現在このページの批評は中断しています。
アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Safe(暫定)
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPはサイト-8123の一般動物繫殖室でICRマウスを継代維持し収容されます。繫殖室内の温度は30℃以上に保ってください。年平均気温が30℃を超える地域ではカバーストーリー「リンパ系フィラリア症撲滅のための世界計画」を適用し、ジエチルカルバマジン(DEC)を使用した大規模な集団治療を毎年実施します。また、同地域ではDECを添加した野生動物が好む餌を毎月環境中に散布してください。
説明: SCP-XXXX-JPは糸状虫上科(Filarioidea)に分類される寄生性線虫です。各発育段階における形態はバンクロフト糸状虫(Wuchereria bancrofti)と酷似していますが、血液中に観察されるのはミクロフィラリアではなく、より大型の第1-3期幼虫のため容易に鑑別が可能です。
SCP-XXXX-JPは宿主域が非常に広く、全ての哺乳類・鳥類・[編集済]が中間宿主となりますが終宿主は不明です。これら中間宿主は娩出または孵化時点でSCP-XXXX-JPに100%感染しています。
SCP-XXXX-JPへの感染は胎児期に起こります。胎児が生育限界1に達すると胎児胃内にミクロフィラリアが出現します。娩出または孵化後、ミクロフィラリアは第1期幼虫(L1)となります。L1は胃壁を貫通し血行性に全身へ移行、第2期幼虫(L2)および第3期幼虫(L3)に成長します。宿主の死亡と同時にL3は宿主体内から消失します。L3に成長するまでに宿主が死亡した場合、この現象は観察されません。また、宿主の種固有の生物寿命とSCP-XXXX-JPが成長に要する期間には正の相関があることが判明しています。SCP-XXXX-JPがL3になるまでのおおよその期間は、ヒトでは5年、イヌでは3か月、マウスでは2週間です。
SCP-XXXX-JPは環境の変化に敏感であり、宿主周囲の気温が30℃を下回ると死滅します。そのため熱帯以外の多くの地域ではSCP-XXXX-JPはミクロフィラリアのまま死滅し宿主体外へ排泄され、感染を持続できません。また、SCP-XXXX-JPはDECの投与により死滅させることができます。
ミトコンドリアcox1遺伝子の塩基配列に基づいた系統樹解析の結果、SCP-XXXX-JPはヒトを終宿主とする種と近縁であることが分かりました(図1)。

図1.ミトコンドリアcox1遺伝子の塩基配列に基づいた系統樹解析
発見の経緯: SCP-XXXX-JPは[編集済]という種として19██年に報告されていました。現在L3と判明している発育段階がミクロフィラリアとして認識されており、その異常性も知られていませんでした。20██年、発熱などの症状で一般の医療施設を訪れた50代の男性が[編集済]感染症と診断された後に呼吸困難により死亡しました。死後剖検と血液検査が行われましたが、体内に成虫は認められず、生前は観察されていた血液中のL3(当時はミクロフィラリア)は1匹も見られなくなっていました。この症例について報告する論文が財団の目に止まり、記録の削除と関係者へのクラスB記憶処理が実施され、収容に至りました。加えて、SCP-XXXX-JPの異常性の露見を防ぐために、フィラリア症では死体から採材した場合、検査の精度が著しく低下するという偽の情報を流布しました。この症例は非常に稀なケースであり、通常は免疫寛容2の状態で生まれてくるため、SCP-XXXX-JPによる症状はほぼないと考えられています。しかし、Dクラス職員を対象に調査を実施したところ、SCP-XXXX-JPに起因する好酸球の増加やSCP-XXXX-JP抗体価の有意な上昇、体調不良などが通常の[データ削除済]倍生じており、血液中にはL1-2が観察されました。この原因究明のための追加調査の申し出は却下されました。
補遺: 発見当時から、SCP-XXXX-JPはアノマリーか否かという議論が続いています。現在、「死」と「生」の間に何が起きているのか不明な以上、暫定的にSafe指定のアノマリーとしていますが、「生命」もしくは「魂」と呼ばれるものを肉体から抜き去り、また、与える存在について明らかになればSCP-XXXX-JPはExplainedへ再分類されるでしょう。
スポイラー:神を終宿主にしている虫です。神?死神?が魂を抜き取る?時に生物から神に移動して神の体内で成虫になり幼虫を生み、神が胎児に魂を与える時に生物に移動するというのを想定しています。SCP-2959との絡みとしては、このSCPは低温で死ぬのではなく胎内との温度変化で死ぬので自然発生Dクラス体内では普通の気温でも生きていける、Dクラスは自然発生してからそれほど長く生きていないので成人なのにL1-2が見られる、胎児期に感染すると免疫寛容が起こるので症状はないが、Dクラスは成人なので症状が出る、という感じです。
付与予定タグ: scp safe jp 寄生
ページコンソール
批評ステータス
カテゴリ
SCP-JP本投稿の際にscpタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。
本投稿の際にgoi-formatタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。
本投稿の際にtaleタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。
翻訳作品の下書きが該当します。
他のカテゴリタグのいずれにも当て嵌まらない下書きが該当します。
言語
EnglishРусский한국어中文FrançaisPolskiEspañolภาษาไทยDeutschItalianoУкраїнськаPortuguêsČesky繁體中文Việtその他日→外国語翻訳日本支部の記事を他言語版サイトに翻訳投稿する場合の下書きが該当します。
コンテンツマーカー
ジョーク本投稿の際にジョークタグを付与する下書きが該当します。
本投稿の際にアダルトタグを付与する下書きが該当します。
本投稿済みの下書きが該当します。
イベント参加予定の下書きが該当します。
フィーチャー
短編構文を除き数千字以下の短編・掌編の下書きが該当します。
短編にも長編にも満たない中編の下書きが該当します。
構文を除き数万字以上の長編の下書きが該当します。
特定の事前知識を求めない下書きが該当します。
SCPやGoIFなどのフォーマットが一定の記事種でフォーマットを崩している下書きが該当します。
シリーズ-JP所属
JPのカノンや連作に所属しているか、JPの特定記事の続編の下書きが該当します。
JPではないカノンや連作に所属しているか、JPではない特定記事の続編の下書きが該当します。
JPのGoIやLoIなどの世界観用語が登場する下書きが該当します。
JPではないGoIやLoIなどの世界観用語が登場する下書きが該当します。
ジャンル
アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C-
- _
注意: 批評して欲しいポイントやスポイラー、改稿内容についてはコメントではなく下書き本文に直接書き入れて下さい。初めての下書きであっても投稿報告は不要です。批評内容に対する返答以外で自身の下書きにコメントしないようお願いします。
- portal:8068626 (10 Jun 2022 11:08)
初投稿です。画像はオブジェクト番号を変更する際に(そこまで行ければですが)もう少し見やすくするつもりです。
至らない点、わかりにくい点などありましたらご指摘いただけるとありがたいです。
また、SCP-2959をヘッドカノンにしているのですが、特別な表記が必要でしょうか。
一般的には[編集済]、[データ削除済]と表記するのが多いです。
数字が全角になっています。
画像が小さいために見づらいです。画像枠ギリギリまで系統樹を大きくするだけで多少読みやすくなると思います。
内容ですが、あまり面白く感じませんでした。一読した限りでは、この記事は単に寄生虫の話をしているようにしか読み取れませんでした。それも異常な寄生虫というよりは、単に新種の珍しい特徴を有した寄生虫という印象です。
少なくとも、現状の下書では想定しているバックストーリーを読み取れる部分まで行っていないと思います。補遺の文章や、SCP-2959をヘッドカノンにしているという文章から恐らく想定されている内容はもっと深いのだと思うのですが、ほとんどの読者はそこまで読み取れる内容ではないと思います。
もしよろしければ、現在想定されているバックストーリなどを、スポイラーとしてどこかに記した方がよいと思います。恐らく僕以外の批評者も、同じような踏み込みしかできないと思うので、より深い批評を受けるために置いておいた方がよいと思います。
ご指摘いただいた画像、表記など修正しました。
自分でも終宿主以外は普通で、そういう種がいてもおかしくない感じにしたかったので、それを全面に押し出す形にし、また意図が伝わるように補遺とオブジェクトクラスを変え、脚注を追加してみました。
上科レベルのタクサであるため、学名を斜体にする必要はありません。科階級群以上の学名を斜体表記するのはあまり一般的ではないように思います。
「ミクロフィラリア」という語はおそらく私も含めて大多数の読者にとってなじみがないため、「第n期幼虫」と共に定義などを説明しておくと良いでしょう。この時、Wikipedia等から模式図も用意できると良いと思います。
「系統解析」の方が一般的に用いられる表記であると思います。また系統樹の下側に記載されている0.2という数字が何を意味しているのか(進化距離を時間に換算したものでしょうか?)、キャプションにあると良いかと思います。
ここから話題が移り変わっているようですので、パラグラフを分けた方が良いでしょう。
現状主語が無いので、中間宿主の説明をしていることを明示すると良いでしょう。
現状DVです。神に寄生するというコンセプトには面白さを感じましたが、読解の難しさと論理の飛躍が課題だと感じました。
私も生物にはそこそこ明るい部類ではあるのですが、寄生虫の生活環などを把握していないため結構読みづらさを覚えました。よりリアルな報告書を執筆したいという方向性は私も好きなのですが、専門外の読者に向けた気配りが幾分必要であるように感じます。先に述べたような、「ミクロフィラリア」や「第n期幼虫」といったものがどういう存在でどういう姿や生態をしているのか、図なども踏まえた方が理解が平易になります。また、一気に第1期から第3期まで纏めて書き上げてしまうのではなく、箇条書き等を採用するのも手かと思います。
また、大多数の読者は現実世界におけるバンクロフト糸状虫に詳しくありません。このため「こういう部分が違うんだな」と理解してもらうためには「非異常の個体はこうなんだけどSCP-XXXX-JPはこうだよ」という内容を事細かに記載する方が良いです。そうでなければ読者はどこからどこまでが異常なのか分からず、「単なる(面白みのない)新種ではないか」と思われてしまいかねません。
また神に寄生するという要素がメタタイトル以外に全く示唆されていないため、急に生と死や魂の概念が補遺で言及されたことに唐突さを覚えます。新着記事から読む場合などメタタイトルが目に入らないことも多く、読者は実質ノーヒントで「魂」への言及を目にすることになります。こうなると生物学的な知見がある人間でも論理の飛躍を感じ、何故そのような展開になるのか理解が難しいと思います。
そしておそらく現状の伏線として入れているであろうSCP-2959ですが、現状はヒントとして機能していないと思います。SCP-2959には目を通しているため内容は把握していますが、生死や魂の抽出といった要素は本作オリジナルの要素であるため、SCP-2959を知っていても読解の直接的手掛かりにはなりません。現にスポイラーを読んでもSCP-2959との繋がりがどう生死や魂を説明できるのかやや混乱してしまいました。この点で、神に寄生する寄生虫というコンセプトにおいて2959が適切な題材であるかは検討の余地があると思います。
なおSCP-2959を伏線の一つとして続投させる場合、どこかにリンクを貼っておいた方が確実に示唆出来ると思います。Dクラス職員だけに生じる異変というだけでSCP-2959を読者に連想させるのはかなり厳しいと思います(それにDクラス職員の出自に関連するオブジェクトとして、私はSCP-2959よりもSCP-5865の方が強く印象に残っているという点もあります)。
以上です。執筆のほど応援しております。