SCP-1997-JP-ARC

タイトル: SCP-1997-JP - Jへの報復
著者: ©︎AiliceHersheyAiliceHershey
作成年: 2019


██.████博士は二度とオブジェクト同士の不用意なクロステストを行ってはいけません。それが例え財団に有用であったとしてもです。


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SCP-1997-JP-1

アイテム番号: SCP-1997-JP

オブジェクトクラス: Thaumiel

特別収容プロトコル: SCP-1997-JPはサイト-17の地下に存在するSCP-1997-JP-Aを除いた全てのセキュリティクリアランス3以上の職員のみ承認される格納室に設置されており、入室可能な職員であれば誰でもその使用が可能です。これらの使用に関して、特に制限はなされていませんが、当該オブジェクトを使用する事による職員への人的被害、並びに社会的被害が発生した場合、その職員に対して降格処分などの措置が実行されます。

また、職員雇用の際には特定の財団忠誠度テストを行い、指数25を上回る際にはそれらの職員をSCP-1997-JP-2に暴露させてください。上記に該当する職員は全てのサイトにおいて監視下に置かれ、オブジェクトを用いた実験などを行う際は常にサイト-17への連絡係が立ち合いを行う事となっています。

説明: SCP-1997-JP-1は、極めて限定的な過去改変を発生させる、出力型タイプライターです。SCP-1997-JP-1を用いて紙等に文字を印字したとき、「その文字は過去に印字されていた」という形に過去が改変されます。

SCP-1997-JP-2は、かつて「直接視認した際、それに記述された行動が阻害または禁止されるA4用紙」としてAnomalousアイテムに分類されていたA4用紙群です。SCP-1997-JP-1を用いて何らかの行動をSCP-1997-JP-2に印字し、対象者に視認させることで、"視認した対象者(SCP-1997-JP-Aに指定)は過去に当該行動を行おうとしたものの、何らかの形で阻害または禁止されたために失敗した" という形に過去改変が行われます。

これらはかつてそれぞれ、オブジェクト、並びに限定的に使用の許可されたAnomalousアイテムとして別々に収容がなされていましたが、1978年に実施された大変不本意な相互実験においてK-クラスシナリオの回避に有用な作用を示したため、これらを総称し、SCP-1997-JPに指定しました。以下はそれらの相互作用が確認されてから、SCP-1997-JPがThaumiel指定されるまでの概要です。詳細は付属文書1997-JPを参考にしてください。
 


 

SCP-1997-JP-Aは財団によって職員として雇用が行われている異常存在群の総称です。詳細はこちらこちらのリストを参照にしてください。これらの異常存在の選抜は特定の財団忠誠度テストに基づいて行われています。なお、SCP-1997-JPのThaumiel分類に際して、最も初めに████博士がSCP-1997-JP-Aに指定されました。

以下は過去に起動されたSCP-1997-JPによって行われた過去改変のリストです。

対象 改変された事象 筆記内容 結果
SCP-1997-JP-A-1 SCP-018の収容違反によるサイト-98の壊滅。 「SCP-1997-JP-A-1はSCP-018を遊具のように扱ってはいけません。」 収容室内にてSCP-1997-JP-AがSCP-018の眼前で硬直している様子を警備員により発見された。これにより、SCP-1997-JP-A-1がSCP-018を遊具として用いる試みが阻害された。サイト-98は現在も存続している。
SCP-1997-JP-A-1 SCP-447-2を死体に接触させる。 「SCP-1997-JP-A-1はSCP-447-2を死体に接触させてはいけません。」 SCP-1997-JP-AがSCP-447-2を外部に持ち出す発言をした旨を確認した研究員の一人によって、一時的に収容室内のSCP-447-2が保存されたプラスチック容器は緑色のゼラチンの入ったプラスチック容器に差し替えられた。これにより、SCP-1997-JP-Aは緑色のゼラチンの入ったプラスチック容器を喜々として外部に持ち出した。
SCP-1997-JP-A-1 XK-クラス:世界終焉シナリオ 「SCP-682はSCP-1997-JP-A-1のおもちゃではありません。」 SCP-1997-JP-A-1は睡眠活動中のSCP-682の収容室に侵入した時点で、SCP-682に感知され、即座に殺害された。
SCP-1997-JP-A-81 SCP-1997-JP-A-81を起点とする進行性のミーム汚染によるAK-クラス:世界終焉シナリオ 「SCP-1997-JP-A-81は特定の対抗ミームを接種しない限り、二十三番倉庫より外部に出てはいけません。」 研究チームによりSCP-1997-JP-A-81への対抗ミーム接種が実施された。また、SCP-1997-JP-A-81と関連性を持つ人物、並びに同二十三番倉庫において勤務を行う職員に対してもこの対抗ミーム接種は実施された。SCP-1997-JP-A-81は現在、サイト-81██の二十三番倉庫にて勤務中。
複数のSCP-1997-JP-A 地球崩壊に伴うXK-クラス:世界終焉シナリオ 「[複数のSCP-1997-JP-Aの名前]らは赤いボタンを上級職員の許可なく押してはいけません。」 サイト-00に対し実験許可が殺到したが、それら全てを自動的に拒否するシステムが開発された。なお、当該オブジェクトの特別収容プロトコルの変更は行われない。
SCP-1997-JP-A-87 オブジェクト担当者であったSCP-1997-JP-A-87を発端とする、存在しないオブジェクトの収容違反による財団全体の極度の混乱、それに伴う多数の職務放棄。 セクター0000は現在空であり、後日オブジェクトが収容されるため、SCP-1997-JP-A-87はそのオブジェクトの研究に従事しなければなりません。」 SCP-1997-JP-A-87を発端とする混乱は存在せず、予定通りセクター0000にSCP-████-JPを収容した。
複数のSCP-1997-JP-A 精神影響を有する人型オブジェクトによる、現実改変の誤認。並びにそれらの精神影響の拡散による、AK-クラス:世界終焉シナリオ。 物理的な破壊による収容違反は現実改変によるものではありませんし、[複数のSCP-1997-JP-Aの名前]らは筋力を増強する必要はありません。」 当該オブジェクトの特別収容プロトコル内に、定期的な筋弛緩剤の投与を加える。また、SCP-1997-JP-Aらに対して、それらの精神影響に対する抵抗値を増幅させる薬品の定期的な投与が実施された。
SCP-1997-JP-A-117 毎年3月の16、17、18日にフランス支部の職員を中心に発生する、酒類のオブジェクトに自ら暴露を希望するようになる強制力を有した精神影響。それに伴う、SCP-1997-JP-A-117を首謀とした財団の存在の公衆への明確化によって発生するEKクラス世界終焉シナリオ 「SCP-1997-JP-A-117はお酒を飲んではいけません。」 首謀であるSCP-1997-JP-A-117の泥酔を防ぐ事により、存在の公衆への明確化を目的とした暴徒職員らの鎮圧に成功、EKクラス世界終焉シナリオを回避した。また、それら特定の日付にのみ適用される酒類オブジェクトに対する特別収容プロトコルの厳戒化、並びに処罰の厳罰化が実施された。
SCP-1997-JP-A-198 サイト-10987を発端に、全人類が効率化のために機械と置換されるSK-クラス:支配シフトシナリオ。 「SCP-1997-JP-A-198は効率的であるとはいえ、サイト-10987の職員ら全てをロボットに入れ替える必要はありません。 サイト管理者であるSCP-1997-JP-A-198の提出したサイト-10978の効率化に関する提案は全て却下され、SCP-████の私的な使用も禁止された。
SCP-1997-JP-A-277 SCP-1997-JP-A-277が元来有している異常性に伴う収容違反、並びにGH-クラス:"デッドグリーンハウス"シナリオ。 SCP-1997-JP-A-277は飲酒をしてはいけません。また、アルコールを含む食品を摂取することも禁止されます。」 SCP-1997-JP-A-277によるSCP-173の収容違反は回避された。また、SCP-1997-JP-A-277のオフィスが存在するサイト内では一切の飲酒が禁止され、尚且つSCP-1997-JP-A-277が外出する際には監視役一名が随行する事が決定した。

補遺: O5-12からのメッセージ

現在、私たちの存在するこの世界にはとんでもなくふざけたオブジェクトが複数存在している。そしてそれらは現在の私たちには対抗不可能な強制力を有しており、それらを用いての実験が余技なくされることが複数あった。信じられるか? どんな対抗ミームを接種しても、だ。

そしてその結果、私たちの世界は冗談のように数回変えられていった。もうやり直しも効かないほどに。

例えば地球の崩壊に伴うXK-クラス:世界終焉シナリオがあった。それはたった一つのボタンによってもたらされた。私たちが何をしたか? ボタンを押しただけだ。
また、情報漏洩による全世界への特定のミーム暴露、それに伴う多次元に渡るミーム汚染もその一つ。一度広まったものを、私たちはアンニュイプロトコルを用いても消し去ることができなくなってしまった。それは敗北に他ならない。

だからこそ、彼らにも、そして君にも犠牲となってもらう事にした。この文書を読んだ、という事は既に君もSCP-1997-JP-2に、いやあのリストを読んだ上で誓約したはずだ。今後、君は直接それらのオブジェクトの実験に関わることはなくなるだろう。

皮肉なことに、このオブジェクトそのものも、そのふざけたオブジェクト同士のクロステストから生まれたものである。ただ、それがあれらへのカウンターとなりえたというのは私たちにとっては笑える冗談ではないだろうか。

確保・収容・保護は確かに私たちの使命ではあるが、その大前提として、私たちの世界は私たちの手で守っていかなければならない。そのためにこのオブジェクトはある程度のセキュリティクリアランスを持つ者であれば、誰でも使用する事が可能だ。

薄々気づいていたよ。クロステストがあまりにも容易に許可され、報告書には主観的な個人の所見が並び、あまつさえあのようなオブジェクトらが存在するこの世界は、おそらく他の平行世界と比べれば、客観視した誰かが笑えるように滅ぶべき世界であったのだと。わかってる。
ただ、私たちはそれでもこの場所を守ることを誓った。この冗談のような銀河で、真摯に生き続けると決めた。その考えに、彼も同意し、そしてそのきっかけを作った。君もそうであると願っている。

だから、笑えない冗談でこの世界を終わらせないでくれ。


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