SCP そこには穴がある

このぺージは削除されていません。

下記ぺージは削除用カテゴリに置かれています。
draft:7707552-265-b509

ページを完全に削除するには「オプション」から「削除」を選択し、「ページを完全に削除する」にチェックをいれてから削除してください。


#page-content .collapsible-block {
    position: relative;
    padding: 0.5em;
    margin: 0.5em;
    box-shadow: 2px 1.5px 1px rgba(176,16,0,0.7), 0 0 0px 1px lightgrey;
    overflow-wrap: break-word;
}
 
.collapsible-block-unfolded{
    color: black;
    overflow-wrap: break-word;
 
}
 
.collapsible-block-unfolded-link {
    text-align:center;
}
 
.collapsible-block-folded {
    text-align: center;
    color: dimgrey;
}
 
.collapsible-block-link {
    font-weight: bold;
    color: dimgrey;
    text-align: center;
}
 
.addendumbox {
    padding: .01em 16px;
    margin-bottom: 16px;
    margin-top: 16px;
    padding-bottom: 1em;
    box-shadow:0 2px 5px 0 rgba(0,0,0,0.16),0 2px 10px 0 rgba(0,0,0,0.12);
}
 
.material-box {
    padding: .01em 16px;
    margin-bottom: 16px;
    margin-top: 16px;
    padding-bottom: 1em;
    border: 1px lightgrey solid;
    box-shadow: 1px 2px 2px 0 rgba(0,0,0,0.16);
}
 
.material-box blockquote {
    border: 1px double #999;
}
 
.wiki-content-table {
    width: 100%;
}
 
.addendumbox blockquote {
    border: 1px double #999;
}
 
.addendumtitle {
   opacity: 0.8;
   margin-bottom: 10px;
   color: #b01;
}
 
.maintitle {
   margin-bottom: 10px;
   color: black;
}
 
.scp-header {
    text-align: center;
    font-size:x-large;
    color:#b01;
}
 
.addenda-header {
    width: 100%;
    border-bottom: 2px black solid;
    color: black;
}
 
.scp-info {
    display:flex;
    justify-content:space-between;
    font-size:large;
}
 
.scp-info-box {
    display:flex;
    justify-content:space-between;
}
 
.object-info {
    color:black;
    align-self: flex-end;
    font-size: large;
}
 
.title-style {
    opacity: 0.8;
    margin-bottom: 10px;
    color: #b01;
    font-size: large;
    text-decoration: underline;
    font-weight: bold;
}
 
.update-div-empty {
    text-align: right;
    font-size: x-small;
    color: lightgrey;
}
 
.update-div {
    text-align: right;
    font-size: x-small;
}
 
.computed {
    border: 1px black solid;
    width: 50%;
    display: inline-block;
text-align: left;
    padding: 3px;
}
.computed:before {
    content:"加工済コード";
    font-weight: bold;
border-bottom: solid 1px black;
width: 100%;
}
.rawcode {
    border: black solid 1px;
    width: 50%;
    display: inline-block;
text-align: left;
    padding: 3px;
}
.rawcode:before{
    content:"未加工コード";
    text-align: center;
    font-weight: bold;
border-bottom: solid 1px black;
width: 100%;
}
.codebox {
    display: inline-block;
    width: 100%;
    text-align: center;
}
.yui-navset .yui-nav .selected a em,  .yui-navset .yui-nav a em{
        padding: 0.25em .75em;
        top: 0px;
        margin-bottom: 0px;
}
.yui-navset .yui-nav .selected a {
     background: gray;
}
.yui-navset .yui-nav .selected {
       margin: 0px;
}
.yui-navset .yui-nav .selected a, .yui-navset .yui-nav .selected a:focus, .yui-navset .yui-nav .selected a:hover, .yui-navset .yui-nav .selected a {
         background: gray;
}
.yui-navset .yui-nav a:hover,
.yui-navset .yui-nav a:focus {
    background: gainsboro;
    text-decoration: none;
}
.yui-navset .yui-nav a, .yui-navset .yui-navset-top .yui-nav a {
background-color: none;
background-image: none;
}
.yui-navset .yui-nav a {
background: none;
}
.yui-navset .yui-nav li{
margin: 0px;
}
 
#page-content .licensebox .collapsible-block {
    position: unset;
    padding: unset;
    margin: unset;
    box-shadow: unset;
}
 
.licensebox .collapsible-block-unfolded{
    color: inherit;
}
 
.licensebox .collapsible-block-unfolded-link {
    text-align: left;
}
 
.licensebox .collapsible-block-folded {
    text-align: left;
    color: inherit;
}
 
.licensebox .collapsible-block-link {
    color: inherit;
    text-align: left;
}
評価: 0+x

双雨博士:

虫部博士:

エージェント・福留:

エージェント・金子:

19.


2023/10/12

記録者: 双雨 照

頭をふると今もまだ血の味がしている。

財団病院、双雨ふたさめ てるがブリーフィングインタビューを終えて診療所から出てきたのは、ほとんど深夜を過ぎてからだった。彼女はブリーフィングを嫌っていた。多くの場合、それはどれも古い遣り口で古傷を抉り返すようなものであり、この場において彼女の抱える傷はさほど重要視されていなかったからだ。

ここは……酷く退廃的だった。数名のエージェントや機動部隊が壁に凭れて座り、或いはその場で丸くなって呻いていた。実際、彼女は歩き方を忘れるほどに酷く疲れて、窶れていた。情けないことに、病棟に姿見が置かれていなかったのを幸運と考えていた。彼女は居心地の悪さをありありと感じ取っていた。そしてそれは本当の患者から逃げられるように、心を休められる場所を探すために移動することを彼女に強制し始めた。

双雨は何かをやってしまったと悔いていた、罪悪感だけ→それが誰の何に対するものなのかは探りたくなかった、ただ謝ってなんになる?という疑問があっただけ、その思案の先はただただ虚しかった。

彼女の探していた男は、より人気のない場所を選んでいた。男はベンチの上に折り畳まれたように座っている→双雨は彼が何ら変わってないことに少し安堵)声をかけようとするが、まだ準備ができていないことに気づいて一度止まる→近づいて声をかける双雨、声を絞り出すように、少し手を振った「あ、あの、」

男が双雨を見る→彼への申し訳無さでこわばる双雨→彼は彼女のために立ち上がろうとはしなかった。ただ落ち着いていて、それでいて目の前の研究員を非難するような視線を向けていた。しかしそう断言するには、それはあまりにも孤独で真っ直ぐ過ぎていた。

彼女はただ茫然と、この名前を呼ぶのはこれが最後になったら良いなとだけ願っていた。

「虫部博士」





1.


2023/10/12

記録者: 虫部 和賀

休憩室の内装はまるで駄目だった。午前の部を終えた時、虫部むしぶ 和賀わかは角のベンチに座り、空になったメビウスのケースを弄りながら、しばらく無駄な時間を潰すことに熱中していた。

そこには一面に敷かれた灰色のタイルカーペット、幾つかの質素なロビーベンチを除いてしまえば何も残らなかった。殺風景で常に効率的な休憩スペースは、疲れを緩和させるには全く役に立ちそうにない。数人の職員が忙しなく出入りすることに、煩わしささえ感じ取っていた。

すっかり縮んでしまった肺を見て、禁煙についてゆったりと考えていた。彼は体が今まで以上に動かなくなっていることを知りつつあり、大きく溜め息を吐いた。

彼がつとめてもう10年以上になる(虫部の説明……手入れの行き届いた髭、40にしては細く筋肉質な体は背丈の高い白衣により見えない、黒の革手袋、愚直すぎる性格)、虫部は財団において体が動かないことがどれほど致命的な欠陥であるかを理解していた。他の人間はそうは深くも考えていなかったが、それでも虫部はそれを止めようとはしなかったし、他の職員について考えることも無駄だと知ってた
虫部はこれ以上ここにいてる意味もないことに気がつき席を立った

その時虫部の首に誰かが腕をまわした→「虫部ぢゃ゛あ゛ん」→ぞっとする恐ろしく濁った声、後ろを振り向くと……くたびれたワイシャツ、小太りの腹周りをどうにかして本革のベルトで押さえつけている、趣味の悪い濃い紫にも見える紺色の背広を上に着込む、スラックス、福留だった→福留が虫部に構わず隣に腰をおろす
福留は……説明……→福留は自分の話を聞いてくれる人間を必要としている、と虫部は評価していた
福留が新しい煙草箱を虫部に勧める→虫部は何とはなしに受け取ってすぐに懐に差し込んだ→それが結果的に虫部をまた座らせた
福留が言った「058移送検査プロジェクトについて情報が出た」
福留が紙を渡す→捲し立てる「場所はサイト-8125、」

→横からは会話、数人の職員が集まってわいわい→全て灰色のクッションの中で、彼女は一際目を引いていた→
あどけない・童顔、大きな瞳、一際目を引く珍しいターコイズブルーの髪、後ろで束ねられた長い腰まである広がった髪、紺色の厚さ薄めのカーディガン、その上から背の高い財団指定のラボコート、紺のスカートスーツ、ヒールの低いベージュのパンプス、てるてる坊主のストラップが2つ→
双雨が休憩室で(楽しく明るく?)他の職員と気象予測のまじないや科学的証明について議論を交えて、彼女の作ったバウムクーヘンの周りに数人のエージェントや研究員がたむろしていた→のを横目で見る虫部
そこの数人は彼女を口説こうとしていた、福留もしていた、しかし虫部はそうしなかった
理解できない。
虫部の心の中:正直に言うと、興味はない。気にすることではない、受け入れがたい、少し腹が立っていたのかもしれない
虫部の人生の説明:何もかもを強いられてきている。→そう、何もかもを。→
双雨「←幸せそうな顔をしているな、とだけ」
世の中には食べ合わせの悪いものは、星の数ほどある。なら、それを数えるのは?→だからどうした?死人が出るまえから死体袋の数を数えるなんて野暮なこと、彼は絶対にしないだろう。

福留がその集まりの真ん中あたりを見つめながら「はー、可愛いなやっぱり」

「いやいい」何気なく言った「私が輪に入っても気を揉ませるだけだろ」
虫部「私を嫌ってる人間は多い」

「あ、そうそう」「そんでプロジェクトチームが作られたらしい。メンバーは双雨と金子、んで俺とお前だ」
ぎこちなく、無為的に違和感のあるような驚き方で虫部「そりゃ本当か?」
「マジだ」今度は真面目腐った声と表情で福留、人差し指を立て「厳粛にマジだ」





2.


2023/10/12

記録者: 双雨 照

SCP-058


アイテム番号: SCP-058

オブジェクトクラス: Keter(再分類済)

特別収容プロトコル(日本支部改訂版): SCP-058は本支部エリア-14での収容状態が維持されます。SCP-058の他支部への収容状態の移送またはそこでの検査はエリア-14管理者及び移送予定サイト管理者の同意・評議会職員3名以上の承認が必要です。その他詳細な収容状況についてはSCP-058定期管理ログを参照してください。

説明: SCP-058は、牛の心臓に似ており、4本の主に移動に用いる節足動物のものに似た足と、4本の長さを調節できる触手が生えており、非常に鋭い針に覆われています。背面に鋭い‘針’が一本、普通の心臓だったら上大静脈がつながる穴のところにあります。───

刹那的な昼休憩が終わりを向かえ、午後の割り当てのロールが始まった。窮屈なオフィスで、双雨はクラス申請書類の合間をぬってオフィスで窓際のデスクに広げたフォルダ(?)の一枚の文献の数百件にのぼるインシデントログに目を通していた。→ときおりデスクの端のハーベストのパッケージ手を伸ばす→しきりにファイルに見いりながら、深刻なことを考えているように見せることにつとめていたが、時々諦めたようにあくびをしては小さく身震いしていた。

彼女が本格的に組織に属していたのはたった3年間だけだったが、それでもここで得た知見は彼女にとって鮮烈なものばかりだった。そこには感激するものすらあった。彼女をそう唸らせる原因は幾つもあったが、それを挙げるのは造作もないことだ。実際、虎屋博士や神山博士によるデモンストレーションでは、未知なる探求に感銘を受けていたのは彼女一人だけではなかった。事実として彼女は常に楽観的だったし、今もまだ楽しもうと努力していた。

✈️しかし同時に、その超自然さを敬遠していた部分もあった。そして、いつしか彼女はいくつかの事務処理とインタビューを請け負うここに着地していたことに気が付いた。しかし──上手くは言い表せなかったが──双雨は確かに落ち着きを取り戻していた。彼女の求めていた、以前よりも余裕に満ちた情動の変化がここにはあった。

双雨がファイルから目をあげると、ラップトップを抱えた水色の薄手のパーカーを着た少女──エージェント・金子がオフィスに入ってくるのを見た→「あ、ここにいたんですか」大して驚いたような素振りも見せずに平坦に述べる、双雨に近づく「若葉博士がアノーマラス使用申請書類の件で用があるようなので、呼んで来ましたよ」金子
双雨「あれ?ミクちゃん」「若葉博士が?」

顔をしかめて金子「058輸送計画ですか」
双雨が頷く、「どう?」ハーベストの一袋を差し出すと→金子が受け取ってヘッドフォンをずらして隣の空いたオフィスチェアに座った→双雨は心の中で少しだけ安堵、機密情報は共有できる仲間がいるだけで安心できるものだ

───SCP-058の触手は鞭のように扱え、3.2m先を320km/hを超える速度で振ります。SCP-058は極めて敵性が強く、機会があればいつでも周囲を攻撃します。SCP-058は外傷を急速に回復するので、無力化されているように見えていても、慎重に接近するべきです。───

しばらく沈黙が続いて→「それがね」双雨が言うも、話す内容がないことに気づいて押し黙る「まあ」「全然」双雨が笑顔で、それはほとんど主観的な評価だった「駄目みたい」
金子「駄目みたい、ですかね」ファイルに目を通そうとはしなかった
金子と若葉博士

若葉が感心そうに頷く、意味もなく相づち→フォルダを見てるのか見てないのだかペラペラ捲り返して呟く

───SCP-058は高い機動性を持ち、水平面でも垂直面でも素早く移動できます。SCP-058は、200mの範囲で、短時間で爆発的に約90km/hに達し、2秒で静止状態から90km/hまで加速できると記録されています。───

「何だこれ」若葉は頭を振った。その行動はまるで……軽く絶望してたようだった。「何なんだこれ」衝撃を受けていた→若葉が双雨に「どうしてなんです?」

「虫部さんですか」若葉「難しい質問ですね……」

虫部博士、彼は双雨が財団に属して始めに顔を合わせるようになった一人だった→彼が彼女がこうしている動機になったというと、彼女の良心がそれをとがめるように機能していた→彼女の彼への第一印象評価は、冷たい、冷酷だった

あの、人が死んでも何とも思わないような目が、彼女には痛かった→時々非難するような落胆しているような視線があった→彼女は常に明るく朗らかだった→彼女は常に努力をしていた。また同時に、努力だけでは到底叶わないことが存在することも理解していた。

⭐双雨はあくまで虫部を恐れているだけ(虫部のことは良い博士だとも思ってるし、真っ当で真面目でそれゆえ敵をつくりやすいような性格であることも理解している)

思い悩む双雨を見かねて若葉が薄笑いをしながら「それなら俺は吹っ飛ばしてやりますよ」ピストルのジェスチャーを誰もいないところへおどけたように見せた

それは彼女を励ますには十分ではなかったが、双雨を社交辞令的に微笑ませ、ただ一言ありがとうと言わせることができた。

彼女は二人の姿がオフィスを完全に出るまで見届けていた。双雨は一度深呼吸をし、思い切ったように立ち上がった→双雨がフォルダから資料を抜き取ってコピーし、自分のコルクボードに閉じた。これらの行動に一切の迷いがなかった自分を褒め称えてあげたかった。←それがちゃんちゃらおかしくて思わずくすくすと笑った。

次の仕事の時間だ。双雨は静かな廊下に飛び出すと、右手に収容棟に向かう二人の男の背中が視界に入った。一度ドアの前で立ち止まって彼らを眺めていたが、特に話し掛けるような意味もないことに気付くと、反対方向の事務室へと歩き出した。

大丈夫、明日はもっと良く思えるようになるはず。力を入れずに、気楽に行こう。





3.


2023/10/12

記録者: 虫部 和賀

午後4-3
それからしばらくたって、オブジェクト交差試験会議(058を日本支部サイトに輸送して調査検査するやつね)があった→虫部は少し遅れてやってきた→会議室はだだっ広く、一面真っ白とグレー、側にはホワイトボードとプロジェクターが一つ、事務的で無機質なパイプ椅子が4つ置かれて、折り畳みのパイプ机、形式はマンネリ化してた
虫部が遅れてやってくると→福留は何度も腕時計を覗くような素振りを見せ虫部の座る席を指し示す→虫部は座る→二人は軽く目を合わせ、会釈(もう片方一人はもっと恭しく会釈し)し、また目を手元の資料に戻す→虫部はそれほど気をはらってなかった、虫部はずっとこの後の予定に注意を払っていた
福留は手元のパソコンマウスクリック!カチッ、スライド展開、本題に→
福留「まぁ形式的なものですからね、気楽にやってください」→声色を変え呼び掛け(明るく言う)たが、目の前の女性2人と堅苦しい男性1人の間の見えないアクリルボード(壁ね)にはまるで手応えがない、出鼻をくじかれたようだ→
平静を装い、スライドを進める福留、福留が記録装置を電源をONして「ではこれより058プロジェクトチーム会議を行います」
後はマニュアル通り「お手元の資料に記載通り、件の058はアメリカネバダ州エリア-14にて収容されています。当日の輸送タンカーには機動部隊ラムダ-12と担当主任トレビュシェット博士が搭乗しており──」
虫部は聞き飽きていた(福留とその他メンバーと一緒にプレゼンの練習に付き合わせられたため、→)虫部視点→長パイプ机、目の前には058の資料、その目の前には手元の資料を熱心に読む二人(双雨、金子)と婦人用のバラ柄(?)のハンカチでしきりに汗を拭う福留を見返す→虫部はほのかに(真面目って、何だろう……)と感じる
資料に目を落としながらプレゼンを聞いていた、内容は(事前に調べたものと)何もかも同じ、組織化された、規則的なプロトコル、簡略化された指示配置、いどとなく繰り返される取って付けたような注意喚起、垂れ流していた→そして……
福留「これらの計画は全て日本支部と本支部締結の元指揮されています、くれぐれも求められている以上のものをしないように」
虫部……そう、これだ✈️何もできない。
✈️
その後、金子のより洗礼された検察官さながらの質問の残弾が尽きるまで(福留をやりこめていた)、それまで虫部は資料に大方目を通し、マニュアル通りの福留の言葉を聞き流すと、虫部は軽く失望した
福留が記録装置を切って「まあまずは安心することですな!この支給されたマニュアルそってやれば大体のことは片付いてしまうものですよ!それに……」

虫部はプリントを秩序的に正しく並べ直しながら、至極単純にただそうなれば良いなと考えていた。





4.


2023/10/12

記録者: 双雨 照


あってないような会議の後、双雨がプライベートな時間を過ごせたのは、プロトコル草案をもう3つほど片付けた後だった→歩き方が軽やかだった、その時には双雨は疲れていたが気分は良かった、実験監督の仕事がないだけで今日は比較的には良い日だと思えた
あと数人のスタッフにお茶を運んだら今日は切り上げるつもりで→双雨は端に追いやられた横長の給湯スペースへ歩き、覗くと、誰もいないことをラッキーに思った→カウンターテーブルの電気ポットの側にきっかり5人分のティーカップを並べ、ティーパッグを入れる→電気ポットのスイッチを入れる→その側に

金子「双雨さん」「こちらプロジェクトのスケジュール管理表です」

双雨とエージェント金子が話

エージェントさがみ

福留「おじさん、困っちゃうな」途端に熱が冷めたように「嘘だよ」
→福留がティーカップの一つ(双雨が持ってきたやつね)を手に取る→まだ大して温まってもいないお湯をポットからカップに注ぐ→双雨は止めようとしたが、福留は宥めるように断った

⭐双雨はあくまで虫部を恐れているだけ(虫部のことは良い博士だとも思ってるし、真っ当で真面目でそれゆえ敵をつくりやすいような性格であることも理解している、だからこそ彼のする仕事は信じてる、彼自身が私をどんな感じでに思っているのかもわかるような気がする)とそれとなく虚ろげに伝える双雨

双雨「知ってますよ、勿論。彼はその……悪い人でないのは当たり前なんです。皆さんも知っておられる通り。その……ただ……」

双雨は言葉に詰まったが、福留はただ無言で「続けて?」と言うように眉を掻いていた。

双雨「ただ……ちょっと冷たく感じるだけなんです。虫部博士とはいつも、仕事で一緒になるのはありませんでしたし……」

双雨は自分の言及を少しばかり後悔したが、表面的に表そうとはしなかった。双雨が謙虚に笑う→それを見た福留「そうか」もう一度納得して「まあ、そうか」
双雨や金子が疑問の顔→福留「うーん、何、あいつはな、常識的な考え方がぶっ飛んでるというか、ジャングルから出てきたんならそれも当たり前っていうか」
さがみは058の資料から目も上げず「真面目じゃないんですかね?」
福留も目を合わせず「いや違う、でもまあ、大方そんな感じのとこだろ」
そう言って福留はカップを持ったままオフィスの方にもどった

「えーっと、知らないんですか?虫部さんの出自」





5.


2023/10/12

記録者: 虫部 和賀

虫部がオブジェクトの看守任務から解放されたのは、深夜になってからだった。次なる仕事の準備をするため、夜道、ランドクルーザーを運転する虫部、対向車は奇妙なほど全くない、仕事でのしがらみがなければ満足できたような静かな夜の一時だった、寝不足で調子が出なかった、助手席にはオブジェクトの収容アイデアをまとめた資料と機材が山積みに(後部座席にも発泡スチロールの山が)、財団から支給された付属の小型カーラジオはサイトニュースを……職員間の異常性に関するハラスメントや平たく言えば虐げる行為について→実に幼稚で、取るに足らない行為、気にしてる暇もない→それ故その内容には全く気を払ってなかった
正直、虫部は気になっていた……同じプロジェクトチームである双雨のことが
✈️
交わりたくはなかった→傷付いてしまう。一体誰が?
遠くからサイトが近づいて見えると、虫部は安心してハンドルを握る力が抜けていくことに気づいた。もしかすると彼が思うより彼は繊細なのかもしれない←??
駐車場に粗っぽく止める→虫部……この気持ちを誰かに吐き出してしまいたいと思っていた。→携帯を取り出す虫部「松山博士」しかし彼にはそれができなかった。「サイト-8124に到着しました。運搬班の手配をお願いします」





6.


2023/10/12

記録者: 虫部 和賀

朝、食堂?二人の男が対面して座っていた。(虫部福留)と一人の女性(金子)三人以外に人は全くいない→一人はコルクボードを持ってる、もう一人はラップトップの画面を見てる

「058トラクターの輸送経路」

「問題ない」

「日本支部版058管理プロトコルの更新」

「問題ない」

「サイト-8126機動部隊配置図」

「問題ない」

「プロジェクトチームの士気の現状評価」

「それもまあ……問題ない」

「オーケイ、以上」福留は残りのチェックボックスに纏めてサインを書き入れると、ボードを金子に押し付けた。→傍らに避けていた海鮮丼と割りばしを前まで引っ張って、手繰り寄せてきた「俺の仕事は終わり」

口の中で低く呟く虫部「だと良いが」虫部の前にあるのはお冷だけ

虫部が言ったことから思い付いたように、しばらく考えて、黙ってから鼻をかきながら天井を見ながら宥めるように「まーまーわかってる。」→海鮮丼をかっこむ

福留「正直、ここまでことが上手く運ばれてるのにおかしいって思う時はあるが」
当たり前だと言わんばかりで虫部(海鮮丼にがっつく福留を見ると、そんなこと微塵も思ってないだろうなと)「そうだな」
福留「まあその方が楽なのもわかる(つまり虫部のことは全然わかってない)。」

福留「よせって、縁起でもない。」

福留「俺だって、何が好きでこんなことやってんだか……」
挑戦するような声色と目線で虫部が言う「じゃあ何故?」
「そりゃだって」福留が威厳たっぷりにこたえる(少し言葉につまる?)「仕事だから?」
次に福留が茶碗を持ったとき、海鮮丼の上に山盛りの刻みネギが
福留が金子に「あーっ!こん畜──」立ち上がろうとする福留、宥めようとする虫部を見ると、途端に落ち着き払って「いや待て待て、これはフェアじゃないし大人げない、元々がフェアじゃない」
クスクスと笑った(笑みを漏らした)ように見える金子
金子「でも本当になんでですかね」デスクトップから目をあげずに「てっきり恒例のバカンス関係の仕事かと思っていましたし」
福留「馬鹿、あんなの腕っぷしだけのへべれけどもには一生かけてもまわってこねえよ」何も言わない虫部と金子、ばつが悪そうに福留「まぁなんだ、生きてるだけで色んなことがあるわけよ」「特にうちらみたいな現場仕事はね」話の最後には金子に向けて
金子「知りませんよそんなの」

福留は自分の話に寄ってる

福留「まあ何か彼女のためにできるようなことがあればぁね」
虫部「双雨博士が?」
⚠️虫部があだ名を聞き出すような形にしないこと

双雨は極端に明るい分、どうも敵を作りやすい(鼻持ちならないような)らしい(虫部も双雨のことを嫌って?いたので)(※虫部は堅苦しく冷淡な性格上、目に見えて嫌われている人が多いが←→双雨は目に見えない嫌われている人が多い)→虫部「その彼女のあだ名っていうのは?」

金子はいつの間にかいなくなってた→周りには人だかりが少しずつできていた→途端に冷静になる福留、渋い顔の福留
「いややっぱり、」わざとらしく溜め息を吐く福留「この話は止めとこう





7.


2023/10/12

記録者: 双雨 照

双雨の実験監督、そのD-クラス女性(茶髪、セミカールの髪型、オレンジのつなぎ)にとって双雨は真に奇妙だった←実験開始時には他の研究員(大体が無言(←これが普通ネ)かくっそ傲慢)と違ってD-クラスにも礼儀正しく明るい(いつも実験開始時にはなぜだか謝りにくる)、彼女と巡り会えて幸運だった
双雨とD-クラスが話 双雨は丁寧語、Dはタメ語
d「ごめんなさい、ずっと私は死にたかったです。」
⚠️Dクラスは死ぬほど辛い過去があったが、双雨は励ます、しかし虫部は最後の最後で彼女のためにも終了する処置をとった
┗⭐このDクラスはエージェント神本の代わり?
博士とDクラスは、もう二度と会うことはないだろう(財団は広いため)





8.


2023/10/12

記録者: 虫部 和賀


財団サイト外の側面にある自販機列の前→虫部が缶コーヒーを買いにくると、金子の姿がポケットに手をいれて待っていた→軽く声をかけて目線を交えて自販機の前までやってきた虫部にしばらくすると金子「今日の昼、福留さんと主任(双雨)の話してましたよね?」
虫部は急に話題の核心をつかれどぎまぎした、認める、どうもこういうタイプは苦手な虫部
金子「福留さんが言いかけてたこと、知りたいんですか?」
頷いて、自販機のボタンを押しながら虫部「まあ、不合理で不都合なことは誰しもある」
間髪いれずに金子「関わらずにいた方が良かったなんて後悔することだってありませんか」
虫部「でも」うまくしゃべれてないことに自分でも驚く「でも、私には知る権利と、何より解決する義務がある」
金子「何をですか」詰め寄るように言い放った
怪訝な顔する虫部、取り出し口に落ちた缶もそのままにして「どういう意味だ?」

「疫病神」

右手にある自動ドアが開いて──
ターコイズの髪とてるてる坊主のストラップが──
双雨だった。
双雨「あれ、虫部さん、どうしてここに──」
失敗だった。虫部は返答が遅れたことを後悔した。
金子「主任!」
虫部が引き留めるより先に双雨は走り出した
金子「すみません!」





9.


2023/10/12

記録者: 虫部 和賀


午後のオブジェクトの実験監督仕事が終わった後、虫部オフィスにいた→オフィスの中のうっそうとおいしげったジャングルの奥の奥、入口の光が届かないようなところで虫部はキャンプしてる
座って、燃料にもならないような小枝を拾い上げては焚き火に投げ込み、口に挟まった煙草から立ち上る煙を眺める虫部、ほんのりと自分のオフィスのことを不思議に感じていた
虫部はあんなに明るい彼女がそう呼ばれていたなんて……と一人考えちゃうちゃう
「問題ない、問題ない」←いったい何が問題ないんだ?何を見て?何を見て問題ないと言うんだ?

何もかも上手くいっている。しかし……

火を消した

次の仕事の時間だ。

サイトに着いて、その中をうろうろしていた(特に考え事もせず)→静かで誰もいなかった→念のため食堂へも足を運んだが、彼女の姿はどこにも見当たらなかった。外は冷たかったのかもしれない。





10.


2023/10/12

記録者: 双雨 照

深夜2時頃
双雨は宿舎に戻り、シャワーを浴びていた→ぬるくなった湯船に浸かり、シャワーを止めて静かにした、電気を消して暗くした→側に置かれた櫛を手に取り、手の中で回すと、両手で持った→何か別のことを考えようとしたが、静かになると頭痛に襲われ、溜め息をついた→長い間そうしているつもりはなかったが、すでに40分以上たっていることに気がつき、静かに焦った(お湯は冷え切っていた)→それはとても緊迫感のない焦りでとても奇妙に感じられた

彼女は困憊していて酷く疲れているように錯覚していた→疲れの原因を忘れることもできたが、彼女はその選択をしなかった→合理的ではなかったが、今はそれでも良いと思えていた

ファイルデータ送信中……

僅かな時間があったが、彼女は何かを始めようとは思い立たなかった。

送信完了!

見届けると、双雨は溜め息をつき、こじんまりとしたオフィスの隅、そなつけられた黒のソファー、それに白衣のまま仰向けに寝転がる双雨、電気はついてない月明かりだけ→
右手のひらでてるてる坊主を弄りながら双雨……「これがなかったら、どんな生活を送って……」
双雨はてるてる坊主をソファーの裏側へ投げ込むと
双雨……正直に言うと、虫部のことは信じていた。諦めきれていなかった 今はもう完全に……失望に変わっていたんだろうか?

スマホの画面(ブルーライトだけ)→

058研究プロジェクトの件、どうでしたか??

もう何がいいのか悪いのかわかんない
ホントに

双雨はその返信も見ずに電源を消す→サイドテーブルの小さなLEDライトを消し、寝返りをうつと、明日の夢に手を伸ばしはじめた←???





11.


2023/10/12

記録者: 虫部 和賀

休憩室に向かう途中、福留に捕まった
何故か若葉博士も同席してた

虫部「あいつは……その……」口ごもったように「明るすぎる、明るすぎるんだ」→福留が以外そうに、しかしもっともらしく大袈裟に頷く

福留「難しいなぁ」

自分のアゴヒゲ無精髭を丁寧に撫でる福留「彼女はね、うーん」少し唸って答えを迷って「まあ何、強いんじゃあないかな?」
虫部「強い?」検討違いなこたえに、まるで自分への侮蔑のようにも聞こえる
福留が自分の考えに酔ったように「この財団で、あれほど天真爛漫さを維持できるなら、それほど不幸ではないのかもしれまへんなぁ」虫部を見かねて、椅子にふんぞりかえり、説得するように、諭すような姿勢で「まあ、とにかくだ。お前がそうやって彼女のことをな、まぁ、なんだ?とにかく、俺から言わせてやるとだな、」
→虫部は考え事、確かに双雨はそれほど不幸ではないのかも、それなら自分がまるで自分から不幸に突っ込んでるように見えるな……しばし沈黙が流れる
「おーい?」沈黙に堪えかねたように、福留がスーツからタバコ箱をつまみ上げた「……やるか?」
虫部は隠れて溜め息をつくと、頷いて席をたった。喫煙所に向かう途中で、
✈️←ここで虫部が吹っ切れたような描写が必要
虫部「吹っ飛ばしてやってみるよ」





12.


2023/10/12

記録者: 双雨 照


双雨が電気の消えた(デスクライトだけ)オフィスで一人、058のファイルと送付資料と事件ログを見返している→目の前の小さな卓上ブラウン管テレビでログを再生しながら、希に横のコールスローサラダをつつきながら、058の英語ファイルに目を落としていた→
そのログは、認識災害的なものじゃなければ全て、そのほとんどが無修正(別の言葉で言い換え必要)だ→そのほとんどが、恐るべきジョーク
しばらくして考えていたことが混乱する(吐き気が、立ちくらみが、)と→一度背もたれに倒れて深く息を吐き、テレビを消した、部屋はページを捲る音以外に静かになった
頭痛、気分が悪い、なんとなく居心地の悪さを感じはじめていた→時間の流れが疑問の確信を近づけはじめる→もし、これが上手くいかなかったら?
✈️
窓から見える、サイトの駐車場の端からゆったりと遠ざかってゆく深緑のランドクルーザー(虫部の?)を眺めていると、

扉にノック音→双雨が返事をする前に「双雨さーん?」エージェント金子が手元の資料に目を落としながら入ってくる「こちらあの、虫部博士から」

金子「ただでさえ体壊しやすいんですから」

⚠️虫部と双雨の関係をぎこちなくもそれとなく取り持つ金子

疲れもあり、頭もぼーっとしてた双雨、無意識に、咄嗟に尋ねる「どうしてこれを私に?」

閉まった扉を見る→疑問が蘇る→
もしこれが上手くいかなかったら?





13.


2023/10/12

記録者: 虫部 和賀


ちょっと虫部一人の場面を挟んでから
虫部が何となく購買部による、エアリアル(スナック菓子)を手に取る→そういや……考え事
←そこに丁度角から姿を表した双雨(購買部に向かおうとしてた)
→めちゃくちゃ気まずそうにするも、虫部が手に持つ袋が気になる双雨(後ほどの話で、双雨はこのことをめちゃくちゃ不思議に思ってる)
虫部……(マズッた……)やっばいな
最初に話したのは虫部だった、急に明るく話し出す双雨
→それに虫部ものっかって、二人でぎこちなかったけど、今まで以上には有意義な会話

虫部「あなたは異常ではない!」

自分のオフィスに戻る虫部→席につくと、タイミングを見計らったかのように、入口から片手にマーベルチョコレートの筒を持った福留が入ってくる→うざいと思ったが、これはこれで良いと思えた
—-
14虫部「正直に言っておく」「うざい」

✈️ここいる?

虫部がオフィスの定期的な監視する→地面の上にマーベルチョコレートの筒が横倒しに→福留が忘れていってんやろな→拾い上げようとする→何となくだけれども、さっきの会話が頭をよぎり、所詮こんなものか(みたいな感じで)、彼女のお菓子好き(?)にも不信感がつのった
┗何故かそれが残念に思えてしまった虫部





15.


2023/10/12

記録者: 虫部 和賀

虫部と双雨
虫部「私たちには……その……考えられることがない」「全く」←プロトコルは全て向こうで決められているので、考える必要がない→それなら何故俺たちがいるんだ?という不満

双雨「事実を知ってしまうのが怖い、それに耐えられない自分がいるかもしれないと思えて辛いっす」

双雨「ときどき自分たちがDクラスの上に立っていることを忘れてしまいそうになる」

やはり虫部のイメージを払拭することは難しかったが、双雨「虫部さんのために、何かできることがあれば」





16.


2023/10/12

記録者:

「今日だな」
福留と虫部が一緒にいるとき、サイトに緊急サイレン!SCP058が収容違反!
「何がどうなってんだ?」

二人の元に何かがチャンバーの壁を突き破って出てくる→ものすごい揺れと轟音と衝撃、吹き飛ぶキャビネット・ロッカー・自販機→虫部はものすごい勢いで吹き飛ばされ、壁に打ち付けられた→虫部:痛てぇ!うずくまる→福留の声が途切れ「マジか──」続いて前方から轟音、顔を上げると砂煙が舞ってる→唐突に砂煙が飛び散り、中から何かが凄い速度で飛び出し、弧を描くように虫部に接近

叫ぶ福留「はーわかったわかった!」虫部にエージェント標準の小型自動式拳銃を押し付ける「ほら、持ってけよほら!俺はどのみちもう動けねえよ!」→ふたてに別れる、福留は出口の確保と避難指示、虫部は双雨を探してサイト奥に

058は角をスピードを落とさずに直角に曲がって追跡する→虫部「嘘だ──」横を掠めて激突する→隙を見て飛び出すも追跡される→大型消火器を投げつける、命からがら逃げ(状況は加筆)、しまるエレベーターに飛び込む→続いて揺れと凹んだエレベーターの扉が見えた、奇跡的に動いた
エレベーターをバールのようなものでこじ開けて外に出た虫部、サイトの基礎(建物のネ)がやられたせいか、急に大きな傾きの揺れ、そして通路照明がきれる、暗闇に舞い上がったコンクリートの灰(の中から不意に飛び出すちっぽけな死)を見る(想像する)と、思わずえづきそうになる(未来を想像して、緊張・震撼によるもの?)→虫部はペンライトを取り出して進む

虫部は真っ先に購買エリアのある地下2階へ→いなかったが、購買エリアの隣にある冷凍倉庫の金属ゲートが半分ほど開いているのが目につく(普段は開いてない、かなり重くそう頻繁に開けられるものでもない)
意味ありげに入り口に折り重なったラックの束→それらを必死に押し退ける虫部→冷気を感じる奥へ進む→
冷凍倉庫内部の奥にて双雨がD-クラスと一緒に発見(双雨が負傷したDクラスの応急処置を)、虫部はそれを見て気が動転してた(緊張感がカンストしてた)せいかわけも(なく?)わからず腹が立った(外はこんな状況なのになんで双雨はエージェントの一人助けてやがんねん)→虫部はエージェントの向きに座り込んで極めて冷静に「あー、今低い男の声が聞こえていたら、自分の名前と職員コードを言ってくれ」→D-クラス「神……本……」→立ち上がって虫部が福留に早口で電話→電話口で息を切らした福留が出る→虫部「他支部への支援要請と救助ヘリを──」、福留「はぁ?!今やってる!」、虫部小声で「それなら念のため死体袋を3つ用意して」、福留「えぇ?!それは──とにかく俺は──」→電話がかすれていき遂に途絶える→
虫部は後ろ向く→双雨は動揺こそしているが正気を失っているようには全く見えない

すすり泣くDクラス

双雨はここに残って救助を待つのが良い・むやみ外に出るべきではない、虫部は058は厄介すぎる・それに複数のオブジェクトが収容違反してる可能性もあるのですぐに移動する方が良いだろう「それに……まずい、現実強度が不安定化してる」

⚠️虫部がランドクルーザーを引っ張ってきて地下倉庫へ乗り込む?生身じゃ058には勝てんでしょ

「地下倉庫!」双雨が叫ぶ「地下倉庫なら、誘(おび)き出して一時的に足止めできるかも!貨物エレベーターは地上まで繋がってるから、脱出して、終わり!」





17.


2023/10/12

記録者: 虫部 和賀

財団サイト地下倉庫、めっちゃでかい、天井高い→
貨物エレベーターで脱出する双雨、虫部、エージェント神本→エレベーター到着!双雨と虫部が乗り込むも、神本が058に激突され倉庫の壁に押さえつけられる!→神本が何か口パクで言ってるように見える……→双雨が咄嗟に助けに走り出すと、後ろから彼女の手を虫部が引っ張る「駄目だ!的な」→双雨「だって……~~~」→予備電力もやばいのでエレベーター上げんとやばい→虫部は操作盤を操作し、エレベーターを上げる→それに抗議する双雨「お願いです、虫部さん!彼は~~」→ゆっくりと上がるエレベーター、(虫部はDの彼女にしてあげられることを考えていた)虫部は内ポケットから拳銃を出し、058に全集中して狙いを定める→横で騒ぐ双雨「エレベーターを降ろしてくだせえ!」、虫部の中では一瞬だけめっちゃ静寂、狙いを定めて……
その弾丸は、D(の左胸)を貫いた
即死だった
貨物エレベーターは天井に達し、倉庫が見えなくなった→虫部が大きく息をついて手を下げる(頭が恐ろしさを感じるほど冴えていて、冷静だった)と、頬に鋭い痛みが!吹き飛ばされる、崩れ落ちる!(双雨にビンタされたのか?!)→見上げると、双雨が彼の前に立ち、鋭い目を向けている、睨みつけている、何も言わずに
なるほど、確かに、彼女は本当に強い目をしているな、と虫部が思う





18.


2023/10/12

記録者: エージェント・福留

サイトの外側は溢れかえっていた、避難した研究員、エージェントでごった返し、機動部隊救助ヘリ、ストレッチャー、死体袋の運搬手配をやってる・なれない大声で指示してる福留と金子、大騒ぎ
緊迫した無力を感じる時間が流れ→貨物エレベーターがせりあがってきた、そこには気を失った二人(虫部双雨)が寝転がっていた
駆け寄る福留、それに続いて駆け寄る大勢、金子が本気で「良かった……」駆け寄る
✈️
エレベーターの端に転がっていた拳銃を見つけて福留「ああ……はぁ……」頭を悩ました、顔を片手で拭うように覆う
その周りでは救助に駆け寄る者、称賛するもの、とにかく明るい声援が→福留が拳銃を拾い上げてポケットに静かに直す→長い間生きているとこういうこともある→彼はこの拳銃を手渡したことを不運に感じたが、後悔はしないようにした→しかし福留は、二人の顔を交互に見ると、その人混みの中から、失望したような、申し訳なさそうな、尚且つ同情していた。

そして、突き放すように独りごちた。「まあ、あんたらが無事で良かったよ」





20.


2023/10/12

記録者: 虫部 和賀

その後しばらくして……内科病棟は前の収容違反の怪我人で溢れかえっていた、デブリーフィングインタビューを受けた後→(怪我もしてないし、たかだかひっぱたかれた頬の痛みでこの場にいておくのが申し訳なさと、言い様のない罪悪感、今すぐ立ち去りたい、あと病院じたいあまり好きちゃうねん)虫部は内科病棟の椅子に座って壁に凭れて物思いに耽っていた、虫部はこの瞬間が嫌いだった(デブリーフィングは古いやり口で古傷をえぐりかえすようなものだったから)→時々顔を拭ったり、意味もなく立ち上がり、それに気付かされた時にはまた座るような仕草を繰り返していた。→記憶処理を受けにいくべきか、そうじゃないべきか悩んでいた→(ここに、さっきの場面の後のシーンがどうなったかを説明、最終的に他サイトからの援助要請の機動部隊ヘリにより闇の心臓は地下倉庫にて鎮圧、死者は奇跡的に一人もいなかったと説明されている(Dクラスは人間じゃない)そう、奇跡的に。→確かに、自分は正しいことをしていた。何もかも、上手くいったはずだった。)→しばらくして立ち上がると、右手から女性の声が「あ、あの、虫部博士」虫部がそっちを見ると双雨がいた(しょんぼりとした顔?佇まい?虫部と目を合わさないように?沈痛な面持ち?もじもじとした←しきりに手のひらを重ねて「この間は、その、ありがとうございました」
虫部も一度目を合わせると、すぐに外した、その目は弱々しく病的だった、虫部は極めて感情を込めないように答えた「いや、良いんだ」
虫部が少しスペースを空けると、隣の隣の隣の座席に双雨が隣に座った→虫部は途端に恥ずかしくなって、スペースをつめようとはしなかった

双雨「はい、私たちは皆がみな正しいと思うことをしています」虫部の顔を覗き込んで「嫌われないために?」
思わず返答につまる虫部、当たり前のことなのに彼女の前だと何故か言葉が出てこない、威圧感?
双雨が虫部の顔から視線をそらす「違いますよね」続けざまに「じゃあ、周りに正しいと思われるように?まあ、それも」言葉を濁す
虫部が溜め息を吐くように言う「アイデンティティのためじゃないのか」
双雨「まあ、極端に言えば」言葉を切るしばらく黙って「でもそれなら、矛盾してますよね?」
虫部………まあ確かに……と頷く「大抵はそれに気付けない、要するにプライドの延長線上みたいなものだろう」そっけなく言う虫部、何気なく内ポケットをまさぐったがシガーケースは抜き取られていた「皆、敵は多いものだ」
「なら、それに気付かされてしまった時が、一番辛い時だと思います」
虫部が慎重に繊細に、恐る恐る静かに尋ねる「(…)気付いたのか?」
「いいえ、ちっとも」双雨が否定的に首を振るも、残念そうには見えない

「結局、何もわかりませんでした」彼女は席を立ち、虫部へと歩み寄った。「どうしてあなたがここに来たのかも、何故あなたがそうまでしてくれるのかも、それももう──」

虫部「それはこっちの……」彼はそう言い掛けた。言いかけたところ、双雨が虫部の手の中に透明フィルムで丁寧にラッピングされた電子タバコを握らせる(手の中に押し付けた)(タバコを吸うのが理解できないが、とにかく健康でいてほしいとの心の現れ)

「私には理解できません」双雨はいつもの少し遠慮がちな笑顔でそう付け足して足早に去って行ってしまった。

彼女の後ろ姿が病棟の柱に隠れるまで、虫部は見つめていた。→結局のところわからなかった、彼女が度を超して明るすぎる理由も、自分がこうして財団に身を捧げるわけも、理解できなかった→しばらくして虫部が深く息をついて立ち上がる(記憶処理受けるか否か!)→

次の仕事の時間だ。虫部は内ポケットに細やかなプレゼントを放り込むと、→あるべき選択肢にいった←書き方???





21.


2023/10/12

記録者: N/A

しばらくして虫部は職場に復帰→電子タバコを前ポケットにさして包帯ぐるぐる巻きでニヤニヤしながらこちらに近づいてくる福留を見ると、治療中に真摯考えていたあの日のことが自分が馬鹿馬鹿しく思えた。
┗虫部は残りの計画草案を押し付けてこのプロジェクトが終わるまで休んでやるつもりでいた、本気だった。本気で、微かに嬉しそうにしていた。

一方、双雨は3日ほど遅れをとって復帰した。あまり変化のないように見えたが、双雨は以前よりも肩の力は抜けていた。ある時、彼女は休憩所のベンチに一人で座り、ある博士のイメージと計画を組み直していた。それは前よりも良いアイデアになりそうだった。

これで良い。この距離感が、何よりも心地よい。しかし心の奥底では、密かにお互いが救われることを望んでいたのかもしれない。

特に明記しない限り、このページのコンテンツは次のライセンスの下にあります: Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 License