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先日、現実において理想の嫁と出逢うことに成功したのですが、私自身の努力が至らず、この度離別する運びとなりました。
本日は同志諸君の反面教師となるべく、拙いながらもスレ立てを決意した次第です。
駄文長文になるやもしれませんが、クソ過疎ってる時間帯ですし、何卒ご容赦して頂ければ幸いです。
それでは、事の顛末を語っていきたいと思います。
私は都内在住の毒男で、パラテックを活かした在宅ハカーとして生計を立てています。
趣味はギャルゲー漁りで、オフの時間はひたすらプレイにのめり込む日々を続けていました。
熱中する余り、自室から一歩も出ない日もざらにあるほどです。
深夜10時頃のことでしょうか。
久しぶりの街は静かで、空気が美味しく感じられます。
私は公園でポチ(♂)を遊ばせながら、錆びたベンチにもたれかかり、暫しの休憩を取っていました。
街灯もろくに無い、寂れた小さな公園です。
「なんもねぇなあ」
空を見上げ、独りごちる私。都会の夜空は星一つ見えないことがままあります。
何ともつまらぬ散歩ですが、すぐに帰るとママンに手を抜いたと疑われかねません。
私はポチが遊び飽きるまで、ボーッと辺りを眺めることにしました。
「……あれ?」
10分ほど経った頃。視界の先に、何か白いモノが浮かび上がりました。
ぼんやりとしか見えなかったので、私は携帯を手に取り、フラッシュを炊いてみることにしました。
その時に撮れた写真がこちらになります。
この大きな目、透き通るような白い肌、端正な顔立ち…
これぞまさしく、ギャルゲ『Fortress Heart2』のヒロイン、鳳条アカリちゃんではありませんか!!
嫁が次元を超え、私の元に舞い降りたのです!!
お前それ、ググったら15年前の作品じゃねえか!しかも個人制作って
分かるわけねーだろ常考
彼女は次の日も、その次の日も、夜の公園に浮かんでいました。
ここで断っておきますが、私は別に現実改変者でも、エルマ信者でもありません。
パラテッカーの親を持つ、ちょっと異常に詳しいだけの常人です。
なのに、どうしてアカリちゃんを召喚することができたのか?
それを明らかにするべく、私はネットの海へと飛び込みました。
すると、「夜」を解説する記事において、このような記述が見つかりました。
電灯など無い時代、夜はまさに闇の世界であり、人々の家のすぐそばまで異界の境は近づいていたのである[6]。「百鬼夜行」という言葉があるように、夜はさまざまな魔物や妖怪が出没する時間帯であったのである[6]。
夜 - Wikipedia / クリエイティブ・コモンズ 表示-継承 3.0 非移植
これを踏まえると、幽霊みたいなアカリちゃんは妖魔の一種で、夜だから出会ったと、そう解釈することができます。
しかしこれだけでは、「どうして鳳条アカリという、自分にジャストミートな姿をしているのか」という疑問が依然残ったままです。
今の時代、都会の妖魔は連中にすぐ見つかるんで、目立たない僻地に移るのがセオリーなんです。
それでも街に残ってる妖魔は、よほどの訳ありか、地縛霊的なやつが大半だと思います。
あるいは、考える力を持たない、獣みたいなやつでしょうか。
でもこの場合、出会う前に死んでるか、捕まってる可能性が高いんで、あんまり考えにくいんですよね……。
そこで、私は次のような仮説を立てました。
公園には誰にも知られていない、出来たてホヤホヤの怪異がいて、私一人のイメージに影響された結果、アカリちゃんになったのではないか、と。
近年の例で言いますと、パム板巨女スレを全滅させた"八尺様"が、表層ネットでネタにされまくった末、"ショタを追い回す謎の大女"ぐらいにまでナーフされた事件は記憶に新しいかと思います。
つまり、何が言いたいかと言いますと
- あの日、公園にて新たな怪異が発生
- 自分以外には知られておらず、一人で性質を左右できる状況にあった
- 当時は夜で、怪異の姿は曖昧にしか見えない(あるいは、生まれたてなので姿が曖昧だった)
- 頑張って見ようとしたところ、脳内のアカリちゃんのイメージが混じり、どんどんそれっぽくなっていった
→鳳条アカリ完成
こういうことです。ですが皆さん、よく考えてみてください。
我々は超常に暮らす市民であり、理想の嫁に飢えたパムワカーでもあります。
自宅に女騎士が転移してきたSS書きや、魔女っ娘を召喚した30歳童貞のスレッドは、非現実的でありながらも実際に起こった事象として、同志の目にも焼き付いていると思います。
おぼろげなシルエットを目にした時、私は「あの伝説のスレみたいに、嫁が現実にやってきたのではないか?」と、そんな淡い希望を抱いていました。
それが生まれたての怪異に投影された結果、幽霊っぽいアカリちゃんが形成されたのだと、私はそう考えているんです。
いつから自分がbotじゃないと錯覚していた?
その点は多分、大丈夫だと思います…後々話しますんで
私はそれから、彼女を自室に連れ込み、よりアカリちゃんらしくなるよう努力を重ねました。
シナリオを読み込み、立ち絵とにらめっこし、イメージのディティールを掘り下げていったのです。
その甲斐もあり、彼女の輪郭は日毎に鮮明化し、会話もできるようになりました。
CVも元の声優さんそのものです。
ゲーム通りの振る舞いで、それでいて主人公でもない私に付き合ってくれる……
あの頃は本当に幸せな時間を過ごせていたとしみじみ思います。
深夜4時。人気の無い公園で、線香花火の明かりが闇をほのかに照らし出します。
これはゲームでのエンディングを忠実に再現したものでした。
「……アカリ、君のことが好きだ」
「…………嬉しい。私も、◯◯のこと、大好き」
声色も、間も、すべてが完璧な台詞でした。
「ねぇ、これから……これから……ふ……ふたり……」
ここで、私の夢は終わりを迎えます。
次の台詞を紡ぎ出せない彼女。
私はそこで、はっと気付きました。
……次の台詞なんて、そもそも用意されていないということを。
ゲームは告白を承諾した所で終わります。その先の展開は、各自の想像に任されることになります。
しかし、私は文才もクソも無い、シナリオをなぞるだけのプレイヤーでした。
日々の会話も、日常パートのやり取りを多少アレンジしたものばかり。
彼女が紡ごうする台詞は、自身が無い知恵で絞り出した、どうしようもないアドリブだったのです。
結局、私は彼女をアカリとして見られなくなってしまいました。
彼女はだんだん、人としての形を失い、言葉を発することもなくなりました。
現在はポチの良い遊び相手となっています。
こうして、私の初めての交際は、苦々しい結末で幕を閉じました。
告白は以上になります。
実を言うと、僕が妄想を止めて以降、日に日に形がコリーに寄ってきまして。
しかもこの顔立ち、隣の家の飼い犬にそっくりなんですよ……ジュティちゃん(♀)…
隣にいるんだから正々堂々アタックかけろや本物に
こんな情けないオスに育てた覚えはないぞ
というか嫁を取られたみたいでクッソムカつく😠😠
頼むお前ら 彼女を自分の嫁だと思い込め
「人」として強く意識しろ
人型に戻しさえすれば良い それで奴らは破局だ
もう自室でイチャラブを見たくないんだよ!!
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アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:3266034 (01 Jun 2018 15:33)
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