過去も未来も、星座も越えよう

"財団"残務処理委員会アーカイブ: SCP-XXX-JP

本ファイルに含まれるSCPオブジェクト報告書および付随資料は、A.D.2262年のシリウス4条約に基づき、三人類連合および機械圏の全領域における無制限公開史料に指定されています。

本ファイルの最終更新は、AdC1133年8月22日(オリオン腕標準歴)に行われました。過去の版の閲覧を希望する場合はこちらを参照してください。






アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは現在未収容です。SCP-XXX-JPが全地球時空振動探知システムの観測可能圏内に再出現した場合、速やかに収容作戦が実行されます。現在の指定担当部隊は機動部隊デルタ-38(”時よ止まれ、汝は美しい”)です。なお、以上の要項は標準対CK-クラスシナリオプロトコルに含まれます。

説明: SCP-XXX-JPは、1960年代にプロメテウス研究所がアメリカ空軍向けに開発した、時間および空間跳躍装置と人工知能の複合体である「時間兵器」です。運用上の要求から、構成要素には形而上的な非ハードウェア依存部が含まれており、サイズは軽トラックの荷台に積載することが可能な程度に収められています。

時間跳躍装置としてのSCP-XXX-JPは、1895年にイギリスの物理学者[編集済]が製作したタイム・マシンを限定的に再現した「グラスゴー式」に分類され、過去か未来かの方向を選択し跳躍した後は、目標時点へのタッチダウンまではエネルギーを消費しない「慣性航行」を行う形式のものです。そのため、目標時点までの遠近を問わず、時間跳躍に必要なエネルギーは一定のものとなります。

SCP-XXX-JPの時間跳躍をそれ単体で実行した場合、タッチダウンする地点の空間点は跳躍前の位置と完全に同一になります。しかし、地球は自転および公転、銀河系内での太陽系の運行などによって常時移動しており、結果としてタッチダウン時のSCP-XXX-JPと地球との間には位置のずれが発生します。SCP-XXX-JPの空間跳躍機能はこのずれの修正を目的としたものです。この空間跳躍機能には跳躍距離の限界が存在するため、それを越えるずれが生じる遠未来・遠過去への時間跳躍を行う場合、タッチダウンする空間点は地球外となります。

この制約から、SCP-XXX-JPが一定以上離れた過去・未来へ跳躍することはありませんが、それは人工知能部分の判断によって行われており、機構的なロックは施されていません。また、空間跳躍機能は時間跳躍装置に付随するものであり、単独での運用は原理的に不可能です。

SCP-XXX-JPの人工知能部分は、プロメテウス研究所を主契約者としてアメリカ国防総省が推進していた「ULVIC計画」1のスピンオフであり、発展型有人軌道実験室(A-MOL)への搭載を目指して小型化されたバージョンを管制装置として流用したものです。戦略指揮人工知能を原型としているため高度な戦略・戦術的判断が可能であり、指揮系統が途絶した想定状況でも自律的に任務を継続できると判断されていました。

SCP-XXX-JPは、アメリカ空軍の「フェブルウス計画」によって1965年に製造された巡航ミサイル「SADSM」(超音速長期滞空戦略ミサイル、SCP-XXX-JP-Aに指定)の基幹要素のひとつとして開発されたものです。フェブルウス計画は米ソ間での全面核戦争を想定した自動報復システム(ARS)整備の一環であり、SCP-XXX-JP-AはB-52などの爆撃機による戦略パトロール任務2の代替を目指して試作機による運用試験が行われていました3。なお、フェブルウス計画の機密性は極めてよく保たれており、SCP-XXX-JP-A自体にも初歩的なステルス技術が用いられていたため、財団は1972年のインシデントXXX-JP-01発生までその存在を認知していませんでした。

SCP-XXX-JP-Aはローレンス・リバモア国立研究所とプロメテウス研究所が共同開発したトーリVI型[編集済]エンジンによって、██年に渡る長期間の無着陸飛行を可能としていました。想定されていたSCP-XXX-JP-Aの運用は、平時には一定のコースを恒常的に遊弋し、敵対勢力による先制核攻撃が実施された場合、SCP-XXX-JPの時間跳躍能力を用いて核攻撃前へ跳躍した後に、敵に確実に先制した攻撃を実行するというものでした。SCP-XXX-JP-Aの胴体内には射出式の子弾として核出力██メガトンの小型核融合弾頭が██発搭載される予定でしたが、実際のSCP-XXX-JP-Aは運用試験段階にあったため、代わりに模擬弾頭が搭載されていました。

現在、SCP-XXX-JPはSCP-XXX-JP-Aから取り外され、ダイハツ・ミゼットMP2型オート三輪の荷台に搭載された状態にありますが、SCP-XXX-JPの機能は損なわれていないと判断されています。その過程で、SCP-XXX-JPは自意識を発現させた人工知能部の独自判断によって米空軍の指揮系統から離反しています。

経緯:

SCP-XXX-JP: 私はUltimate Victor、即ち“究極の勝利”を目指すものとして建造されました。しかしながら、私の存在は究極の勝利と究極の敗北という相反するふたつの結果を祖国にもたらします。私は時間線を遡って、確実に敵国を殲滅することができる。一方、現在では私の存在は敵国に知られてはいません。しかし、私の同型機が大々的に配備されたならば機密の保持にも限界が生じます。やがては敵国も模倣によって私と同種の戦略的時間兵器を作り上げるでしょう。そして、私の祖国はそれによる攻撃を阻止する能力を持ちません。それは祖国の消滅という最悪の結果に繋がります。究極の勝利のために私は存在しなければならず、同時に存在してもならないのです。

PoI-XXX-JP: うーんと、「究極の勝利を目指す」というその問題そのものが、そもそも成り立っていないんじゃないかな? 成り立たない問題に対してはそもそも手をつけない方が賢いこともあるって、私の伯父さんは言っていたよ。




本ファイルにはX件の付随資料が存在します。

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