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「みんな、今日はありがとう!」
鼓膜を破るほどの音圧の歓声が響くライブ会場。そのステージ上に、1人の少女がいた。彼女はアイシングとアラザンで仕立てられたきらびやかで幻想的なライブ衣装に包まれており、その真紅のポニーテールにまで甘いデコレーションが施されている。彼女は、無数のカラフルなスポットライトは勿論、数えきれないほどの観客たちの熱い視線をその身に浴びながらなお、堂々と胸を張ってステージの上に立っている。3曲も連続して歌唱した後とは思えないほど、彼女は元気いっぱいに観客席に向かって叫んだ。
「今日はこの後、0時からアモアス配信があるよ!それじゃみんな、Good-Byekerおつベイカー!」
彼女の問いかけに対し、観客たちが「おつベイカー!」といつものように答えた。彼女から観客へ、観客から彼女へと、膨大な熱量がラリーされていく。その熱が冷めやらぬうちに、彼女は可憐な笑顔を全ての観客たちに、そして衣装からこぼれ落ちたアラザンをステージ上に振り撒きながら退場していった。瞬き一瞬ほどに感じられる大熱狂のライブは、こうして幕を閉じた。
*
「OTuberオーチューバー、Hal Bakerハル・ベイカー……ねえ」
オネイロイ・ウェスト郊外の、湖畔のようなエリア。そこに、1人のオネイロイが腰かけていた。見かけはステレオタイプなロボットといったデザインで、表面のところどころが錆びて光沢を失っており、どこかレトロで物寂しい印象を受ける。彼は、このマンドレイク・レイクの湖面をスクリーン代わりに使い、今まさに行われていたオネイロイ・アイドルのライブ中継を視聴していた。
『いやー、良いだろ?彼女。流石OTuberの顔、って感じだよな』
ライブ中継のウィンドウの横から、通話アプリのウィンドウが彼の視界にフェードインしてくる。その勢いで、ウィンドウが映し出されている湖面が揺れる。
「やめろ、画面が見づらいだろうが。……つーか、珍しいよな。こんなしっかり人間型のオネイロイなんて」
『そうなんだよ!いやまあ?見た目は完全に二次元のWaifuって感じだけどな?でもやっぱ、この辺りの州だとヒューマノイドも全く見ねえし、余計に俺の複眼が彼女の魅力を映し出しちまうっつうか……な』
「お前のクソナードポエムはもういいよ……」
(青台詞の男はアンダーソン・ロボティクスの社員。現実でハル・ベイカーを演算するコンピュータと出会う)
想定タグ: オネイロイ jp tale 夜コン21
ファイルページ: live.jpg
ソース: https://pixabay.com/ja/photos/%e8%a6%96%e8%81%b4%e8%80%85-%e7%be%a4%e8%a1%86-%e3%82%a4%e3%83%99%e3%83%b3%e3%83%88-%e5%bf%9c%e6%8f%b4-945449/
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タイトル: 無題
著作権者: Free-Photos
公開年: 2015
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タイトル: 無題
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公開年: 2015
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- portal:2859452 (31 May 2018 22:00)
オネイロイのインターネットにおいて、現実と同様の性質を持つバーチャルストリーマーという存在の登場や、それに起因したリアルと(夢の)バーチャル間の悩みや思慮を描くという展開。それに加えて、「人工知能が見る夢」という(既存記事では幾つか話が出たり、メインとなることが少なかった)新たな展開を取り上げている点は好印象でした。
一方で、今の状態ですとやや物語が発展せずに終わってしまったようにも思えています。夢でバーチャルストリーマーとして活躍する人工知能と、それを知り寄り添う男性という関係性自体は良いものの、夢と現実における自分たちの身の上の現状を憂いて、それが解決したかしていないか分からないまま、話が終わっているだけであるようにも感じました。どちらかと言えば、これから巻き起こる二人の物語のプロローグ的な印象も強いでしょうか。
その上で、この記事をプロローグ的な位置として置くつもりが場合であれ、「人工知能」であることに端を発して巻き起こる事件や出来事を通して、杞憂が解決していくという流れを描く形が1例として良いかもしれませんね。
また、あくまでも所感ですが、やや現実のVtuberの性質・要素・用語を使用し過ぎているのも個人的には気になったりでしょうか。どちらかといえば、夢やオネイロイ由来の独自の表現や言い回しを更に強めてみた方が、夢の中という雰囲気も増すのではないかとも思いました(あとは、オネイロイを知らない人が、現実のバーチャルと、夢のバーチャルを混同するなどして、良くわからないまま終わってしまうかもという懸念も込みで)。