SCP下書き「トールキン裁判」

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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは現在停止しています。新たなSCP-XXX-JPが発生した場合、即座に消失した『指輪物語』を回収し、記憶処理を行ったうえで"紛失"のカバーストーリーを流布してください。各裁判所内に存在するポータルは24時間体制での監視が行われ、SCP-XXX-JP-1らとの交渉、協議のため定期的に人員を投入、内部の情報把握に努めてください。

説明: SCP-XXX-JPは世界各地でJ・R・R・トールキンの長編小説、『指輪物語』全巻に発生する異常な発火現象です。SCP-XXX-JPの発生条件は判明しておらず、言語、出版社、所蔵者等の条件を問わず公共図書館から古本屋まで現在時点で約1000件の発生が確認されています。

SCP-XXX-JPによる発火の瞬間は現在時点まで確認されておらず、全ての場合において発火と同時に発見されています。また、発火しているにもかかわらず、隣接する書籍には一切の焼損が発生しません。

事案報告XXX-JP-01: SCP-XXX-JPに対する調査のため、GPS装置を設置した『指輪物語』を放出する計画が立案、承認されました。これを受け約1000冊の『指輪物語』が全国へ頒布されました。20██/██/██、日本国内においてその内1冊が数秒消失、後に焼失した状態で発見されました。この消失期間中の位置情報を調査したところ、東京都千代田区の最高裁判所に移動していることが判明しました。

これを受け裁判所内の監視カメラ等を確認したところ、不明なクラスⅢ霊的実体が『指輪物語』を所持した状態で確認されました。この実体を追跡したところ、裁判所内に未確認のポータルを発見しました。ポータル内部は最高裁判所と同様の構造を持った建物に通じていますが、外部への移動は不明な障壁により不可能です。また、時間経過がポータル外と著しく異なっていることが確認されています。後続調査により各国の最高司法施設に同様のポータルが確認されました。

発見後、上位司令部の許可を受け、臨時部隊がポータル内部の探索を行ったところ、複数の実体(以下、SCP-XXX-JP-1)に遭遇しました。実体は西欧伝承の影響を受けたファンタジー作品群における妖精、あるいはそれに準ずる存在を模しており、多くが理知的で穏便な対応を好みます。一方でPSI放射と推測されるものを始めとした未知の攻撃手段を複数持ち合わせるため、現在段階では会話による接触が推奨され、武力による確保は推奨されていません。

ポータル内部ではSCP-XXX-JP-1らによる裁判が行われています。裁判の形式は独自のものですが、中世ヨーロッパの宗教裁判の影響を色濃く残しており、慣習法が用いられていることが確認されています。

以下はSCP-XXX-JP-1代表との会話記録です。

インタビューログXXX-JP-01 - 日付 20██/██/██

対象: SCP-XXX-JP-1(ファンタジー作品群におけるゴブリンを自称している)

インタビュアー: エージェント・足利

<再生開始>

[重要性の低い内容のため省略]

エージェント・足利: 本題に入りますが、何故『指輪物語』を盗み、燃やしているのでしょうか

SCP-XXX-JP-1: なるほど、何故あなた方がこちらへ来られたのか合点がいきました。あなた方にとっては盗難及び器物損壊にあたるということですか

エージェント・足利: あなた方にその認識はなかったということですか?

SCP-XXX-JP-1: もちろんです、それは犯罪行為ですから。しかしそうか、あなた方にとって本など言葉を持たないものは権利を有さないのですね。やはり大きくズレがあるようです。我々がそちらへの干渉を避けていたのもありますね。今回ばかりは看過できない事案ということで、なるべく存在を知らせないようにしていたのですが

エージェント・足利: 法解釈の話は門外漢なので何とも言えませんが、少なくとも我々の世界では権利を有するのは人間のみですね

SCP-XXX-JP-1: 道理で食い違っていると思いました。ではそれを踏まえて説明いたしましょう。私たちは被疑者をこの裁判所へ出廷させていたのです。もちろん、本は自ら動くことはできませんから担当の者を派遣し、こちらへ連れて来させていたのです

エージェント・足利: 被疑者不在で結審はできないのですか?

SCP-XXX-JP-1: これまでに前例はありますが、それはいずれもやむを得ない事情のためであり、書面でなんらかの連絡があります。被疑者はその連絡を行っていないため出廷するものと見なされました

エージェント・足利: 分かりました。では燃やされていた理由は何なのですか?

SCP-XXX-JP-1: あれは刑の執行によるものです。あれらの本たちは審議の結果、焚刑に処されました

エージェント・足利: 罪状を教えていただけますか?

SCP-XXX-JP-1: 我々に対する名誉毀損ならびに存在への傷害です。前者はともかく後者は明確な重罪。ふさわしい罰だと言えるでしょう

エージェント・足利: 申し訳ありません、こちらには少々なじみのない概念でして。説明をお願いできますでしょうか

SCP-XXX-JP-1: 構いませんよ。そうですね、例えば私はゴブリンを名乗りますが、あなた方のイメージするゴブリンとはどういった存在でしょうか?

エージェント・足利: ええ、それは、その

SCP-XXX-JP-1: そう、言い淀んでしまうでしょう。我々に与えられたイメージは粗野で猥雑、知能は低く悪辣な怪物である…。もちろん、そういった部分があったことは否定しません。しかし、それだけではなかったはずです。エルフは美麗で気高く高潔、ドワーフは気難しく小柄で豪放。お分かりですか? 彼らは醜く悪戯好きで悪意のある精でありたかった。それに対する罪なのです

エージェント・足利: ローリング、『指輪物語』がそのイメージをつけた、と?

SCP-XXX-JP-1: ええ、我々から一部のイメージを消し去り、新たなイメージを付与した。これは同意のない医療行為にも等しい、つまりは傷害罪です。もちろん、問題としていない方もいらっしゃいますが、現在の原告団は自らのイメージが著しく変化したことに納得しなかった。そこで様々な協議が行われました。結果としてトールキンの著作でありもっとも単作で大きく影響を与えたとされる『指輪物語』を原告とし、裁判が続けられているのです

エージェント・足利: 状況は理解しました。その裁判に弁護人は?

SCP-XXX-JP-1: 形ばかりの公選弁護人はいますが、言葉を発さないものは私選弁護人を選任できませんし、そもそも神の法に依って裁かれるのです。出廷はすなわち有罪とみなされるでしょうね

エージェント・足利: 神の法ですか。私たちとしてはこちらへの盗難及び器物破損を停止していただきたいのですが

SCP-XXX-JP-1: 私の一存では難しいですね。ですが、個人的にもこのような一方的な裁判は問題があり、現状にそぐわなくなりつつあると考えていました。あなた方の介入が何らかの変化をもたらしてくれるやもしれません。また改めて会合の場を設けさせていただいてもよろしいでしょうか?

<再生終了>

このインタビューを受け、財団法務部とSCP-XXX-JP-1の法務部門が共同で現在成文法の作成ならびに、ポータルを経由した各世界間の法的調整を行っています。また、『指輪物語』に対する係争に対し弁護団を派遣するなど介入を行い、現在係争は中断しています。

事案報告XXX-JP-02: 20██/██/██、全世界のダンジョンズ&ドラゴンズ関連書籍においてSCP-XXX-JPと同様の発火現象が発生しました。これを受け、財団はSCP-XXX-JP-1へ抗議を行いました。以下は当時の会話ログです。

インタビューログXXX-JP-02 - 日付 20██/██/██

対象: SCP-XXX-JP-1(ファンタジー作品群におけるゴブリンを自称している)

インタビュアー: 楠木博士

<再生開始>

[重要性の低い内容のため省略]

楠木博士: つまり、これは別件だと

SCP-XXX-JP-1: [数秒の沈黙] はい、その、現在係争中の団体とは別の団体が提訴しまして

楠木博士: ダンジョンズ&ドラゴンズを。なるほど、たしかにファンタジー作品に与えた影響は計り知れませんね

SCP-XXX-JP-1: はい。確かにトールキン裁判の際、D&Dその他のファンタジー作品も告訴内容にも盛り込まれていたのですが、実際には除かれていまして…。それはともかくおそらくは法改正が行われる前にできることをやってしまおう、という魂胆かと。しかも厄介なことにはこれを世論が支持しはじめまして

楠木博士: …もしかして、革命か何か起こりかけていませんか?

SCP-XXX-JP-1:

<再生終了>


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