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アイテム番号: SCP-2930-JP
オブジェクトクラス: Anomalous Safe Keter
特別収容プロトコル: SCP-2930-JPは保管庫に収容されます。 SCP-2930-JPは金具で状態を固定した上で保管庫内に収容されます。また、保管庫内部は常に監視され、保管庫付近への接近は禁じられています。
SCP-2930-JPの使用はO5評議会の過半数の承認が必要です。
説明: SCP-2930-JPは白色の非常に丈夫な不明な金属によって構成された1辺1cmで重量10gの6面ダイスです。ミッション中の██機動部隊員によって偶然発見されました。
SCP-2930-JPは通常のサイコロとは異なり、必ず決まった数の面(以下、SCP-2930-JP-1と呼称)を出します。SCP-2930-JPを置いた場合でも不明な方法により運動を行いSCP-2930-JP-1が出されます。また、勢いよく転がした場合でも不自然な軌道を描きSCP-2930-JP-1が出されます。
SCP-2930-JP-1の値: 5
発生原因: ██機動部隊員による使用
SCP-2930-JP-1の値: 2
発生原因: ██機動部隊員による使用
SCP-2930-JP-1の値: 3
発生原因: ██研究員がSCP-2930-JPの調査により使用
SCP-2930-JP-1の値: 4
発生原因: [削除済み]
SCP-2930-JP-1の値: 2
発生原因: ████/██/██の地震
SCP-2930-JP-1が発生した場合、その分だけSCPオブジェクトの収容違反が発生します。SCP-2930-JPがこの現象を発生させる仕組みについては未だ解明されていません追記説明[要クリアランスレベル4]に記されます。
SCP-2930-JP-1が発生した際、当財団内において職員に扮した人型実体が複数出現します(これらをSCP-2930-JP-A群とする)。
SCP-2930-JP-A は反ミーム的な認識災害効果を持つ異常な人型実体群です。存在は不定数ですが、人型で身長が170cmのアジア人男性であるということは共通しています。極めて高い知能と戦闘力を持つとされ、財団職員に対しての交流は消極的です。SCP-2930-JP-1の分だけランダムに他のオブジェクトの収容違反を発生させ、その成功率はいずれも100%です。収容違反を阻止しようとする場合、SCP-2930-JP-Aは極めて攻撃的になります。 SCP-2930-JP-Aは自身を目視した人物に「そこに居るべき財団職員」であると認識させ、目視をやめてから30分後にはSCP-2930-JP-Aに関するすべての記憶を削除します。これらの認識災害効果はWクラス以上の記憶補強剤で無効化することが出来ますが、服用に当たっての副作用が大きい事、及びSCP-2930-JP-Aの特性上、認識に成功した事例は今日までで3例のみです。1回目の際、初めてSCP-2930-JP-Aとの交流に成功しました。
対象: SCP-2930-JP-A
インタビュアー: ██研究員
付記: ██研究員はインタビュー開始の直前にクラスW記憶補強薬を服用
<録音開始>
██研究員: あなたはSCP-2930-JP-Aですね?
SCP-2930-JP-A: 私に名前なんてない。
██研究員: そうですか、ではあなたはここで何をしているのですか?
** SCP-2930-JP-A:** 貴様には話さない。
██研究員: あなたは偽物の職員であると我々はもう知っています。このまま話さなければあなたを強制的に収容するしかありません。ご協力ください。
** SCP-2930-JP-A:** そうか、ならやってみろ。
<録音終了>
終了報告書: SCP-2930-JP-Aの発言の後、録音は強制的に終了されました。後日██研究員のデスク上には██研究員の[削除済み]と録音機が置かれていました。尚、研究室の監視カメラのデータは破損されています。
████/██/██にSCP-2930-JP-Aによる収容違反を防ぐ行為はSCP-2930-JP-Aの保有する反ミーム及び認識災害的性質に伴う発見の困難さにより不可能であると判断されました。それにより収容維持の観点からO5評議会により早急なSCP-2930-JPの破壊命令が提言されました。
オブジェクト無力化計画2930-1
対象: SCP-2930-JP
実施方法: 電動ドリルを用いた物理的破壊
結果: 失敗
分析: SCP-2930-JPは非常に硬く、わずかな損傷も与えられませんでした。
オブジェクト無力化計画2930-2
対象: SCP-2930-JP
実施方法: 加熱による物理的破壊
結果: 失敗
分析: SCP-2930-JPにはわずかな損傷も与えられませんでした。
オブジェクト無力化計画2930-3
対象: SCP-2930-JP
実施方法: 爆破による物理的破壊
結果: 実施不許可。爆風によりSCP-2930-JPが転がってしまう可能性を考慮。
以降の物理的破壊は、実現の可能性が低いため実施されていません。一連の結果より、SCP-2930-JPへの影響を与えることは不可能であると結論を下し、SCP-2930-JP-Aの活動を阻止することを計画しました。
オブジェクト無力化計画2930-4
対象: SCP-2930-JP-A
実施方法: 機動部隊を用いた交戦による排除
結果: 実施不許可。収容違反を引き起こす前提とSCP-2930-JP-Aの強い反発を考慮。
オブジェクト無力化計画2930-5
対象: SCP-2930-JP-A
実施方法: 交渉による活動の阻止
結果: 実施不許可。収容違反を引き起こす前提を考慮。
上記より、SCP-2930-JPやSCP-2930-JP-Aの無力化は不可能であると判断し、当該オブジェクトをKeterに分類したうえで、現在はSCP-2930-JPの収容に専念します。
SCP-2930-JPが発見されたときのミッション地域近くの空き家から、SCP-2930-JPの類似個体(SCP-2930-JP-Bと指定する)が発見されました。
当該の空き家の周辺エリアは財団職員によって24時間体制で監視されていますが、Yクラス記憶補強材を服用した職員が発見するまで、誰一人としてSCP-2930-JP-Bの出現に気づいた者はいませんでした。このことから、SCP-2930-JP-BはSCP-2930-JP-AまたはSCP-2930-JP-Aの類似個体によって持ち込まれたものであると推測されます。また財団の調査より、SCP-2930-JP-BにはSCP-2930-JP-Aよりも強力な認識災害効果があると分かっています。
当該の空き家に対してカバーストーリー「リフォーム工事中」を適応します。建物全体を防護壁によって囲み、建物自体に24時間体制で一般職員とYクラス記憶補強材を服用したDクラス職員を配置します。また、1週間に1回Zクラス記憶補強材を服用したDクラス職員を用いて状態を確認します。
さらに強い認識災害効果を持つSCP-2930-JP-BやSCP-2930-JP-Aの類似個体が現れると推測されるため、早急に対策案を練る必要があります。そのためにはSCP-2930-JPの類似個体が強化された原因を解明する必要があると考えられました。
以下は財団内で提唱された説です。
提唱者 | 説 |
███博士 | 財団内にSCP-2930-JP-Aが存在している説 |
███研究員 | 財団側の対策の強さとSCP-2930-JP-Bの効果の強さが比例している説 |
エージェント██ | SCP-2930-JP-Aが自身の影響力を広げている説 |
これらの説はどれも可能性としては高いため、実証の順番について提唱者の間で議論が行われました。
SCP-2930-JP-Bの効果強化の原因に関する議論
議論メンバー: ███博士、███研究員、エージェント██
<記録開始>
███博士: まず私の説なんだが、財団内にSCP-2930-JP-Aが存在していて、私たちの研究を妨害しているのではないかと思うんだよね。
███研究員: それについてですけど、もし本当にそうならこの記録自体を破壊したり、記録させないようにしたりするのではないかと思います。実際に監視カメラのデータは壊しましたし。
エージェント██: 私も███研究員と同じように思いましたが、逆に記録されて認識されることで勢力を広げようとしているのではないかと思います。他のオブジェクトの収容違反も、そこに財団の注意を向かせるためだと思います。
███研究員: それならばSCP-2930-JP-AやSCP-2930-JP-Bに認識災害効果がある理由がないと思います。私たちに認識されないように活動すればよいのですから。
███博士: では、██機動部隊員の曽祖父の家にあるのはどういった理由かね。わざわざ私たちに見つかるようにしているようだが。この点では明らかに間違っているとは言えないのだけど、███研究員の説は少し微妙じゃない?
███研究員: 確かにそれは言えてますね。
エージェント██: つまり、財団はSCP-2930-JP-Aの望む環境であるということですか?
███博士: そういうことになるね。財団以外のところにも連絡をかけたが、どうやらSCP-2930-JPのようなものは見つかっていないらしい。ただ単に話してくれてないだけかもしれないけど。
███研究員: しかし、財団である理由は何でしょうか。規模だけならば他のところが良さそうですが。
███博士: 確かにそうだなあ。
<重要度が低いため省略>
███研究員: なるほど、つまり財団にはオブジェクトを収容する特性があって、SCP-2930-JPを強制的に破壊する方法が少ない、そして他のオブジェクトも多数存在するということですね。確かにこれで説明がつきます。
エージェント██: そうすれば私の説が一番合ってそうですね。
███博士: そういうことになるな。
エージェント██: では、私の説で結論づけます。███研究員、大丈夫そうですか?
███研究員: はい、私もそれで大丈夫です。
<記録終了, [議論時間:3時間16分55秒]>
後書: 「SCP-2930-JP-Aが自身の影響力を広げている説」を優先的に実証すると決定しました。
有力説が一時的に確定したため、その実証法を███博士が作成しました。
仮説実証案2930-1
実施方法: 高い破壊能力を持つSCPオブジェクトを用いてSCP-2930-JPを破壊
結果: 実施不許可。失敗した際の被害が予測不能であるため。
他の説を基にした対策案の作成も始めましたが、その難易度上、案は1つも出ませんでした。
████/██/██に震度5弱の地震が発生し、SCP-2930-JP が僅かに傾いたことでSCP-2930-JP-1が発生してしまう事故が発生しました。その際のSCP-2930-JP-1は「2」であり、SCP-██-JPとSCP-██-JP(SCP-YYY-JPと指定する)の収容所付近に複数体のSCP-2930-JP-A が出現しました。そこで、SCP-YYY-JPに接近した3体のSCP-2930-JP-AがDクラス職員(D-2033)によって刺殺されました。
D-2033はこの時偶然にもSCP-YYY-JPの調査に介してWクラス記憶補強材を服用しており、また調査の必要性より刃渡り25cmの刃物を護身用に携帯していました。後の調査より、D-2033はSCP-2930-JP-Aに収容違反の妨害者だと誤認されたのが原因で攻撃され、交戦の後SCP-2930-JP-Aの殺害に至ったものだと分かっています。
D-2033に関する情報
識別コード: D-2033
人物情報: 本名[データ削除済]、3█歳、男性、日本人。
所在: サイト81██
備考: D-2033は███年に████国正規軍特殊部隊の軍人を4名殺害、6名に重傷、一般兵士2名に重傷、5名に軽傷を負わせたことで死刑判決が下されています。
D-2033はSCP-2930-JP-Aの調査に大いに貢献したとして、SCP-YYY-JPの調査からSCP-2930-JPの調査に任務を変更し、任務中のナイフの常備も許可されました。
また、死亡したSCP-2930-JP-Aの体は現在調査中です。
████/██/██に5体のSCP-2930-JP-Aの類似個体(SCP-2930-JP-Sと呼称)による財団への積極的な接触が発生しました。SCP-2930-JP-SにはSCP-2930-JP-Aほどの戦闘能力と認識災害効果はないものの、限定的なオブジェクト改変能力と有しています。SCP-2930-JP-Bの作成はSCP-2930-JP-Sによるものだと分かっています。
以下はSCP-2930-JP-Sと███研究員の会話記録です。
付記: SCP-2930-JP-Sと███研究員は財団の会議室にいます。
<記録開始>
███研究員: あなたたちはなぜここへ来たのですか。
SCP-2930-JP-S: 我々とあなたたちSCP財団の間で契約をしようと思ってね。
███研究員: 今までのあなたたちは我々に一切の交流を持とうとしなかったのですか、なぜ一変してその考えに至ったのでしょうか。
SCP-2930-JP-S: 上からの命令だ。我々も知らない。
███研究員: そうですか。ではどのような契約をお望みですか。
SCP-2930-JP-S: あなたたちがあのSCP-2930-JPと呼んでいるものの効果強化のメカニズムを知りたいらしいな。
███研究員: それについてはお答えできません。
SCP-2930-JP-S: 口が堅いのだな、まあよい。我々がそのメカニズムを教えてやる。だからその代わりに我が同胞3体の体を返してほしい。
███研究員: もし我々がそれを断ると言うのならばどうしますか。
SCP-2930-JP-S: それはみんなが望まない結果を生むことになるだろうな。
███研究員: なんとなく理解しました。それで、その契約の提案に対する結論はいつまででしょうか。
SCP-2930-JP-S: 3日後のこの時間にもう一度来る。結論はその時までだ。
███研究員: では契約内容の変更については受付できますか。
SCP-2930-JP-S: 許容できる範囲内ならばもちろん受け付ける。我々も交渉決裂させたくないからな。
███研究員: 気遣い感謝します。では、またその時に会いましょう。送っていきますよ。
SCP-2930-JP-S: 人間は気が利くね。では正面出口まで頼めるかな。
<記録終了>
SCP-2930-JP-Sからの提案に関して、早急にO5協議会で会議が開かれました。
O5協議会からの返答
SCP-2930-JP-Sの提案に一部同意する。しかし我々O5協議会は、死亡した3体のSCP-2930-JP-Aとの交換対象がSCP-2930-JP-Bに関する情報しかないことは不平等であると判断した。そのため、契約の交換対象にはSCP-2930-JPの誕生に関する情報と、SCP-2930-JPが財団に限定して効果を発揮する理由の説明を追加すると決定する。もしもこれらのうち1つでもSCP-2930-JP-Sによって拒否されたのなら、代わりにSCP-2930-JP-AとSCP-2930-JP-Sに関する情報を要求するように。
交渉決裂によってD-2033がSCP-2930-JP-Aに殺害されることを想定し、SCP-2930-JP-S が来るまでの3日間、D-2033を機動部隊のもとで一時的に保護することを決定しました。またSCP-2930-JP-S が来訪を予定した日にはSCP-2930-JPが収容された保管庫への通路は全て閉鎖し、閉鎖口にはそれぞれWクラス記憶補強材を服用した機動隊員複数名とZクラス記憶補強材を服用したDクラス職員を1名ずつ配置します。
3日後、SCP-2930-JP-Sは約束通り予定の時間に正面入り口に出現し、Wクラス記憶補強材を服用した███研究員によって会議室へ案内されました。
以下はSCP-2930-JP-Sと███研究員の会話記録です。
<記録開始>
SCP-2930-JP-S: 結論は出たかね。
███研究員: ええもちろんです。約束は守りますよ。
SCP-2930-JP-S: それは助かるね、ではその結論を聞かせてもらおうか。
███研究員: はい。契約内容についての一部変更を条件に、締結したいと思っています。
SCP-2930-JP-S: やっぱりそうきたか。変更の内容は何かな。
███研究員: それについてはこちらに記してあります。
<契約内容の変更点を記した文書をSCP-2930-JP-Sに渡す>
███研究員: どうでしょうか。
SCP-2930-JP-S: つまりはあの強化前のダイスのことが知りたいと。
███研究員: はい。間違いありません。
SCP-2930-JP-S: すまない。話せるには話せるのだが、今ここで話せるほど情報が確かではないのだ。明日、詳細を記した文書を持ってくる。我が同胞もその時に渡してもらおう。心配なら交換の時に戦闘員でもつけておくといい。
███研究員: ご理解感謝します。では我々もそれまでにあなた方の仲間を返還する準備を整えておきます。
SCP-2930-JP-S: ではまたその時会おう。
<記録終了>
後日、5体のSCP-2930-JP-Sと10体のSCP-2930-JP-Aの新類似個体が財団へ来訪し、財団側はYクラス記憶補強材を服用した███研究員と機動部隊員10名、Zクラス記憶補強材を服用したDクラス職員2名で対応しました。財団が要求した文書はその通りに用意され、███研究員の目視確認の後に3体のSCP-2930-JP-Aの死体との交換が行われました。交換時にトラブルは発生せず、SCP-2930-JP-S側も比較的友好でした。
SCP-2930-JP-Aの新類似個体の詳細は不明です。
以下は財団側が要求に対するSCP-2930-JP-S側の文書です。
約束通りに我が同胞を返還してくれたことに感謝する。もちろん我々もその通りにあなた方が要求した内容をここに記した。
SCP-2930-JPに関して
あのダイスは我々の本体と言って良いでしょう。あのダイスが壊れてしまうと、我々も消滅してしまう。あなた方が懸命にあのダイスを破壊しようとしていたのはこちらからも確認していたが、あのような方法で壊れるほどあのダイスももろくはないので我々は特別止めるようなこともしなかった。しかし結論から言うと、もう破壊を図るようなことはやめていただきたい。論理的にはもちろんあのダイスも壊れる。そうなれば我々も困る。
あなた方があのダイスの起源を知りたいようだが、残念ながら我々も知らない。最初からあったとしか言えない。存在としては宇宙のようなものだ。あなた方が数百年もビッグバンについて研究しているのに未だしっぽすらつかんでいないのと一緒で、我々も全くわからない。逆にこっちが聞きたいものだ。SCP-2930-JP の効果強化のメカニズムに関して
我々の本体があのダイスである。それは同時に、あのダイスが壊れてしまえば我々もおしまいだということを意味する。だから予備としてもう1つダイスを作ったのだ。そうすれば元の本体が壊れても、消滅を防ぐことができる。因みに予備は我々の元にもう3つあるから望むならばもう1つあげるよ。実質的に元のダイスはもう壊れてもよいのだが、歴史的遺産として残してほしい。
そして、改造したダイスの効果を強化した理由だが、単純に人間の目から避けるためだ。そもそもあのダイスを改造したとき、我々はまだあなた方のことを認知していなかったのさ。だから元のダイスと同じように普通にどこかの空き家にでも保管しようと思った。でも改造した直後にあなた方の存在を認知して、元のダイスと一緒に収容してもらった。だからこのような状態になっているわけだ。一応効果強化は我々、SCP-2930-JP-Sの能力によってなるものだということを伝えておく。我々がSCP財団に対して効果を発揮する理由
先に述べると、我々は別にあなた方に敵対しているわけではないということを認識してほしい。理由はいたって単純。我々はあのダイスを振られてほしくない。だからあのダイスを振ったやつに対して一定の報復をする。それだけだ。もちろんあなた方も例外ではない。
しかし我々の気持ちも理解してほしい。あのダイスが振られたり、揺られたりすると我々の世界ではそちらの世界で言う「異常気象」が起きるのだ。前回の使用の時だってこちらの世界では我が同胞が50名死亡してしまった。もちろん我々だってあなた方に同じ惨状を味わわせるつもりはない。しかしそれでも我慢できるような被害ではないのだ。あなた方が我々に求めた情報は以上だ。我々はSCP財団と良い関係を結びたいと思っている。もちろん求めるならば協力もするさ。我々を呼ぶときはあの空き家にメモを置いておけ。もしそちらが嫌でなければ、これからもよろしく頼むよ。
ダイス王国 外交省 外交部 対人間外交担当委員会・エリヴァン4世
SCP-2930-JP-Sからの文書の内容の真偽は定かではないが、偽りの場合財団では対応不可能なため、この文書の内容が真実であると仮定しました。この文書より、SCP-2930-JP-Aの引き起こす収容違反はほぼ人為的なものであると分かり、SCP-2930-JPの危険性は原則的に低いと推測されました。しかしSCP-2930-JP-A 、SCP-2930-JP-Sなどの収容が不可能である事実は不変であるため、オブジェクトクラスはKeterのまま変更はありません。
また、SCP-2930-JP-A 、SCP-2930-JP-Sなどは国家を構成していることが確認されました(SCP-2930-JP-Zと呼称)。SCP-2930-JP-Zはおそらく君主政を採用しており、財団よりも強大な軍事力を持つ可能性があります。敵対した場合財団が壊滅的になると想定され、財団は現在SCP-2930-JP-Zと外交関係を結び、友好関係を築くことを計画しています。担当者には少なくとも███博士、███研究員、エージェント██らが充てられる予定です。
また、SCP-2930-JP-AからD-2033に対する報復はSCP-2930-JP-Sの最初の来訪から3年間確認されていません。D-2033は高い戦闘力を有することから、現在他の任務に取り掛かっています。
補遺:
SCP-2930-JP-Zと財団は互いに友好な関係を築くため、条約の締結や技術の共有などを計画してきました。その中には、実際に締結に至ったものもあります。
条約名: SCP財団とダイス王国との間の基本関係に関する条約
署名日・署名場所: ████/██/██・SCP財団の大会議室
提唱者: ████法務大臣(SCP-2930-JP-Z側)
内容
前文: SCP財団及びダイヤ王国は、両組織間の関係の歴史的背景と、両組織関係及び主権の相互尊重の原則に基づく両組織間の関係の正常化に対する相互の希望とを考慮し、両組織の相互の福祉及び共通の利益の増進のため並びに平和と安全の維持のため協力し、████年██月██日にSCP財団敷地内でこの基本関係に関する条約を締結することに決定した。
第一条: 両締結組織間に外交関係が開設される。両締結組織は互いに中立な関係を恒久に保ち、如何なる理由でもこれを破ることは禁止する。
第二条: 両組織間の外交的問題に関する時効を5年とする。
第三条 両組織間の外交的問題は、両組織間の行政協定及び時効でのみ解決される。
第四条 細目決定は両国組織間の行政協定による。
第五条: 条約の失効は、両組織間の行政協定にのみよる。
財団はダイス王国に対して積極的に条約を締結することを望んでおり、今後も貿易や技術協力、情報提供などを可能にすることを計画しています。