SCP下書き「一寸の草に一人分の命」

このページの批評は終了しました。

クレジット

タイトル: SCP-XXX-JP - 一寸の草に一人分の命
著者: ©︎0v0_0v0
作成年: 2018

SCP-XXX-JP群

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe Keter

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは現在、低危険物収容室に収容されています。野生のSCP-XXX-JP、SCP-XXX-JP-1の収容違反を発見した場合、即座に機動部隊ゆ-7（"奉仕作業"）を送り、サンプルを採取した後、焼却処分を行ってください。

説明: SCP-XXX-JPはオヒシバ（Eleusine indica）に酷似した姿をした未知の植物です。SCP-XXX-JPは茎を切る、根を地面から引き抜くなどの方法で簡単に無力化できます。SCP-XXX-JPを人（以下、対象者）が踏むと急激に生長し、対象者の足首に絡みつきます。絡みつかれた対象者は最終的にSCP-XXX-JPの周囲の地面に引きずり込まれます。その後、SCP-XXX-JPの周囲にSCP-XXX-JP-1が生えてきます。

SCP-XXX-JP-1はSCP-XXX-JPの異常性により生み出された植物です。SCP-XXX-JP-1はエノコログサ(Setaria viridis)やカタバミ（Oxalis corniculata）などの一般的に雑草と認知されている植物に酷似した姿をしています。SCP-XXX-JPのような異常性は有していませんが、枯死することはありません。茎を切断しても数分で再生しますが、再生する際に激しい苦痛を感じます。地中に根の約10パーセントが残っていると同じ場所から新しいSCP-XXX-JP-1が生えてきます。SCP-XXX-JP-1を完全に無力化する方法は完全焼却以外に現在発見されてません。

+ 実験時会話記録XXX-Aを開く

実験時会話記録XXX-A 日付20██/█/██

被験者: D-14627

実施方法: D-14627にSCP-XXX-JPを踏ませた後、経過観察および実験を行う。

付記: D-14627には通信機を取り付けています。

<記録開始>

惣佐博士: ではそこに生えてる草を踏みつけてくれ。

D-14627: これかぁ？よっ。

[D-14627が踏みつけた後、SCP-XXX-JPが急激に生長し足首に絡みついた。踏みつけてから絡みつくまでの時間は約0.6秒だった。]

D-14627: なんだっ？！くそっ！このやろっやめ――

[絡み付いてから約2.9秒後、D-14627が地中に引きずりこまれた]

D-14627: おいなんなんだよここ！暗えし狭えよ！

惣佐博士: ……通信機がちゃんと作動しているな。D-14627。今自分がどこにいるか分かるか？

D-14627: 動けねえからわかんねえよ！なんだ……土くせえ！土だ！多分土に囲まれてる！なあ、早く出してくれよ！息が苦し……ん？

惣佐博士: どうした？

D-14627: いや、変なんだよ。息苦しくはねえんだ。こんなに狭えのに普通に息ができる。

惣佐博士: ほう。興味深いな。

D-14627: ああ、息ができるだけでちょっと落ち着くな。……ああっ！穴だ！

惣佐博士: 穴？

D-14627: なんか上の方に穴が開いてるんだよ！待てよ……腕が出せそうだ……。

[上記の発言と同時刻にD-14627が引きずりこまれた地点からSCP-XXX-JP-1が生えてきた。]

D-14627: 出せたぞ！見えるか！

惣佐博士: ええと……私にはエノコログサが生えてきたようにしか見えないんだが……。

D-14627: はあ？あんた何言ってんだよ。ちゃんと手を握ることもできるぞ。ほら。

[SCP-XXX-JP-1が手前の方に倒れるように揺れた。]

惣佐博士: ……記録を終了する。

<記録終了>

終了報告書: この実験により、SCP-XXX-JP-1になった後も意思があること、変化前に保持していた物品が変化後も作動することが分かりました。

+ 実験記録XXX-Bを開く

実験記録XXX-B-1

実施方法: SCP-XXX-JP-1Dの茎を切断した。

付記: 以降、実験に使うSCP-XXX-JP-1をSCP-XXX-JP-1Dと表記する。

結果: 2分後に茎が再生した。

D-14627の反応: 切られる際に激しい痛みを感じると証言した。また、茎が再生する際にも痛みを感じると証言した。

痛みを感じるのか。多少罪悪感に苛まれるな……。 -惣佐博士

実験記録XXX-A-2

実施方法: SCP-XXX-JP-1Dの根元に水を注いだ。

結果: 見た目上の変化はなかった。

D-14627の反応: 自身の周りの土が冷たくなってきたと証言した。その後、鼻に水が入ってきて苦しくなったと証言した。

そこは嬉しくなるのではないのか。 -惣佐博士

実験記録XXX-A-3

実施方法: SCP-XXX-JP-1Dに活力剤を投与した。

結果: 投与後、茎のつやがよくなった。

D-14627の反応: 美味しいと証言した。

味覚は草好みになっているな。基準がよくわからんな。 -惣佐博士

実験記録XXX-A-4

実施方法: 根を傷つけないように掘り返し、太陽光の当たる場所へ移動させた。

結果: 根は通常の大きさと同じだった。太陽光を浴びせたが、見た目上の変化はなかった。

D-14627の反応: 掘り起こす際に肌をくすぐられるような感覚がすると証言した。太陽光を浴びせた際に気持ちがいいと証言した。

D-14627は今どこに存在しているのだろうか……。-惣佐博士

実験記録XXX-A-5

実施方法: SCP-XXX-JP-1Dを引き抜き、地上で放置した。

結果: 7日間放置したが枯れることはなかった。

D-14627の反応: 引き抜く際に、激しい痛みを感じると証言した。放置中、「苦しい」「殺してくれ」等の発言を繰り返していた。

この実験は今回限りにしたい。 -惣佐博士

実験記録XXX-A-6

実施方法: SCP-XXX-JP-1Dを焼却する。

付記: サンプル保持のため、SCP-XXX-JP-1Dの根より複製したものを使用している。

結果: 再生しなかった。完全に無力化できたと思われる。

D-14627の反応: 焼却の最中、叫び続けていた。焼却終了後、皮膚が焼けるような熱さを感じ、呼吸が苦しくなったと証言した。

この実験も今回限りでいいだろう。 -惣佐博士

補遺: 20██/██/█、SCP-XXX-JP-1Dより惣佐博士との会話の要請がありました。会話内容の詳細は以下の会話記録XXX-Bを参照してください。

[[collapsible show="+ 会話記録XXX-Cを開く" hide="- 閉じる"]

<記録開始>

インタビュアー: さて、どうしたんだ？SCP-XXX-JP-1D。

SCP-XXX-JP-1D: [23秒間沈黙]

惣佐博士: SCP-XXX-JP-1D？

SCP-XXX-JP-1D: なあ、俺のいる部屋の近くに俺みたいなやつがいるか？

惣佐博士: いや、今のところお前しかサンプルはいないが……。

SCP-XXX-JP-1D: 本当か？嘘ついてないか？

惣佐博士: どうしたんだ？いったい何があったんだ？

SCP-XXX-JP-1D: ……声が聞こえるんだよ。

惣佐博士: 声が？

SCP-XXX-JP-1D: 俺の周りから最近聞こえてくるんだよ。しかも日に日に増えてやがるんだ。

惣佐博士: どんな声が聞こえてくるんだ？

SCP-XXX-JP-1D: [20秒間沈黙]おまえらには本当に聞こえてないのか？！この声が！ああまただ！[編集済み]！

惣佐博士: おい、落ち着――

SCP-XXX-JP-1D: 悲鳴だ、悲鳴ばっかだよ！泣いてたり、「殺してくれ」って叫んでるやつもいるんだ！ずっとずっと止まらないんだよ！

SCP-XXX-JP-1D: あいつら多分俺と同じなんだよ！あの[編集済み]のせいで土の中で泣いてるやつが増えてんだよ！なあ先生、あいつらを助けてやってくれよ！俺もう嫌なんだよ！この悲鳴を聞きたくねえんだ！頼むよ！

<記録終了>

終了報告書: このインタビューにより、野生のSCP-XXX-JPが存在している可能性が浮上したため、オブジェクトクラスが変更されました。

[[/collapsible]]

---

• • _
  批評コメント批評コメント

  
  コメント投稿フォームへ

  0v0_0v0 25 Dec 2018 12:14

  棍棒コン参加予定の作品です。
  批評、感想等ありましたらぜひよろしくお願いします。

  MiniSlime 26 Dec 2018 02:57

  異常性はとても不気味でgoodです。現実に居たら迂闊に外で遊べませんね…。個人的には補遺以後が蛇足に感じました。いきなりよく分からない植物に引きずり込まれた男の子が咄嗟に文字を書けるものとは思えませんし。ただ、このままですと異常性がアノマラス止まりで起承転結の起で終わってしまっているので元人間と思われるSCP-XXX-JP-1についての記述を追加したりして恐怖を煽るような記事にしてみてはどうでしょうか。

  + 以下ちょっと気になったこと

  1日に2回SCP-XXX-JPに水をあげ、枯死させないように注意してください。

  後の記述で「寿命以外で枯死することはありません」とありますが、水や適切な栄養を得られなかった場合も枯死してしまうのでしょうか?

  SCP-XXX-JPと違い異常性を持っておらず、

  茎が動いているのは立派な異常性ですので「SCP-XXX-JPのような異常性は有していませんが、」と続けた方が良いかと。

  0v0_0v0 26 Dec 2018 06:00

  ご批評ありがとうございます！
  不気味に感じてもらえたみたいで安心しました…！
  やっぱり補遺が蛇足ですよね…ご提案を参考に方向性を変えてみようと思います！

  後の記述で「寿命以外で枯死することはありません」とありますが、水や適切な栄養を得られなかった場合も枯死してしまうのでしょうか?

  これは完全なミスですね…。特別収容プロトコルを直しておきます。

  茎が動いているのは立派な異常性ですので「SCP-XXX-JPのような異常性は有していませんが、」と続けた方が良いかと。

  ありがとうございます。修正しておきます。

  (account deleted) 27 Dec 2018 12:22

  ＞収容違反イベントが起こった場合
  イベントはいらないかもしれません

  ＞「雑草」と認知されている植物に酷似した姿をしています。
  雑草はいらないかもしれません

  ＞囚われた対象者は最終的に
  とらわれるではなく絡みつかれたとしたほうがいいかもしれません

  ＞私にはオヒシバ（Eleusine indica）
  インタビュー内に学名の記載はいらないかもしれません

  ＞D-14627の反応切られる際に激しい痛みを感じると証言した。
  ：がないようです

  0v0_0v0 27 Dec 2018 13:53

  ご批評ありがとうございます！

  イベントはいらないかもしれません

  修正しました。

  雑草はいらないかもしれません

  テーマが雑草だということを大事にしているので今回はこのままにさせていただきます。

  とらわれるではなく絡みつかれたとしたほうがいいかもしれません

  修正しました。

  インタビュー内に学名の記載はいらないかもしれません

  一応脚注に記載するように訂正しました。

  ：がないようです

  修正しました。

  最後の編集 28 Dec 2018 10:08 by 0v0_0v0 さらに表示

  y33r41 29 Dec 2018 05:54

  ホラーというよりは、エゲツない系統の記事のように思いますね。

  記事の焦点が「-1がどうなるか」になっているので、野生にも存在する設定にすることは、却って異常性を強力にし過ぎる可能性があります。似たような例としてSCP-1562は滑り台を利用した人物に焦点を当てており、滑り台は1台だけです。

  逆に言えば、野生のSCP-XXX-JPが存在することを活きる展開にすれば更なる個性が出るかもしれません。

  あと、拘りがないならば雑草の中でも特徴的(読者が知ってたり、道端で見つけそうな)なものをチョイスした方が記事のつかみ的にはおいしいです。

  0v0_0v0 29 Dec 2018 13:20

  ご批評ありがとうございます！！

  野生にも存在する設定にすることは、却って異常性を強力にし過ぎる可能性があります。
  野生のSCP-XXX-JPが存在することを活きる展開にすれば更なる個性が出るかもしれません。

  植物だし野生の奴いるっしょ～とか安易な気持ちで書いてました……もうちょっと考えて記事を書いてみます。

  雑草の中でも特徴的(読者が知ってたり、道端で見つけそうな)なものをチョイスした方が記事のつかみ的にはおいしいです。

  雑草名をシロツメクサとエノコログサに変更しました。ありがとうございます。

  批評コメントTopへ

  - hide block

ERROR

The 0v0_0v0's portal does not exist.

エラー:	0v0_0v0のportalページが存在しません。利用ガイドを参照し、portalページを作成してください。

利用ガイド

1. portal:4711359 (17 Dec 2018 08:06)