最初の一歩

「本当に、こんなものを持っていくのですか」
 
大尉は感情の入っていない声でそう吐き出す。疑問に思ったのは確かだが、今の彼の情動を促すには余りにも些細な事柄であることもまた事実だった。

視線を向けた先に、彼とその部下が今まで動かしてきた重金属の塊が擱座している。あれこそが、今や燃え尽き滅びようとしている彼の祖国が産み出した鋼鉄の戦闘獣、その最後の1体なのではないか。そのように思わせる光景。

この大戦の後段、祖国は幾多の獣を生み出した。ティーガーパンターエレファントマウス……いずれも過剰なまでの重武装と重装甲を与えられていながら、それ故に燃料が尽き、駆動装置が摩耗し、身動きが取れなくなっていった。もう少し幸運だった獣たちは乗員を冥府への道連れにしつつ戦場で華々しく撃破されていった。

その中でも飛び切りに異形な獣こそ、彼らの乗車だった。マムート。古の巨象マンモスの名前が与えられていた。正式にはVK──実験試作型Versuchskonstruktionから始まる長ったらしい番号名が付いているのだが、その名で呼ぶ者は誰もいなかった。

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