クレジット

タイトル: 世界オカルト連合極東部門ハブ
著者: seafield13
作成年: 2023

世界オカルト連合の萌芽は、1944年にアメリカ合衆国政府内で新たな秩序構想が提唱されたところまでさかのぼる。アメリカをはじめとする連合国（国際連合）は、戦争終結後の「新オカルティズム世界秩序」を国際社会の手に取り戻すことを狙っていた。それはつまり、国際連合が自らの手で「財団」に対抗しうる組織を作ることを意味していた。

その試みは、世界各地のオカルティストたちの利益とも合致していた。D.C. アルフィーネによる、国家の垣根を超えたオカルティストや秘密結社の団結と、新たなる同盟の必要を訴える運動は実を結びつつあった。翌1945年のアーカム秘密会議で「世界オカルト連合」の発足が決まると、極東アジア地域でも部門の設置が決定された。

そのころ極東アジアでは、国共内戦や朝鮮半島の分断など、急激に情勢が悪化しつつあった。世界オカルト連合はいったん極東アジア全体を統括する部門を日本に設置し、情勢が安定化したのちに各地の部門を独立させる方針を採った。各地の部門は当事国の名を冠されたが、日本地域を担当する部門だけが極東部門とされるのはこの名残である。

組織図

現地事務次長補 (Assistant Director of Field Operations / ADFO)
極東部門の最高指揮官。
- 事務次長補局
  事務次長補を補佐し、極東部門全体の総合調整を担う部署。世界オカルト連合最高司令部からの連絡部署も存在しており、秘書・総務部門だけでなく機密管理部門としても機能している。
  - 憲兵部
    世界オカルト連合内部の警察組織である憲兵隊の極東部門における司令部。部門内部に対する捜査権を有しているが、必ずしも事務次長補の指揮下にあるわけではなく、最高司令部が指揮権の一部を確保している。
  - 連繋部 (NEXUS Department)
    世界オカルト連合最高司令部との連絡調整を担う部署。地域部門横断的な作戦が実施される際には、各部門の調整を実施する。
- 物理部門総監 (Director of PHYSICS Division / DPHY)
  極東部門における実力組織を統括する幹部。担当者には代々"篳篥"というコードネームが付与されている。日本超常組織平和友好条約機構・防衛計画委員会の委員。
  - 総監部
    部門における総務・企画等の事務を担う部署。機密管理部署もこの部に属する。三部門のそれぞれに存在しており、その役割についてもほぼ同様である。
  - 参謀部
    物理部門に属するすべての実力部隊の軍令を担う部署。作戦立案、訓練、有事対応計画の策定や兵站など軍令一般を所掌する。極東部門中央組織で最大の人員数を誇り、参謀部長経験者の多くが物理部門総監に就任する。
- 精神部門総監 (Director of PSYCHE Division / DPSY)
  極東部門における対外折衝と情報機関を統括する幹部。精神部門総監は代々"鼓"というコードネームで呼称される。日本超常組織平和友好条約機構（JAGPATO）における常任理事。
  - 使節部
    対外折衝を担う部署。公的な場面において連合を代表しており、諜報活動には関与しない。広報部署も同部内に設置されている。 JAGPATOの全権代表部を構成する。
  - 調査部
    対外情報収集を担う部署。いわゆる諜報活動を実施する部署のうちのひとつ。特殊立会人を統括している。
  - 保安部
    カウンター・インテリジェンスを担う部署。憲兵隊と連携し、部門内部における敵対組織協力者の摘発についても担当している。
  - 人事部
    極東部門における人材登用、教育を担う部署。相当数のフロント企業や団体を有している。
- 天地部門総監 (Director of PLOTEMY Division / DPLO)
  極東部門における技術研究や後方支援を統括する幹部。天地部門総監には代々"銅鑼"というコードネームで称されている。
  - 技術研究部
    極東部門における技術研究を担う部署。国内に数か所ある研究施設などを統括している。
  - 需品部
    極東部門全体の兵站、戦闘支援、資産の整備などを担う部署。
  - 衛生部
    極東部門の医療活動や研究を担う部署。国内の病院に相当数のフロント法人を所有している。
  - システム部
    極東部門の情報通信技術に係わること一般を担う部署。偵察衛星や大規模なインターネット検閲システムを運用している。

108評議会

五行結社(Five Elements Association)

五行結社は。世界オカルト連合極東部門においてもっとも有名な108評議会加盟団体である。彼等の根本思想は異常なアーティファクトの徹底破壊である。これは世界オカルト連合の活動理念とも合致するところが多く、本団体は日本で最初の108評議会参加を果たした。

当組織は日本に財団勢力が本格的に介入した194█時点から活発な敵対姿勢を表明しており、GOC全体の意向から逸脱した作戦行動を取っていることがたびたび問題視されている。彼らは独自の威力部隊を持ち、GOCの活動とは別個に財団としばしば衝突し事件を発生させている。そのため、本団体にはGOCより技術/資金面において多大なペナルティを与えられている。

本団体は平安時代中期、藤原顕光の命による蘆屋道満ら法師陰陽師集団の霊的災害テロを未然に防いだ陰陽寮の一派が起源とされている。彼等は太平洋戦争時の軍部による超常技術開発に反対しており、国内の他オカルト勢力との武力対立が判明している（その他の機関 - KTEs-████ 大日本帝国陸軍"負号部隊"参照)。

確認されている活動: レスポンスレベル1から3の霊的災害、異常生物、動的集団霊災(“百鬼夜行”；A State of Complete Disorder)の排撃、各オカルト勢力への警戒行動