SCP-XXX-JP 【平等権】

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SCP-XXX-JP

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe Keter

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPを中心としたサイト-██を設立して下さい。SCP-XXX-JPの周囲を厚さ3mの特殊コンクリート製の塀で囲ってください。また、SCP-XXX-JP内部にはいかなる物でも侵入を阻止してください。SCP-XXX-JP-Bが発生した場合、速やかに封鎖-Aプロトコルを行ってください。

封鎖-Aプロトコル:SCP-XXX-JP-Bの発生が確認された場合、発生源の物質周囲に存在する物質を可能な限り全ての手段を用いて移動させてください。
その後、SCP-XXX-JP-Bの発生源となった物体を解明し、あらゆる手段を用いて可能な限りの復旧を行ってください。

説明:当オブジェクトは、████県██に突如として出現した全長28.49 km表面積280.4 km²の湖と周囲4.6kmの領域です。SCP-XXX-JP内部にはSCP-XXX-JP-Aと呼称される植物が生息しています。これらの植物は地球上のいかなる場所にも生息が確認されていません。
SCP-XXX-JPの異常性はSCP-XXX-JP内部に存在する物質の状態の共有です。
又、SCP-XXX-JP内部の物質の状態の共有をSCP-XXX-JP-Bと呼称します。

補遺A:
当オブジェクトの異常性は、SCP-XXX-JP内部に財団職員5名が調査に向かった際発見されました。SCP-XXX-JP内部に調査に向かった財団職員の内一人が、SCP-XXX-JP内部に生息するホウセンカに酷似したSCP-XXX-JP-Aを誤って踏みつけました。その1時間後、SCP-XXX-JP内部に生息する同様の姿をした全てのSCP-XXXJP-Aに財団職員によって踏みつけられたSCP-XXX-JP-Aと同様の傷が出現しました。
その後、再度調査を行い、柳に酷似したSCP-XXX-JP-Aの幹に財団製の特殊ナイフを用いて、傷をつけた結果、その一時間後SCP-XXX-JP内部に存在する同様のSCP-XXX-JP-A全てに切り傷が出現しました。

事件A:20██年、SCP-XXX-JPを囲んでいた30cm×20cmの標準コンクリート製の塀の0.3cm×0.2cmのかけらが、SCP-XXX-JP内部に向けて剥がれ落ち砕けました。その一時間後、SCP-XXX-JP-Bが発生。直後にSCP-XXX-JP周囲を囲っていた塀全体及び、同様の素材を使用していたサイト-██の収容室の塀が細かい粒になり砕け落ちるのが確認されました。
その後、SCP-XXX-JP周囲を囲む塀の素材を新たに作成し、同様の素材を使用していた収容室の素材を変更しました。

事件B: SCP-XXX-JPが██県██で新たに出現。(以降SCP-XXX-JP-2と呼称)
SCP-XXX-JP-2は雪原の様な形状をしていた為、別のオブジェクトとして扱われていましたが、内部に生息している菊の花に酷似した植物の葉を一枚採取した際、SCP-XXX-JPと同様の異常性が発生。
以降同様のオブジェクトとして扱われることになりました。

事件C: 以降は、20██年に発生したとされるGH-クラス世界終焉シナリオの発生後に記録された内容です。
20██年、SCP-XXX-JP-2上空で、旅客機の墜落事故が発生し、SCP-XXX-JP-2を収容しているサイト-██に、半壊した旅客機が落下、SCP-XXX-JP-2上空で乗客が██名死亡しました。
これにより、SCP-XXX-JP-Bが発生、世界各地での旅客機の一斉爆破、及び旅客機に使用されている素材を用いた建造物の一斉崩落、並びに、全人類が死亡したと推測されます。
その後、一部の除外サイトを除き、その他すべてのサイトが機能を停止したと考えられます。
これを受け、SCP-2000が稼働、SCP-2000内部に勤務していた職員の複製を試みましたが、SCP-2000内部の映像記録媒体には、複製が行われた瞬間、死亡する職員の姿が写っていました。
以降は、GH-クラス世界終焉シナリオ発生後、SCP-2000を起動させ、人類の複製を行ったと考えられる元財団職員(以降元B-8468)による録音データです。

よぉ、この音声は届いてるか?

まぁ、届いてなくても、音声を残す以外の選択肢はないんだがな…..

あんた等は、SCP-2000での人間の複製は失敗してるのに、なんで人類がまだ存在で来てるか、人類は全員死んだってのに何でおれだけ生きてるか、気になって仕方がないだろうさ。

焦らなくても答えてやるさ。

俺はSCP-██の収容違反に巻き込まれたことがあってな、そいつの現実改変能力で、

左腕と両足が見たこともねえようなもんになっちまったんだ。

かなり辛かったぜ。全身痛いし、財団には「終了すべきだ」だなんて言われるしよ。

あぁ、話が逸れたな、んでまぁ、そいつのお陰なのか、俺はSCP-XXX-JPに人間と見做されなかったらしい。

最高の皮肉だ。

GH-クラスの発生当初、俺は収容施設にいた。まるで牢獄みてぇなとこだ。

あんた等からすれば、収容される側の気持ちを考える余裕はねぇんだろうが、少しは気遣ってほしいもんだ。

んでまぁ、発生した瞬間、収容施設の壁が弾け飛んだ、爆破されたみてぇにな。

後から分かったことだが、俺の収容室はそれほど頑丈なものじゃなかったらしい。

その墜落した旅客機と同じ素材だったんだ。

最初は混乱したさ、俺以外人間が居ねぇんだからよ。

無人のサイト内を調査し、暫くして情報がつかめてきた頃、とんでもねぇ絶望的な状況だってことが理解できた。

俺はSCP-2000に向かった。

俺は元々、Bクラス職員だった。

それのお陰か、ある程度の知識はあったんだ。

だからこそ絶望は大きかった。

複製ができてねぇんだ。

生み出された瞬間、体中を刺されたように血を流し死んでった。

原因はすぐ分かった。

そして解決策もだ。

SCP-XXX-JPに、装置ごと持ってけば良いんじゃねぇかってな。

だが、SCP-XXX-JPに行くには海を渡る必要が有る。

それがどれ程の事かは理解していた。

俺以外に今の世界でこれが出来る奴は居ねぇからだ。

何年はかかっただろうか、遂に到着することができたんだ。

運がいい事に、到着した場所からSCP-XXX-JP-2はそう遠くはなかった。

運んだ。

人体を複製する装置と、その周辺機器だけを持ってきた。

恐らく人類のデータは入ってるはずだ。

詳しいことまでは知らねぇが、海外の支部から持ってきた報告書を読み漁り、指示に従い操作した。

そん時は心から神に祈ったな。

神が居たらこんな事にはなっていねぇってのにな。

一人、誕生した。

何度も死体を生成し、緑色だったガラスは赤色に変色し、鉄の匂いを強烈に発する円柱型の機械から、遂に人が誕生した。

そいつに事情を話した。

そいつは黙って聞いて、「よくやった、後は任せろ。」

そう言って港から船を見つけて、SCP-2000に戻っていった。

これで恐らく、SCP-2000内での人間が死に続ける連鎖は止まっているはずだ。

肩の荷が下りた気分で市街地に向かった。

そこでまた俺は絶望に叩き落された。

どの報告書にも載ってねぇオブジェクトが、街を埋め尽くしてやがったんだ。

身体が捻じれたクジラに、バッタの足をくっつけたようなオブジェクトだ。

恐らく知性を持っていた、本来の財団なら、此処で機動部隊でも導入して収容するところなんだろうが、今の世界でそんな悠長なことはしてられる訳もなかった。

そいつ等は俺を視認した瞬間、気持ちわりぃ声を出しながら走ってきた。

俺も走った。

心の中では、逃げたい気持ちしかなかった。

これだけのことをやった挙句殺されるだなんて、余りに酷過ぎる。

だがそれを実行に移さなかったのは、せめてもの財団職員の意地だ。

俺はSCP-XXX-JP-2に走った。

そこで奴を殺せば、あいつら全員死んでくれると考えたからだ。

変異した両足からは恐らく骨だったものが、ところどころ飛び出していた。

だが、もはや痛みは感じなくなっていた。

SCP-XXX-JP-2が見えた瞬間油断しちまった。

クジラ野郎に右腕を持ってかれちまった。

あいつ等の異常性なのか知らんが…切り離された俺の腕から…..クジラ野郎が新しく誕生しやがったんだ。

考えるだけで嫌気がする….

俺の足はうろこが生えたカンガルー科のような足になってたんだ。

それのお陰か知らんが、常人よりは早く走れた….片腕がなくてもな。

俺の腕からは、3つだっけな…何個か鉱石が生えてんだ。そいつが重てぇせえで身体のバランスがおかしいのには慣れていた。

SCP-XXX-JP-2にやっとの思いで着いた。

即座にクジラ野郎を殺してやろうって後ろを向いたんだ。

そしたら情けねぇ事に左足をすっぱり切断されちまった。

あんな忌々しい足でも…クジラ野郎に変形しちまったら、少しは虚しいもんだな。

手元には瓦礫に埋もれた拳銃が在った。錆びてはいたが弾は入ってた。

暴発しねぇことを祈って奴に銃口を向けた。

だが、まぁそんなんで倒せんなら苦労はしねぇよな。

一瞬で目の前まで移動して、俺の右足も食いちぎりやがった。

観念したさ。周りに4体だぜ….

最後に虚しく抵抗しようとして、残った左腕で奴を殴った時….変化があった。

俺の腕から生えてる鉱石のどれかに毒でもあったんか知らねぇが、当たった瞬間クジラ共が煙を上げて苦しみだした。

これを逃せば無理だと思ったな。目の前の気持ちわりぃ野郎に銃口を突き付けて….撃った。

一斉に周りの奴らが青色の砂を噴き出して倒れた。

白い雪の中に、俺の血と…青い砂がばら撒かれていた。奇妙な生物の死体がなければ最高だったな…..

SCP-2000から持ってきた物の中に音声が記録できるものが入ってて本当によかったぜ。

俺は今、胴体と変異した左腕しか残ってねぇからな。もう長くないことは嫌でも分かる。

SCP-XXX-JP-2内から抜け出す気力もねぇ。

抜け出せればSCP-2000で複製してもらえるかもしれねぇが、残念だな….

そろそろ意識がなくなってきた…..情けねぇな、まったく。

俺は財団職員として、最後までその使命を全うしたつもりだ。

次はてめぇらの番だ。

これを聞いてる奴らがいるんなら、一言だけ言ってやる。

過程はどうだっていい、これからも何度も似たようなことが起きるだろうさ、どんな絶望的な状況下は知らねぇが、意地だけは突き通せ。結果が出なかったとしても、何かには繋がるはずだ。それは….俺が保証してやる。

終了後報告
これらの音声データと共に元B-8468と考えられる、左腕から辰砂と輝安鉱と考えられる鉱石が突出した、下半身と右腕の無い死体が発見されました。
その後元B-8468には財団より勲章が与えられました。
今後新たなSCP-XXX-JPが発生した場合、当オブジェクト上空から半径2km以内を立入禁止区域とし、当オブジェクト内部でSCP-XXX-JP-Bが発生した場合、一時間以内に当オブジェクト内で人体の複製を行うことと決定されました。

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