手复人躯 - SCP-JPサンドボックスⅢ

手复人躯

記事カテゴリが未定義です。
ページコンソールよりカテゴリを選択してください。

クレジット

タイトル: SCP-XXXX-JP - 手复人躯
著者: ©︎SOYSOY_Kusagawa
作成年: 2019

SCP-XXXX-JP-3、SCP-XXXX-JP-1および-2は画像外。

アイテム番号: SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPはサイト-CN-21の標準ヒト型収容室に収容され、常時映像記録装置による監視が行われます。事象-XXXX-JPの発生が確認された場合、保安要員の監視の下Dクラス職員を収容室に入室させ、SCP-XXXX-JP-3-αの回収を行わせてください。

全てのSCP-XXXX-JP-3-αは、同サイトの標準収容ロッカーに保管されます。

説明: SCP-XXXX-JPは、SCP-XXXX-JP-1、-2、-3で構成される構造体です。いずれも高い耐久性を得ており、組成・内部構造の調査には成功していません。

SCP-XXXX-JP-1は、外見上はモンゴロイド系の成人男性に見えるヒト型実体です。収容から現在まで、SCP-XXXX-JP-1が自律した行動を行ったことは確認されていません。オブジェクトは生物学的には既に死亡していますが、腐敗の進行は確認されていません。

オブジェクトは頭部にSCP-XXXX-JP-2を装着していますが、これを取り外す試みは全て失敗しています。このため、オブジェクトの人相は現時点では判明していません。

初期収容当時、SCP-XXXX-JP-1は以下の物品を所持していました：

麻製のエクソミス服。著しく損傷している。
標準中国語で筆記された、GoI-004 ("壊れた神の教会")¹ の聖典、一冊。ページの欠落や破損が散見される。
血液の付着した半径5mmの鋼製の歯車、一点。検査の結果、この血液はO型でRh+の、モンゴロイド系男性のものであることが判明している。

これら所持品は非異常性であることが確認されており、現在はサイト-CN-21の標準収容ロッカーに個別に保管されています。

SCP-XXXX-JP-2は金属製のヘッドギアです。外観は脳波計に酷似しており、計30本の配線がSCP-XXXX-JP-3の底面と接続されています。SCP-XXXX-JP-1との装着が解除できないという性質上、オブジェクトの特性は不明です。

SCP-XXXX-JP-3は金属製のタイプライターです。キーは計2,450個であり、その全ては繁体字中国語です。SCP-XXXX-JP-3のキーを操作する試みは成功しておらず、現状後述の異常性を除きタイプライターとしての機能を果たすことはありません。

SCP-XXXX-JP-3は不定期に活性化します（"事象-XXXX-JP"と呼称）。この際、SCP-XXXX-JP-3のキーが自動的に入力され、紙面に印字を行います。事象-XXXX-JPの終了は、紙面への印刷が完了し、文書がオブジェクトから排出された時点で認められます。この紙の出自は判明しておらず、オブジェクト内で生成されたものであると考えられています。便宜上、印字の完了した文書はSCP-XXXX-JP-3-αと指定されます。SCP-XXXX-JP-3-αの内容は支離滅裂な文字列が混在しているものの、概ね文章の体を成しています。

SCP-XXXX-JPは、1975/12/03に中華人民共和国重慶チョンチン市武隆ぶりゅう区で実行された、GoI-004-CN01 ("医院")² の教会施設の制圧作戦において回収されました。以下は当作戦の活動報告書です。

機動部隊活動報告書

関連する機動部隊:

機動部隊スティグマ-9 ("自然発生する歯車、梃子、滑車からの進化")、第3分隊
機動部隊-癸酉グェイユー-6 ("錆びた歯車")

命令者: サイト-CN-21管理官
場所: 中華人民共和国重慶市武隆区
日付: 1975/12/03 17:35

行動計画:

教会施設の制圧。
信者の捕縛若しくは終了。
所有アノマリー・資料の回収。

行動結果:

作戦は正面玄関よりスティグマ-9が突入・交戦し、その5分後に癸酉-6が裏口より奇襲を行う形で実行された。

中盤にかけては財団が優勢であり、癸酉-6はSCP-1514-JP類似オブジェクト、SCP-CN-████、SCP-CN-████、計7点のAnomalousアイテムを回収した。しかしながら、信者の一人が現実改変能力を実行、自身を依り代に半機械的異常実体を生成したため、財団側に若干の損害が生じた。実体は最終的に両機動部隊による一斉掃射により終了され、作戦開始から6時間7分後、教会施設の鎮圧が完了した。周辺への作戦の隠ぺいは、カバーストーリー ("テロリストとの交戦") を以て完了した。

最終的に財団側は計5名が死亡、7名が重軽傷を負い、3名が行方不明となった。GoI-004-CN01の信者らは作戦の過程で終了されたか逃亡したため、捕虜の確保には至らなかった。

SCP-XXXX-JPの異常性は、サイト-CN-21の中型収容コンテナにおいて、事象-XXXX-JPが発現したことで財団に認知されました。この事案を受け、オブジェクトはEuclidクラスオブジェクトとして、標準ヒト型収容室で収容されることが決定しました。

補遺:XXXX-JP.1: 回収されたSCP-XXXX-JP-3-α群の抜粋

制圧作戦において回収されたGoI-004-CN01の保有資料のうち、数十点がSCP-XXXX-JP-3-αであることが確認されました。以下はそれらを抜粋・推敲したものです。原文はこちらから参照してください。

劉牧師

あれこれ

先日は御神体の破片が異教徒に奪われてしまった。そして今は、日帝が聖堂へ攻め込まんとしている。その中でもミラー先生³は、病人を癒し法を説き続けている。

私はこの現状を看過できない。今すぐにでも対抗策を練らなければ、日帝の大隊の進行を受け、我々は、医院は終焉を迎えるだろう。

直ぐにでもこの院から離れなければならない。少なくとも、我々だけでも。

嗚呼

神よ

補遺:XXXX-JP.2: インシデント記録-1976-02-02

インシデント記録-1976-02-02

交戦後の市街地。

概要:

補遺:XXXX-JP.3: 蒋博士の提言

補遺:XXXX-JP.4: インタビュー記録-XXXX-JP-3

インタビュー記録-XXXX-JP-3

対象: 藤澤博士（以降"対象"）

インタビュアー: 草川博士（以降"インタビュアー"）

付記: インタビューはサイト-81AZにて実施されました。飯沢博士はIJAMEA⁴の元職員であり、IJAMEAがかつて所有していたオブジェクト群の管理を職務としていました。

<録音開始>

補遺:XXXX-JP.5: 蒋博士の見解

SCP‐XXXX‐JPの収容開始から10年が経ちました。

いろいろ

SCP-XXXX-JP-3-αが何らかの異常性を持っている可能性――認識災害、ミーム災害、精神影響、強迫観念、あるいはそれ以外の"何か"が、視認者たる信者らの行動に影響を及ぼしている可能性。ええ、確かに我々は、この可能性を完全に否定できるとは言い切れません、が、その可能性が限りなく低い事は明らかでしょう。Binahパターン認識システムの算出した異常確実性が一桁を切った点や、我々がSCP-XXXX-JP-3-αを扱い続けた10年という歳月の中で、それらの異常性を示した職員が一人も存在しないという事実がそれを裏付けています。

SCP-XXXX-JP-3-αは非異常の紙でしょう。そしてSCP-XXXX-JPの異常性はそれらを定期的に生成するという点のみです。これらオブジェクトに信者を突き動かす異常性は存在しません。御神体の修復、GOCとの戦闘、財団への襲撃、それら全てはただ単に――

ただ単に彼らは、それを望んでいるのです。

補遺:XXXX-JP.6: GoI-004-CN01への第7次襲撃作戦

しゅうげき。

教会の聖堂からは書類が一枚発見されました。以下はその書き起こしです：

我々は衰亡を望まない。我々は滅亡を望まない。

生を望むからこそ、我々は神を望むのだ。