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警告: "現在、メタモルポセス機構に異常な揺らぎが生じています"


アイテム番号: SCP-3000-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: 現行人類の潜在意識下におけるSCP-3000-JPの出現及び活動抑制を目的に、超常市場を含む文書・画像・映像・広告・マスメディア・言語・音楽等のあらゆる公的概念を活用する形で、全人類に対してミーム隠蔽エージェントを秘密裏かつ恒久的に拡散・配布し続けます。

SCP-3000-JPとの接触・干渉が疑われる個人もしくは集団は、関連する周辺人物を含め全てがリスト化されており、それらに対しては各監視地点からの定例的な潜在意識下スキャニングが実施されます。この精査結果にSCP-3000-JP活動の兆候を示唆する痕跡が確認された場合、拡散防止プロトコルに従って当該個人もしくは集団に対する完全無力化処置が実行されます。

人類の半数以上の潜在意識下にて明確な変容現象が観測され、非常事態宣言が発令された場合、もしくはO5評議会メンバー過半数の実行指令投票が可決された場合に限り、プロトコル・ソムニフェルムが適用されます。その後、プロトコルの履行に際して昏睡状態に陥ったあらゆる人員は、喪失したものとして処理されなければなりません。

説明: SCP-3000-JPは並行宇宙に起源を有する敵性的な形而上存在群であり、現行人類に対して"睡眠時に夢を見る能力を付与する"等に代表される、恒久的かつ不可逆的な潜在意識下の不可逆的な変容現象を誘引します。他の並行宇宙に対しては、ヒト個人の潜在意識下を介する形で出現すると確認されており、我々の基底宇宙での完全な出現及び定着が看過された場合、全人類の潜在意識下に対して、以下のような影響を段階的に生じさせる可能性があります。

第1段階:
人類は睡眠中において、自らの潜在意識下を視覚的に(大半は曖昧ながらも)認識することが可能となります。この状況は主に"夢を見る"と称されます。また、一部個人は自らのアイデンティティの投射体を潜在意識下に投影する能力を獲得し、夢中のイベントに干渉可能となります。この夢見現象は別途"明晰夢"とも称され、SCP-3000-JPは当該の現象を誘発する技術を有しており、個人に販売・頒布を行います。

第2段階:
各個人の固有形而上空間において、無意識的存在群の出現・活性化が観察されるようになります。これらは個人のアイデンティティや感情等に基づいた外観や挙動を示し、その大半が現実同様の生物学的振る舞いを模倣します。また一部では、個人もしくは集団に対して敵性的な形而上アノマリーの出現も確認されるようになり、精神状態へと影響を及ぼす事例も発生し始めます。

第3段階:
この時点における少数個人の投射体は、(SCP-3000-JPの技術提供に由来して)第三者の潜在意識下へと渡航する能力を獲得します。これを契機として、人類の潜在意識間は多くが接続可能な状態に置換され、現実のインターネットを模倣したようなネットワーク構造が確立され始めます。

第4段階:
"明晰夢"能力を獲得した個人の数は更に増加し、潜在意識間のネットワークを介して集結した、同じ目的意識を有する集団群が確立されるまでに至ります。多くの夢見る個人は、睡眠中の集団活動に対して好意的かつ精力的に参加するようになり、結果として一部が現実活動の破綻を迎えます。この社会問題の背景に関しては、明らかにSCP-3000-JPによる技術的な関与が疑われます。

第5段階:
ごく稀に、全人類が"明晰夢"能力を獲得するに至ります。この時点において、SCP-3000-JPの存在及びその技術は一般に周知されており、部分的なヴェール崩壊を招くこととなります。加えて、大半の場合でSCP-3000-JPは世界的な大企業として認知されており、販売・展開する星幽投射装置技術は広く流通し、人類の精神活動に多大な影響を及ぼすだけでなく、状況によっては人類に対する支配体制まで観測されました。

第6段階:
SCP-3000-JPが制御する現実メインフレームで発生した電源障害により、世界人口大半の死亡と、世界各地の政府不安定化が引き起こされます。最終的に、IK-クラス世界文明崩壊シナリオによって当該の並行宇宙は滅亡すると考えられます。現在、この段階まで至った事例は1つのみです。

なお上述の知見は、複数の並行宇宙に位置する形而上空間群に対して行われた、継続走査の結果として得られたものである点に留意ください。いずれの場合でも、SCP-3000-JPの出現・定着を看過した全ての並行宇宙では、規模や進行段階は異なるものの、人類の潜在意識下に対する異常な変容現象、及び技術的特異点/夢界学の確立等の発生が観測されています。

また、第3段階まで影響が進行した並行宇宙では、"明晰夢"中における投射体の潜在意識間渡航能力を行使しての"財団職員の潜在意識下への侵入"が問題視されており、財団によるヴェール維持、そして収容活動に負の作用が及ぼされています。一方で正の作用として、SCP-3000-JPが財団内における夢界学技術の飛躍的進歩に寄与した事例も観測されています。しかしながら、同時に潜在意識下に由来する形而上アノマリー群や異常な投射体の増加も伴うケースが大半であり、いずれにせよ被害影響を看過することはできないとする意見で担当研究者たちは一致しています。

これまでに上述した通り、基底宇宙へのSCP-3000-JP侵入を看過することで生じる悪影響は計り知れず、当該集団の対策プロトコル確立は財団の重要活動の1つに位置付けられています。加えて、SCP-3000-JPによる並行宇宙への侵入経路としては、"自らの情報を知る個人"の潜在意識下に次元間ポータルを形成している可能性も示唆されており、正常なミーム処置を受けた人物でなければ、その正体について知ることも許可されていません。

補遺3000.1: 発見経緯及び並行宇宙における活動の観測

SCP-3000-JPの発見及びそれらに対する知見の獲得は、財団並行宇宙管理室による定期的な多次元観測調査の結果として成されました。当該集団は既に滅亡した並行宇宙(3513-omega-purple-zulu)を起源としており、その滅亡から間もない期間中に、最大███の並行宇宙でその名称と活動が観測されるようになりました。

当初、当該集団は"オネイロイ・ガーデン"(Oneiroi Gardens)として知られており、極めて少数の並行宇宙でのみ"企業活動"の様子が確認されていました。しかしながら、各並行宇宙へと定着していくに従って、徐々にその勢力・組織図が拡大するケースも見受けられるようになり、上記名称とは異なる幾つかの新たな社名が名乗られ始めました。

その中で最も多く用いられる社名は"オネイロイ・コレクティブ"(Oneiroi Collective)として知られており、潜在意識下に位置する形而上要素を現実へと持ち出す活動性を主要に示すとされています。また、投射体を含む様々な形而上存在群へと技術提供・開発支援を行っており、その活動性は多くの場合で、各並行宇宙における技術的特異点を誘因します。そして結果として、いずれの並行財団でもヴェール機能を保持し続けるための技術開発や人員投入に大幅な影響を及ぼされました。

また、幾つかの事例において、SCP-3000-JPの"支社"は並行宇宙における財団と独自のコネクションを有しているケースまで見受けられました。この関係性は結果として、既に上述したような並行財団における夢界学部門の設立・技術発展に多大に寄与したものの、それら活動性は専ら、SCP-3000-JPが誘因した異常な形而上存在群の確保・収容に費やされています。

補遺3000.2: 集団より初の干渉事案発生、続く敵性的な無意識的存在の出現

████/██/██、SCP-3000-JPによる基底宇宙への初干渉が検出されました。観測地点は財団心理学部門に所属するシモン・ヘルバ博士の潜在意識内部であったと考えられています。当初、被験職員は睡眠中にSCP-3000-JPと接触を行った一切記憶を有していないと主張し、加えて"夢見"能力の獲得も否定しました。

しかしながら、更なる調査の結果、被験職員の自室からは夢中でSCP-3000-JPと交わされた対話内容を書き残したメモが発見されました。これを受け、被験職員に対しては規定通りに拡散防止プロトコルを適用し、最終的に当該職員が問題なく処置されたことで、更なるSCP-3000-JPの侵入・進行が抑制されたと考えられています。

一方、上記干渉を契機とする形で、財団職員の一部からは時折、眩暈や一瞬の昏倒に続けて不明な光景やシンボル、ラテン文学の不特定要素を脳内に想起することがあると報告されています。これについて、調査部門の解析結果より、各被験職員の潜在意識下には異常ミームの流入が確認されました。当該ミームは、各個人の潜在意識下に起源を有する無意識的存在群に対して、負の影響を与えることが判明しており、その一部が形而上アノマリーとして敵性的活動を行うことで現実での異常症状が齎されたと推察されています。

なお、████/██/██以降、新たなSCP-3000-JPによる侵入は確認されていない一方、上記異常現象が当該集団による基底宇宙に対しての明確な敵対行動であったことも判明しています。加えて、被害は財団職員のみならず、一般にまで徐々に拡散を始めており、いずれにせよ早急の対応策が必要とされています。

補遺3000.3: 鎮圧処置プロトコル・ソムニフェルム

████/██/██、SCP-3000-JPの対応策として、鎮圧処置プロトコル・ソムニフェルムが提唱されました。

当該プロトコルは、並行宇宙の財団によって開発された"潜在意識下の白紙化処理機構"の原理をリバースエンジニアリングしたものであり、正常に適用されることで"SCP-3000-JP侵入の完全遮断化"、"当該集団によって齎された異常ミームの完全な無力化"、"異常ミームの影響によって敵性活動を行っていた無意識的存在群の正常化"、"人類が夢を見なくなる"という効果が数秒足らずの僅かな時間で得られることが確認されています。

ただし、開発基盤となった技術と同様、プロトコル適用後の副作用として起こり得る"被験者の10%程度が見舞われるアイデンティティ崩壊現象"、そして"特定の被験者群が永続的な昏睡状態に陥る可能性"等の存在から、他の対策プロトコルの開発も同時並行に進められている状態にありました。

現在、 鎮圧処置プロトコル・ソムニフェルムは完成状態にあり、特別収容プロトコルに基づいて適用されます。しかしながら、可能な限りは代替案となる開発中の対策プロトコル適用が優先される点に留意ください。

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補遺3000.4: メタモルポセス計画との後発的な抵触文書

以下の文書は、シモン・ヘルバ博士によって作成された手書きのメモであり、その内容はSCP-3000-JPとの夢中における対話の書き起こしとなっています。なお事件当夜、ヘルバ博士の自室に設置されていた小型監視カメラが、明らかに眠りながらメモを書き殴る博士の姿を捉えていた点には留意すべきです。

<記録開始>

[私は見覚えのあるダイナーの一席に座っている。だが、現実で訪れた覚えはない]

私: 何故、私がここにいる?

[向かい側の席に何者かが座る。かつて見た時と同様に、ソレは冷戦時代のビジネスマンを思わせる格好をしているが、不明な理由からその年齢・性別・人種を理解することができない]

私: 嗚呼、まさか、私は夢を見ているのか!

[私は勢いよく立ち上がり、その拍子に椅子が倒れる。ソレは倒れた椅子を直すと、私に席に着くよう促す]

相手: 落ち着いてくれ。店や他の客に、迷惑がかかるだろう?

私: 迷惑だと? どうせ、どいつも能無しの無意識的存在だろうが。私が騒いだところで、誰が気にする。

[この騒ぎに気付いている素振りを見せず、ウエイターがソレに注文を尋ねる]

相手: ありがとうシモン、ではコーヒーを頂こうか。

私: おい、間違えるな夢匠。シモン・ヘルバは、私だ! そいつじゃない!

[ソレは暫く沈黙を続けた後、運ばれてきたコーヒーを口にする](この一連の流れにもかかわらず、私はソレの口がどこに付いているのか、忌々しいことにまるで同定できない)

相手: さて、ここで本題だが、率直に私たちからの要求を伝えよう。第一に、私たちが君らの並行現実へと立ち入るための許可を求める。ついでに、SCP-3000-JPという名称も撤廃して頂きたい。第二に、私たちの技術をノンクレジットかつ違法利用している点について、説明と使用中止を求める。第三に[ここで話を遮る]

私: 待て、私にそんな権限がないことくらい、知っているだろう? そもそも、なぜ私が交渉相手なんだ?

相手: そうか、君は知らないのか。シモン・ヘルバは、かつての私たちの中継役だったのだよ、博士殿。メタモルポセスが失敗した場合に、私たちとの関係破綻を考慮したためかは定かではないが。いずれにせよ、そのことを君の上司は話さなかったか、もしくは誰も知らなかったようだ。

私: [罵倒語]! お前が、こちら側に干渉できたのはそのためか! そんな話、聞いていなかったぞ!

[ソレは気にせず、いつの間にかテーブルの傍に居たウエイターに対して、新たなコーヒーを注文する]

相手: 話を戻そう。第三の要求だが、これはそちらにとっても悪い話ではない。求めるのは、関係性の修復だ。かつてのように、ビジネスライクな関係で行こうじゃないか。

私: なんだと?

相手: 君たちのような事例、件のメタモルポセスの成功は、私たちから見てもなかなか珍しいケースなのだよ。是非、技術開発の参考とさせて頂きたいところだ。

私: [嘲笑]無理な話だな。どうせ、今度はアンタら企業の従業員がこちら側になるだけだろう? それも、私たちをかつての不安定な大地に突き堕として!

相手: まあ、君が何と喚こうと構わない。どうせ、こうなるだろうと思っていたさ。さて、そろそろ時間か。

私: どういうことだ?

[そう言った直後、突然ウエイターが私の首を絞め上げ始める。ウエイターは何も喋らず、表情も変わらないが明らかに敵意を感じることができる。なぜ?]

私: こいつはなんだ!

相手: 君の上司に伝えてくれ。いや、書き残してくれというのが正確か。私たちの要求を受け入れ、協調の道を再び探るのか。それとも、完全に拒んでソムニフェルムで再び白紙に戻すのか。いずれにせよ、彼/彼女らが自分でかつてを思い出してしまう前に。

私: おい! 待て、こいつを止め

[ウエイターは持っていたコーヒーカップを振り上げ、私の頭に打ち据える。その重みは明らかに異常であり、私の頭蓋は砕ける。だが、血は流れない。次第に意識が遠ざかって行く]

<記録終了>

覚醒後に上記文書を確認したヘルバ博士は、内容及び自身の挙動に対する強い困惑を示しました。また緊急事態であるとして、対応管理者より博士に対して直接的な聴取が行われました。以下の文書は、その際に記録された内容からの抜粋です。

<記録開始>

博士:

管理者:

博士:

管理者:

博士:

管理者:

博士:

管理者:

<記録終了>




[★[include component:coltop show=+ 評議会投票を開く|nohide=true]]
- O5認証完了 評議会投票を完了させてください。

O5評議会提言概要

提言: プロトコル・ソムニフェルムの再適用

評議会投票概要:

棄権
投票待ち

状況
進行中 (残1/13)
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