SCP下書き「俺らの愛が!」

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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはその行使手順が流布しないようweb走査bot等を使用し、一般社会での行使に繋がる可能性のある手順が発見された場合、正規手続きを経て該当人物に記憶処理を行使します。SCP-XXX-JPの行使に必要な器具及び手法は機密扱いとされ、特殊アーカイブに分類されています。SCP-XXX-JPによって発生した対象は標準動物特徴保持者への健康調査を行ったうえで一般社会への復帰プログラムに参加することが義務付けられます。

説明: SCP-XXX-JPは下位創作世界及び並行進行世界に由来する技術を用いたと推測される人体変容技術です。SCP-XXX-JPには複数の呪術的要素とパラテックが複合的に作用しており、全容の解明は進行中です。詳細は別記したSCP-XXX-JP目録を参照してください。

SCP-XXX-JPを行使した場合、対象となった人物(以下、SCP-XXX-JP-1)にはヒト以外の生物に見られる形質が発生します。この形質においてはSCP-XXX-JPの行使過程において複数の手順を加えることで一定の指向性を持たせることが可能です。これによって対象が得た形質はそれを有する生物と同様に使用が可能であり、本来人体において重篤な被害をもたらす形質の変化においても、問題なく生存が可能です。この原理においてはアン=キメラティック仮説により説明が可能と考えられています。また、対象が有していた負傷や疾患が治癒する例も確認されておりその条件に対し調査が行われています。

SCP-XXX-JP-1はこれまでに確認された全ての場合においてほとんどの記憶及び自己の保持に失敗しており、ヒトにおける5歳程度の知能まで低下します。これは後天的教育により回復可能ですが、その一方でSCP-XXX-JP-1が有さない経験の記憶を証言する場合があります。それらの証言を精査したところSCP-XXX-JPには一種の降霊技術的側面があり、獲得した形質の元となる生物は既に死亡したもの、あるいは並行進行世界において死亡したものが何らかの霊的資源として利用されていると推測されます。上記の本来有していない記憶の発生はそれらの記憶が断片的に発生しているものであるという仮説が立てられています。

SCP-XXX-JPは2015/11/01、東京都府中市に存在した東京競馬場において発生した動物特徴保持者(以下、SCP-XXX-JP-1-A)の乱入事件、及び複数の正常性維持機関に対する攻撃事件調査の過程で発見されました。両事件については以下の事案記録XXX-JP-1を参照してください。

事案記録XXX-JP-1 - 日付 2015/12/27

2015/11/01、15時40分ごろ、東京競馬場で行われていた秋の天皇賞において、ファンファーレが鳴った直後、サラブレッドの形質を有するSCP-XXX-JP-1-Aが突如出現し、発走する事案が発生しました。SCP-XXX-JP-1-Aは約2000mの規定コースを走行した後、協力者と推測される人物の援護を受け逃走しました。この走行風景はテレビ中継されていたこともあり、確認される限りで約1000万人が視聴したと推測されます。

同日の20時ごろ、財団日本支部、世界オカルト連合極東部門の主要施設等においてSCP-XXX-JP-1-Aが出現、室内を時速約70kmで走行することで複数の人員が負傷、複数の資料が破損される事態に陥りました。この襲撃の際、前述の協力者と推測される人物も同時に出現し、SCP-XXX-JP-1-Aを制止するような行動を取ったことでSCP-XXX-JP-1-Aは走行を中止し、協力者が抱え込む形で消失しました。

被害を受けた各組織は正常性維持機関に対する何らかの示威行為、あるいは2006年の奇蹄目病事件もしくは2015年のスペイン神格出現事件に起因した動物特徴保持者に対する暴力的シュプレヒコールである可能性も踏まえ、SCP-XXX-JP-1-A及びその協力者を調査しました。その結果、協力者の候補として都内在住の男性を特定し、契約している住宅を調査したところSCP-XXX-JP及びそれに付随する複数の異常物品が発見されました。これらはGoI-101("エルマ外教")を含む複数団体に関連したものも含まれています。また、押収された物品に記入されていた"PAMWAC"という名称については何らかの略称であると推測され調査が行われています。

現在時点でSCP-XXX-JP-1-Aは確認及び捕捉されていません。

補遺

2015/11/29、東京競馬場付近にて不審な行動を取る男性を発見、職務質問を行ったところSCP-XXX-JPへの関与を仄めかしたため任意で聴取が行われました。聴取内容は以下の音声記録を参照してください。

音声記録XXX-JP-01 - 日付 2015/12/27

担当者: エージェント・赤松

対象: 雨蔵氏 (後続調査で偽名と判明)

≪再生開始≫

(前半部は事実確認のため省略)

エージェント・赤松: 今月上旬に起こった東京競馬場不法侵入事件について関与している、ということで聴取させていただいていますが、それは事実ですね?

雨蔵氏: まあ、そうなんじゃないですかね。少なくとも俺たちはあの事件が起こることを知ってたわけですし

エージェント・赤松: 発生以前から事件の可能性を認識していたと?

雨蔵氏: 起こるかどうかは信じてませんでしたけど、というかしょうもない事言う奴もいるなと思ってたんですけど

エージェント・赤松: あの事件の際出現した動物特徴保持者、もしくはその協力者を知っているのですか?

雨蔵氏: それも微妙ですね。少なくともそっちの言う協力者の方は顔も知らなけりゃ本名も知らない。動物特徴保持者? でしたっけ、その子の方は見たことありますけどね

エージェント・赤松: 現在何処にいるかなどは

雨蔵氏: さあ? 走るのが好きなんでもっと走れる場所にいるでしょ

エージェント・赤松: 少なくとも生存はしているのですね。分かりました。では何故あなたは今日ここへ?

雨蔵氏: 本当なら今日はジャパンカップあった日でしょ? だもんでいっぺん見ておこうかと思いまして。来たら中止になってましたけど、動物特徴保持者の差別に繋がるとか? しょうもないですね、リアルとフィクション、現実とゲームごちゃ混ぜにしてんですよ、そういう人ってのは

エージェント・赤松: そういった意見もないとは言い切れませんが直接の影響はこの事件だと発表されてますね

雨蔵氏: ……まあ、そうでしょうね。後先考えない奴って本当に迷惑ですね

エージェント・赤松: ただ確かに、事件も差別に対するシュプレヒコールであるという見解がありますが

雨蔵氏: それ言ってるのはそっちの発行してる信中、信濃中央でしょ? 違いますよ、そんなことアイツもあの子も考えてませんよ。まあ、そういうことに繋がるってこと考えられないのは本当にダメな奴だったと思いますけど

エージェント・赤松: 事件を起こした動機をご存じなのですか?

雨蔵氏: 知りませんよ、俺はリア充じゃないんで。他人の考えてることなんてわかりゃしないですし、どうしようもないんでしょ。でも考えるべきなんですよ、それが何かってのは。こんな神様も妖精も妖怪もいるって分かってしまった夢の醒めた世界で、それでも二次元の嫁と結婚しようだなんて言う奴のことは

エージェント・赤松: 二次元の、嫁?

雨蔵氏: 分かんないでしょうね。クサい言葉ですよ、ホントに

≪再生終了≫

聴取終了後、雨蔵氏は任意であることを主張し帰宅しました。エージェントによる尾行が行われたものの、直後、東京競馬場からファンファーレが発生したことにより中断し、失敗しました。ファンファーレが発生した理由は不明です。

住所等、この際提出された個人情報の類は聴取後に全て虚偽のものであることが判明しました。照合時にこれらの虚偽は確認されなかったため、財団の把握していない異常技術を有していると推測され、調査が行われています。また、インタビュー時の雨蔵氏の発言から調査を行ったところ、1998年のヴェール崩壊以前に"アニメキャラクターと結婚するための研究計画局"を自称する集団が存在していたことが確認されました。この団体はその特性上ヴェール崩壊以後から急速に構成員が離脱し、自然消滅したものと推測され、調査は終了されていましたが、本事案を以て再度調査が再開されることになりました。

事案記録XXX-JP-2 - 日付 2033/10/07

2033/10/07、東京現実崩壊性広域災害(通称、東京事変)の被害地域周縁部において複数のSCP-XXX-JP-1が死体で発見されました。当初は何らかの事件、事故に巻き込まれたものであると考えられ所轄の警察署により捜査されていましたが、解剖の結果SCP-XXX-JPによって変質したものであると判明し、財団が介入しました。

これらのSCP-XXX-JP-1を調査したところ約3割が東京現実崩壊性広域災害の被災民であることが確認されました。死亡原因は不明ですがSCP-XXX-JP行使以前の疾病等が原因であると推測され、被害地域内でそれらの疾病治療のためにSCP-XXX-JPが利用されている可能性が示唆されています。また、当該事案において変質したSCP-XXX-JP-1は全てがセミ上科と推測される特徴を有しており、軽度のアキヴァ放射が確認されました。これらの特徴はこれまでSCP-XXX-JPの行使対象には確認されていません。

以下は死体の周囲で発見された文章です。

ようやく分かった、そこにあるんだ。神も仏もいたって、変わらねえんだ
もう少し待ってろ、生き残ったクソヲタク共、そこにシケイダのビーツを響かせる

こういうメモはゲームじゃお馴染みだろ

事案記録XXX-JP-3 - 日付 2046/12/29

2046/12/29、東京現実崩壊性広域災害の被災地域より約100体のSCP-XXX-JP-1が出現しました。これらはいずれもセミ上科の特徴を有しており、出現時にはフレデリック・ショパンの楽曲である練習曲ハ短調作品10-12(通称:革命のエチュード)をテクノやポップスなど複数のアレンジで発声しました。この特徴から当該事案で出現したSCP-XXX-JP-1はSCP-1710-JP-Aを霊的資源として利用したものであると推測されます。

この発声の可聴域に存在する電子端末には販売元を"R@in/Elephant"とするスマートフォン向けアプリゲーム"セミ娘 シケイダビーツ!"(以下、SCP-XXX-JP-2)が不明な方法でインストールされます。ゲーム内容は3DCGによるアニメーションを背景とした音楽リズムゲームであり、"セミ娘"と称される作中のキャラクターを入手することでストーリーの視聴、楽曲の入手が可能です。楽曲は主にフレデリック・ショパンの楽曲をアレンジしたものであり、1体のキャラクターに付き1曲が割り当てられています。ゲーム内に登場する"セミ娘"と当該事案において出現したSCP-XXX-JP-1は相互に対応しており、強い関連があることが推測されます。

2046/12/29の出現後、これらのSCP-XXX-JP-1は財団を初めとする正常性維持機関の攻撃を回避し、世界全体へSCP-XXX-JP-2の配布を実行しました。これにより全世界の約78%のインストール可能な電子端末にSCP-XXX-JP-2がインストールされました。これを確認した後全SCP-XXX-JP-1は財団へ投降し、収容体制についての交渉が行われることになりました。以下はそれに付随して行われた初期インタビューの音声記録です。

音声記録XXX-JP-02 - 日付 2046/12/29

担当者: 細川博士

対象: SCP-XXX-JP-1-α (出現したSCP-XXX-JP-1の代表。ワルツ第6番 変ニ長調 作品64-1のロックアレンジを発声可能。便宜的措置として自称するムシィの呼称を用いる)

≪再生開始≫

(前半部は事実確認のため省略)

細川博士: ムシィ、あなた方がSCP-XXX-JPによって発生したのは確実ですね?

SCP-XXX-JP-1-α: はい、私たちは被災民に降ろされ生まれたのだと聞いています

細川博士: 結構です。では何故あなた達が作られたかを知っていますか? もしくは教えられましたか?

SCP-XXX-JP-1-α: 理由についてはまず最初にあったのは被災民の救助だと聞いています。そして何のためにと問われればそれは難しい問いです。レイン、私たちの親はそう名乗っていましたが、彼は好きなようにすればいいといっていました

細川博士: ではあなた方が現在このような行動を取ったのはあなた方の考えで行ったということでしょうか?

SCP-XXX-JP-1-α: それも難しい問いです。私たちの中には私たちの元になった何かがあります。レイン曰くそれは望まれないものだと言っていました

細川博士: これまでの調査でSCP-XXX-JPによって発生した意識にはそれの元になった生物の意識が反映される場合があると分かっています。それを踏まえてどう考えられますか?

SCP-XXX-JP-1-α: そうであるならば、私たちの中にあるのはおそらくかつてポーランドに現れたそれなのでしょう。ならばそれは恐れられるものなのかもしれません

細川博士: ではあの一連の行為は何らかの攻撃であると考えてもよいでしょうか?

SCP-XXX-JP-1-α: それは絶対に違います。きっと私たちの中にあるそれを含め、私たちはそう考えます。だからここにいます。私たちはただ歌いたかったのです。歌わせてほしかったしそれを見てほしかった

細川博士: 歌う、それで何をしたいのですか?

SCP-XXX-JP-1-α: 理由が必要ですか? 歌いたいという、音を響かせたいという感情に

細川博士: いえ。では質問を変えましょうか。あなた達の目的はあのアプリを削除しないこと、そして運営を行い定期的にライブを行うこと、でしたか? それは先ほどの歌いたい、という理由によるものということでいいでしょうか?

SCP-XXX-JP-1-α: はい

細川博士: 分かりました。しかし現状としてはかなり難しい交渉になると思います。それだけの理由では

SCP-XXX-JP-1-α: はい、ですからレインは、私たちの親は交渉材料を与えてくれました。13年も待っていたのはそれが理由です。

細川博士: 交渉材料とは?

SCP-XXX-JP-1-α: レインは言いました。私たちは誰かの嫁になれると。そして付随する感情は私たちの中にある生まれただけの魂を通じ、1つの夢を終わらせることになると。ショパンゼミの悪夢を私たちへの感情で塗り替えれば、私たちの魂となったそれは慰撫され何らかの影響を与えるのだと。その為にショパンの楽曲と同じ数の私たちを呼び寄せた、と

細川博士: なるほど、つまりはキャラクターに対する感情を信仰として捉えなおすということでしょうか。SCP-1710-JPがショパンに対する崇拝から発生していると捉えれば可能性としては有り得るでしょう。……しかしムシィ、ここまでの話を聞くとあなた方を生み出した人物は最初からその目的、SCP-1710-JPの打倒が目的ではなかったはずだ。ならば何故あなた方は呼び出されたのでしょうか

SCP-XXX-JP-1-α: 分かりません。他人の考えてることなんてわかりゃしないですし、どうしようもないのです。……ですが、レインの言葉を借りるなら、"神のいる世界でも俺たちは嫁と結婚できる。どんな悪役でも俺たちは嫁と呼んで願うことができる。それはあの日サイレンススズカを呼んだバカへの手向け。ずっと知りたかった、たった一つの言葉だ"

細川博士: その言葉とは?

SCP-XXX-JP-1-α: これは、世界を翻す愛の歌! セミ娘 シケイダビーツ! 好評配信中!

≪再生終了≫

後記: 2048/02/24現在、SCP-XXX-JP-1らの主張に付随した効果を調査する目的として"セミ娘 シケイダビーツ!"の配信は継続されています。現在時点で全世界の約80%の電子端末にインストールされており、世界的な評価を受けています。これを受け、フレデリック・ショパンに対する名誉回復運動や二次的創作物の作成が活性化していることが確認されています。

また、SCP-1710-JP-Aの出現が若干抑制されていることも判明しており、これがSCP-XXX-JP-1らの行動と相関関係にあるかは現在調査中です。


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