走り書き:大正150年

国家のこの如き性質を言い表わすためにまた国家は一つの有機体であると申すことがあります。国家が有機体であるというのは畢竟国家が団体であるというのと同じ意味に帰するので、すなわち国家があたかも人間その他の有機体の如く生活力を有して絶えず生長発達し、あるいは元気の盛んなこともあれば、あるいは老衰することもあり、各種の機関を備えて、その機関に依って活動するものであることを言い表わすものにほかならぬのであります。


国家の機関はその種類極めて多く、上は君主より下は交番の巡査に至るまで総て国家の機関たるものであり、精密に言えば、前にも述べた通り、総ての国民がみな国家の機関であると言うことが出来るのであります。けれども、その無数の国家の機関の中には、必ず或る一つの機関が国家の最高の地位にあって国家の総ての活動はみなこの最高機関にその原動力を発するものがなければならぬ。人間に譬えて言わばあたかも頭脳の如きもので、人間の各種の機関の活動はみなその源を頭脳から発して居るのであります。


申すまでもなく、天皇は日本帝国の君主として、国家の総ての権力の源泉たり、日本帝国の最高機関たる地位に在ますのであります。

(美濃部達吉『憲法講話』)


時は大正。元老直属の秘密機関〈不号委員会〉によって進められる天皇嘉仁の延命計画〈ツクヨミ計画〉は〈楼蘭機関〉(Loulan Engine)による「肉体の延命」および〈極東夢界〉(Oneiroi Far East)による「精神の延命」を両輪と定め、完成に向かいつつあった。大正12年12月、懐中銃教会を信奉するアナキスト難波大助の放った凶弾が帝の頭蓋を貫いた瞬間、楼蘭機関を媒体として極東夢界が現実世界へ受肉、神格存在〈天皇機関〉が誕生した。天皇機関は手始めに同年9月の関東大震災を抹消し、帝都は震災以前の栄華を取り戻す。

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