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アイテム番号: SCP-2803-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: 財団WebクローラがSCP-2803-JPの発生を検知した場合、アラートが発報されます。現在担当チームは解散しているため、アラートが発報された場合はサイト管理者によって適切な隠蔽担当者を割り当ててください。
説明: SCP-2803-JPはアメリカ合衆国にて「13日の金曜日」の正午1が訪れるたびインターネット上で発生するWebページの改竄及び、それに伴う一連の異常現象です。改竄の内容は"Road to ruin滅亡への道"なる場所を紹介する文章がページ内に追加されるというもので、TripAdviserやGoogle Mapなどの特定の場所を紹介する性質を持つ利用者の多いサイトを中心に、200から300程のWebページが改竄されます。改竄は単なるハッキングでは説明の付かない異常な形で行われ、発信元を辿る試みはすべて失敗しています。
「滅亡への道」の紹介文は全ての発生事例でほぼ一定であり、次のようなものです。
・「滅亡への道」は危険であり、毎年多くの死者が出ている2。
・「滅亡への道」の向こうに何があるのかは分からない。
・「滅亡への道」の向こうへ誰かが到達した場合、恐ろしい事が起きる。
但し一点、「滅亡への道」の所在地のみがSCP-2803-JPの発生ごとに変動します。2005年5月13日に発見された最初の事例では、その所在地は全てのWebサイトでロードアイランド州プロビデンスとされていました。その次となる2006年1月の発生事例ではオハイオ州ヤングスタウン、同年10月の発生事例ではアイダホ州ボイシとなっていました。尚、いずれの事例においてもその所在地とされている場所で異常な現象が発生しました。以下はその記録の抜粋です。完全な記録については添付文書2803-JP-Aを参照してください。
事例 | 発生場所 | 事象内容 | 備考 |
---|---|---|---|
1 | ロードアイランド州プロビデンス | 身長約3メートルの人型実体20名ほどが市内の広場にて、ニワトリの首を切り落とす、魔法陣を描く等の典型的な悪魔崇拝者のイメージと一致する儀式を行った。人型実体は口々に「来る日に向けて」と叫んでいた。 | 実体達は駆け付けた警察官から解散を指示されると、それに従い離散した。財団職員による追跡は失敗した。 |
2 | オハイオ州ヤングスタウン | 市内中心部の住民約10,000人が「これから起こる事を考えれば、今のうちに死んでおいた方がましだ」という幻聴を聞いた。住民の多くは「悪魔の声だと思った」と証言したが、その理由は説明できなかった。 | - |
3 | アイダホ州ボイシ | 市内の名門私立小学校の校庭に悪魔の仮装をした人型実体50名ほどが集まり、性行為を行った。そのうち10名ほどは男性と女性両方の性的特徴を有していた。教員が止めに入ったところ、「どうせすぐに全てが終わるのに、気取った行いをして何になる」と主張した。 | 人型実体は警察官に扮した財団職員によって確保されたが、近隣サイトへの輸送中に消失した。 |
4 | デラウェア州レホボスビーチ | 市内の教会前にて、5名の男女が突如自ら喉を搔きむしり、自殺した。死亡する直前、全員が「やったぞ、救済の時だ」と叫んだ。 | 死亡した者の身元はいずれも判明しなかった。また、司法解剖の結果全員の心臓が欠落している事が判明した。 |
2009年2月、担当職員であったバクスター博士が「滅亡への道」の所在地となっている場所について規則性を指摘しました。所在地の州名は最初の事例から順にロードアイランド州・オハイオ州・アイダホ州・デラウェア州・テキサス州・オレゴン州・ロードアイランド州となっており、その頭文字を並べると"Road to r"と読む事が可能です。バクスター博士は州名の頭文字で"Road to ruin"が完成するのではないかと予想し、その後3回の事象でバクスター博士の予想は正当であった事が示されました。
2011年5月、"Road to ruin"が完成した後の最初の13日の金曜日では所在地は「イリノイ州」となっていました。また、その次の2012年1月の事例では「サウスダコタ州」でした。全ての頭文字を繋げると"Road to ruin is"となります。バクスター博士は未知の知的生命体がSCP-2803-JPを発生させ、人類に何らかのメッセージを伝えようとしている可能性が高いと指摘しました。
2012年4月、2012年7月、2013年9月、2013年12月の発生事例を経て、頭文字の連続は"Road to ruin is alwa"となりました。次の1文字について様々な議論が為されましたが、2014年9月13日の金曜日、SCP-2803-JPは発生しませんでした。
2015年2月、SCP-2803-JPが発生しましたが、所在地は「不明」となっていました。また、「滅亡への道」の紹介文の最後に下記のような一文が書かれていました。
alwaysって書きたかったんだけど、Yで始まる州って無いんだな。萎えたわ。
以降、SCP-2803-JPの発生は確認されていません。
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シリーズ-JP所属
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JPではないGoIやLoIなどの世界観用語が登場する下書きが該当します。
ジャンル
アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:2165171 (09 Jun 2020 11:32)
拝読しました。危機感を煽る展開の先のこの肩透かし感、好きな部類です。個人的にはUVです。
「ただ1点」は「ただし」などの表現で良いと思います。一点という表現を用いるのであれば、算用数字よりも漢数字の方が適切かと考えます。また、「滅亡への道」の当初の名称だったのかと思いますが、「煉獄への道」が事前の説明なしで登場しています。
報告書らしさを求めると、「予想の正当性が示されました」などの方が分析的な表現だと思います。
こちらも報告書の体裁には合わない慣用句的な表現ではないでしょうか。単純に「警告しました」「指摘しました」などが良いかと思います。
以上です。執筆のほど応援しております。
ご意見ありがとうございます!ご指摘いただいた箇所は、すべて修正しました。
「煉獄」はミスですね。最初は「煉獄への道」にしていて、途中で変えたのです。恥ずかしい…。
読ませていただきました。
なるほど、滅亡への道を示唆するメッセージですか。
肩透かし感は確かに面白く感じました、しょうもない理由だな、というのも納得です。
ただ、やはり既存の肩透かし系記事と比較すると少々力が弱い、という印象はあります。個人的には少しズレますが、SCP-1749を思い浮かべました。
こういった肩透かし系記事の肝としては、そんなことの為にそんなデカいことを? か、ここまで引っ張っておいてそれだけ? といった印象を与えることです。例えば、駐車場経営をするために原子力空母を強奪したり、アップルパイを作るために宇宙を崩壊させたり、といった。
この記事の場合、前提となる不穏さ、わけの分からなさが足りていないように思えます。ズッコケさせる前の溜めがwebページの改竄のみであり、正直なところ、異常であるということを強調しているだけでそれなりの腕を持つクラッカーであれば可能なハッキングのように思えます。また、早々に頭文字だと気づいてしまっていますし、それが何らかのメッセージであること、アメリカの州ではおおよそ足りないことも予想できてしまうように思えます。
ズッコケさせるなら、webページの怪談と共に本当に悪魔が飛び出して来たり、おもちゃの雨が降り注いだり、自称ノストラダムスが30人くらい出現してマイムマイムを踊り出すくらいはするべきだと考えます。また、頭文字に関しても、ユタ州が"Utah"表記であることに驚いたりすることもできるかもしれません。(まあ、日本人だけかもしれませんが)読者の興味を引く工夫、それをズッコケに転化させる工夫はまだまだいくらでも可能ではないかと考えます。
以上、細かい意見でしたが記事作成の一助となれば幸いです。
ご意見ありがとうございます。確かに、Webページの改竄だけではショボイですね…。
所在地とされている場所で不吉な出来事が起きるように改稿したいと思います。
ただ、途中であんまりふざけ方向にもっていきたくはないので、真面目に不吉で怖い事を考えないといけないですね。
難しい…。
頂いたご意見を元に、「所在地とされた場所で異常な現象が発生する」と改稿してみました。
さらなるご意見お待ちしてます。