KTE-2272-Hogweed-Van Allen-Viridi

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2009/12/31

KTE-2272-Hogweed-Van Allen-Viridi

KTE-planta.png

KTE-2272-Hogweed-Van Allen-Viridi

脅威ID:

KTE-2272-Hogweed-Van Allen-Viridi — "電離放射銀杏"

認可レスポンスレベル:

3 (中度脅威)

概要:

KTE-2272-Hogweed-Van Allenは、北緯 33°40′36″ 西経 106°28′32″、アメリカ合衆国ニューメキシコ州南部の放棄された核実験場で発見された、イチョウ門に属する外来植物である。非異常の種と異なり、KTE-2272の生活環の周期は1ヶ月である。その特徴は以下の通り。螺旋状に配置された、扇状二裂で開放脈系を有する葉。幹の長さは60 mにもなり、主軸と多数の枝を持つ。道管内の粘液が239Pu1244Cm2241Am360Co4などの元素を含む。

KTE-2272は環境中から電離放射線を吸収し、それを生殖の時期に周囲に放出することができる。これは、KTE-2272にのみ存在する、電離放射線を吸収して利用する能力を持つ特殊な柔組織によるものであるという仮説が立てられている。KTE-2272の種子の内皮は、炎5や毒性化学物質に対して高い耐性を持っている。種子は水や他の栄養素を必要とせず、悪条件の下でも発芽することができ、遊離核の段階で半径20 m以内の環境に約500 mSvが放射され、これが新たなKTE-2272個体の発達と成長を促進する。

同様に、種子は食用であり、人間が摂取した場合、KTE-2272-Hogweed-Van Allen-Viridivástagoと呼称される実体への変換を引き起こす。表皮細胞が細胞壁を形成し、KTE-2272本体と同様な損傷および電離放射線の放出に対する抵抗力を付与するが、その運動性は著しく低下し、発声能力を失い、通常は長期の活動休止期間に入る。当該超脅威実体が損傷した場合、または外部の生物または物体がKTE-2272-Hogweed-Van Allen-Viridiの周囲領域に侵入した場合にのみ活動する。

当該の超脅威は、強い放射性元素を含まない環境にも生育することができ、一般的なイチョウと区別がつかない。プルトニウム、ウラン、トリチウム等の元素の存在によって成長が著しく加速され、放射線がその成長に影響を与える主な要因となっている。受粉は風媒によって起こる。KTE-2272が形成する種子の大きさは1 ~ 3 cmで、外種皮に翼があるため空中を移動することができる。当該の超脅威の種子は20 km以上の距離を移動することが観察されている。

交戦方式:

KTE-2272は、焼夷兵器、鋭利な武器、奇跡論的な攻撃に対し耐性を有するため、PHYSICS部門によって開発された除草剤が用いられる。この薬剤はKTE-2272の成長を効果的に停止させる。しかし、現在までのところ、当該の超脅威が成長しきってしまった場合、除去する方法は見つかっていない。超脅威を完全に除去できる除草剤が得られた場合、"ラスト・レインフォール"作戦を発動し、粛清を行う。

沿革:

2009/4/25、ニューメキシコ州の砂漠で異常な植物体の成長が検出されたことを知らせた地域報告が、KTE-2272の最初の発見である。KTE-2272-Hogweed-Van Allen-Viridivástagoによってドローンと遠隔操作デバイスの全てが破壊されたため、偵察班 1263 "Pruners"が派遣され、グループ "VIRIDI" ("蔓の子供達")と遭遇した。

グループ "VIRIDI"の構成員の1人が捕獲され、8つのKTE-2272インスタンスが回収され、さらなる分析のために生物学的超脅威収容施設 "Golden-Garden-131"に移送された。回収から当ファイル作成までの間に、KTE-2272の個体数は指数関数的に増加している。KTE-2272に関連する重大な事件は現在までのところ未報告である。

⁂ PSYCHE部門記録 ⁂

超脅威調査

特別オブザーバー:

"Benson" (27113406/699)

概観: 改変されたイチョウ科の植物。生殖時に大量の電離放射線を放出する能力があり、複数の方法による損害に対し高い耐性を持つ。

超脅威痕跡:

推奨されるレスポンス:

● 当該注視エリアへ回収班を派遣する。 [承認済]

● 潜在的な超脅威のため、Getragen-131に耐放射線収容セルを配備する。 [承認済]

● "ラスト・レインフォール"作戦を発動し、超脅威を粛清する。 [進行中]

⁂ PHYSICS部門記録 ⁂

AT/ST探査報告(尋問)

関与した評価/排撃班: Ingenhousz-3621

提出した工作員: "Fairchild" 51170966/3621

任務(場所/目的): この任務では、米国ニューメキシコ州での超脅威の全面的な粛清のため、KTE-2272の実例を回収し、その特徴と性質を徹底的に調査することに重点が置かれていた。

遭遇報告: 我々の到着に先立ち、15台の自律稼働デバイスがKTE-2272-Hogweed-Van Allen-Viridivástagoの注意を引くために配置され、当該地域での遠征活動を容易にした。

現場に到着し、完全に成長した20株以上のKTE-2272個体と成長過程にある複数の個体で覆われた領域を発見した。放射能測定器3台とガイガーカウンター2台で電離放射線量を測定したが、繁殖期ではなかったため、平均は0.0075 ~ 0.025 mSv程度であった。予期せずKTE-2272-Hogweed-Van Allen-Viridivástagoに遭遇し、30分の戦闘でエネルギーを枯渇させ、倒すことに成功した。

その採取中に、20 m離れた地点から、当該超脅威の繁殖の瞬間を検出することに成功した。VERITASスキャナーを用いて測定したアスペクト放射は、300 キャスパー、ルビー、シャープ、ルーズ。しばらくして、6人で構成されたグループ "VIRIDI"に遭遇し、攻撃を受けた。比較的簡単に撃退に成功し、1人を捕獲した。

KTE-2272の影響地域を離れる際、それまで未成熟だった個体が成熟し、また、個体数がかなり増加していることが確認できた。

結果: 3つの非成熟標本の回収。グループ "VIRIDI"との遭遇、班の死亡者は無く、構成員の1人を捕獲。

職員状況: 死亡者なし、負傷者3名。

結論/提言: 当該超脅威は毎回の繁殖期毎に急速に増加しており、粛清方法の開発を早急にすべきである。また、グループ "VIRIDI"との関連も調査すべきである。

PHYSICS部門 (KTE-2272-Hogweed-Van Allen-Viridi)回収後記録 1263


日付: 2009/08/23

インタビュアー: PHYSICS部門 回収班 班長 C. リンネオ

インタビュー対象: グループ "VIRIDI" 構成員 J. B. フォン・ヘルモント

前文: 分析のため、KTE-2272の実例を採取している間、グループ "VIRIDI"の構成員が当該超脅威と相互作用していることが発見された。


C. リンネオ: それで、お前らはKTE-2272の蔓延るあの場所で、一体何をするつもりだったんだ?

J. B. フォン・ヘルモント: "KTE-2272"だと?そんな名前でかの木を呼ぶのは冒涜ではないか?分かるだろ?我々は、肉と血の者がこの地球に植えつけた、緑の成長を妨げる毒を浄化していたのだ。

C. リンネオ: 放射能の話をしているのは分かったが、もっとはっきりとした回答をしてくれないだろうか。この超脅威を作成したのはお前たちの組織か?

J. B. フォン・ヘルモント: 我々はあらゆる種類の植物を知り尽くしているにもかかわらず、この偉業を — 不毛で荒廃した場所を強く美しい木々に覆われた鮮やかな場所に変えた奇跡を成し遂げることはできなかった。

C. リンネオ: お前らが作ってないっていうなら、誰がこの木を作った?

J. B. フォン・ヘルモント: 我々の同胞の1人が、緑の力によって人間の齎した汚物を浄化する方法を知るため、旅に出た。その旅の中で、彼の行いは、計画に協力してくれる組織の注目を引いたのだ。

C. リンネオ: なるほどな。で、その組織というのはお前たちの別の宗派か?それとも同じ趣味を持っていただけか?

J. B. フォン・ヘルモント: いいや、彼らは「ラジオソル」と名乗る企業で、世界と関わる手段でしかなかった。作業はすぐに済んだので、その場所についてもあまり詳しくは教えてくれなかった。この組織はこの毒を手に入れることに興味を持っていたようだったが、彼ら曰く、住めない土地を浄化すると同時に、丈夫で耐久性のある木を増やすことができるという事だった。

(C. リンネオはノートを手に取って、ラジオソルについて記録した)

C. リンネオ: そうすると、後々の事務処理が増えてしまうな…まあいい、とにかく、この「プロセス」はどこで起こった?そして何から構成されている?

J. B. フォン・ヘルモント: 場所はメキシコのどこかだ。同胞は南シエラマドレ山脈で働いていた。そのプロセスは、彼の計画を完成させるためのものだった。それは、肉と血の人が最も純粋な悪を爆発させ、神聖な土壌を冒涜し、若い根が根付かなくなった場所を癒すための、力が強く、成長の意志が十分にある植物である。

C. リンネオ: 超脅威の種子についてもう1つ質問がある。放射能汚染されていない土壌に由来する種子でも核変換を引き起こすのか?

J. B. フォン・ヘルモント: 無論そのようなことはない。聖域の中心にて、肉から植物組織への美しい変換を引き起こすだけだ…もしそうでないなら、私と私の同胞は他に何を与えるだろう…

C. リンネオ: 分かった、それから、まだ疑問は残っている。イチョウをベースに使うのは何か特別な理由があるのか?

J. B. フォン・ヘルモント: 地球上で、この植物の歴史は、恐竜の時代に先んじている。大量絶滅を生き延びた植物なのだ。この仕事をやってもらうのに完璧だった。

C. リンネオ: しかし、KTE-2272はより多くの放射線を環境に放出する。それはお前たちの組織の意図に反しているのではないか?

J. B. フォン・ヘルモント: これは一時的なもので、全ての強いイチョウの木が他の植物のために、毒を吸収して食べてしまえば、彼らの加速的な成長は止まるだろう。環境浄化は時間の問題だ。

C. リンネオ: それでも電離のエネルギーはKTE-2272の中にある。どこへともなく消えることはない。

J. B. フォン・ヘルモント: 私はそれほど心配していない。我々蔓の子供たちは、この植物の強さと、貴方たちが起こした病気を癒す能力を信頼している。全て順調に進んでいて、その過程で完全に失われたと考えられていた土地を回復することができるはずだ。


⁂ PTOLEMY部門記録 ⁂

除草剤の開発と大規模使用を行う"ラスト・レインフォール"作戦で、当該超脅威を完全に粛清することを決定するため、108評議会で投票が行われた。

投票報告 K-2272
投票管理者: ユリウス・フォン・サックス
賛成 反対 棄権
91 7 10
84,25% 6,48% 9,25%
結論: 評議会は、KTE-2272を永久に排除し粛清するため、"ラスト・レインフォール"作戦の発動を承認する。

2009/9/31、KTE-2272の成熟個体を殺傷できる除草剤(HdFA6)が合成され、チャールズ・D.A大尉が率いる第212航空爆撃隊が召集された。部隊は0400時、ニューメキシコ州の作戦基地から離陸した。

AOD(破壊に使用された兵器/Armaments Used in Destruction)報告。

需品課-AOD
番号 指定 機材名 数量
1 Gen+1-ABF GOC爆撃戦闘機 ビーグル 3
注: 当該機は航空基地から離陸し、30分以内に目標に到達した。
2 Gen+1-BdRcHdFA HdFA搭載クラスター爆弾 90
注: 超脅威の無力化に利用された。効果範囲は広いが、1 m2あたりの除草剤の量は少ない。全弾が目標に命中。
3 Gen+1-BdCcHdFA HdFA搭載投下爆弾 30
注: 超脅威の無力化に利用された。効果範囲は狭いが、1 m2あたりの除草剤の量は多い。全弾が目標に命中。

⁂ PHYSICS部門記録 ⁂

KTE-2272粛清後報告
送信者 R.ワイト将軍 受信者 A.トゥーイン将軍
件名 KTE-2272-Hogweed-Van Allen-Viridiの粛清と再出現
"ラスト・レインフォール"作戦は当初、超脅威の除去に成功しました。しかし、粛清の過程で、KTE-2272の生育する地域から、3.8 キロキャスパー、レモン、シャープ、タイトのアスペクト放射が検出されました。その後の分析では、この地域の電離放射線レベルが、まるでこの地域から消失してしまったかのように、本来予測される値と比較して低すぎることが指摘されています。

その5分後、別の超脅威であるKTE-161-Viridi-Ex-Machina(偉大なる緑の神)が、3 kmの高さの植物の幹の形を取り、爆撃の中心地から出現しました。これはKTE-2272と同様の種子を散布する能力を有し、茎の高さや種子の数、気流に乗って容易に拡散する性質から、全世界に散布されたと推定されます。出現した幹は、出現から約5分後に種子を散布した後、KTE-2272の数枚の葉に断片化しました。

KTE-2272の存在は、主に次の地域で検出されました: ウクライナのチェルノブイリ、カザフスタンのセミパラチンスク、ロシアのノヴァヤゼムリャ、ビキニ環礁、エニウェトク環礁。チェルノブイリから超脅威が永久に排除された後、未知の手段を用い、コラテラルダメージ無しにKTE-2272を完全に無力化する能力を持つ未知の集団が複数検出されています。この集団は、我々の班が使用しているGen+2と同様の高度な技術を持った三人組で構成されています。彼らが我々の味方であるかは不明ですが、グループ "VIRIDI"や"ラジオソル"に対する別の組織の存在を示しています。

この団体に連絡を取る試みは、成功していません。しかし彼らはKTE-2272の被災地で今も活動をしているようです。そのため、KTE-161-Viridi-Ex-Machinaの出現を防ぐ、KTE-2272の粛清方法を再評価しています。

また、KTE-2272のいくつかの個体は、今後何年にもわたって、その未改変種に類似した方法で成長し続けると考えられています。高放射性環境でないKTE-2272は、未改変種と実質的に同じであり、一般の人々に大きな問題をもたらすことはありません。しかし残念なことに、超脅威の種子は人間だけに限らず、他の生物を変化させる能力を持っているようです。現在までのところ、植物性の特徴を持つ鳥のみがその実例として発見されています。その翼は植物の葉のような外見で飛行能力が高く、KTE-2272と同じ耐性を持っており、自分たちの間で繁殖することができます。現在も状況を評価しながら、新たな超脅威を狩るための作戦を進めています。

状況を明確にするため、企業"ラジオソル"の指導者に、超脅威を作り出したことと、グループ "VIRIDI"を支援したことについて、責任を問う必要があります。メキシコの南シエラマドレ山脈で捜査が進められていますが、そのような会社の情報は見つかっておらず、捕らえられたグループ "VIRIDI"の構成員は今も尋問を受けていますが、彼の証言は変わっていません。

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