夢見の理想郷を求めて

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特定の条件を満たす人間が経験する夢
この夢をは、権力者や資産家、もしくは画家や小説家などの創作活動を行う人物に見られている傾向がある

その内容は漠然とした「理想郷」の描写と環境の経験、インスピレーションの発露・獲得

さらに、夢を見た者の中でも一定数(何割か)は、下記のタイプに分類される行動を取る

A(伝達者):夢に見た理想郷の素晴らしさを伝えようと、夢の情報を他者へと積極的に伝達しようとする
しかし、情報を伝えられたとしても異常性に見舞われたり、夢を見るようになるなどはない
どちらかといえば、他の夢見人を探し出し、それらのコミュニティ形成を補助することとなる

B(探索者):夢に見た理想郷を探し求めて、様々な場所の探索を行う
また、場合によっては理想郷は別次元・異次元に位置するという考えに至り、
超常的なポータルを作成する例も、発見は夢見人の中でも難しい

C(創作者):夢に見た理想郷より授かったインスピレーションから、それに由来する作品を創作する
それらは多くの場合、大衆へと公開されることがほとんどない一方で
何らかの手段で同じく創作者である夢見人とのコミュニティを形成するケースが多い

上記の夢見人は共通して、彼らの異常な体験をある種の天啓や秘術的な知識をもたらす精神的な心象と解釈し、
結果的に夢見人が集まることである種のカルト的なコミュニティを構成するに至るケースも
しかし、コミュニティは基本的に秘密主義的な性質を有しており、外部にその存在が露見することは稀

また、それらコミュニティの目的は大半の場合、理想郷の探索、あるいはそれ由来の芸術を創作するクラン
もしくはその両方の性質を併せ持った集団として活動が行われる

以下、各タイプの夢見人によってなされた活動を示した付録群

・伝達者によって書かれた、理想郷についての情報を記載した文献
・探索者によって行われた、異次元ポータル生成事案の概要と顛末の説明
・創作者によって作られた、理想郷に由来するオブジェクト群や再現体

最後、未発見だった夢見人の巨大なコミュニティに纏わる事案報告

ある時、上記コミュニティによって構成されていた村が発見される
しかし、発見時点でこの村の住民である夢見人は全て死亡しており、
村中には何らかの大規模な争いが行われた痕跡が複数見て取れたが、
コミュニティに対して攻撃を仕掛けた側の死体は一切見つからなかった

また、村内からは日誌が見つかっており、それによると、
この村は相次ぐ探索の果てに、理想郷を自らが作り出したというものだった
(あの夢の理想郷は実在するものではなく、我らが現実に体現させることだったのだ)

しかし、ある時から奇妙な存在が出現するようになり、村人は理想郷を守るために戦うが
結果的に相手に痛手を負わせただけで大半が死亡、生き残りもその戦いの怪我が原因で死んだ


実は、夢の中で目撃した理想郷というのは、異次元存在が作成した設計図であった

その設計図を各夢見人たちは魅かれるとともに独自の解釈を行い、
意図せずしてこちらの現実に設計図の理想郷を創り出そうとした

そして、異次元存在は自分たちが作らせるように仕向けた(ある意味発注した)、
現実にて作られた理想郷を奪い取るために現実へと訪れて戦いとなってしまった

夢の中で見た理想郷という構図から、読み手にはどちらかと言えば
「理想郷が嘘で、探索者を招き寄せる罠なのでは」というミスリードを誘った上で
「実は探索させるのではなく、理想郷を創り出させることが目的だった」というのを示す

参考:http://scp-jp.wikidot.com/scp-4246
参考:http://scp-jp.wikidot.com/scp-2456


ここから展開

SCP-XXX-JPは10代の人間の凡そ0.004%に生じる異常な夢見の経験です
経験する人物には、比較的裕福な家庭環境で育ったか、もしくは周囲から芸術等の才能に秀でていると
評されているといった一定の傾向性の存在が確認できます
しかしながら、その正確な夢を見ることとなる要因については依然として未解明です

その内容は共通して、漠然とした"理想郷"の描写と環境の目撃から始まり、
多くの場合で経験者は未知の興奮や感嘆等の激しい感情の発露、
あるいは前衛的もしくは刺激的と称されるインスピレーションの獲得を体感します
しかしながら、一度でもSCP-XXX-JPを経験した人物が、以降に同内容の夢を経験することはありません

覚醒後、SCP-XXX-JP経験者の一部は、自身が経験した夢の内容に強く感化されるとともに、
以降の人生設計や活動指標へと大きな影響が及ぼされます
このように影響を受けた経験者たちは、ある不明な時点から自身を"夢見"(Dreamer)と呼称し
以下の3種類のタイプに分類される活動に従事するようになります
なお、記憶処理あるいは単純な忘却によって、下記活動性は容易に失われます

タイプA("伝達者):このタイプの夢見人は、自身が夢で見た理想郷の素晴らしさを伝えようと、
その夢見の経験や理想郷の情報を他者へと積極的に伝達する活動に従事します
しかしながら、それら情報の伝達によって、第三者が何らかの異常へと曝露することはありません
そしてこの行動は結果的に、後述するカルト・コミュニティの形成の補助となります

タイプB("探索者"):このタイプの夢見人は、自身が夢で見た理想郷を探し求める活動に従事します
多くの場合、探索対象は一般的に未開の地・禁足地とされる場所が選ばれる一方、
極稀に理想郷が別次元・異次元に位置するという考えに至り、超常的なポータルを作成した例もあります

タイプC("創作者"):このタイプの夢見人は、自身が夢の理想郷で授かったインスピレーションから、
それに由来する作品(文学、アート、音楽等)を創作する活動に従事します
それら創作物は、大抵の場合は一般大衆へと公開されることがほとんどありません

各夢見人は共通して、自身の異常な体験をある種の天啓や秘術的な知識をもたらす精神的な心象と解釈し、
自身と同じ夢見人との接触・交流を望みことで、結果的にある種のカルト的なコミュニティを構成するに至ります
しかし、コミュニティは基本的に秘密主義的な性質を有しており、外部にその存在が露見することは稀です

また、現在までに確認されている限り、形成されたコミュニティの主目的は
"理想郷を発見し、自分たちが理想郷の住人となるべく世界中を探索"、
"理想郷を高次の空間と考え、そこへと至るための儀式的・魔術的な手段の模索"
"理想郷より獲得したインスピレーション由来の芸術品の想像と、それらの品評会の開催"
等か、あるいはそれらが複合的に組み合わされた内容となる場合がほとんどです

SCP-XXX-JPは██世紀初頭の時点からその存在が財団に認識されていました
中でも、魔術結社であった██████によって行われた儀式は特に注意を引きました
なお、現時点において、夢見人によって理想郷と称される実際の場所が発見された例はありません

付録1: タイプAによる活動事例

以下は、████年の████にてタイプAの夢見人によって新聞の広告欄に投稿された、
理想郷についての情報と、同じ夢見人に呼び掛ける記述よりの抜粋です

付録2: タイプBによる活動事例

████年、████においてタイプBの夢見人によって構成されたコミュニティによる
異次元ポータル生成事案が引き起こされました
以下は生存した構成員からの聴取記録です

財団はパトロンであり、資金援助すると偽って情報収集
コミュニティは夢世界へとポータルを繋ぐことに成功するが
そこは設計図があっただけの場所であるため、理想郷は見つけられない
そして、支配者の眷属の襲撃を受けることとなる
後に、睡眠中の睡眠マヒで関係者全員が死亡

付録3: タイプCによる活動事例

以下は、タイプCの夢見人によって創作されたアート・オブジェクト作品目録からの抜粋です

タイプBでポータルを開く手助けとなったオブジェクトと酷似したアート作品もいくつかある
また、夢に関する異常や、上記睡眠マヒを誘発するものも

付録4: 特異事例報告

████年、████の周辺住民からの"激しい争い"の報告を切っ掛けに
"█"と称されていた大規模な夢見人コミュニティによって秘密裏に作成されていた非公式的な町が発見されました

しかしながら、財団による介入時点において、上記隠れ町の住人であった夢見人は全て死亡しており、
町は半壊、そして町中に何らかの抗争や戦いを行われた痕跡が多数発見されました
その一方、コミュニティが抗戦を行ったと思わしき勢力の死体・遺骸・痕跡は一切発見できませんでした

以下は、町内より回収された日誌及びビデオ映像です

・理想郷の完成、実在しなかった理想郷を体現した、あの夢は理想郷を創造せようという天啓だったのだ

・住民たちの夢に登場した侵略者、明け渡せという悪しき略奪者、我々は理想郷を守るために戦う

・怪鳥の襲撃、眠る人間の傍から現れて啄む、殺した怪鳥は消えた

・眠れない、眠れば襲撃を受ける

・シンボルを破壊した、理想郷は真に我々のものだ

(全員が睡眠マヒで死亡)


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