当初SCP-2XXX-JP-1はAnomalousアイテムとして収容されており、同時に発見されたSCP-2XXX-JP-2がオブジェクト指定を受けるための審査に通されていました。しかし、検査の結果SCP-2XXX-JP-2には未知の遺伝子であること以外の何の異常性も無いことが明らかになり、異常性の発現に対する情報を得るため██村の追加捜索を行ったところ、SCP-2XXX-JP-1が植生していた神社の拝殿内に手記が発見されました。以下はその抜粋です。
我等に沢山の豊穣をくだすった竜神様の依り代がもう用意できなくなってしなった。村の女は皆年老いたり、若者も依り代となる前にこの村を出ていってしまった。
(中略)竜神様は御神木の根元に埋めた依り代と引き換えに、我等に豊穣を運んでくださる存在。しかし今は依り代の資格のある者もおらん。この村はゆっくりと滅びを待つだけじゃ。
せめて、我等だけで最期まで依り代を捧げるご神木のお世話だけでもしなければならぬ。
この記録から、真に異常性を持つのはSCP-2XXX-JP-1の方であり、オブジェクトは根元に埋められた『依り代』をSCP-2XXX-JP-2に変換するのではないかという仮説がなされ、Dクラスを用いた実験が行われました。その結果終了したDクラスの死体をオブジェクトの根元に埋没させた時点で花弁の色相が変化し、SCP-2XXX-JP-1の異常性が発現しました。この時実験に参加した職員の80%は認識災害に暴露しましたが、異変に気付きそのままオブジェクトを視認せずに実験室から避難した残り20%の職員や収容されていた区画をオブジェクトを直接視認せずに通過した職員には何の影響も見られず、再度視認しない限り記憶処理や対抗ミーム摂取等を行っていた職員にも異常性の影響が無かったため、事態の終息後現在の収容方法及びオブジェクトの異常性が解明されました。
補遺2XXX-JP-3・追加報告: 2XXX-JP-1の第二異常性発現時に発生するヒューム値の極小規模の低下を受け、██村跡地に更なる追加調査を実施しました。その結果村周辺のヒューム値が0.999201Hmと僅かではあるものの低くなっており、SCP-2XXX-JP-1発見時にもこの場所で長期的・広域な改変現象が起きていたのではないかという予測が出されました。なお、このヒューム値の低下現象が起きているエリアは██村周辺の畑に集中しており、手記に記されていた『豊穣を運ぶ』という形で限定的な改変現象を起こしていたという裏付けにもなります。しかし、何故これ程の大規模な改変現象がサイト-8138内で発生しないのかは未だはっきりと解明していません。したがって、原因が解明されるまではSCP-2XXX-JP-1に対して人間の死体を利用したいかなる実験も制限及び禁止されることが決定されています。
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アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:3356641 (09 Dec 2018 18:51)
拝読しました。
「桜の樹の下に竜の死体が埋まっている」というのはビジュアル的に面白い異常性ですが、そこから展開されるストーリーが足りない印象です。「竜は豊穣をもたらすものであり村人の生贄により生成されていた」という内容は「桜」や「竜」という要素抜きにも成立してしまうものなので、折角の目を引くビジュアルが後の展開に生かされず話が進んでしまっています。
龍神とはたいてい川や水に関わる神ですが、それが「桜の下に埋まっている」というのはどういうことなのか、といったところを深堀りして欲しいです。桜の樹のルーツや現代までの村人と桜の樹の関わりを起伏のあるストーリーで描き、最終的に桜が異常性の一部を失った要因を示唆できると良いかもしれません。
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