鏑木博士と鈴木研究員の会話ログ: 以下はSCP-XXX-JPの第一発見者であり、事案2020Aの詳細を知る鏑木博士と鈴木研究員の会話ログです。
鈴木研究員: この地震は何でしょうか。
鏑木博士: 地震ではありません。収容違反です。このサイトのSCP-██-JPと思います。
鈴木研究員: どうしますか。
鏑木博士: まずは退避しましょう。
<収容違反から1時間後>
鈴木研究員: 博士、サイトがSCP-██-JPに飲み込まれています。
鏑木博士: 奴の能力は周囲の原子を崩壊させることだ。この見た目から察するに陽子が中性子に変化している。
鈴木研究員: 我々はどうすればいいのですか。
鏑木博士: どうしようもないだろう。奴に近づけば死が待ってる。
<収容違反から2時間後>
鈴木研究員: 博士、そんなに急いでどうしたんですか。
鏑木博士: 奴の対処法が見つかったぞ。
鈴木研究員: 本当ですか。
鏑木博士: ああ奴は中性子の塊だから中性子を吸収する水を上から放射すれば倒せるはずだ。
鈴木研究員: なるほどそれなら確かに倒せるかもしれません。
<収容違反から3時間後>
鏑木博士: 奴には全く効いてないぞ。
鈴木研究員: どうしてですか。
鏑木博士: 常識が通用する相手じゃないって事だ。
<収容違反から4時間後>
鏑木博士: 奴の進行速度が速くなっている。すでに街1つ飲み込まれた。
鈴木研究員:博士、我々だけではどうしょうもありません。原子爆弾が必要です。放水は意味を成しません。
鏑木博士: 分かった。上に掛け合うよ。断られると思われるがね。
<収容違反から5時間後>
鏑木博士: 予想に反して認められたよ。しかし条件付きだけどね。
鈴木研究員: その条件とは何ですか。
鏑木博士: 全てを開示することだ。財団のこと、SCP-██-JPのこと、さもなければ原子爆弾は使用できない。
鈴木研究員: それはLV-zero:捲られたヴェールシナリオの発動を意味します。大丈夫なんですか。
鏑木博士: 大丈夫な訳ない。財団は負けたんだ。この中性子の塊に、だが、地球が中性子星になるよりはずっといい。
<収容違反から7時間後>
鏑木博士: アメリカ政府と日本政府の協力の元原子爆弾を投下することが決まった。後、LV-zero:捲られたヴェールシナリオはこれが成功すればやる必要がなくなった。記憶処理で対処する事になった。
鈴木研究員: 失敗すれば、世界中が我々のことを知る事になるんですね
<収容違反から11時間後>
鏑木博士: 原子爆弾は失敗した様だな。
鈴木研究員: これでLV-zero:捲られたヴェールシナリオは発動するんですね。
鏑木博士: 実は平行世界の2020aの財団と交渉する事になったんだ。交渉次第で全人類を2020aに移せるかもしれない。
<収容違反から13時間後>
鏑木博士: 2020aへの移送が決まったよ。
鈴木研究員: それはよかったですね。
鏑木博士: 移送時に財団関係者以外は全員記憶処理する。財団関係者も基本的に記憶処理をする。だが希望者は記憶処理をしなくても良い。鈴木君ははどうする。
鈴木研究員: 僕は記憶処理して財団とは無関係の人生を生きる事にします。
鏑木博士: そうか。それはそれで良い。
<収容違反から14時間後>
鏑木博士: 最後に奴の近くに行かないか、もちろん安全は最大限確保する。
鈴木研究員: 奴に近づいて何がしたいんですか、博士。
鏑木博士: 写真を撮る為だよ。
鈴木研究員: そんな事ですか。記憶処理されるんだから意味ないですよ。
鏑木博士: その話なんだが、記憶処理を受けない事にした。
鈴木研究員: 向こうでも財団で働くんですか。
鏑木博士: いいや、小説家になってこれまでの話を本にして、その本が売れたら印税で遊んで暮らすんだよ。
鈴木研究員: そんな事ですか。絶対無理ですよ。
鏑木博士: 冗談だよ。向こうでも働くよ。
鈴木研究員: でもこうして世界の終わりを見せられると嫌になってきませんか、嫌な事忘れる事が出来ないなんて辛いですよ。
鏑木博士: それでもやるしかない。
<収容違反から15時間後>
鈴木研究員: 博士、何か光っているものがあります。
鏑木博士: 槍のようなものだ。財団の攻撃なのか。だが今まで全ての攻撃は防がれてきた。
鈴木研究員: 奴に槍が刺さりました。奴の活動が止まりました。近づきましょう。
鏑木博士: 今まで奴に攻撃が通じた事なんてあったか。