戀昏碕日報号外特集

恋昏崎新聞は、戦中に旧陸軍の圧力により解散した戀昏碕日報の有志を旗印として1945年12月2日に再発足した全国紙であり、現在はWebニュースに移行しています。戀昏碕日報は現代における恋昏崎新聞と同様に熱意を以って超常社界を取材しておりました。
現代においては戦前・戦中の記録は多くが焼失・散逸してしまったものと存じますが、この度特集として戦前紙面の中から号外のものを集め復刻することを決定致しました。これらは当時の情勢を色濃く表す貴重な史料ではありますが、公正公平を保っているとは決して言えない内容も多く含まれております。戀昏碕日報は現在の恋昏崎新聞とは姿勢を異にする報道機関であり、恋昏崎新聞は今後も中立性を保ち超常機関界を取材して参りますのでこれからもご愛顧ご愛読のほどどうかよろしくお願い申し上げます。

恋昏崎新聞社 資料室
室長 日永田哉太

  • 帝國海軍の意地 託されし命運(大正六年十月十六日 号外)
  • 帝國陸軍萬歲 異常調査局萬歲 大日本の威を示す(大正十二年 号外)
  • 聖上陛下崩御 新元號「光文」(大正十五年十二月二十五日 第三号外)
  • 七哲が織部變死 御所に動搖廣がる( 号外)
  • 葦舟機關改組 戰亂に備ふ(昭和十二年六月十日 号外)
  • 調査局大敗 支那戰綫に影(昭和十八年 号外)

大正元年創刊

 報日碕昏戀 


 日曜火 日六十月十年六正大 

戀昏碕出版

 號 外

帝國海軍意地
命運繋がるか

●十五日未明に確認された琵琶湖沿岸██市より飛翔せし不詳な巨大物体の全容蒐集院が明かす

我が国が誇る造船技術の粋を集め秘密裏に建造されていた大戦艦秋津洲が、世界を救わんと抜錨せり。本日未明蒐集院所属の中峰一等研儀官が明かした。

以下字数稼ぎの青空文庫から適当にコピペした文章

「これこれ、そこを放せ。早く放さんか。一大爆発が起るわ。この人殺しめ」
 博士は、身ぶるいしながら、鍋なべのお尻のように張り切ったる下腹したばらをおさえる。客は、そんなことには駭おどろく様子もなく、
「大爆発大いに結構。その前に一言でもいいから博士直々じきじきの談はなしを伺うかがいたいのです。すばらしい探訪たんぽうニュースに、やっと取りついたのですからな。さあ白状なさい」
「なにを白状しろというのか、困った新聞記者じゃ」
「いや私は、録音器持参の放送局員です。博士から一言うかがえばよろしい。あの赫々かっかくたる日本海軍のハワイ海戦と、それからあのマレイ沖海戦のことなんです」
「そんなことをわしに聞いて何になる。日本へいって聞いて来い。おお、ええ加減に離せ。わしは死にそうじゃ」
「死ぬ前に、一言ひとことにして白状せられよ。つまり金博士よ。あの未曾有みぞうの超々大戦果ちょうちょうだいせんかこそ、金博士が日本軍に対し、博士の発明になる驚異きょうい兵器を融通ゆうずうされたる結果であろうという巷間こうかんの評判ですが、どうですそれに違いないと一言いってください」
「と、とんでもない」
 と金博士は、珍らしく首筋まで赧あかくして首を振った。
「と、とんでもないことじゃ。あの大戦果は、わしには全然無関係じゃ。わしが力を貸した覚えはない」
「金博士、そんなにお隠かくしにならんでも……」
「莫迦ばか。わしは正直者じゃ。やったことはやったというが、いくら訊きいても、やらんことはやらぬわい。これ、もう我慢がまんが出来ぬぞ、この殺人訪問者め!」
 大喝一声だいかついっせい、金博士は相手の頤あごをぐわーンと一撃やっつけた。とたんにあたりは大洪水だいこうずいとなったという暁の珍事ちんじであった。
 というようなわけで、あれ以来博士は、あられもない濡衣ぬれぎぬをきせられて、しきりにくすぐったがっている。かの十二月八日の博士の日記には、いつもの大記載だいきさいとは異ことなり、わずかに次の一行が赤インキで書き綴つづられているだけであった。もって博士の驚愕きょうがくを知るべし。

調査局幹部が語る大陸戦線の事実


“流石儂亦顔負也矣! 九排日本軍将兵先生哉!”
 とにかく愕おどろいたのは金博士ばかりではない。全世界の全人間が愕いた。殊に最もひどい感動をうけたものは、各国参謀軍人であった。あの超電撃的地球儀的広汎こうはん大作戦が、真実しんじつに日本軍の手によって行われたその恐るべき大現実に、爆風的圧倒を憶おぼえない者は一人もなかった。
(いや、今までの自分たちの頭脳は、あのような現実が存在し得ることを感受するの能力がなかったのだ。今にしてはっきり知る、自分たちの頭脳は揃いも揃って発育不全であったことを! ああ情けなや)
 と、彼らの多くは、それ以来すっかり気力を失って、右向け右の号令一つ、満足にかけられないという始末しまつであった。
 その後一ヶ月を経へて、彼らはようやく正気しょうきらしいものに立ち帰ったようである。その証拠には、あれから一ヶ月程してから、彼らはしきりに忙いそがしそうに仕事を始めたことを以て窺うかがうことが出来る。
 但しその仕事というのが、ちと奇抜すぎはしないかと思われる種類のものであった。彼らは、どこから手に入れたか、机上きじょうに夥おびただしい文献を積み上げて、一々それを熱心に読み且かつ研究を始めたのであった。
 その文献なるものを、ちょいと覗のぞいてみると、曰いわく「世界お伽噺とぎばなし、法螺ほら博士物語」、曰く「カミ先生奇譚集きたんしゅう」、曰く「特許局編纂へんさん――永久運動発明記録全」、曰く「ジーメンス研究所誇大妄想班こだいもうそうはん報告書第一輯しゅう乃至ないし第五十八輯」、曰く「世界瘋癲病ふうてんびょう患者妄想要旨類聚もうそうようしるいじゅう」、曰く「新青年しんせいねん――金博士行蹟記ぎょうせきき」、曰く「夢に現れたる奇想集」等々、一々書き切れない。
 この奇妙なる文献の山と、彼らのくそ真面目な顔とを見くらべて、もしや彼らが十二月八日をショックとして云いあわせたように気が変になったのではないかと疑念ぎねんを抱かせるものがあるのであったが、二三の者に小当りに当ってみた結果によると、変になったわけでもないらしい。そして彼らの整理簿の上には、これまた云いあわせたように、次の如き格言様かくげんようの文句が見やすきところに大書されてあった。すなわち、
“世の中に、真に不可能なるものは有り得ず。ナポレオン”
 又曰く、
“不可能なるものこそ最も恐るべく、且つ大警戒すべし。フランキー・ルーズベルト”

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