3000-JP-乙
  • 単なるラフスケッチなのでめちゃくちゃ雑です

アイテム番号: SCP-3000-JP

オブジェクトクラス: Tiamat

特別収容プロトコル:

説明: SCP-3000-JPは太陽光に関する異常なミームです。SCP-3000-JPの曝露者は太陽光に対する強い忌避を生じ、日光照射下では抑うつを示し無動となります。これは生命活動の維持に必要な最低限の活動をも自発的に行わず、日没か、あるいは他の事由で日光の直射を受けない地点に移動させられるまでこの状態は維持されます。

SCP-3000-JP曝露者の認識に共通して挿入されるアイデアとして特定されているのは、「未来のある特定時期に太陽光が全ての人類を消滅させる特異性を備える」という内容です。このアイデアは同時にSCP-3000-JPの媒体としても特定されています。このうち「特定時期」は2051年以降であることのみが共通しており、具体的な日時の変更はミームの特異伝達性に変化を及ぼしません。


補遺1: 神格存在の変遷

人類社会に敵対的・侵襲的な神格存在の発生件数は、1998年以降の現代史において急増している。

  • 1998/07/12: イベント・ペルセポネの発生。ショパン・カルトによる神格の召喚儀式によって具現化したピスティファージ実体の活動の結果として南ポーランドは重大な被害を受け、その余波で財団を含む超常社会の表出(ヴェール崩壊)がもたらされた。
  • 2001/09/11: マンハッタン次元崩落テロ事件。ヴェール崩壊後の新秩序に対する反体制派となったカオス・インサージェンシーは、破壊活動に少なくとも3体の神格存在を動員した。
  • 2015/08/13: イベント・オッタル発生。スペインの魔術師が自身を神格化したことにより、当時スペインに居住していたヒト全数の肉体がカワウソへと置換された。
  • 2025/02/08: サハラ戦争におけるセクメト作戦の決行。エジプト伝承部族のラーがカイロ市内の夏鳥臨時軍事政府の勢力7万人を太陽光により分解し、不活性の黒色流体へと変異させることでカイロを陥落させた。

一方で、より人間に対し宥和的な神格存在は、ヒトとともに超常社会の構築の一端を担うようになった。

  • 1998/09/01: トリスメギストス・トランスレーション&トランスポーテーション(以下、Ttt社)の一般社会での活動が認可された。同社は神格存在を構成員に有する企業としては初めて、ヴェール内の市民を対象とした経済活動を行う許可を得た。
  • 2002/08/05: ギリシャ共和国が伝承部族の権利保証と融和に関する条約を締結。これにより神話や伝承に語られることで存在を秘匿していた多要素民族(以下、伝承部族)が公的な市民権を得た。同様の法整備はエジプトや日本でも追従して行われた。
  • 2031/12/21: 外宇宙に存在する神格からの干渉が初めて公的に確認された。財団は地球上の伝承部族に対し、自身の有する(有されるべきである)権能を再定義してその内容を届け出ることを要請し、戦術神学部門にそれらを管轄させた。

さらに、超常史に多数の一般人口が流入したことで、人類社会に有益な超常技術の研究が官民問わず各地で進展することとなった。その一分野として神格存在ならびにそれらに寄せられる信仰を基盤とする神格工学の発達が挙げられる。

  • 2011/05/30: プロメテウス・ラボ・グループの本社ビルがポケット宇宙へ移転。ポケット宇宙の維持を目的として土地神(ゲニウス・ロキ)が招請された。2050年現在に至るまで、最も多くの人口を擁したポケット宇宙として知られる。
  • 2018/02/01: 日本において神的エネルギー交換炉の技術が確立し、商用ベースのインフラストラクチャー整備が開始された。
  • 2047/06/09: 森野雄太郎氏により、神格存在に対する信仰とその強度の数理モデルが構築され、アキヴァ放射等の現象に理論的根拠が確立された。氏はこの業績で2050年のスクラントン賞を授与された。

補遺2: 太陽の不可視化現象の出現

SCP-3000-JPの発生が最初に認められたのは2050年6月、中国北方のユーラシア大陸内陸部でした。砂漠帯である同地域の居住者は沿岸部と比較して少数であり、同時に経済的な問題を抱え、非魚族1のような超常少数部族による閉鎖的なコミュニティが営まれていました。これは初期のSCP-3000-JPの拡大速度が限定された主要な理由の一つを占めていたと考えられます。

財団の初期調査では、同時期にSCP-3000-JP出現領域を通過した旅行者の一人で、要注意団体"Are We Cool Yet?"のメンバーであるラシード・ビン・サイード氏2が関与しているものと推定され、同氏を要注意人物に指定しました。サイード氏は特異ミーム3を用いた超常芸術(アナート)の作成を手がけており、2050年にグローバルネット上で開催されたアナートコンペティションに参加する作品のデモンストレーションを行った可能性があります。

当該コンペティションは2050年7月12日に開催され、サイード氏は「落陽」と題した作品を発表しました。それはSNSサービス「Qingtan」上に日記文の様式で掲載され、中国とインドの二国間における戦争危機の高まりを喧伝する内容でした。それらの情報はフィクションであることを隠匿したうえで拡散され、両国の正式な報道でもその内容について触れられました。実際にはこれらの"作品"は遅効性の特異ミームであり、その効果は拡散から1週間後の7月19日に、中国とインド領土の大部分において「太陽の観測が不可能となる」超常現象を齎すものでした。

サイード氏はこの作品の発表にあたり、SCP-3000-JP曝露者が有する生活障害を除去することを目的としたと示唆しています。一方で、SCP-3000-JP感染者の活動範囲が広がったことは、結果としてSCP-3000-JPの拡散速度の緩徐な増大を齎しました。

補遺3: 天照神勅と日本による中印進駐

2050年9月7日、日本国の意思決定機関に所属する神格である天照大神(の分霊1柱)は、「天照神勅」と呼ばれる勅令を発布しました。内容は上代語であり、全文は日本国の機密事項として一般には公開されていません。

これを受けた日本政府は、自衛隊4の軍備拡充を盛り込んだ日ノ本特措法を緊急成立させました。追加の装備は、自衛隊と提携する日本時空間因果律総合調整機構(以下、JSCA)によって迅速に提供されました5。2050年末までに、日本はSCP-3000-JPの拡大阻止を目標とした中国・インドへの兵力進駐を段階的に進行させました。

補遺4: 宇宙寺院から送付されたメッセージ

2050年10月11日、地球低軌道を周回する宇宙寺院"ローカパーラ"6の地表管制ユニットに、以下のメッセージが平文で送信されました。送り主は神格存在「ガネーシャ」を名乗っており、内容からは2033年に東京で財団に捕捉された実体であるSCP-2811-JP-Aと同一とみられます。

[ガネーシャはこのメッセージの読者に対し蛇を愛でることを薦める。彼は障害の神なので真面目なことは言わずケムに巻いたような話し方しかしない。あと神に縋る人間は嫌い。やたら迂遠なこと言いつつも、最終的には「父上経由で神蛇アナンタシェーシャの情報を財団に提供する」内容となる]

補遺5: SCP-3000-JPへの対抗策としての記憶処理薬

捜索の結果、2050年11月に財団はベンガル湾において多数の逸脱を有する1頭のウミヘビを発見しました。当該個体は[SCP-3000の説明]

2050年12月1日、アザック・プロトコル変法として、JSCAより提供された史料A-20507が実体へ投与されました。実体は記憶処理剤の原料となるY-909化合物の特異的バリエーションを排出しました。投与された存在は精神活動に生体電気シグナルを用いていないにもかかわらず、実体からの分泌を惹起することが初めて確認されました。Y-909の精製物の効能として、摂取した存在は太陽の存在を忘却し、それを認識不能となることが確認されました。これはSCP-3000-JPに対する恒久的免疫として機能します。

補遺6: SCP-3000-JPの急激な拡大

2051年1月、サイード氏が拡散していた特異ミームの急速な消退が発生しました。中国・インド地域にて再び太陽が観察されるようになり、これは当該地区の住人がSCP-3000-JPを再発症する主要な原因となりました。加えてこの事件が国際的に報じられたことで、SCP-3000-JPの拡散速度もまた急激な増大を見せました。程なくして世界各国に於いてSCP-3000-JPによる民衆の無気力化と不安の増大が社会問題となりました。

補遺7: アンニュイ・プロトコル

2051年1月、財団はY-909を精製した記憶処理剤の広域散布による、プロトコル・アンニュイを試みました。サイード氏が拡散した特異ミームと同様の効果を全世界に齎すことが目的でした。結果として、散布区域ではSCP-3000-JPはもはや無効化され、地球から太陽の光は失われました。

プロトコル・アンニュイと同期して、「太陽神」を自称する神格存在が世界各地にて消失する事件が発生しています。日本国における天照大御神もその対象となりました。

補遺8: 「犀賀派」より提供された情報

2051年5月、"HEXA"を名乗る人物がイギリスにて財団のエージェントと接触しました。氏は"mAGIA S."の署名を用いて、財団に下記のメッセージと、数冊の本を送付しました。これらの資料は"放浪者の図書館"から持ち出されたものとみられますが、事実確認は財団の視点からは困難です。

[真実の目は覆い隠されている。次に目が開かれる時、幻想の世界は消える。夜明けの前に、貴方は事実を知る必要がある]
[3000-JP-丙に続くリンク]


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