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アイテム番号: SCP-2597-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: 財団が確保しているSCP-2597-JPは、航空機運用・整備能力を持つサイトの航空機用格納庫で動態保存され、定期的な点検整備が行われます。SCP-2597-JP-Aなどのパラテック使用箇所には、バッテリーの別途保管や電路の切断など、動力供給を遮断する措置が取られています。SCP-2597-JPは軍機だったため一般は知られず、関連資料のほとんども第二次世界大戦の終戦時に破棄されていますが、民間の軍事・航空研究家などが未発見の資料を入手することを警戒して、機動部隊ろ-12("魔窟住まい")による継続監視が実施されています。
また、要注意団体によるSCP-2597-JPの隠匿・再生産を警戒し、情報収集網が長期的に稼働しているとともに、戦闘用航空機を運用する機動部隊に対しては、対SCP-2597-JP戦闘マニュアルが配布されています。
説明: SCP-2597-JPは、要注意団体「東弊重工」の前身である「東弊時計電機」1航空部が、第二次世界大戦直前の1930年代後半に、大日本帝国海軍向けの艦上戦闘機2として試作した、パラテック由来の物品の複合体です。
SCP-2597-JPは、レシプロエンジンを用いてプロペラを駆動させる当時の一般的な戦闘機の範疇を逸脱するものではありませんが、当時主流だったプロペラを機首に配置する「牽引式」ではなく、機体の後尾に配置する「推進式」を採用しています3。これは、後述するSCP-2597-JP-Aを内蔵するスペースを機首に得るための設計であると確認されており、この他に翼や操縦装置の構造などもSCP-2597-JP-Aの使用に最適化されています。
SCP-2597-JP-Aは、当時「忍号装置」と呼称されていたもので、ごく短距離の空間転移を連続して行うためのパラテック装置であり、1660年代に駿河国の無極量情流によって確立された、いわゆる忍法「分身の術」をパラテックを用いて解析・再構成したものです4。機首のSCP-2597-JPから発せられる転移用フィールドに機体を突入させ、そのまま即座に別位置へと機体を移動させるもので、転移を繰り返して敵機を翻弄するとともに、自らが優位な位置を占め続けることが目的とされていました。また、SCP-2597-JP-Aはユニット化されており、任務に応じて装置を換装して、異なる機種への「擬態」などといった他の「忍法」の使用を可能とする計画も検討されていたことが判明していますが、実行されたかは不明です。
SCP-2597-JPは、東弊が独自開発した小型・大出力かつ低燃費の「轟」エンジン(公称出力2,300 hp)1基を中核に、速度性能と航続力、さらには頑強な機体構造と防弾性能を重視した重戦闘機と言えるもので、海軍の要求に含まれていた格闘戦には向かない設計の機体でしたが、SCP-2597-JPを用いることで、同時期のあらゆる戦闘機に優越する格闘戦能力を強引に獲得していました。さらには、転移を連続的に行うことで一時的ではあるものの最大速度以上の「移動速度」を発揮することができ、本来の速度性能と併せて一撃離脱戦法においても十分な性能を持っていました5。
SCP-2597-JPには、機体や「轟」エンジンに用いられた「本田式超ヒヒイロカネ合金B号」や、疑似重力制動装置「ミ号装置」6など、SCP-2597-JP-A以外にもいくつかのパラテック由来の装備が使用されていますが、いずれもSCP-2597-JP以外での使用例は確認されていません。また、第二次大戦の終戦時に資料がすべて破棄されており、財団が確保しているSCP-2597-JPにおいてもブラックボックス化されているため、詳細も現時点では判明していません。反面、固定武装は通常の7.7mm機関銃と20mm機関銃のみであり、異常性が存在するものは採用されていません。
経緯: SCP-2597-JPは、1930年代に大日本帝国海軍が行った「十二試艦上戦闘機」の競争試作に際し、東弊時計電機による試作機(海軍略符号: A6Y1またはA6T1)として開発されました。
十二試艦戦の計画要求書の原案は、当時の有力な航空機メーカーであった三菱重工業と中島飛行機7に加え、異常事例調査局向けの特殊機8などの開発実績が存在した東弊時計電機の計3社に対して1937年5月に内示されました。その後、中島は海軍の要求性能が自社の開発能力を超えているとの判断に基づき辞退し、正式な交付が行われた同年10月の時点で、三菱と東弊の2社による競争試作という形になりました。
なお、東弊は企業の存在そのものがその特殊性ゆえに秘匿対象だったため、SCP-2597-JPは表向きは海軍航空廠が開発した機体とされ、航空廠を介して試作指示が行われています。また、当時の東弊に大規模な量産能力はなく、生産は別のメーカーに委託することが予定されていました。
海軍から要求された性能は、速度、格闘戦能力、航続力などいずれも当時の水準を上回っており、三菱機(A6M1)の設計主務者が「ないものねだり」と評するほどの過大なものでした。さらに、東弊の設計班は「将来の航空戦は大出力のエンジンを生かした一撃離脱戦法が主流となる」「経験を積んだパイロットは何よりも保護すべき人的資源であるため、生存率向上のための装備は惜しむべきではない」との見解を抱いており、これと海軍からの要求を両立させることを目標としました。結果、東弊設計班は通常技術のみでは実現できない目標を、大々的なパラテック導入によって達成する道を選ぶことになりました。
なお、これによってSCP-2597-JPの開発は海軍の要求を半ば過剰に逸脱した、東弊の「暴走」とも言える状況になりましたが、海軍側から指摘や制止などがなされた記録は残されていません。
1939年5月、東弊の自社工場で完成した4機の試作機のうち3機が、社内試験の後に海軍に引き渡され、追浜飛行場で審査が行われました。しかし、海軍側の飛行試験では操縦不能に陥り墜落する事故が続発し、テストパイロット2名が脱出に失敗して死亡したため、審査は中止されました。その後、審査を担当した横須賀海軍航空隊などから以下の問題点が指摘されるとともに、「SCP-2597-JPはきわめて実用に適さない」旨の報告がなされました。
1. 新機軸や防弾装備などを盛り込んだために機体が比較的大柄になっており、航空母艦1隻に搭載できる数が三菱機と比べて少ない。
2. SCP-2597-JP-Aをはじめとするパラテック装備の整備には、パラテックに造詣の深い技術者が必要不可欠であり、戦域が広範におよぶと予測される将来の対米戦では、前線全てで求められる整備・補給を行うことは困難である。
3. 「轟」エンジンやSCP-2597-JP-Aは、当時の日本の工業水準では東弊以外での生産が難しく、当初の「量産は他社が担当」という前提が成り立たない。特に、純粋な航空機としてのSCP-2597-JPの性能は「轟」エンジンに依存しており、同等のエンジンは他に無いため代替は不可能である。
4. 転移時の空間認識と反応が難しく、SCP-2597-JP-Aの操作も複雑なため通常のパイロットでは対応は困難。墜落事故もこの問題に起因する。東弊側のパイロットのような[編集済]は海軍の機種転換訓練には反映できない類の特殊な事例であり、一般から見れば操縦性に重大な欠陥ありと言わざるを得ない。
5. 転移中、基底世界から逸脱している1秒弱の間に機外を視認したパイロットが[編集済]。大々的な運用の際には負の不確定要素になりえる。加えて同現象の基底世界への影響も未知数である。
これらの指摘のうち、最初の1点以外はSCP-2597-JPのコンセプトそのものに直結する問題であり、特に運用に関する第2、第3の問題点は改修などで克服することは極めて困難であると見なされました。結果、良好な性能を示した三菱の試作機が改良を経て1940年7月に制式採用され、量産が開始されました。一方、不採用となったSCP-2597-JP試作機は東弊社内で社用機として用いられることになりました。
その後、残った1機のSCP-2597-JP試作機は詳細は不明ながらいくつかの新技術の実験に供されたほか、日本本土空襲が激化した1944年中頃から、東弊自社工場の防空のために非公式な実戦投入が行われたことが確認されています。また、この時期のSCP-2597-JPを撮影した写真から、幾つかの点で改造が施されていることが判別できます9が、具体的な内容は不明です。
終戦後、機密隠匿のための破壊を免れたSCP-2597-JP試作機は連合国とともに日本へ進駐した財団によって回収され、評価試験の後に収容が開始されました。一方、設計図を含む開発資料の一部が、戦後も活動を継続した異常事例調査局残党、いわゆる「隠将軍」や、元負号部隊タタラ部門構成員などへ流出した形跡が確認されています。
財団による収容当初、SCP-2597-JPは安全な収容が容易であることからSafeクラスに分類されていました。しかし、1967年にナイジェリア連邦共和国で勃発したビアフラ戦争の際に、要注意団体「マナによる慈善財団」に協力していた[編集済]伯爵がSCP-2597-JPもしくはその改良型とおぼしき機体を使用し、戦地への救援飛行を妨害していたナイジェリア空軍のMiG-17ジェット戦闘機10を、短距離転移を用いた「空中捕獲」によって無力化した事例が報告されました11。[編集済]伯爵が当該機を調達した経緯や当該機の消息などは現在まで不明のままであり、要注意団体によって再生産された未収容のSCP-2597-JPが少数存在する確率が高いと判断され、運用状況が財団のコントロール下にないことからKeterクラスへの再分類が行われました。
関連資料XXX-JP-01: 以下は、アルバート・キャロウェイ退役アメリカ陸軍大将に対して1973年に行われたインタビューより、SCP-2597-JPに関する箇所を抜粋したものです。キャロウェイ氏は太平洋戦争直前に、アメリカ陸軍内の「スパークス機関」12で日本軍のパラテック兵器に対する情報収集に当たっていました。なお、原文は英語です。
あの頃の我々は、何よりもまずトーヘイのオマール13を恐れていた。我々の先例から鑑みても、あんなパラテックの塊をまともに部隊運用できるわけがないという意見が表向きは主流だったが、心の底では誰もが思っていたんだ。野蛮なイエロー・モンキーどもが、我々の想像もつかない東洋の神秘でもってあれを量産し、運用してしまうのではないかと。
オマールの性能の質は詐欺的なものだ。ライト・ミリタリー・フライヤー14の昔から超音速ジェットの今日に至るまで変わらない、物理法則の厳然たる支配下に置かれた空戦機動の原則を、転移でもって簡単に無視してしまうのだからね。そんな代物が万一にでも実用化されてしまったなら、どんな高性能な航空機を作っても、我々は空の戦いで日本に勝てなくなる。
まあ、実際はそんなことにはならなかった。日本に送り込んでいたスパイから、オマールがボツになったらしいという報告を受けたときには、私もこっそり胸をなで下ろしたものだよ。
しかしジャップ──失敬、日本人は我々の予想以上に狡猾だった。
我々はトーヘイの試作機ばかり見ていた。その魔法のような──実際に魔術みたいな代物を使っているのだから当然だが──性能を注視し続けるあまり、平行して開発されていた異常性もなにもないミツビシの機体は、常識的な、もっと言えば凡庸な性能の戦闘機だろうと、一瞥するだけでまたトーヘイの側に視線を戻してしまったのだ。日本人が海軍が求める革新的な性能を実現するには、魔術に頼るしか道はないのだろうとたかをくくって。
日本人はトーヘイを囮に使ったのだと思う。我々は見事に騙されたのだ。本命は最初からミツビシだったのだろう。我々は1940年にようやく目を覚ました。怪物めいたオマールにはさすがに劣るが、あのゼロは──当時の水準から見れば、まさに魔法のような戦闘機だった。
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アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:2972406 (21 Dec 2019 11:01)
批評をよろしくお願いいたします。
なお、以下の点が特に気になっています。
・異常性が地味ではないか。
・最後まで読んだ上で「三菱の試作機」の正体がわかるか。
「異常性が地味でないか」ですが、私はこれぐらいのボリュームでもいいと思います。
「最後まで読んだ上で「三菱の試作機」の正体がわかるか」ですが専門的な知識がそこまでなくても大体はわかると思います。
遅くなり申し訳ございません。
まず一航空ファンとしての感想ですが、細部に至るまで戦闘機の造詣を伺わせる遊びに満ちており、異常な機体の開発設計秘話の読み物としては完成度が非常に高いと思います。東弊の前身らしく暴走し、採用されても量産の当てもない癖に仕様は満たしていながら、使い方次第では妙に活躍しそうなのも、大変好みでした。特に登場する忍号装置などのメカもいかにも超常団体の技術という感じがしますし、ラストにゼロ戦へと持っていく流れも滑らかで、良いものを読ませて頂きました。
しかし、財団の報告書や、パラテクのバランスを考えた場合、幾つかの問題点があるように思われます。以下、まとめてみます。
(ここで恐縮なのですが、1911-JPなどを読んでおりませんでしたので、単なるヘッカ違いなのかもしれません。もしそうでしたらご容赦ください)
1. 財団はなぜこの機体自体に番号を振り分け、Keterと認定しているのか
・SCP-XXX-JPの異常性について
・マナによる慈善団体の機体運用について
・忍号装置について
・SCP-XXX-JPがKeterであることについて
機体自体は異常性に起因する装置の電源を切っておけば収容可能なので、Safeが適当かと思います。
2. 東弊時計電機の持つ通常技術力やパラテク技術力はなぜこんなに高いのか
・東弊の超常技術について
・本家の異常技術企業との関連
・技術的な欠点が見当たらない
3. 現実とはどのようにリンクするか
4. ゼロ戦がアメリカ側へ与えたインパクト
・改稿案について
あまり航空機の知識がないもので恐縮ですが、大まかに二つの方向性があると思います。
A. SCP-XXX-JPを野心的な欠陥機にしてしまう
B. 登場する機体を全て異常性にしてしまう
(C. 東弊の規模を大幅に小さくする)
・全体として
以上よろしくお願いします
読み物として面白く、現時点でもuvに匹敵する作品だと思いました。しかし、いくつか気になる点があったため挙げさせていただきます。
忍者に触れていますが、これは陳腐化を招いているように感じました。「東洋の神秘」としての要素を強調するならば、もう少し違ったやり方があるのではないかとも感じます。
Keterには届かないように感じます。動かさなければ動かないのだからSafe、ブラックボックスになっているパラテックで自爆とか空間崩壊誘発をする可能性を考慮してもEuclidが妥当ではないかと思います。
Dr_Kudoさんのご指摘に同意します。特に、東弊の技術力の高さは相対的に米帝のパラテック(プロ研などが代表でしょうか)の高さにも直結しうるため不自然さを強く感じました。
「新機軸や防弾装備など」~「負の不確定要素になりうる。」までの箇所を、「・」を頭に置くのではなく以下の構文を使用されてはいかがでしょうか?
おそらくIJAMEAハブにおける「隠将軍」のことだと思いますが、この語だと原意から外れてしまいます。隠れキリシタンのように、財団などから隠れ潜んでいるから「隠れ将軍 / Kakure Shogun ("hidden general")」なのです。これを闇将軍とするのは違和感を覚えます。あとスシっぽい
SCP-1911-JPなどで登場する「東弊組」を考慮しない形での記事になるでしょうか? 東弊時計電機と東弊組は共存しうる設定であり、多少の改稿(場合によっては東弊電気計算機を東弊組に変更することも考慮?)でカノン・扶桑紀に組み込める内容であるように思います。ご検討ください。
私自身の趣味嗜好により公正な批評かどうかは正直自身が無いのですが、まず他の皆様も仰っているように、
零戦をオチとしてつなげる一連の流れはお見事でした。また、ビアフラ戦争時のSCP-XXX-JP実体の運用に際しても、ビアフラを支援していた側に日本人or日本語を解する者(派生型のコクピットが日本語仕様のままならば、ですが)が居た可能性など想像が広がる部分もあり、読み物として個人的に大変好みでした。
ここの下りは、零戦に関する記述と受け取れますので、逆に最後のオチを弱めてしまっているように感じました。敢えてA6M1や堀越技師の名前は伏せるのも一つの方法かもしれません。参考までに。
既に他の皆様もご指摘されている点ですが、”忍法”、”分身の術”といったフレーズを使用せずに実体の異常な振る舞いを説明する事か、敢えて回りくどい表現にする事で陳腐化をある程度防止できるのではないかと思いました。それに”一般的に「分身の術」として知られています”などの脚注が付加されていれば脚注を見る事で初めて全容を把握できる、等の楽しみが増えるような気がします。
皆様、批評ありがとうございます。
Dr_Kudo様、Nanigashi Sato様、harvester_blandish様からいただいた意見のうち、まず対応を思い付いた以下のものを反映しました。
・マナによる慈善団体の機体運用について(Dr_Kudo様)
これは、実際にビアフラ戦争で援助団に参加していた飛行家カール・グスタフ・フォン・ローゼン伯爵(Wikipediaに飛びます)の逸話を元ネタにしています。少し実際の逸話に近づける形に改稿しました。飛行機の運用自体は伯爵側のノウハウによるものと想定していますが、今後支援者などについて仄めかしを考えてみます。
・SCP-XXX-JPがKeterであることについて(Dr_Kudo様)
・オブジェクトクラスについて(Nanigashi Sato様)
設計図の流出による再生産の可能性から「確実な収容は困難」と判断してKeterにしている次第ですが、違和感ありますでしょうか……?
・本家の異常技術企業との関連(Dr_Kudo様)
これは別の記事で独立して扱われるべき内容だと判断しているので(SCP-1512-JPあたりのような先例になりうる記事もあります)、反映は見送っています。
・技術的な欠点が見当たらない(Dr_Kudo様)
・ゼロ戦がアメリカ側へ与えたインパクト(Dr_Kudo様)
「SCP-XXX-JPを野心的な欠陥機にしてしまう」案を使わせていただきました。ありがとうございます。操縦性をピーキーにしてまともなパイロットには扱えなくする、転移技術に未知数の不安要素をプラスするなどの改稿を行いました。
・現実とはどのようにリンクするか(Dr_Kudo様)
「東弊の規模を大幅に小さくする」案を部分的に使わせていただきました。ありがとうございます。東弊を自社での量産能力がない程度の小規模な企業として描写する、表向きは海軍航空廠開発の機体とするなどの改稿を行いました。
・「闇将軍」について(Nanigashi Sato様)
完全に自分のミスです。ご指摘ありがとうございます。修正しました。
・採用カノンについて(Nanigashi Sato様)
元々「東弊組→東弊時計電機→東弊重工」という名称の変遷があったというヘッドカノンがありました。それを明確にする形で改稿しました。
・零戦に関する記述について(harvester_blandish様)
部分的に改善案を使わせていただきました。ありがとうございます。堀越技師の名前は削除する形で改稿しましたが、略符号のほうはヒントとして残しています。
再生産される可能性があるためKeterは違和感ありますね。それ言ったらGoI製のアノマリーすべてKeterになってしまいますから。
Dr_Kudo様とNanigashi Sato様からご指摘があったオブジェクトクラスの件ですが、やはり自分的にはKeterが妥当であると思うため、財団がKeter分類にした根拠を記事中に盛り込む形で改稿しました。
財団公式Discordの定例会でいただいた批評を参考に、「説明」と「経緯」節の文章を削れるだけ削る形で改稿を行いました。
なお、定例会でいただいた「諸元などを表を使って見やすくした方が良い」というご意見は、現状のメカとしての描写が「それっぽくディテールを散りばめただけのもの」であり、表などを使ってスペックを明示すると設定の穴が可視化されてしまうと判断し、反映を見送っています。
SCP-2597-JPとして投稿いたしました。
批評にご協力いただいた皆様、ありがとうございました!
投稿されていたことに気づいていなかったため、そちらに再度コメントさせていただきます。