SCP-C396

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アイテム番号: SCP-C396

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-C396の収容エリアは、内部表面が完全に高精細度テレビ画面で覆われた直径7.0mの球体です。これら全ての画面で異性間性行為を明確に映した動画が常時再生されます。ポルノグラフィックな性質の音声が、収容エリア内に90~100dBで有線放送されます。

透明なエネルギー性異常存在抑制チャンバーが、収容エリアの中心部に吊り下げられています。SCP-C396自身はこのチャンバーの内部に収容されます。チャンバーは極高温、強力な放電、あらゆる形態の物理的衝撃に耐えられるように設計されています。

SCP-C396が収容下から脱走した場合は、恒久的な収容解決策が考案されるまで、SCP-C396を任意の(可能ならば異性愛を題材とする)官能的内容のコンテンツに曝露させるべきです。束縛されていないSCP-C396-Aが呈する危険性のため、SCP-C396の殺害は如何なる状況でも認められません。

説明: SCP-C396は微小な重力特異点、以下SCP-C396-Aを生殖器の内部に有するヒト型実体です。SCP-C396-Aの質量は30億メートルトンと推定されますが、その重力効果が直径8.2cmの球状範囲を超えて広がることはなく、常にSCP-C396との相対的な位置を保っています。

SCP-C396-Aが発するホーキング放射(推定40MW)は直接SCP-C396だけに向けられており、SCP-C396はこのエネルギーを無制限に蓄積できるようです。SCP-C396はこのエネルギーを利用し、自らの周囲で各種のエネルギー現象(光、熱、電気、運動など)を自在に発生させます。

SCP-C396は他にも数種類の、SCP-C396-Aやそのエネルギー出力との関係性が明確でない異常性を帯びています。

  • タイプE念話能力(読心、感覚制御、思考投影)。
  • 体表面から運動エネルギーと熱エネルギーを吸収し、その双方を安全値まで減少させる能力。
  • 無視できる程度の食物、水、空気の必要性と、神経活動以外の検出可能な生物学的機能全般の欠如。SCP-C396が一般的な意味で“生きている”か否かは不明確です。
  • SCP-C396の体を覆う、灰色のマントに似た巨大な体外臓器の存在。この臓器は概ね皮膚とコラーゲンで構成されており、質感は厚手の布に似ています。
  • 可視光を浴びた際に皮膚から放出され、SCP-C396の視認を阻害するエアロゾル化した黒い物質。この物質は数秒後に様々な硫黄化合物に分解され、SCP-C396自身の視力を損ないません。

SCP-C396は一般的な攻撃手段に対して高い耐性を有しており、幾つかの考えられる例外はいずれも使用が許可されていない致死的なものです。しかしながら、SCP-C396は官能的な内容のコンテンツや活動(特に女性が関与するもの)を極度に忌避し、それらに曝露すると肉体的な苦痛を経験するようです。自らの異常性を武器化するSCP-C396の能力は、如何なる種類であれ、性的なコンテンツに曝露すると減退します。これが現在の収容プロトコルの基礎を成しています。

SCP-C396は心理的に人間ですが、顕著な自己愛とサディズムを示します。SCP-C396は、自らの異常性は30歳まで性的満足感を完全に回避した禁欲的な生活を送った結果だと信じています。特記事項として、2000年代初頭に流通していた幾つかのインターネットミームが類似の現象に言及しています — SCP-C396にはこれらのミームで描写される“30歳の童貞魔法使い”との強い類似点が見受けられます。これらのミーム画像を閲覧した経験が、SCP-C396の最終的な異常性に影響を及ぼしたと考えられています。

補遺: SCP-C396の経歴

異常性の発現以前、SCP-C396はブランドン・█████████という名の人間男性でした。記録によると、SCP-C396は幼少期から反社会的な行動を取り、幾度となく精神保健専門家に紹介されていました。SCP-C396は高校を卒業したものの、どの就職先でも数ヶ月以上勤務できず、結果的にカリフォルニア州██████で両親と同居していました。SCP-C396に家族以外の親しい人物がいたことを示す証拠はありません。

SCP-C396は複数のウェブサイト — 特にソーシャルメディア、画像掲示板、性行為や自慰行為の自制をテーマとするフォーラム — に熱心に参加していました。SCP-C396は幾度かオンラインで、自らが様々な能力を持っていると主張する投稿を行い、24歳の時に標準的な財団の調査対象となりました。この調査は、当時のSCP-C396が異常存在ではなく、誇大妄想癖があっただけだと結論付けています。

SCP-C396は2019/04/18まで異常性を示しませんでした1。異常性の発現を目撃した生存者はいませんでしたが、現場証拠はSCP-C396が能力の獲得直後に両親を殺害し、住居を破壊したことを示唆します。その後、SCP-C396は██████の繁華街に飛び去り、異常性を使って建造物を破壊し、傍観者を様々な手段で殺害して、繁華街の住民たちを脅かしました。

この事案の間、SCP-C396は性産業関連の施設(ストリップクラブ、性風俗店など)を優先的に狙って破壊するのが観察されました。一時的な収容プロトコルがこの挙動から類推されました。

出典: SCP-C396 - A Wizard
著者: Communism will winCommunism will win
作成日: 2020/09/22


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