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リサイクルコンテスト2021 アイデア個別ページ

投稿者: souyamisaki014souyamisaki014

種別: ボツ記事

タイトル: 蛹(それは孵化することのない)

概要: 蛹というのは成虫に変態するまでの繋ぎの形態であるはずだが、その蛹の形に囚われ続けるモノを書きたかったんですね。没になりましたが。

詳細:
アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル:

説明: SCP-XXX-JPは生物的挙動を示す液状です1。肉体は主として未知の化学合成物で構成されており、既知の系統樹には当てはまりません。SCP-XXX-JPの最外郭を構成する部位は他の部位と比べわずかに硬化・粘質化する性質を持ち2、これにより個体としての形態的ホメオスタシスを有します。また、外郭部が硬化する性質は後述の活動形態のために備わったものである可能性が指摘されていますが、SCP-XXX-JPの起源が不明であるため元来そうであった可能性もまた否定することができていません。

SCP-XXX-JPは現在約400個体が確保されており、その全てが蛹化した鱗翅目に似た形態を取っています。上記の性質により、SCP-XXX-JPの外郭部分は実際の完全変態昆虫における蛹と同等の役割を果たします。

SCP-XXX-JPの有する異常な生態として、不明な原理により吸熱反応を起こす特性が挙げられます。これによりSCP-XXX-JPは外部からの栄養摂取を必要とせず、通常の代謝を行わず活動することができます。この特性によって体内に取り入れられた熱エネルギーは肉体を構成する液体を駆動させる目的に使われます。

先述の通りSCP-XXX-JPは鱗翅目の蛹を模倣しますが、SCP-XXX-JPの硬化した外郭部は重力に逆らえるほどの硬度を持たず、本来であれば重力に従い徐々に垂れ落ちます。これに対してSCP-XXX-JPは上述の吸熱能力と運動能力を駆使することで、蛹の形態を維持しているようです。

落下や加圧などによって蛹を模した姿の維持に失敗したSCP-XXX-JPは、多くの場合流体力学的法則に逆らうことなく飛散し活動を停止しますが、しばらくした後飛び散った肉体のうち元の30%以上の割合を保っている水滴は独立して活動を始めます。これは通常の生物における単為生殖に相当すると考えられ、増殖したSCP-XXX-JPはまた"成長"し、蛹の形態へ戻ります。この"成長"の時にのみ何らかの代謝を行っているようです。未成長のSCP-XXX-JPは表面張力に従って水滴状の形態をとることから、本来SCP-XXX-JPは定まった形を持たないものと考えられています。

nobody「何かになれと叫んでいる」「これらを頼んだ」「保護を任せたい」

生物学部門による提言「蛹というのは本質的には鋳型である。中の液状化した肉体を成型するために脱皮殻を利用するのであって、本来であるなら蛹を維持するための寄稿など必要ない。あの生物は歪だ。やはりSCP-XXX-JPの生物カテゴリへの分類は疑問視せざるを得ない」

人文学部門による提言「蝶というのは、古来より魂や命の暗喩として扱われてきました。仮にあれが人工的な生物であるとするならば、設計意図はそのあたりにあるかもしれません。」

nobody in 情報やり取り中「蛹の形を維持することに力のすべてを注いでいる。だが蛹は目的でしかない。故にその挙動は本質的に矛盾している」「では何故あれらは殖えるのか」
「何者でもないが、"何者でもない"ではあるのではないか?」

財団「手段こそが目的」「あれはそういう生き物」

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