███山の河童渕とありきたりな河童

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル:

説明: SCP-XXX-JPは体長約160cm前後の、概ねヒトに近い外見をした未知の生物個体です。全体として両生類の特徴を思わせるまだらな暗緑色の皮膚をしており、顔は大きく丸い目と 極端なアデノイド顔貌のように見える突き出た嘴が存在しています。手足には鋭い爪の生えた指とその間に張る水かき、さらに爬虫類のものに類似した鱗を併せ持ちます。背中は頭部から頸・背中にかけてのなだらかなラインで骨格の隆起・硬化した皮膚によって赤褐色の甲羅状に変異しており、円で囲まれるように露出した頭頂部を除き、前頭部から甲羅・腰にかけては長い体毛が垂れるように生え揃っています。財団が現在確保している一個体は生物学上 オス であると推測されていますが、同種の異性個体および他のSCP-XXX-JP個体は未だ発見されていないため、これが連続性のある確立した種族であるか、または何らかの出来事により単発的に発生した特異体であるかはは分かっていません。

SCP-XXX-JPの特徴は多くの職員の証言により、一般的に知られる日本の伝承上の「河童」に酷似するとされています。これは外見的特徴に限らず、行動や食性といった面においても、人々が想起するであろう"生物としての河童"の特徴を基本として忠実に再現していると報告されました。食性は肉食寄りの雑食の傾向を示し、沼地に生育する植物の茎や葉や実といった草食に加えて、小型の魚類・両生類、さらにはヒト含む中型・大型哺乳類までに狩りと捕食を行うことが確認されています。SCP-XXX-JPが伝承に伝わる文字通りの「河童」そのものであるかは今だ論議中であり、関わりを持つ担当職員はこの事項について慎重な認識をすべきです。

SCP-XXX-JPは██県███山中に存在する中規模な沼地にて、探査中であった財団エージェントにより偶発的に発見されました。各種初動調査の後、報告を受け召集された対生物オブジェクト収容チームにSCP-XXX-JPは複数回にわたる逃亡・隠伏・抵抗及び攻撃といった行動をとりましたが、最終的には小規模な損害のうちに無事捕獲されました。加えて、当該エリアと沼地には複数のチームによる追捜索が続行されましたが、別個体もしくはその痕跡の発見には至りませんでした。精密な検査を経て、当オブジェクトには生物個体としての異常性のほかには副次的な特異性は持たないであろうと暫定的に推測されています。

その後の保護観察や各種テストから、SCP-XXX-JPはチンパンジーのような一部霊長類に匹敵する非常に高い知能を持つと判明していますが、SCP-XXX-JPはヒト含む外部刺激に対する警戒心が強いため 意思疎通の試みは現時点では失敗しています。 20██.██/██追記:補遺記録をご参照ください。

SCP-XXX-JPが発見された沼地は古くから地元の近隣住民に「河童渕」と呼称されており、当地域の郷土資料にはその呼び名の元となったと考えられる「████」という河童を題材とした民話の記載が確認されています。しかし民話自体の知名度が現在では非常に低いこと、またこの沼地自体が一般市民では非常に到達困難な辺地にあることから、当該地域へのこれまでの民間人による侵入は非常に少なかったと考えられています。

このエリアでは19██年と その5年後の19██年に財団所属の職員が消息を絶つ事案が発生しており、SCP-XXX-JPを発見したエージェント含むチームは、この失踪した職員2名の捜索と情報収集を定例的に行なっていました。

付記: SCP-XXX-JP発見に至る経緯についての注釈

以下は19██年、次いで19██年にこの地で失踪した職員に関する簡易的な概要です。

コード:エージェント・瀬ノ尾
クリアランス:0
付記:サイト外スタッフであり、平時は██県██町に在住する民俗学者/郷土史家として、情報収集・諜報活動のほかライフワークとして██地方の伝承に関する研究を行う。19██年、"より踏み込んだ調査"に専念するため、財団人事部に長期休職を申請 認可される。19██.██/██の定期通信を最後に消息を絶った。エージェント・瀬ノ尾が長年調査の主題とし、執念的とも言える関心を向けていた「███山の河童渕」の伝承を手掛かりに当該エリアにおける幾度とない捜索活動が行われたが、沼地周辺にて幾つかの痕跡と所持品等を発見したほか、進展は無かった。
発見された主な遺物:

  • 沼の底泥に埋没していた、失踪当時に身につけていたと思われる衣服。酷く損傷しており、多量の皮膚組織断片や、染み付いた血痕等が確認された。
  • 手帳。同じく沼の底泥から発見。劣化と分解により内容はほぼ解読不能だが クリーニング作業により、後半部にはヒトに似た何かを遠景から捉えた鉛筆による十数枚の描画が数頁にわたって続いているのが判明している。

コード:中島研究員
クリアランス:1
付記:サイト-81██所属。既婚者であり、夫婦共にエージェント・瀬ノ尾とは同期の関係にあった。普段より深い交友関係を持っていたとされる。エージェント・瀬ノ尾の失踪を受け、捜索チーム参加を志願。定期的な捜索に加え、個人的にも同地を頻繁に訪れていた事が確認される。19██.██/██、███山への入山を最後に消息を絶つ。
発見された遺物:

  • 血痕の付着した衣服の断片。沼地の倒木に絡まっていたのを発見された。
  • 左手首。断面は何かに噛み千切られたような痕跡があり。長時間の浸水で激しく損壊しているが、薬指の婚約指輪から本人のものであると推定。

以降10年に及び定期的な捜索活動が繰り返されてきましたが、当該職員の全身遺骸、また——幾度となく沼地の捜索が繰り返されていたにも関わらず——SCP-XXX-JPはこれまで見つかっていませんでした。

補遺(20██.██/██追記記録): 20██.██/██、SCP-XXX-JP収容房に設置されたカメラのマイクが、SCP-XXX-JPの日本語による発話を記録しました。急遽、担当職員によるコミュニケーションが試みられ、SCP-XXX-JPへのインタビュー記録に成功。音声は収容房に備え付けられていた監視カメラのマイク及び、追って用意されたレコーダーの双方によって記録されています。

対象: SCP-XXX-JP

インタビュアー: 水木研究員

付記: 音声記録前半は設置された定点カメラにより自動録音されたものです。

<記録再生>

収容室内の人工沼から頭部を浮かべ、目を覗かせるSCP-XXX-JPの姿が映っている。

SCP-XXX-JPは突然顔を水面から上げて身体を硬直させると、一切の挙動を停止する。ひたすら正面を凝視している様に見える。生命反応には異常は無いものの、センサーが急激な心拍数の増加と呼吸の乱れを検知。

[数分間映像に変化無し]

センサーに捉えられた興奮状態は、その後なだらかに鎮静に向かう。SCP-XXX-JPの身体の硬直が解け始め、次第に動きを取り戻す。再び安定状態となったSCP-XXX-JPは、これまで観察されていた挙動と比較すると 明らかにその動きが緩やかである事が判る。

SCP-XXX-JPがゆっくりと周囲を見渡し始める。収容室内に設置された人口環境のほか、頭上の照明・各種センサーや検知装置類・観察用の強化アクリル窓などに注視を向ける。ここで初めてマイクがSCP-XXX-JPによる続けざまの何らかの発話を検知するが、内容は声量が小さく不鮮明であり認識できず。観察窓の向こうの担当職員達が早急に記録のための体制を整える姿が映っている。

SCP-XXX-JPによる再度の発話。明確な日本語で”█か、█か、きたのか” ”どこだ”と発言。以降、同様の発話を繰り返す。用意されたレコーダーが設置され、担当職員がスピーカーを通じてコミュニケーションを開始。


<録音開始>


水木研究員: [会話]

SCP-XXX-JP: [会話]

水木研究員: [会話]

SCP-XXX-JP: [会話]

水木研究員: [会話]

SCP-XXX-JP: [会話]

水木研究員: [会話]

SCP-XXX-JP: [会話]


[以下、インタビュー終了まで会話を記録する]

<録音終了, [必要に応じてここに日時(YYYY/MM/DD)を表記]>

終了報告書: [インタビュー後、特に記述しておくことがあれば]

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