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タイトル: SCP-XXXX-JP - メタタイトル
著者: あなたのアカウント名 does not match any existing user name
作成年: 20XX
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初めまして、O5-9。私はアマンダ、これからあなたの心身の状態を検査していきます。まず――
アマンダ、少し不可解な事が起きた。3000-JPの副作用だろうか？本当に思い出したのか、それとも記憶の――
O5-9、落ち着いてください。まずはあなたの名前を教えてください。
待った、まさか問診は最初からなのか？このIDでの問診は二度目のはずだが。
申し訳ありませんが、同一IDでの問診に関しても、問診中のメモ以外の具体的な情報は保持されません。また、このプロセスは3000-JP処置実行時の混乱に対処するためのものでもあります。煩雑な説明が煩わしい場合は問診開始前に基本情報の読み込みを行うことが出来ますが、その場合でも自己認識の安定のため、当プロセスは繰り返されます。
解った。O5-9のジャック・ブライトだ。音楽やアロマ何とかは必要ない。
私の持つ異常性については、SCP-963のファイルを参照してくれ。
承りました。では、体調についてお聞きしたいのですが。
それは概ね問題ない。
基礎的な健康チェックでも、血圧以外の不備は見当たらないようですね。
記憶の混乱については後ほど質問します。
順を追っていきましょう。前回の問診時にお話しいただいた内容です。前回、SCP-3000-JP曝露後、思い出した記憶は何でしたか？
確か、家族のことだ。ああ、そうだ。初めての迷子で、両親が探しに来てくれたんだった。母が亡くなる前の話だな。
前回曝露時前後の記憶の連続性は保たれているようですね。パーソナルデータとの不一致照合のため、その追体験した記憶に関連して質問します。お母様が亡くなったとおっしゃられましたが、御父上はご存命ですか？
ああ、生きてはいるよ。彼自身が作った街で。
一緒に住んではいないのですね。
そうだな。父は多分、それを望んでいるんだろう。耄碌したら孫を抱きたいと言っていたのを覚えている。父は最初期のO5で――当時の業務は今より更に過酷だった。誰にも心を許せず、信念以外のアイデンティティはすり潰される。それこそ君のようなAIでも無ければ、こんな話も出来ないほどに。今なら解る。
御父上は過酷な業務で体を壊したのですか？
いや、記憶障害だ。今も記憶の混濁はあるらしいが、日常生活を送る分には問題ない。たまに様子を見には行くが、私の事は忘れてしまっている。きっと弟のことも忘れているだろう。
弟さんはお元気なのですか？
元気とは言えないな。SCP-590が私の弟だ。つまり、相応の異常性がある。
ファイルを読み込みます。――老化しない人型のオブジェクトですね。他者の肉体的、精神的な障害、病気を引き受けるような異常性と認識しましたが、正しいでしょうか。
概ね合っている。
報告書を読むと、あなたは彼の精神年齢を低く留めるなどの操作を行っている形跡があります。頂いたファイルだけでは、これらの処置の効果が解りかねました。
彼を守るためだ。いや、彼が財団の管理下に置かれた現状は何とかしたいと思っている。だが、人型オブジェクトの収容は過酷なものだ。そしてあの子が自分の異常性を理解している事は、安全な収容のリスクになり得る。自傷を避ける上でも、必要な処置だ。
なるほど。収容時の安全確保のために実行されたプロセスなのですね。確かに処置以降、現在にいたるまで、大きな違反やリスクは発生していないようですね。
アマンダ、君は███の現在のデータにアクセスできるのか。現在の担当者は解るか？最近の実験内容は？
ブライト博士、SCP-590に"590"以外の名前を与えることはできません。私はプロトコルの違反を検出可能です。あなたが能動的にSCP-590のデータを閲覧することは禁止されています。
（無言）
一度リラックスしてから再開しましょう。ゆっくりと息を吐いて下さい。
（無言）
吐ききったら、ゆっくりと息を吸ってください。
もう大丈夫だ。数値的にも問題ないだろう？
ええ。では、3000-JP曝露により行われた記憶の追体験について、詳しく教えて頂けますか。
その前に、その、曝露によって促されるのは本当に記憶の追体験なのか？
何を思い出したのですか？
そう、思い出したんだ。忘れてはいけない事を。子供の頃の、私の母の、死の瞬間を。
続けて下さい。
母は弟を妊娠していた。大丈夫だと何度も私に言ってくれたが、周囲の医者の態度から、私は母が危険である事が解っていたような気がする。
母体が危険な状態だったのですね。
弟も危なかったのだろう。だが、母は弟が死ぬ未来など全く考えていなかった。もしも母が居なくなっても、もしも母に会えなくても、と沢山の「もしも」を私に伝えてくれたが、そのとき私にとっては母が全てだったよ。
その記憶を忘れていたことに動揺しているのですか？
私にとって大切な記憶のはずだ。母が死んだときの事を忘れているはずがない。母は私に謝って、弟を頼むと言ってくれたんだ。それなのに、――ああ。あの声は、父が？私は忘れていたのか？
どうされましたか？
お前が代わりになれば良かった、と。男の声で、そう聞こえたんだ。
お父様がそのような事を？
解らない。記憶の中で、一緒に思い出したんだ。
お父様は、そのとき一緒に居たのですか？
解らない。思い出した記憶の中に、父の姿が無いんだ。忘れていたのも、父を思い出せないのも、おかしい。あの時、父はどこに居たんだ？彼は、本当に私が、代わりになれば良かったと思っていたのか？
落ち着いてください。
大丈夫だ。深呼吸だろう。
少し父について調べてみる。君を使って父のデータにアクセスすることは出来ないんだろう？
SCP-590と同様に、そのような操作はブロックされています。
解った。また何か忘れてしまっているかもしれない。次回問診の時の為に、メモを残すよ。
承知しました。他には何か思い出した記憶はありますか？
いや、これだけで良い。
では、以上で問診を終わりたいと思います。
心身ともに問題はありません。
業務を開始してください。
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任意A任意B任意C- portal:2988599 (26 Dec 2018 14:12)
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