SCP案「拡張する麻雀」

このぺージは削除されていません。

下記ぺージは削除用カテゴリに置かれています。
deleted:draft:3314491-11-ef60

ページを完全に削除するには「オプション」から「削除」を選択し、「ページを完全に削除する」にチェックをいれてから削除してください。


評価: 0+x
blank.png
評価: 0+x

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは付属しているケースに収納された状態でサイト-81██の中型オブジェクト収容ロッカーに電子キーをかけ保管します。実験を行う際にはオブジェクト担当者2名以上の許可を得て実行してください。

説明: SCP-XXX-JPは136枚の麻雀牌と52本の点棒1で構成されるオブジェクトです。SCP-XXX-JPが収められているケースには██県にある玩具メーカー████玩具の文字が印字されています。SCP-XXX-JPの素材はユリア樹脂製2の一般的な麻雀牌と相違ありません。オブジェクトの異常性はSCP-XXX-JPに4人の人物が触れることで出現します。触れた対象が4人未満だった場合、SCP-XXX-JPはその異常性を出現させることは殆どの場合見られません。しかし稀に3人で触れた場合にも遊戯を開始する結果も存在します。オブジェクトに触れた人物(以下対象)は麻雀の知識の有無に関わらず、オブジェクトを用いて遊戯を始めます。SCP-XXX-JPに触れた対象は、人数が4人に満たない場合に対象は、周囲にいる人物へ積極的にSCP-XXX-JPへ触れるように誘導します。その際4人又は3人に満たすことができなかった場合には最大で1時間前後SCP-XXX-JPの付近に留まったのち、SCP-XXX-JPから自主的に離れます。人数が十分に確保され遊戯が開始した後には、遊戯を中断させる行為に強い拒否を示すようになります。牌を崩す等の強制的に終了させるような行為では対象が暴力行為に及ぶ場合もあります。

さらに遊戯中に対象は食事、睡眠、排泄等の生命維持に必要な行為を求めることがなくなります。遊戯が長時間に及び適切な処置をしなかった場合には、多くの対象は睡眠不足による不調により遊戯を続行することが不可能となります。SCP-XXX-JPの異常性は、SCP-XXX-JPに触れた人物が睡眠不足による不調や死亡などによってSCP-XXX-JPから10分以上手が離れると消失します。SCP-XXX-JPに触れた対象が2人以上だった場合には最後に残った対象が離れると消失します。増加したSCP-XXX-JPは全ての対象がSCP-XXX-JPから手を離し10分経過すると瞬時にその場から消失し、元の136枚の麻雀牌に戻ります。点棒も同様に52本に減少します。この増加・消失した牌及び点棒についてはその消失方法の特定には至っていません。

対象はSCP-XXX-JPを用い、一荘と呼ばれる東西南北の16局からなる場を繰り返します。そしてこの局を終了するごとに、SCP-XXX-JPの数が増加し始めます。2-5局目では元の麻雀牌に含まれている牌が通常34種4つであるのに対し、倍の8つまで増加します。このため5局目が終了した時点でSCP-XXX-JPの総数は272枚となります。牌は洗牌3の際に増加しており、その行為からも増加方法の明確な特定には至っていません。また6局目以降では一般的な麻雀牌に存在しない種類の牌が確認されるようになります。これらは通常の牌と同じように役として揃え、和了4することができます。そのため6局目以降では麻雀の本来のルールは、出現した牌によって変化していきます。また牌の増加に伴い点棒も増加することが確認されています。点棒は卓上に出す場面が少ないため、増加したタイミングや具体的な本数などの詳細は不明です。6局目以降の増加については不定数であると考えられており、増加の傾向の特定には至っていません。

対象はSCP-XXX-JPを用いて遊戯を行ったことを全て記憶しており、実験後のインタビューによって増加した牌の種類や数について具体的に知ることができます。遊戯中の出来事について多くの対象は好意的な反応をします。具体的には「熱中して遊んでいた」「とても楽しかった」といった言葉で表現されます。さらに遊戯中に対象は、睡眠や食事を摂っていないにも関わらず全く疲労を感じなかった旨の発言も見られます。また実験後、再びSCP-XXX-JPを用いて遊戯を行いたいと申し出る対象も存在します。これらの反応が好意的な感情による自然な行動なのか、SCP-XXX-JPの持つ新たな異常性であるかについては現在審議が続けられています。

対象: D-19

インタビュアー: 多井博士

付記: D-19は17回目の実験に参加した、麻雀のルールを知らない職員。

<録音開始, 20██/██/█**>

多井博士:それでは覚えている範囲で構わないので、SCP-XXX-JPに触れたあとのことについて教えてください。

D-19:はい。えーと、まず俺は麻雀のルールは全然知らなかったんですけど、SCP-XXX-JPに触ったらなんか麻雀やってみたいな、って思って。

多井博士:急にそう思ったんですか?

D-19:うーん…[数秒の沈黙]何か、麻雀牌の実物を持ってみたら興味が湧いたって言うか。ほら、野球とかでも球場に行って本物の野球選手を見るとファンになるとかあるじゃないですか。そんな感じです。

多井博士:成程。そして興味が湧いた後にはどうでしたか?

D-19:後はその場にいた人たちも皆そんな感じだから、せっかくなんで遊ぼうと。

多井博士:しかし貴方は麻雀のルールは知らなかったんですよね?

D-19:はい。実験の前までは本当に全然知らなかったんです。役も、点数も、流れとかも本当に知らなかったんですけど、不思議と次に何をすればいいかが分かって、とてもスムーズに遊べました。他の皆もそうだと思います。

多井博士:ルールを知らなかったのに、SCP-XXX-JPに触るとできるようになっていたんですね。

D-19:そうです。

多井博士:始まってからはどうでしたか?

D-19:なんか麻雀って難しそう、とか賭け事みたいなイメージがあったんですけど、やってみたら案外そうでもなくて面白いと思いました。

多井博士:具体的にはどの部分についてそう感じたかを教えてもらってもよろしいですか?

D-19:やっぱり和了したときは気持ちいいですね。裏ドラが2枚とか3枚とか乗ったときはラッキーって思うし、難しい役で和了したときは達成感がすごい。[身を乗り出す]さっき三國士無双トリプル単騎待ちで和了して6倍役満だったときなんかは最高に興奮…

多井博士:[D-19の発言を遮る]すみません待ってください。私に分かるように説明してもらってもいいですか?

D-19:[椅子に腰を落ち着かせる]ごめんなさい、ついテンションが上がってしまって。とにかく高い点数で勝てて嬉しかったんです。[数秒の沈黙]多井博士は麻雀を知らないんですね。

多井博士:はい。

D-19:面白いですよ、麻雀。駆け引きとか、どうすれば1着を取れるとか、頭脳戦みたいで楽しいんです。実際にやれば麻雀に対するイメージが変わりますよ!

多井博士:そうですか。[咳払いをする]他に何か変わったことはありませんでしたか?

D-19:変わったこともなにも、皆で楽しく麻雀をやっただけですからねぇ。

多井博士:特に何もなければこれでインタビューを終了します。

<録音終了, 20██/██/█**>

終了報告書: この実験の後D-19は麻雀に関する書籍を読んだり、他のDクラス職員に麻雀を勧めているなどの姿が多数目撃されています。

事案報告: 20██/██/██、第21回目のSCP-XXX-JPを用いた実験が行われました。その実験ではSCP-XXX-JPにDクラス職員を入れ替わりで接触させ、最大でSCP-XXX-JPがいくつまで増加するのかを調べることを目的としていました。実験開始から約36時間経過した時すでにSCP-XXX-JPの数は10万以上に増えており、実験会場であるサイト‐81██の実験ホールを埋めつくす量になっていました。その時、SCP-XXX-JPに触れていたD‐████が九蓮宝燈5を和了し洗牌を始めた瞬間にSCP-XXX-JPの数がそれまでの増加量の約12倍で増加しました。200万個以上に増加したSCP-XXX-JPはその場にいたDクラス職員4名を瞬時に[編集済]させた他、実験ホールの窓・壁面の一部が損壊しました。これらの実験結果からSCP-XXX-JPの増加量と出現確率の低い役で和了することに何らかの関係性があることが示唆されています。さらに増加したSCP-XXXX-JPの中から全12ページの冊子が発見されました。その内容の殆どは地球上に存在しない言語で記されていましたが、一部日本語で記されている箇所がありました。この冊子は10分が経過した後、増加したSCP-XXXX-JPとともに消失しました。

付与予定タグ: scp jp safe 玩具

特に明記しない限り、このページのコンテンツは次のライセンスの下にあります: Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 License