余りある臓器

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日本人男性が行方不明、旅行中の誘拐事件

5月5日(火)12時00分 ████通信


 ██県在住の████氏(24)が██████国の旅行中に誘拐された。地元メディアでは4日に報道されている。

 同メディアによると、現地時間2日に████地区を観光中に事件に巻き込まれたという。██氏を誘拐した犯行グループは現地において同様に観光客を狙う手口で誘拐を行っている集団であると推測されている。

 現在までに犯行グループからの連絡は無く、誘拐の目的は今もなお不明である。

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薄暗くお世辞にも清潔とは言えない部屋には、粗雑に扱われた手術用の器具が乱雑に置かれている。
部屋の中心には一畳程度の台があり、その上に1人の男が寝かされていた。
寝かされている男に、ガタイの良い男が話しかける。

「おいバケモン、今日もてめぇの臓器を貰うぞ」
「だからバケモンとは言わないでくれるかなぁ、これでも結構傷ついてんだよ」
「毎日全身の臓器とられて生きてる奴がバケモンと呼ばずになんていうんだ」
「そのバケモンを君達は利用しているんだよ」
「言ってろ」

そういうとガタイの良い男は寝ている男の腹を切り始めた。
麻酔はかけられておらず痛みはあるが男は笑顔だった。
ガタイの良い男は慣れた手つきで肝臓、膵臓、胃を取り出していく。

「俺が思うにてめぇのキモいところは死なねえところじゃねえ、臓器取り出されてニコニコしてるところだ」
「ああ、そこね」
「同情なんざさらさらするつもりはねえが、なんでだ」
「そりゃあ最初は怖かったよ、せっかくの楽しい旅行でこんな目にあうなんて思わなかったし。でも自分の内蔵のおかげで明日を生きられる人がいると思うとなんか役に立ってるって感じがするじゃん?それになんとなくなんだけど、今の俺を家族は応援してくれてる気がするんだよ。家族だけじゃない、友達やお世話になった先生、近所のおばちゃんもみんなががんばれーって言ってくれてる気がするんだ。そう思うとこういうのも悪くないかもって」
「キッモ、わりぃに決まってんだろ。ほら最期に心臓だ」
「ああ、頼むよ」
「お前みたいなやつ、慣れる気がしねえよ。さっさと死んどけ、また明日な」
「じゃあね、また明日」

こうして男はまた死んだ。
しかし明日にはまた生き返る。
男は常に充足感で満たされていた。

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大規模誘拐事件、容疑者はいまだ不明

5月20日(水)12時00分 ████通信


 ██県在住の民間人10名が行方不明になった。犯行時刻は5月6日未明の間だと考えられるが、その手口及び犯人は判明していない。

 被害者の特徴として全員が同月2日に誘拐された████氏と血縁、交友関係がある人物であることが判明している。また同日に██県と██県でも行方不明事件が発生したが、この被害者も██氏の祖父母であり関連性が疑われている。

 ██警察は██氏を誘拐した犯行グループがこの事件にも関わっていると考え、調査を進めている。


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