マッスル掛け声肉物語
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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-8181の低脅威度オブジェクト収容ロッカーに収容されます。ロッカー内の状態は低温低湿に保たれ、SCP-XXX-JPの状態に変化がないか定期的に確認される必要があります。

説明: SCP-XXX-JPは100本のロウソク群です。SCP-XXX-JPはすべて外見的に同一な褐色のロウソクであり、使用、保管中に一切の劣化を見せていません。

SCP-XXX-JPの異常性はすべてのロウソクを使用し、百物語を行った際に発生します。儀式への最中、それぞれのロウソクから不明な男性の声が発生します。これらの声はロウソクごとに異なりますが、いずれも活発な成人男性の声と推測されます。儀式が進行するにつれ、不明な男性の声の数は減少していき、すべてのロウソクの火を消した時点で異常性は終了します。

以下は財団による異常性実験の音声ログの一例です。

音声記録XXX-JP-3-68

話者: 井口研究員

付記: 第3回、68本目の怪談の記録。なお、話の内容は事前に井口研究員に指示していたものである。


[記録開始]

井口研究員: これは俺の友達が経験した話で、仮に名前をAってするんだけど、Aはかなりの怖いもの知らずで心霊スポットとかに俺をよく連れまわしてたんだ。それで近所で有名な廃墟に行ったんだ。そこは昔新興宗教団体が利用していたって施設で。

不明な男性の声: デカすぎて固定資産税かかりそうだな!

井口研究員: その宗教はもう解散しちゃったんだけど、建物は残されてるから何か面白いものがあるんじゃないかってAと一緒に中に入ったんだ。内部には特に面白いものは何にもなくて、昔の雑誌が落ちてるの見つけてAと読んだりしたぐらいで内部では何もなかったんだけど。おかしなことは帰り道で起きたんだ。

不明な男性の声: 後ろに鬼が宿ってる!

井口研究員: 帰り道のど真ん中になぜか小さなお地蔵さんが1つあったんだ。道は間違ってないし、本当に道の真ん中にあるから行きの道中気づかないはずもない。Aにこんなのあったか?って聞いたんだけどやっぱりAも無かったって言った。

不明な男性の声: 目で見たものだけがリアルだろ!

井口研究員: それで気味悪いから無視して帰ろうってAに言ったんだけど、むしろAは喜んで「今回の収穫はこいつだな」って言ったんだ。そう言うとAはお地蔵さんを蹴り倒して頭でサッカーするみたいに遊び始めた。

不明な男性の声: 罰当たりだな!

井口研究員: 俺はやめろって言ったんだけど、Aはやめなくて、むしろ最後にお地蔵さんの頭とツーショットが取りたいって俺に言ってきた。俺は嫌だって言ったんだけど、Aが撮れって言うから仕方なく写真を撮ったんだ。

不明な男性の声: やった分だけ返ってくるよ!

井口研究員: その日はそのまま帰ったんだけど、異変は一週間後に起こったんだ。急にAが学校に来なくなった。サボり癖のあるやつだからそんな気にしてなかったんだけど、一週間も続くと流石に不安になってAの家まで直接会いに行ったんだ。

不明な男性の声: 飼ってる白い犬は元気!?

井口研究員: 久々に会ったAはかなりやつれてた。俺はAにどうしたのか聞いた。するとAは最近幻聴がしたり、お地蔵さんが夢に出てきてるんだと言った。

不明な男性の声: そこまで追い込まれると眠れない夜もあったろう!

井口研究員: 俺はこの間のことがヤバかったんだと思ってAにお祓いに行くよう言った。いつもは幽霊を信じていないAも、この時ばかりはヤバいと思ったのか素直に従ってくれた。俺たちは近所の一番デカいお寺に向かった。住職は、Aを見るなり険しい顔をして「いったいどうしたんですか」と聞いた。Aは小さい声で「夢見が悪くて、あと身体もちょっと重いです」と言った。

不明な男性の声: 肩にちっちゃい怨霊載せてんのかい!

井口研究員: それを聞くと住職はAに言った。「そうでしょうね。今、あなたの肩に恐ろしい形相の男が見えますよ」って。

不明な男性の声: 載ってんのかい!

井口研究員: 住職は一体何をしたんですかとAに聞いた。Aは怖がって喋れない様子だったから、俺が代わりに説明した。どんなお地蔵さんでしたかと住職が聞くから、俺は写真を撮ったことを思い出して住職に見せようとした。

不明な男性の声: 筋肉は忘れないよ!

井口研究員: 俺は写真を見て驚いた。お地蔵さんの顔が全くの別物になっていたんだ。

不明な男性の声: どれが顔かわかんねーよ!

井口研究員: 住職は今すぐにでもお祓いが必要だって言った。Aは黙って従った。俺は危険だからってことでお寺の外に出されたが、することもないしAが心配だったからお寺の周りの石に腰かけて住職のお祓いを聞いてた。
そしたら途中からお経に交じって変な声が聞こえてくるのに気が付いた。最初は小さかったけど、だんだん声量が大きくなってきて俺は声の主に気が付いた。

不明な男性の声: どんどん迫ってくるよ!

井口研究員: 声の主はAだった。Aは絶叫しながら何かを言っていた。内容は分からなかった。住職の声もだんだん大きくなっていたが、なんだか焦っているようだった。そしてAの絶叫が一番大きくなった時、障子を蹴飛ばすようにして住職が転がり出てきた。住職は諦めた顔で「もうダメだ。私にはどうにもならない」といった。

不明な男性の声: まだいけるよ!

井口研究員: それ以降のAのことは知らない。家族ごとどこかに引っ越してしまって、連絡も取れなくなったからだ。そしてこれがAを最後に撮った写真だ。信じてもらえないかもしれないけど、このお地蔵さん、本当に笑ってなかったんだよ。

[記録終了]

補遺: 第4回の実験終了後に大場研究員が被害を受ける異常事案が発生しました。実験内容はこれまで行われたものと変更なく行われており、事案が発生した詳細な原因は判明していません。以下はその記録です。

音声記録XXX-JP-4-101

付記: この記録は第4回の実験終了後に発生したものです。


[記録開始]

タイムライン: 最後のロウソクが消され、部屋の光源がなくなる。参加した職員は10分程度待機し、異常性が発生しないか様子を見ている。

タイムライン: 異常性が終了したと判断した実験主任者が撤収を命じ、部屋の光源を復旧させようとする。

タイムライン: 部屋の光源が復旧しない。

タイムライン: 不明な男性の声が聞こえる。(不明瞭であり、記録には残されていない。)

タイムライン: 実験主任者が参加者全員に退出を命じる。

タイムライン: 退出ののち、参加者のうち実験に参加していた。大場研究員が部屋から退出しないことに実験主任者が気が付く。

タイムライン: 実験主任者が再度部屋に侵入しようとするものの部屋のドアが開かない。

タイムライン: 不明な男性の声が明瞭になり始める。

不明な男性の声: ナイスバルク!

不明な男性の声: どんどん迫ってくるよ!

不明な男性の声: 筋肉は忘れないよ!

不明な男性の声: やった分だけ返ってくるよ!

不明な男性の声: 罰当たりだな!

不明な男性の声: 飼ってる白い犬は元気!?

不明な男性の声: 正之1のお父さんは元気!?

不明な男性の声: お母さんとお姉さんは元気!?

[悲鳴]

不明な男性の声: 腕と脚が入れ替わってるよ!

[殴打音、悲鳴]

不明な男性の声: どれが顔かわかんねーよ!

[殴打音]

不明な男性の声: まだいけるよ!

[強く叩きつけるような音]

不明な男性の声: お前がいじめた奴の顔忘れてんのかい!

[連続した殴打音]

不明な男性の声: 目で見たものだけがリアルだろ。

[記録終了]

数分後、侵入に成功した実験主任者が大場研究員を発見しました。大場研究員の身体は外部からの圧力により、腰と両肘の関節が逆方向に屈曲していましたが、救命処置により一命をとりとめました。

また、付近に大場孝弘氏2、大場明美氏3、大場友恵氏4、イヌ5の遺体が発見されました。いずれの遺体も関節が逆に屈曲しており、頭蓋骨に強い圧力が掛けられて死亡したことが判明しています。発見時点で死亡からは数分程度しか経過しておらず、何らかの方法で実験室内に転移させられた後殺害されたものと考えられています。


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