迎春
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概要:嘆きの水曜日で収容違反したSCP-457 - 燃え盛る男を食い止めようとする職員の話

気になっている点

  1. 物語として成立しているかどうか
  2. 嘆きの水曜日に他言語サイトのオブジェクトが収容違反していることに違和感を感じるか
  3. 部隊は日本を想定しているが、そこにSCP-457が存在していることに違和感を感じるか
  4. 怪物のようなオブジェクトで脅威の描写を容易にするためにSCP-457を出演させたが、他に適切な役は存在するか(新年との対比がしたいので炎や氷を使う怪物のようなオブジェクトが望ましい。日本支部で類似のオブジェクトがあればそちらを採用したい。)

2009年1月1日木曜日

世界はまた無事に年を重ねることが出来た。

中園ナカゾノ辰哉タツヤはサイト-81██の動物飼育施設で、つい先ほど与えられたであろう餌を貪る動物達を見ながら、世界は何も変わっていないという実感を噛み締めていた。財団職員として、今この世界が無事であることに安堵を覚えずにはいられない。年末という時間の経過を否応にも感じさせる日々は、世界がどれだけ奇跡的なバランスで保ってきたのかを教えてくれた。

両手の重りがあまりにも不釣り合いな世界を支えるために、中園が生涯のすべてを費やしたとしてもそれを支えきることは不可能だ。それは誰だって同じだろう。一人で世界を支えてしまえる人間なんて、きっとこの世界の主人公に違いない。何処からともなく現れたヒーローが怪物を倒して全てを解決するのだろう。

だが、この残酷で悪趣味な世界に主人公など存在しない。この世界は一人の意志でその枠組みを変えることは無い。あってはならないのだ。

我々は財団である。大衆から恐怖と未知の暗闇を守るための盾である。科学と命で編まれた縄で暗闇を縛り続ける者達。全て代用できる歯車で構成された一体の怪物である。

そんな怪物の歯車としての役割は研究員、即ち怪物の胆であった。異常存在から出る有害な物質を解毒し、有益な栄養を体に供給する。異常存在に長時間関わるということは、まさに胆が据わらなければ出来ない仕事だ。ただし、歯車は生きている。なので、休肝日を設けなければ忽ち肝不全を引き起こす。それ故、数日の間、職務から離れ休日をとることにしたのだった。

「よし、みんないつも通りと。」

中園はそう呟きながら動物飼育施設を後にした。歩きながら腕時計を眺めると、施設に来た時よりも短針が七からわずかに上がっているのが確認できた。クリスマスも研究員としての仕事で休むことは出来なかった。大晦日も日付が変わるまで働いていたのだ。そんな中でやっと手に入れた休日なのに、僕は財団職員としての責務を忘れることは出来ないのか、とやや自嘲的な笑みが零れた。
 
久しぶりに家族と再会したのは、サイト-81██の比較的近くにに存在する神社の前だった。自分のために待機して貰ったことに感謝を述べつつ、一家は参拝客の列に並び始めた。

財団は個人の信教の自由を保障している。宗教を制限することよりも自由とした方が、職員の業務に対する効率性が高まると判断したためだ。そのため異常性や異形のために外出が困難である職員のために、大規模なサイトでは礼拝や参拝用の宗教施設を建築しているサイトも存在する。だが、財団という組織が宗教の節制や禁忌に捕らわれることは無い。例え、宗教の神格であったとしても異常存在であるという理念に基づき、確保、収容、保護が適応されるのだ。
 
中園辰哉は特定の宗教を信仰していない。しかし、父方の祖父は蒐集院の構成員であったために自然と神道や仏教祭事の習慣を身に着けていた。中園にとって宗教を信仰することによって得られる幸福はさして興味が無く、一家が集まり行事を執り行うことが重要であった。

家族の番が来た。賽銭を投げ、鈴緒を揺らす。さらに、礼を二度行った。この時、祈念することが出来ると祖父に習った記憶がある。願いが無いわけでは無いが神に願っては本末転倒だ。なので、未来の自分に向けて願うことにした。

来年もまた、みんながここで手を合わせられますように。
 
柏手を二回打ち、最後にもう一度礼を行い、一家は初詣を終えた。


2009年9月16日水曜日


今は何時だろうか。中園辰哉は瓦礫の中で目覚めてそう思った。

まだ覚醒しきれていない頭を使いながら今の状況を整理する。

始まりは突然だった。サイトの廊下を歩いていると天井から急にサイレンが鳴り響き、遠くで爆発音が数度に渡って聞こえてきた。このサイレンは収容違反を表すサイレンだ────そう理解した直後、床が崩落し下の階層の床へ叩きつけられたのだった。

まだ自分は生きている。

もう一度春を迎えるために。

抗ってみせるさ。

冬を象徴するSCPに対して立ち向かっていく

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