蝶と人と
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収容室内のSCP-XXXX-JP

アイテム番号: SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPに関連していると推測される目撃情報を任意の財団サイトが何らかの手段で感知した場合、サイト管理者はその旨をサイト-243へ通達しなければなりません。その後情報に基づき、機動部隊プサイ-31("狩り蜂")がSCP-XXXX-JPの収容作戦を決行します。

SCP-XXXX-JPは、サイト-243の20m x 20m x 7mの低脅威度オブジェクト収容コンテナに収容されます。SCP-XXXX-JPは種の存続にあたって必要最低限の個体数のみが飼育され、個体数が増加した場合は適宜オブジェクトを殺処分する必要があります。給餌、実験などのオブジェクトと直接接触する作業は、抗認識災害フィルターを搭載したバイザーを着用したDクラス職員によって実行されます。

1989/07/12改定: SCP-XXXX-JP-1およびそれに類するオブジェクトは、経過観察のため一時的に標準オブジェクト収容コンテナに収容されます。観察と実験の結果、その異常性がSCP-XXXX-JPと同一のものであると判断された場合、それらのオブジェクトはSCP-XXXX-JPと同様のプロトコルに則り収容されます。

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初期収容時のSCP-XXXX-JP。画像編集済み。

説明: SCP-XXXX-JPは西ヨーロッパ〜中央ヨーロッパの森林地帯に分布するアゲハチョウ科 (Lycaenidae) の新種の生物です。前翅長は55mm-70mmほどであり、翅を大きく開くとおよそ110mmほどになります。同科特有の尾状突起は存在せず、光沢のある淡青色の翅を有しており、雌の後翅にある特徴的な黄斑で雌雄を区別することができます。主食はシダ植物や菌類、動物の糞尿など多岐に渡り、冬季は蛹で越冬することが知られています。

SCP-XXXX-JPの鱗粉の配置、すなわち翅の模様は視認者に対し認識災害をもたらします。この異常性の結果、認識災害に対し何らかの免疫がある場合を除き、視認者はSCP-XXXX-JPをコーカソイド系の20代〜30代のヒト (Homo sapiens) であると認識します。この時、視認者に観測されるヒトの性別と実際のSCP-XXXX-JPの雌雄は一致しておらず、その顔つきや身長、体型などの特徴は個体ごとに異なることが確認されています。

SCP-XXXX-JPの認識災害におけるヒトの再現性は高度かつ精密であり、殆どの場合視認者はSCP-XXXX-JPがヒトであると信じて疑いません。しかしながら、SCP-XXXX-JPが言語を理解しそれを使用する術を持たないこと、および認識災害の影響下におけるSCP-XXXX-JPの食事、羽化、および繁殖時の[編集済]が視認者にとって非常に奇異に映る点から、被験者とオブジェクトの接触時間が長く成る程、被験者はSCP-XXXX-JPのヒトとしての姿に強い違和感を覚えるようになる傾向にあります。

1970/06/24、財団は現ドイツ連邦共和国ニーダーザクセン州において広まっていた「地べたを横ばいになって野草やコケを食べる人々がいる」という旨の噂を感知しました。これに対し財団は広範囲に渡るカバーストーリー"変人・奇人"の流布により鎮静化を行い、その後同地域において広域的な調査を実施しました。結果、当時抗認識災害剤を服用していた機動部隊隊員によりSCP-XXXX-JPが捕捉され、同時にその異常性が確認されたことからSCP-XXXX-JPは収容に至りました。

補遺1: 実験記録

実験記録XXXX-JP-1

対象: チンパンジー (Pan troglodytes) 1頭

実施方法: SCP-XXXX-JPを1個体のみ入れた中型オブジェクト収容コンテナに対象を入室させ、オブジェクトと接触させることで反応を観察する。

結果: 入室後、対象はSCP-XXXX-JPから逃げるようにコンテナの隅へ移動し、実験が終了するまでオブジェクトに近づこうとしなかった。

分析: 他の霊長目 (Primates) をいくつか用いて実験を行っても同様の結果に至ったため、少なくともヒトを含む霊長目はオブジェクトの異常性の対象となるようである。

実験記録XXXX-JP-9

対象: エナガ (Aegithalos caudatus) 1羽

実施方法: 実験記録XXXX-JP-1と同様。なお、エナガは昆虫類を主食とする野鳥である。

結果: 実験記録XXXX-JP-1と同様。

分析: これ以外にも、他の鳥類や爬虫類をいくつか用いて実験を行ったが、いずれもSCP-XXXX-JPに対して退避行動を取った。以上から、オブジェクトの異常性は霊長目に対して特異的にはたらくものではなく、種々の生物に幅広く影響を与えるものと考えられる。

実験記録XXXX-JP-27

対象: D-XXXX-JP-1

実施方法: 実験記録XXXX-JP-1で用いたコンテナにD-XXXX-JP-1を入室させ、飼料を摂食しているSCP-XXXX-JPを視認させる。

結果: オブジェクトを視認したD-XXXX-JP-1は不快感を示し、それ以降SCP-XXXX-JPに近づくことはなかった。

実験記録XXXX-JP-28

対象: D-XXXX-JP-2

実施方法: 実験記録XXXX-JP-1で用いたコンテナにD-XXXX-JP-2を入室させ、SCP-XXXX-JPを殴打するよう指示する。

結果: オブジェクトを殴打した瞬間、D-XXXX-JP-2はのけぞって尻餅をついて後退りし、その場から離れなかった。実験終了後にD-XXXX-JP-2を回収しにエージェントがコンテナに向かった際、D-XXXX-JP-2は明らかに困惑している様子でいた。

その後のインタビューで、D-XXXX-JP-2は「殴っても触れた感覚が無く、見たら自分の腕が相手の体にめり込んでいた」と述べた。

分析: SCP-XXXX-JPが認識災害で視認者にもたらされるのはヒトの"姿"のみであり、その質感や体積は再現されていないことが確認された。

実験記録XXXX-JP-29

対象: D-XXXX-JP-3

実施方法: 中型オブジェクト収容コンテナにSCP-XXXX-JPの卵、幼虫、蛹を配置する。その後D-XXXX-JP-3を入室させ、その様子を観察させる。

結果: D-XXXX-JP-3は特筆すべき反応を示さず、オブジェクトについて「何の変哲もない虫の卵と幼虫と蛹に見える」旨の発言をした。

分析: SCP-XXXX-JPにまだ翅が存在しないため、異常性が発現しなかったものと考えられる。

実験記録XXXX-JP-30

対象: D-XXXX-JP-4

実施方法: 実験記録XXXX-JP-1で用いたコンテナにD-XXXX-JP-4を入室させ、SCP-XXXX-JPの羽化の様子を観察させる。

結果: SCP-XXXX-JPを視認したD-XXXX-JP-4は[編集済]。オブジェクトに危害が生じる可能性が生じたため、D-XXXX-JP-4はエージェントにより麻酔弾が撃たれ、コンテナから回収された。

分析: 羽化の最中は状況によっては翅が視認できるため、D-XXXX-JP-4の視界にはオブジェクトが[編集済]。また、これを受けて以後は抗認識災害フィルターを施した上でオブジェクトに接触するようプロトコルが改定された。

補遺2: これまでの観察と実験の結果から、SCP-XXXX-JPの異常性は「ベイツ型擬態1と呼称される擬態の形態の一種であると推測されました。SCP-XXXX-JPは自身の有する認識災害を用いて頂点捕食者であるヒトに擬態することで、天敵からの捕食を回避し生存を図っていたと考えられています。

補遺3: 事案-XXXX-JP

1989/05/12、当時現ドイツ連邦共和国ヘッセン州において実施されていたSCP-XXXX-JPの収容作戦において、通常個体にはみられない異常性を有する個体(便宜上SCP-XXXX-JP-1と指定、詳細は補遺4を参照してください)が確認されました。簡易的なDNA分析はオブジェクトの親個体が別種のアゲハチョウ科生物と交雑していた痕跡を示しており、人工的な交雑実験により誕生した個体も同様の異常性を有していたため、SCP-XXXX-JP-1は異種間の交配により誕生したものと推測されています。

SCP-XXXX-JP収容チームは、SCP-XXXX-JPの交雑によってオブジェクトの野生個体や原生生物の遺伝子が変容し、それらの個体数が減少する可能性や、偶発的に交雑種が非常に脅威度の高い異常性を獲得する可能性を指摘しています。遺伝子の変容がオブジェクトにもたらす結果が予測できない以上、オブジェクト自身を含めて他の生物への影響は現状未知数であるため、複数の機動部隊により広範囲に渡ってオブジェクトの捜索・収容を行う計画が検討されています。

補遺4: SCP-XXXX-JP-1概要

SCP-XXXX-JP-1は、SCP-XXXX-JPと他のアゲハチョウ科の生物との交雑種です。交雑の対象となった種は現状判明しておらず、その特定のため研究チームによるより精密なDNA分析が進行中です。

特筆すべき点として、交雑によりSCP-XXXX-JP-1の鱗粉の配置は変化しており、SCP-XXXX-JPとは異なる認識災害を視認者にもたらします。この結果として、認識災害に対し何らかの免疫がある場合を除き、視認者はSCP-XXXX-JP-1をコーカソイド系のヒトの頭部に鱗翅目 (Lepidoptera) の頭部や翅が乱雑に接合されたヒト型実体であると認識します。

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Dクラス職員により非異常性の撮影機器を用いて撮影された、収容コンテナ内のSCP-XXXX-JP-1


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scp jp keter 遺伝子 観測 擬態 昆虫 雑食 視覚 種族 生物災害 生命 節足動物 蝶 人間型 認識災害 国外収容

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