パエトーンの失墜

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SCP-XXX-JP。

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid Neutralized

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは無力化されたため、現在当該オブジェクトに対する収容は行われていません。SCP-XXX-JPから回収された物品はAnomalousアイテムとして個別に管理されます。

SCP-XXX-JP及び周辺の施設はエリア-210に指定されます。エリア-210の周辺領域にはカバーストーリー「軍事演習場」が適用され、部外者の侵入を防止します。万一部外者がエリア-210への侵入を試みた場合、クラスE記憶処理を行った後に解放してください。外部に潜入した財団エージェントによってエリア-210を含む衛星写真等は編集され、SCP-XXX-JP及び周辺の財団施設の存在は隠蔽されます。

説明: SCP-XXX-JPはロシア連邦中央シベリア高原に存在する半径約1330 mの球形の高ヒューム(約4.9~6.1)領域です。SCP-XXX-JPは自身の領域内に対して常に改変を加えており、結果としてSCP-XXX-JP内部には通常当該地域で形成されるものとは異なる環境が形成されています。

SCP-XXX-JP内部の気温はおよそ-155.4℃~-77.3℃であり、一年を通してこの値は殆ど変化しません。大気の主成分は窒素が69.1%、二酸化炭素が15.2%、酸素が11.5%、エタンが3.3%、アルゴンが0.9%です。SCP-XXX-JPの最低気温が二酸化炭素の融点及びエタンの沸点よりも低いことから、大気中でこれらの物質の昇華・凝縮が引き起こされ、結果として雪や雨に類似する現象が見られます。SCP-XXX-JPの内部の大気は外部と比較して明らかに希薄1であるにも関わらず、外部の気体がSCP-XXX-JPに流入することはありません。

SCP-XXX-JPにはウミシダ目(Comatulida)の生物と類似した知的生命体(SCP-XXX-JP-A)が複数生息しています。SCP-XXX-JP-Aは7本の腕を持ち、突出して長い2本を用いて這うように移動することが可能です。他の5本の腕は鳥類のものと類似する羽毛に覆われていますが、飛翔を行うことはできません。また頭頂部に存在する口に相当する器官から発声を行うことができ、共通オルトサン言語を解することが明らかになっています。SCP-XXX-JP-Aは財団に対して概ね友好的な態度を保っており、コミュニケーションを行うことが可能です。SCP-XXX-JP-AはSCP-XXX-JPの環境に適応しており、当該領域から外に出ることはありません。

SCP-XXX-JP-Aの文化的水準は石器時代相当であり、磨製石器の利用が確認されています。しかしながら、SCP-XXX-JPから回収された物品から、かつては奇跡論を基礎とする高度な文明を形成していた可能性が指摘されています。この技術的後退の原因は明らかになっていません。

SCP-XXX-JPの中央部には未知の様式で建てられた石灰岩の建造物が存在します。SCP-XXX-JP-Bの外壁にはオルトサン信仰の象徴である鋭角七望星と共にオルトサン語の文が青い塗料で記されており、この文は「神聖なる第五位に再びの栄光あれ」と訳されます。SCP-XXX-JP-Aはこの建造物を“神殿”と称しており、内部で瀉血を交えた宗教的儀礼を行います。この儀礼によって何らかの異常な事象が発生した例は確認されていません。

SCP-XXX-JPに関する最古の記録は1721年にロシア帝国の探検家によって残されたものであり、急激な気温の低下のために当該地域の探索を断念したとされています。SCP-XXX-JPはその後ロシア帝国及びその後継国家であるソビエト連邦の管理下に置かれましたが、極度の低温のために積極的な調査は行われず、消極的監視に留められました。

SCP-XXX-JP-Aの明らかなオルトサン文化への傾倒にも関わらず、これまでのところGOI-3088(第二ハイトス教会)を含む他のオルトサングループがSCP-XXX-JPに対し何らかの言及を行ったことはありません。これはSCP-XXX-JPの地理的孤立のために他のオルトサングループに認知されていないためであると考えられます。同様にSCP-XXX-JP-Aも外部のオルトサン集団に対する知識を有していませんが、オルトサン・ダエービック戦争2を含む古代のイベントに対する言及を行うことがあり、古代においては外部との連絡手段を有していた可能性があります。

補遺-1: SCP-XXX-JP-Aの使用言語が特定され、意思疎通が可能であることが判明したため、SCP-XXX-JP-Aに対して遠隔操作のドローンを用いたインタビューが実施されました。以下はその記録です。

対象: SCP-XXX-JP-A-1

インタビュアー: ウィリアム・マイヤース研究員

<記録開始>

マイヤース研究員: こんにちは。

対象: こんにちは。ようこそおいでくださいましたね。我らはいつでもあなた方を歓迎いたしますよ。

マイヤース研究員: これはどうも。あらかじめ申し上げましたとおり、今回はあなた方にいくつかいくつか質問をさせていただきたく思います。よろしいですか?

対象: もちろんですとも。我らの神聖なる義務についてお話しすることはこの上ない喜びですから。

マイヤース研究員: ありがとうございます。では改めてお尋ねいたしますが、あなた方は何者なのですか?

対象: 我らは自らのことをネス・タンと呼んでおります。偉大なるネスレン・ルーサンの記録を留め、彼への献身をやめぬ者たちです。

マイヤース研究員: ネスレン・ルーサンとは誰ですか?

対象: ご存じないのですか?我らの言葉を話しておいでですから、当然ご存じかと思っておりましたが・・・・・。

マイヤース研究員: 記録と確認のためです。お答えください。

対象: 失礼いたしました。ええと、ネスレン・ルーサンは神聖なるコル・テウサの第五位であり、第二ハイトスの力強き守護者です。御主は強大な戦士であり、コル・テウサの侵入を幾度も退けておいでです・・・・・・少なくとも、そのように考えられています。恥ずかしながら、より詳しいことは忘れ去られてしまいましたが。御主の第二ハイトスに対する献身に感謝し、彼のための儀式を行い続けることこそが我らの使命なのです。

マイヤース研究員: 我々の知る限りでは、その神は死亡したものと見做されているはずです。

対象: それは正確ではありませんね。確かに、御主が失われたものと考える者もおります。しかし実際には、我々の内の誰も、御主が身罷られたことを確認したわけでははないのです。御主は単に・・・・・・あー、“忘却された”だけです。単に誰の認識からも失われてしまったにすぎないのです。

マイヤース研究員: ネスレン・ルーサンはなぜ忘れ去られたのですか?

対象: 分かりません。おそらくその理由すらも忘れ去られてしまったのでしょう。とにかく、オルトサンがどうにかして彼の存在を思い出したときには、御主の存在は感じられなくなっておりました。それでもなお我らは彼の御身体を保つために我らのアイマクト3を捧げております。

マイヤース研究員: 捧げ物は受け入れられているのですか?

対象: いいえ。ネスレン・ルーサンの忘却以来、我らのアイマクトは御主の御許に届いてはおりません。ただ神殿の床を濡らすのみです。これこそが御主の死の証左だという者もおりましたが、我らはそのようには考えておりません。

マイヤース研究員: なぜですか?

対象: どうして諦めることができましょう。御主はかつて、他のコル・テウサの方々と同様に御身を危険に晒してまでフォルテウトと戦っておいででした。それは第二ハイトスに住まう全ての者のために為されたことです。御主は今も生きておられて、忘却の狭間で苦しんでおられるのかもしれない。どうして恩知らずにも見捨てることができましょう。それに、我らが御主に仕えることを止めたら、誰が神聖なる第五位の御名を讃えるのです?我らは御主のご遺体を目にするその日まで、決して諦めることはないでしょう。

マイヤース研究員: あなた方のような集団は他にはいないのですか?

対象: 我々の知る限りではいないはずです。我らの一族の殆どはネスレン・ルーサンとともに忘却の彼方へ去り、残った者たちの多くも南方の同胞を助けるためにダエーワとの戦いに斃れました。ネスレン・ルーサンは失われたものと信じ、ラクマウ・ルーサンやヨルン・ルーサンのもとへ参じた者たちもおりました。彼らを責めることはしません。神聖なる第五位に仕えるのと同様に、第四位や第六位に仕えることもまた尊い行いなのですから。

マイヤース研究員: あなた方はいつからここにいるのですか?

対象: 正直に申し上げて、私には分かりません。昔を知るものはもう皆いなくなってしまいましたから。しかし伝え聞くところによると、我らの祖は遙かな昔、ネスレン・ルーサンが未だ健在であった頃に彼の偉業を広めるためにこの地を訪れたそうです。それが正確にいつなのかは分かりませんが、気の遠くなるほど昔なのは確かでしょう。

マイヤース研究員: そうですか。・・・・・・今回はここまでにしておきましょう。ありがとうございました。

対象: またいつでもおいでください。

<記録終了>

補遺-2: 2018年3月7日以降、SCP-XXX-JPの状況に変化が生じています。SCP-XXX-JP-Aの個体数は減少を続けており、残存する個体も全身に著しい損傷を負っていることが確認されました。この状況について調査を行うため、追加のインタビューが行われました。


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