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アイテム番号: SCP-T2GT-JP | レベル 5/T2GT-JP |
収容クラス: ESOTERIC | 副次クラス: THAUMIEL |
特別収容手順: SCP-T2GT-JPに関する情報はセキュリティクリアランスレベル5/T2GT-JPを持つ職員、または空想科学部門の職員にのみ開示されます。これ以外でセキュリティ違反があった場合、該当者には最低でもクラスC記憶処理を含む処分が下されます。SCP-T2GT-JPのメンテナンスは半年ごとに行われます。
説明: SCP-T2GT-JPはSCP-001-JPを観測するために開発された空想科学的観測機器の総称です。SCP-T2GT-JPは検知用機器であるSCP-T2GT-JP-Aと映像出力機器であるSCP-T2GT-JP-Bで構成されています。SCP-T2GT-JP-Aは物理的な実体の部分の全長が2.3mの円筒形で、外見は大型の天体望遠鏡に類似します。しかし機構の大部分は非実体のシステムとして存在しています。SCP-T2GT-JP-BはSCP-T2GT-JP-Aにより観測された物語改変の痕跡を映像に変換する機器であり、物理的な実体として存在しています。
SCP-T2GT-JPはSCP-001のEXへの再分類を発端にして開発されました。この再分類は上位物語層とされていた次元が、既知宇宙と類似した並行世界であったことを起因としています。空想科学部門はこれを機に真なる上位存在を探求するプロジェクトを発足させました。そのヒントとなったものはSCP-001-JPであり、これは視覚的に観測可能な数少ない物語改変です。しかし物語改変を認識可能なアノマリー自体の少なさにより"人の手のよう"、"アノマリーを投げ込んでいる"といった曖昧な把握しかされませんでした。これを客観的な視点で観測することにより、上位存在の情報を収集するものをプロジェクト・リザードマンとして立案しました。
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観測を始める。SCP-T2GT-JP-Aを旋回させる。そしてすぐ見つかった。手だ。天が開かれ、その穴から手が伸ばされている。手は見覚えの無い物体や白衣を着た人間を握りこんでいる。おそらくいずれ新しいアノマリーや財団職員としてさも昔からあったかのように振る舞うだろう。
SCP-001-JP、それがあの手を指定する番号だ。どこからともなく現れて、この世を好き勝手に書き換えていつの間にか去っていく"現象"だ。
手はいくつかの何かを放り投げる。そしてまた何処とない上に戻ろうとする。その時である。私は見てしまった。彼らの手のひらを。
その手のひらには目があった。
私は戦慄した。今まで私達は同じような"人間"により産み出されたSCP財団という創作物であると考えていた。しかし、今それが根底から覆された。あれはなんだ。あんな生物は見たことがない。
そうしていると目の一つがこちらに向いた。それに続くように他の目も向き始め、終いには6つの目に見つめられた。あれはどこまで気づいているのだろうか。単に何か気になっただけか、もしくはすべてを見通されているのだろうか。緊張が走る。観測を辞めるべきか、最大限データは集めるべきか。研究者としての志しと人間が元来有する生存本能がせめぎ合う。
しかし迷っている間に手は虚空へと帰っていった。たすかったのか、はたまたすべてが杞憂だったのか。それはまだ分からない。しかしこれだけははっきりとしている。我々は得体のしれない存在のおもちゃにすぎず、そして気づいたからにはこれを無かったことには出来ないことを。
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- portal:2419995 (03 May 2018 09:09)
拝読しました。
導入がわかりやすく、全体を通してもホラーのテイストのある面白い作品だと思います。
ただ、私だけかもしれませんが、上位存在と言われると「人ならざる者」をイメージしてしまい、「人の形をしている」ことを前提としている主人公に違和感を覚えてしまいました。それまでの研究成果などがより具体的・科学的に書いてあれば、主人公に感情移入できたかもしれません。
ご参考になれば幸いです。
ありがとうございます。頭がだいぶ空想科学に支配されているせいで上位存在=人間というのが染みついてました。説明を増やしてそのあたりを補填しようと思います。
拝読しました。
良くまとまっているがゆえに、文量が物足りなく感じてしまいます。研究員の戸惑いや恐怖が001JPの存在と合わせてよく伝わってきますが、一方でこれを見た研究員はこれからどうするんだろうというもっと先を見たい感を覚えてしまいました。この世界が得体の知れない上位存在のおもちゃにすぎないという描写は元記事で十分に描写されていることですので、その先の無力感をもう少し強調できていればいいのかもしれません。