このページの批評は終了しました。
シャドウ集団失踪により、主要構成員に肉体者を多く内包していた幾つかの集団が活動停止に追い込まれ、町中にはいなくなった知人の所在を尋ねる数多くの張り紙であふれかえった。(第1パート)
↓
最初はまだ安定していたものの、時間経過とともに経年劣化した肉体は、潜在意識へと悪影響を及ぼし始め、夢界実体の凶暴化や、小規模な悪夢集団の出現が多発。さらに、人間の出生率は減り、新たな領域確保は難題となる。死を失った人間の潜在意識下は荒廃し、その多くは危険地帯となってオネイロイ達の居住可能区域は大きく狭められることとなった。(第1+2パート)
↓
居場所を失ったオネイロイ達は、数少ない安定領域へと身を寄せ合うが、フラストレーションから多発した暴動による潜在意識下の悪化を招いてしまう。これを抑制すべく、幾つかの巨大なコレクティブの政府首脳は圧政的なオネイロイ達の監視と罰則化を生み出さねばならなかった。(第2パート)
↓
そんな最中で複数のオネイロイ達に"疑似死ブーム"が訪れる。意識を一時的に霧散させ、自らをスリープ状態へと置換するオネイロイが続出する。これらの多くは現状に悲観した者や酷く怠惰な者によって構成されているようで、覚醒後に全ての問題が解決されていることを願い、自らを夢の一構造として変換する。実行者の多くは非生産階級であったためか、政府首脳はこの疑似死を黙認している。(第3パート)
↓
オネイロイの疑似死体より出現した異常な夢界実体群、デストルドーが現れる。それらは領域を徘徊し、オネイロイの強制的な疑似死を誘発させる。そして、あらゆる抽象的な攻撃は有効性を示していない。巨大なモルグを内包していた領域は僅か数日で崩壊し、それどころか、疑似死体が存在する領域はどこでもデストルドーの存在に脅かされている。(第4パート)
パート1(WagnasCousin):シャドウ集団失踪事件のあらまし
→「4chのスレッド形式」
死の終焉から1年以内
パート2(p51):居住区域縮小に伴うコレクティブによる圧制
→「文献引用形式」
死の終焉から10年以上
パート3(amamiel):圧政下での偽死ブーム到来
→「ネットアーカイブ形式」
死の終焉から10~20年以上
パート4(amamiel):偽死体よりのデストルドーの招来
→「wikipedia形式」
死の終焉から20年以上(3から暫く後)
パート5(???):デストルドー/悪夢実体の犠牲者、お悔やみ欄
→「???形式」
死の終焉から█0年以上(現在)
前回との違い
「家族の幻覚が登場、主人公の覚醒とともに家族は消えてなくなる」
オープニング
主人公はオネイロイ・ウエストの片隅、如何にも隠れ家といったカフェの窓際の席でくつろいでいる
ホスト由来の長閑な陽気と精神構造体の中、外の通りでは夢霊の蝶が舞い、
猫型のエルドリッチが塀にもたれ掛かって気持ちよさそうに眠っている
不意に空いたカップに店員がコーヒーを注ぎ入れ、主人公は礼を言ってチップを渡す
待ち合わせ時間がやってくるまでの間、静かにこのお気に入りのコーヒーを啜りながら
オネイロイ・ネットワークのニュースサイトやSNSの流行記事を流し読むのが彼の数少ない趣味の1つだった
入口のドア鈴が鳴り、今日は早いなと思わず視線を向けるが
カフェに訪れるたのは意中の人ではなく、若々しいカップルだった
いらっしゃいの言葉とともに、店員は彼が飲んでいるものと同じ特性コーヒーを二人に差し出した
楽し気に談笑する二人の姿に、思わず自分と待ち人である妻の姿を重ねてしまう
年甲斐もないな、と苦笑しながら視線を外して再びネットサーフィンに戻るが、ある古い記事が目に留まった
ネットサイト閲覧1(4ch形式)
シャドウ集団失踪事件について取り上げられた古いスレッド群
行方不明の友人や家族を探す書き込みが溢れかえっており、
現実で起きた異常現象、現実と夢の断絶、零細コレクティブの崩壊、悪質なデマが飛び交う
夢界実体の凶暴化や居住可能区域の縮小、コレクティブ圧政の兆しを示しておいても
閲覧後の独白1
サイトから視線を外し、かつての日を思い浮かべる
酷い出来事だったと、当時の荒れた状況、尋ね人の広告や飛び交った憶測について独白する
ただし、それはもはや過去の出来事であり、事態も収束している
一体誰がどうやって解決したのか、それは誰も知らないかったし
オネイロイ・コレクティブの夢匠か、都市伝説のMIBコレクティブの仕業とも噂されたが
結局はどうやって解決したのか、漠然とまるで通り雨のように気が付けば騒動は過ぎ去っていた
不思議なこともあったものだとは思うが、ともあれラッキーだったんだろう
そんなことを思いながらコーヒーを啜り、視線をサイトに戻す
ネットサイト閲覧2(文献引用形式)
コレクティブの圧政に関して記載された文献、歴史書
デモ参加者や反政府派のオネイロイによって書かれた文章という事でも
人間の潜在意識下の荒廃によって多くの居住区域が失われ、
狭小に詰め寄せたオネイロイ達のフラストレーションはデモに発展し
それを食い止めるためにコレクティブ政府は圧政を敷くようになったと歴史を語る
その後、デモ隊との衝突や、コレクティブ政府による後ろ暗い政策や噂など
筆者の体験や当時の憶測・情勢などついて語って行く
広告部分に万能薬で幻覚剤の伏線も
閲覧後の独白2
ここで主人公はコーヒーカップをソーサーに下ろして、少し訝しんだ
あれ? コレクティブによる圧政など、起こっていたのだったか?
身に覚えのない記事に混乱を覚えたとき、
不意にすぐ隣から「また難しい顔して、何を見ているの」と聞き覚えのある声が
振り向かずともわかる、私の待ち人にして最愛の人である妻だ
いやなに、古い記事を読んでいたものでね、といって画面を彼女の方に見せる
それを見た彼女は笑いながら「それ、ここからずっと離れた場所での出来事みたいよ」と言い、
なるほど、自分が住んでいた区域以外ではそんなことがあったのかと納得してしまう
そういえば、他にもこんなことがあったみたいよ、という言葉とともに
彼女の儚げに感じるほど華奢で美しい指がスクリーンをなぞる
(ここまで、主人公は彼女の姿を一度も見ていない)
ネットサイト閲覧3(ネットアーカイブ形式)
偽死ブームについての概要をまとめたアーカイブサイト
圧政下における異常な心理状態が招いた流行であり、
現状を悲観した者たちによる偽死が相次いで発生した
しかも、偽死者の大半が非生産階級や反政府派のオネイロイであったために
この異常な流行を半ば黙認し、主要都市には巨大なモルグが建造されるに至った
閲覧後の独白3
幾つかのアーカイブに目を通したあたりで、視線を窓の外に投げかける
気が付けば、外の空はいつの間にか曇り始めていた
舞っていた蝶たちの姿はなく、猫もどこかへ行ってしまったようだ
風が強くなり、窓を強く叩き、どこか得も言われぬ感覚に襲われる
大丈夫かと問われるが、疲れのせいだろうと笑って見せながら、カップのコーヒーを飲み干す
そして空になったカップに視線を落とし、店員にコーヒーのお代わりを頼んだ
すっかり忘れていた、君も何か注文するかい、と尋ねるが彼女は自分は大丈夫よ、と言い
それよりも、記事の続きが気になるわね、続きを見ましょう、と続ける
再びネットサーフィンへと戻るが、手が震えているように感じた
ネットサイト閲覧4(wikipedia形式)
デストルドーもとい、デストルドー・コレクティブに関するwikipedia
偽死ブーム後期に出現した悪夢集団であり、偽死体より生成される
あらゆる抽象的攻撃は効果を示さず、それらは偽死体周囲を徘徊して、
近付く指向性意識存在を襲撃して偽死させる
構造学者の私的では、死への欲求の集合知によって喚起された
存在であるとする説が一般だが、その詳細については不明
これらのため、モルグを有していた主要都市群が活動停止しただけでなく、
コレクティブ政府によって一変して偽死の禁止が宣告されることとなった
一方で、テロ意識集団による、偽死体を都市に設置するなどの行為も発生、
コレクティブの集合的意識によって、オネイロイたちは不死と化し、夢の中ですら死は許されない
閲覧後の独白4
肩を掴まれ、思わず悲鳴を挙げる
見れば店員がコーヒーのお代わりを注ぎに来ただけだった
謝りつつチップを渡し、注がれたコーヒーを即座に啜る
彼女に大丈夫と尋ねられ、何か変なものを見なかったかと聞くがきょとんとされ
すまない疲れているみたいだな、と苦笑交じりに謝る
今、彼が悲鳴を挙げたのは不意撃ちで驚いたからではなく、
店員の奥のカップルが別の何かに見えてしまったからだ
だが当然、今の彼の視界には元通りのカフェの光景が映っている
さあ、次の記事よ、これで最後
鼓動の高鳴りを覚えつつ、彼女の求めるままにサイトを開く
いつの間にか窓の外は真っ暗な黒で塗り潰されており、
窓辺には蛾の死骸が散らばっていたが、彼は気が付いていなかった
ネットサイト閲覧5(未確定)
エンディングのための「幻覚」であることを示唆する致命的な記事
犠牲者への御悔み記事により、主人公は覚醒することになる
詳細な内容は未定
エンディング
やっと思い出した?
その言葉にハッとし、サイトから視線を外した主人公は幻覚から醒めた
長閑なカフェの様相は、寂れたバーへと様変わりしている
カップルのように見えていた脈動する個体のオネイロイは、グラスに注がれた泥水を
口元から伸びる管でチビチビと啜っては、ぼそぼそとひとりごとを繰り返している
外では行き倒れたオネイロイが壁にもたれ掛かり、誘蛾灯に蛾の夢界実体群が集まっていた
そして、妻の姿はどこにもない
鼓動が更に早くなり、スノーノイズ混じりの光景に酔いをも感じ始めた
ふと、自らが両手で抱える汚れたカップには、油の浮いた泥水の様な液体がこびりついていた
それを彼は躊躇することなく飲み干し、舌を伸ばして残った水滴までもからめとろうとまでしている
それから乱暴に店員を呼びつける、そんな店員の姿も異なっていた
またかい、で金は? と言葉を投げかけられ、彼は震える手でチップを渡す
チップを仕舞い、店員は慣れた手つきでカップに甘臭くもたれる様な液体を注いでいく
ここでキメているときはそんな冷めちまう/醒めちまうようなサイト見ない方がいいゼ、
そう言いながら店員は去って行く
そうだった、これが事実だったんだ
何も終わっちゃいなかった、だが
彼が液体を啜り、目を閉じる
そして次に目を開けた時、彼の見る光景は元のカフェの景色に戻っていた
ごめんなさい、待たせちゃったかしら、妻の声だ
彼はさっきまで読んでいた記事のことなど等に忘れ、
いいや構わないさ、待つのは好きでね、と幸せそうに独り言ちた
ページコンソール
批評ステータス
カテゴリ
SCP-JP本投稿の際にscpタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。
本投稿の際にgoi-formatタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。
本投稿の際にtaleタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。
翻訳作品の下書きが該当します。
他のカテゴリタグのいずれにも当て嵌まらない下書きが該当します。
言語
EnglishРусский한국어中文FrançaisPolskiEspañolภาษาไทยDeutschItalianoУкраїнськаPortuguêsČesky繁體中文Việtその他日→外国語翻訳日本支部の記事を他言語版サイトに翻訳投稿する場合の下書きが該当します。
コンテンツマーカー
ジョーク本投稿の際にジョークタグを付与する下書きが該当します。
本投稿の際にアダルトタグを付与する下書きが該当します。
本投稿済みの下書きが該当します。
イベント参加予定の下書きが該当します。
フィーチャー
短編構文を除き数千字以下の短編・掌編の下書きが該当します。
短編にも長編にも満たない中編の下書きが該当します。
構文を除き数万字以上の長編の下書きが該当します。
特定の事前知識を求めない下書きが該当します。
SCPやGoIFなどのフォーマットが一定の記事種でフォーマットを崩している下書きが該当します。
シリーズ-JP所属
JPのカノンや連作に所属しているか、JPの特定記事の続編の下書きが該当します。
JPではないカノンや連作に所属しているか、JPではない特定記事の続編の下書きが該当します。
JPのGoIやLoIなどの世界観用語が登場する下書きが該当します。
JPではないGoIやLoIなどの世界観用語が登場する下書きが該当します。
ジャンル
アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:2125181 (31 May 2018 16:09)
コメント投稿フォームへ
注意: 批評して欲しいポイントやスポイラー、改稿内容についてはコメントではなく下書き本文に直接書き入れて下さい。初めての下書きであっても投稿報告は不要です。批評内容に対する返答以外で自身の下書きにコメントしないようお願いします。
批評コメントTopへ