読んだ奴を病院送りにしたい.txt

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クレジット

タイトル: SCP-XXX-JP -
著者: ©︎lightning rod
作成年: 2020

COGNITOHAZARD WARNING

以下のファイルでは異常な認識災害について言及されています。そのため、このファイルにアクセスする全ての職員は13以上の認知抵抗値を有すると認定されており、且つ思考管理訓練-XXX-JPでA+判定の評価を下されていることが不可欠です。ファイルの閲覧後は必ず精密検査を受けるようにしてください。また、当報告書には認識災害の影響を避けるため、意図的な編集が行われている点に留意してください。

アイテム番号: SCP-XXX-JP	Level 3/XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid	Classified

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サイト-81NS

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP及びXXX-JPキャリアはLoI-XXX-JPを改装したサイト-81NSに収容されます。

SCP-XXX-JP収容には以下の人員が用いられます。

• XXX-JPキャリア: SCP-XXX-JPの収容維持のため、コミュニケーションの可能なXXX-JPキャリアが常時3名以上必須です。コミュニケーションの可能なXXX-JPキャリアの人数が3名を下回る場合、Dクラス職員若しくは希望者であるCクラス以上の職員をSCP-XXX-JPに曝露させることで人員補充を行います。この際、Cクラス以上の職員には当ファイルの編集が可能な権限を付与されます。
• 財団医療スタッフ: XXX-JPキャリアの緩和治療を行います。身体症状担当医、がん看護専門看護師、緩和薬物療法認定薬剤師各1名以上必須です。SCP-XXX-JPへの曝露リスクを最小限に抑えるため、SCP-XXX-JPに関する知識を有さない人員により構成し、XXX-JPキャリアとの接触も最小限に留めます。
• 精神症状担当医療スタッフ: XXX-JPキャリアの緩和治療において、精神医学的なアプローチを行います。求められる職務の危険性のため必須人員ではなく、条件に合致する希望者であるCクラス以上の職員がいる場合のみの役職となります。
• 用務員: Dクラス職員を2名用います。サイト-81NS内部の清掃などの雑務を行います。SCP-XXX-JPへの曝露リスクを最小限に抑えるため、SCP-XXX-JPに関する知識を有さない人員により構成し、XXX-JPキャリアとの接触も最小限に留めます。
• 警備員: 財団所属のエージェントを2名用います。サイト-81NSへの無断の出入りを取り締まります。この人員はサイト-81NS内部への立ち入りを禁止します。

SCP-XXX-JPに関わる職員には毎日の簡易身体検査及び週1回の精密検査が義務付けられます。身体検査にてSCP-XXX-JPに曝露したと考えられる職員が発見された場合、当該職員はSCP-XXX-JPに曝露させ、XXX-JPキャリアとして収容します。

説明: SCP-XXX-JPは[編集済]ホスピス(LoI-XXX-JPに指定)内の入院患者が有する異常な情報です。SCP-XXX-JPは規則の形をとる6つの文章群であることが分かっています。

SCP-XXX-JPのうち何れか1つ以上の文章をヒトが認識した場合、対象は生命予後の極めて悪い疾病¹に罹患し、3～12ヵ月が経過すると死亡します(対象を以下XXX-JPキャリアと呼称)。XXX-JPキャリアの疾患を根治させることや延命治療の実施は如何なる手段をもってしても失敗に終わっており、12ヵ月以上の生存例は確認されていません。

XXX-JPキャリアがSCP-XXX-JPに違反する行動をとろうと意図した場合、それを実行することが出来ません。これは各XXX-JPキャリアが有するSCP-XXX-JPの知識に依存しません。そのため、仮にSCP-XXX-JPを1つのみ認識しているXXX-JPキャリアが、認識していないSCP-XXX-JPを無意識に実行しようとした場合、それは失敗します。

SCP-XXX-JPの発生は遅くとも2005/08以降であると考えられています。2005/08/05～2005/08/28までの間に、LoI-XXX-JPの従業員13名中10名が生命予後不良の疾病に罹患しているという記録が財団により発見されたためです。その後、初期調査のため派遣されたエージェント・浅井によりSCP-XXX-JPの異常性が明らかにされ、収容手段が確立されました。

補遺: インタビュー記録

以下のファイル群はSCP-XXX-JPに対する初期接触時に得られたものです。SCP-XXX-JPの持つ性質上、このファイル群がSCP-XXX-JPの起源や発生原因を示す財団管理下唯一の資料です。ファイル内には情報災害ベクターを含む可能性があります。心身の不調を感じた場合、直ちにファイルの閲覧を中止し精密検査を受けてください。

► インタビュー_20050830.log XXX-JP CLEARANCE LEVEL3 EYES ONLY

インタビューログ

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日付: 2005/08/30
対象: 摂津桜氏(22歳・女性。XXX-JPキャリア)
質問者: エージェント・浅井
場所: LoI-XXX-JP内オープンスペース

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[録音開始]

エージェント・浅井: それでは幾つか質問させていただきます。まずこちらのホスピスの従業員が相次いで癌にかかっている件ですが……。

摂津氏: 先程も軽くお話ししました通り、それについて私から言えることはありません。何故こうなってしまったのかについて、こちらこそ説明して欲しいくらいなのですから。

エージェント・浅井: ほんの些細なことでも良いのですが、それでもでしょうか？

摂津氏: それでも、です。私からは、何も。

エージェント・浅井: 他に何か知ってそうな方に心当たりは？

摂津氏: 心当たりと仰いましても私にはありません……。知っている方がいらっしゃるとすればここの患者でしょうし、他の方に実際に伺ってみては如何でしょう。

エージェント・浅井: 分かりました、それに関しては後程。……ここの入院患者以外の方が知っている可能性は無いのですか？

摂津氏: ここは身寄りの無い人のためのホスピスなんです。ここに面会に来る方なんて精々母体の教会の方くらいしかいらっしゃいませんし、今月はその癌の件で皆さんバタバタしててそれどころじゃありませんでしたし……。

摂津氏: 他に可能性があるならお医者様方でしょうが、ご自身で起こしたことに巻き込まれて死ぬなんて些か馬鹿げてますし……。

エージェント・浅井: ええ、彼らも知らないと言っております。

摂津氏: [激しく咳き込む]

エージェント・浅井: 大丈夫ですか？

摂津氏: ちょっと疲れが……お休みをいただいても……？

エージェント・浅井: 分かりました、インタビューは終了します。容体が安定した折にまたお伺いするかもしれませんが、その時はまたよろしくお願いいたします。

[録音終了]

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終了報告書: 摂津氏の証言についてだがどことなく違和感を覚える。この後他のホスピス患者に聞いた時もだったが、彼女らは決して知らないとは口にしない。8月以降に癌にかかった医者たちのグループにはこのような傾向は見られなかった。原因はホスピス患者にあると仮定し色々とアプローチをかけつつ調査を進めることとする。――エージェント・浅井

► インタビュー_20050902.log XXX-JP CLEARANCE LEVEL3 EYES ONLY

インタビューログ

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日付: 2005/09/02
対象: 摂津桜氏
質問者: エージェント・浅井
場所: LoI-XXX-JP内オープンスペース

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[録音開始]

エージェント・浅井: それではインタビューを開始します。また容体が悪くなりましたら遠慮なくお伝えください。

摂津氏: 分かりました。

エージェント・浅井: ところで……前回こちらへ伺った時もそうでしたし、今もそうなのですが、何故だか視線を感じるような気がしますね。

摂津氏: それでしたらきっと……前回お話しした際にも申し上げましたが、ここにはわざわざ面会に来る方なんていらっしゃいませんし、体力に余裕がある方が物珍しさでこっそり覗かれてるのではないでしょうか。

エージェント・浅井: そういうものでしょうか？

摂津氏: さあ……？私にはちょっと分からないですね。

エージェント・浅井: はあ……。……気を取り直して質問させていただきますね。このホスピスの患者さんって普段何をされて過ごしているのですか？

摂津氏: 各々結構好き勝手に過ごされてますよ。ここでテレビを見たり、病室で本を読んだり……お祈りをしている方もいらっしゃいますね。

エージェント・浅井: お祈りですか。

摂津氏: ええ。母体が教会の影響なのか、ここに入院してから新しく入信する方もいらっしゃるみたいです。私は興味が無いので皆さんがどんな宗教のどんな神様に祈ってるかも知らないんですけれどね。

エージェント・浅井: では摂津さんはお祈りをされないんですね。

摂津氏: いえ。お祈り自体はしますよ。

エージェント・浅井: そうなのですか。

摂津氏: ええ。私は典型的な日本人的宗教観を持っているせいで宗教に対して特に執着をしてはいませんが、とはいえやはり何かに縋るしかないんです。家族も無い、友人も無い、そんな私にはよく分からない神様に漠然としたお祈りをするしか残っていないんです。

エージェント・浅井: それは……心中お察しします。

摂津氏: 分かりませんよ。

エージェント・浅井: え？

摂津氏: あなた方では……分かりません。残るあなた方では、去り行く私達の気持ちは。

エージェント・浅井: ……お言葉ですが、私も職業柄、命の危機に晒される経験は幾度となくしてきました。死に対する理解は……

摂津氏: [遮る]"質"が違うんです。例えるならば……あなた方の命を奪うナイフはその心臓目掛けて一直線に飛んでいきます。でもあなた方はそのナイフを避けることが出来ますし、当たった所でナイフはそう時間も掛けずにあなた方を死に至らしめるでしょう。

摂津氏: 私達は違います。私達は台に拘束されて、そこからゆっくり、抵抗できないまま、時間を掛けながら、自分の胸に刺さったナイフを眺めながら、安い牛肉の筋を噛んだような繊維の切れる音を聞きながら、胸に氷柱を押し込まれるような痛みを感じながら、終わるのを待つことしか出来ないんです。

エージェント・浅井: …………失礼を承知で伺いますが、何故あなたは……あなた方はそれでも生き続けようと思うのですか？

摂津氏: さあ。何故でしょうね。

エージェント・浅井: ……最後に一点、何故今の話をしながらあなたは……笑顔のままでいられるのですか？

摂津氏: ……さあ。何故でしょうね。ああ、でも今は……嬉しくて笑ってますよ、私達。

[録音終了]

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終了報告書: 翌日エージェント・浅井が心臓の痛みを訴えたため精密検査を行ったところ、終末期の虚血性心不全であることが判明した。エージェント・浅井は彼自身の希望によりLoI-XXX-JPへ入院することが決定した。――篠花博士

タグ: scp-jp euclid 概念 言語 情報災害 精神影響 知識 強制力

意図その他確認事項

警告文

・これあった方が良い？
・表現が良い感じであるか

画像

・もう少し横長のがええ気がする

特別収容プロトコル

・収容方法が納得できるものであるか
・若干フックとしてはパンチが効いていない気がするがこれで読者を引き留められるか
・表現が良い感じであるか

説明

・どうもパンチが弱い気がする
・表現が良い感じであるか

インタビューその1

・インタビュー前の斜体の説明は入れる必要があるか（効果的か）
・会話の流れが不自然でないか
・摂津氏の要領を掴ませない感じが出せているか
・終了報告書に説得力があるか
・終了報告書が「著者に言わせている」感じになっていないか

インタビューその2

・会話の流れが不自然でないか
・全体的に著者の意図が透けてないか
・ナイフの例の箇所で本当に読者に心臓に違和感を持ってもらうつもりで迫真の描写をしたが、ここが浮いていたりしないか
・最後の摂津氏の意図が理解できるか
・終了報告書の流れが理解できるか

その他

・https://www.google.com/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=3&cad=rja&uact=8&ved=2ahUKEwjA8p2pp5roAhWZOnAKHUenA4kQFjACegQIAxAB&url=http%3A%2F%2Fstage-nana.sakura.ne.jp%2Fnarcissu.htm&usg=AOvVaw3TlngoSRelYTkrihC5qNwv
ぶっちゃけ↑イメージで作ったけど設定とか似すぎてない？大丈夫？
・タグこれでいいんでしたっけ……？
・インタビュー本当は3つ目迄作ってラストの展開ゆっくりにしたいけど間をどう作るかで非常に悩んでいます……2つでも違和感ないですかね？
・これ面白い？

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1. portal:2965697 (01 Jun 2018 16:03)

Footnotes

1. およそ90%がステージⅣの悪性腫瘍です。