SCP-2682-JP メメント・モリ

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アイテム番号: SCP-2682-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-2682-JPに隣接する建造物は、世界全域の地点名を収集した財団データベースによって抽出・管理され、随時更新されます。全ての該当地点には専用カメラが設置され、コンピュータによる顔認証に加え、目視によるログ確認によって入室者と退室者を確認します。任意の地点にて72時間以上退室していない人物の存在が確認された場合には、指定装備を備えたエージェントチームが現場へ急行し救出へ向かいます。事象発生の原因となった財団職員は後ほど特定され、必要な対応を受けます。この対応において記憶処理剤の使用は推奨されません。

全ての財団職員にはSCP-2682-JPに関する情報が提供されるとともに、これを把握しSCP-2682-JPの発生を可能な限り防ぐ努力義務があります。

SCP-2682-JP内部で発見された要注意団体所属人物への対応は、別途のマニュアルに記載されている内容を基本として行いますが、実際にはそれぞれの所属する各団体との関係性・各個人の要望・財団側からの通信による指示・現場自体の状況等の多くの外部要因等を加味して、柔軟かつ慎重に対応を変更する必要があります。要注意団体との関係性悪化に繋がるため、やむを得ない場合を除いてSCP-2682-JP内に人物が存在している状態で隣接している建築物を破壊することは許可されません。

事象自体の発生を抑制させるための汎用的な有効手段として下記に詳細を示す、プロトコル・生前葬が実施されています。

説明: SCP-2682-JPは特定の地点に発生する異常空間です。

SCP-2682-JPは要注意団体に所属する人物にのみ影響を与えます。全ての財団職員および一般社会の人々へ影響が与えられた事例はありません。

理由を問わずSCP-2682-JPに接近した要注意団体所属者は消失します。これまでの報告によれば、GPSから各団体が所持する未知の技術まで全ての位置情報確認システムと通信機能が機能不全に陥ったことが明らかになっています。しかし、一部のシステムは生体情報の継続的獲得に成功し、対象の人物が少なくとも生物学的に生存していることを示すことができています。

経緯: 財団が確認できている限りの初のSCP-2682-JP出現事例は日本国内の██████に存在したレジャーランド内コンテンツ「Scary Cthulhu Parade」によるものでした。これは異常性のない標準的なウォークスルー型のホラーハウスであり、開園当初から該当の事案までにいかなる事件の発生もありませんでした。

当時、このレジャーランドを一般客として利用したGOC所属者3名の消失に加えて、調査に向かったGOC所属者1名も続けて消失した事案に対して、財団に支援要請が下されたことで認知に至りました。なお、この間に内部に侵入したレジャーランドの勤務者は消失に至りませんでした。

以下はその探査記録です。



追記: SCP-2682-JPと同一例の事例が世界各地で新規に出現しています。各事例に関わる人物は必ずしも既存のSCP-2682-JPに関する情報を認知していません。

現在確認できている各事例の共通点は以下の通りです。

  • 発生地点に略称を「S・C・P」の三文字で表現可能な、公的な名称を持つ建造物が存在する。(例: 札幌中央パークマンション)
  • 建造物が財団フロント企業ではない。
  • SCP-2682-JP内に存在する人型実体は、財団により死亡済みと認定された財団職員に限定される。複数人が同一のSCP-2682-JP内に出現した事例はない。
  • 財団職員による観測でのみ、地下空間を発見可能である。
  • SCP-2682-JP内の人型実体に対して特定の感情を持つ財団職員全員が、自主的、または何らかの外部要因により感情を抑制することでSCP-2682-JPと人型実体が消失する。

財団は、新規のSCP-2682-JPの発生抑止のために全財団職員への情報開示とプロトコル・生前葬の実施を決定しました。

プロトコル・生前葬

財団職員は存命中に、生前葬を行われます。これはおおむね一般社会における生前葬と同じ目的・形式で行われます。同サイト内に勤務する職員及び、親しい関係にある職員が対象となり、SCP-2682-JPの発生を抑止するための独自の追加手順が盛り込まれます。

必要に応じて生前葬は複数回行われ、実際に人物が死亡した際には状況に応じて対話部門の利用が推奨されます。やむを得ない場合や、本人による希望がある場合には記憶処理が行われますが、記憶処理を使用した職員は記録され、今後の動向によっては解雇される場合があります。

プロトコル・生前葬実施以前に死亡した財団職員について
当プロトコル施行以前に死亡し、SCP-2682-JP内に出現した人型実体と対応する財団職員には、当プロトコルの効果がほとんどありません。代替案として記憶処理または建造物の解体を行うことを該当の職員に伝達した場合、個人差はありますが多くの場合非常に強い拒否の意思を示します。以下はこの場合による無力化までの過程を、代表して掲載したものです。

該当職員: 明治研究員(25歳女性)
SCP-2682-JP内実体: 凍田博士
SCP-2682-JP発生箇所: 北海道京極町█████ ███████ ████

説明: 明治研究員と凍田博士(生前)は当時、共にサイト-8197勤務であり、同サイト内で設立されていた非公認のグループに属し友好関係を築いていた。明治研究員は無力化を前提としたSCP-2682-JPへの入室、凍田博士実体との会話を特別に許可された。

凍田博士の死亡時の状態が実体に引き継がれている可能性を考慮し、有事に備えて明治研究員は視覚遮断用の装置を着用している。記録媒体も音声記録のみであることに留意。

以下は明治研究員と凍田博士実体との会話記録です。

<記録開始>

明治研究員: 失礼します。

(扉の開閉音)

凍田博士: (驚き、混乱ととれる言動)……えーと-(数秒沈黙)-明治君かい? なんか凄いことになっているけど。

明治研究員: 申し訳ありません、凍田博士。まず、このような事態を引き起こしたことに謝罪します。

凍田博士: (数秒沈黙)……うん、分かった。まずはゆっくり全部話してくれるかな。

記述によると思われる微かな摩擦音が確認できる。

明治研究員によるSCP-2682-JPの概略説明。重要性が低いため省略。

明治研究員: これが現在の状況です。すみません、続けて私の気持ちを伝えさせてください。

凍田博士: いいよ。続けて。

明治研究員: ……凍田博士がここに居ると知ったとき、私は希望を抱きました。また博士に会えると。あのオブジェクトの影響のせいで、最後に博士に一目会うことも、遺体の回収すらもできなかったからです。

明治研究員: 今私はこうして博士の前に立ち会えています。……そして私がここに来た理由もようやく理解できました。

明治研究員: 私が求めていたのは目の前に居る、私が思う理想の凍田紫音という存在だったんです。だって、本当の博士だったらもうモザイクに襲われてて、こんな冷静に話せるわけがないじゃないですか。会いたいと望んでいながら真実を受け入れる勇気はなくて、自分のエゴで都合のいい展開を求めたんです。もっと早く理解して止めないといけなかったのに、できませんでした。

明治研究員: でも必要だった。私は自分に向き合えなかったから。現実を受け入れられなかったんですから。

明治研究員: お願いです、聞いてください。凍田博士は死にました。……死んだ人間が生き返ることはありません。

明治研究員: (嗚咽)今ここで私は、その現実を受け入れます。未練を断ち切って、前に進みます。

明治研究員: さようなら。凍田博士-(不明瞭)

明治研究員によるドア方向への足音、ドアを開く音。

凍田博士: 待って。

明治研究員: (不明瞭)

凍田博士: 明治君は誰にどう思われても、自分は自分であると認識しているだろう? それは私も一緒で、私は私であると認識している。この発言を聞いた他者が私をどう解釈したとしてもだ。

凍田博士: 明治君は私のことを死んだものとして受け入れるのだね。そう、人は恐怖を乗り越えて前に進まなければならない。しかし、死に慣れてしまえばそれまでだ。それをどうか忘れないで。

凍田博士: これを持っていきなさい。君はまだ、これからです。

ドアの閉まる音。

明治研究員: (不明瞭)

<記録終了>

この記録をもって該当のSCP-2682-JPが無力化されたことが確認されました。

補遺.回収された文書について
明治研究員が回収した手帳1内には、前半部は2018年9月中の日付が書かれた日記があり、その内容はSCP-2682-JP内での自身の状況を記録したものでした。後半部のページは明治研究員との会話の中で記されたと思われる記述で構成され、最後のページには凍田博士が生前使用していたものと完全に一致するパスワードが記されていました。手帳の全ての筆跡は凍田博士のものと一致することが確かめられています。

財団職員が自身のパスワードを他人に漏洩させることは非常に考えにくく、また後ほどの質疑応答で、明治研究員は凍田博士のパスワードを認知していないことが確かめられました。

これはSCP-2682-JP内実体の所有する、自分自身の情報を含めた知識は、対応する人物群の持つ実体への情報の合算により構成されているという従来の概説を覆した初の事例です。

該当の事例がどのような理由で発生したのかを学術的に確認する試みが進行中です。

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