インタビュー: MS-001(プロット)

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通行許可証と身分証明書を。はい……オーケー、通って良し。ご苦労さん。

ん?何か聞きたい事があるって顔だな。いいぜ、俺は研究員だったんだ。クリアランスの範囲内なら話せる事は話してやるよ。まあ、少しばかり長くなるけど。


そうだな、全ての始まりは、上から8900-EXの研究命令なんてヘンテコなものが回ってきた事だ。

もう隠しておく理由も無くなった、なんて理由だった。多くの異常がその存在を表し、ヴェールの維持は不可能になった。それは逆に言えば、ヴェールを維持するための労力を割く必要が無くなった、という事に他ならない。つまり、ヴェールが無くなったために財団には多くの『リソースの無駄遣い』が生まれていた。これを片っ端から解消しようという話があちこちで進んでいるって話だった。

だからと言ってなぜこのオブジェクトの研究が再開される事になったのか。上司が言うには、厳密には解明されちゃいないんだから、新しい事が分かるかもしれないって事だった。そういう理由もあったんだろうが、俺はむしろ根底にあったのは意地なんじゃないかと疑ってる。すなわち財団の敗北を帳消しにしたいという勢力の根回しだ。滑稽なもんだ。今更かつての失敗の尻拭いをしたところで戦後から続いてきた歴史は消えはしないっていうのにな。

ともかくSCP-8900-EXの研究が新たに始まった。

研究過程については……まあ、置いておこう。あんまり話しちゃいけない事も含まれるから。ただ、順調だったよ。特に大きな引っ掛かりもなく、順調に進んでいったんだ。戦後からもう半世紀は経ってたんだ。技術の進歩は伊達じゃなくて、当時不可能と思われた事がいくつも可能になっていた。その恩恵を存分に受けた形だな。

研究が進んで、俺たちは世界を塗り替える物質をエアロゾルに仕立てる事に成功した。つまり、雲や霧に混ぜて散布できるようになった。あとは世界に収容の事を通達して、それを生産して、世界中に散布するだけだった。

ところが、ここで問題が起きた。世界中にSCP-8900-EXの存在を伝えたはいいが、その収容に対して大反発が起こったんだ。考えてみれば当たり前だ。今生きてる人間の大部分はかつての世界なんて見た事が無い。彼らにとってはこれから世界の色が変わります、変になりますって言われたのと同じだったんだ。だからと言って強引に事を済ませるってわけにも行かなかった。肝心の薬がまだ生産できていなかったからだ。何もかもが後手後手に過ぎた。大体反発だって予想できた事だったはずだ。それが悲願の達成が近づいていても立ってもいられなくなっちまったなんて、冗談にだってなりゃしねえ。

一般人が騒ぐだけならまだ良かった。ただ騒がれるだけだったなら、時間が解決してくれただろう。芸術家が騒ぎ出したのが最悪だった。彼らはおそらく、世界がこうなってから最も得をした人間だ。隠れ潜む必要が無くなって、今や芸術家と言えば異常芸術を嗜んでいて当然の時代になったんだから。だが、そうして芸術というものが変わり果てた世界でも、色というのは彼らと切っても切れない関係だったらしい。彼らは口を揃えてこう言った。「芸術を奪うな」「戦後の芸術史は偽物じゃない」ってな。

それからは大体知っての通りだ。連日のようにデモが起き、それは次第にエスカレートしていった。初めは芸術家だけだったが日和見の馬鹿どもや熱気に当てられた一般人が混ざり始めて、最後にゃ暴動寸前まで行った。暴動なんて抜きにしてもあれは危ないデモだったよ。サイトの前に数千人が集まって、誰が誰だか分からない。芸術家は本気でやってたわけだから、いつか認識災害か何かを食らうんじゃないかと思いながら出勤しなきゃならなかった。

そうして薬の生産を待ってる間にあの事件が起きた。奴らはどうやってか薬品の生産工場をピンポイントで狙ったらしく、轟音と共にこの都市一帯をエアロゾルの霧が覆い隠した。生産プラントが破壊されて、生産途中のエアロゾルが丸ごと全部吹き出したのさ。数メートル先も見えない霧が辺りを覆って、それが何日も続いたんだ。おまけにそれをやらかした犯人は未だにその足取りすら掴めていない。

霧が晴れた時、俺は目がおかしくなったのかと思ったよ。だってそうだろ?世界がこんな風になるなんてさ。だが、そうじゃなかった。そうして気づいて大慌てして、とりあえず研究チームで集まった。そして紆余曲折あって今に至るってわけさ。


これで俺の話は終わりだ。お目当ての事は聞けたかい?そりゃ良かった。

そうだ、大事なことを忘れるところだった。

ようこそ、灰色の自治区、あるいはモノクローム・ネイションへ。俺たちはあんたを歓迎するぜ。

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